前から良く知っている友人で、たまには共にコ-ヒを飲んだり、
共通の知人の話しをしているのに目の前の人の名前だけが、
思いだせないとはどういうことだろうかと愕然とした・・・・もしこの電車に
知人でも乗ってきて紹介しなければならなくなったらどうしょうかと焦った。
私の降りる駅に着いて電車を一歩出た途端にその人の名前を思い出し・・・
その人の名を呼びサヨナラとと言って一人で笑ってしまった。
この頃は、人の名、使い慣れた商品名や、つまり固有名詞を思い出せない事が増え、
新しいものを覚えるのも下手になり、新顔の花の名など紙に書いて、
何度も見ないと覚えられなくなった・・記憶力の衰えは素直に認めるが、
一方、こんなに長く生きているのだもの、何もかも覚えていたら、
頭が参っていくだろう、忘れていくのも、生きる知恵の一つだろうと居直ったら、
気が楽になったが、そのかわり、忘れてはならないことを忘れたら、
何としても思い出す努力をし、しっかりと頭に入れる事と友人に教わった。
新しいことにも関心は持ちたい、若い人が興味をもち面白ければ一緒になって、
やってもみたい・・ただ、エネルギーの配分も自分で考えなければならず、
その知恵こそが年を重ねたものの持っている、しなやかな力だと思うんだがね、
生命永らえるごとに細胞が消滅していくようで、これも生命の自然の法則かもね。