安い税金と小さな政府を切望するふきあえずのブログ

安全で暮らしやすい日本をつくりたい
そんな想いを綴っていくブログにしたいと思います

「想像の共同体」について思う事

2022-07-01 11:26:52 | 政治
ベネディクト・アンダーソンという人の書いた「想像の共同体」を読め、というコメントをいただきました
正直、人生の時間は有限なので、「何を読むべきか?」も、限られた人生の中では重要だと私は考えています
なので、このベネディクト・アンダーソン氏を特徴づける思想の核心部分について解説されているものを見て
まずは読むかどうかを判断しようと思いました

この人が発見したとされる国民の特徴として、「出版資本主義」というものがあります
「歴史的にみて、出版資本主義が一つの言語”だけ”を知る多くの読者を創出してはじめて、相互の了解の重要性をもつにいたった」
要するに、国民という概念が生まれるためには、実際に一つの言語で書かれた出版物が重要な役割を果たしている
ということのようです
この「出版資本主義」という言葉は、ベネディクト・アンダーソン氏の造語のようで、何とも分かりにくい概念ですが
言わんとするところは分かります

難しいことを長々と語ることをは本意ではないので簡潔に書きますが
ただ、私としては、国家の成立以前に、「ネイション(同じ部族や民族の集合体)」が成立し
また、複数のネイションが戦争などの歴史を乗り越えることで共同体意識が芽生え、徐々に国家としての体をなしてきた
その過程において、共通の言語による出版物によって、その地域の共同体意識がさらに醸成され
近代国家の国家防衛や外交の必要性から、国家が成立してきた、と見るのが自然ではないかと思います

確かに、出版物を読んで影響を受けた人々の文化的影響によって「想像上の国家」が創られてきた
とするアンダーソン氏の意見は、もっともな部分もあるわけですが
それを知ったところで、なにか重要な意味があるのかと問われると、はて、どうだろう?と思うわけです
それに出版物の影響だけで、人が国家という共同体を作れるものなのか?と素直な疑問もあります
正直、あまり読む価値はないかな。。。と思う自分がいますので、時間があれば、という事にしておきたいと思います

今日はここまでとしておきます
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

勤勉な国民こそ通貨の信用を支えるものです

2022-07-01 03:19:15 | 政治
最近は本当に「政府が財政出動すれば国は豊かになるんだ」という意見が反乱しています
私はこれは考え方が逆なのではないかと思います
本当は、勤勉な国民がいるから国が豊かになるわけです
ここは繰り返して主張しておきたいと思います

今日は久しぶりにリチャード・ヴェルナーの「円の支配者」という著作を読んでおりました
こういう名著というものは、時間が経過しても色あせないものがあります
なぜそうなのか?というと、やはり私が考えますに
書籍の中に流れる考え方の道理、筋道に、普遍的なものが流れているからなのだろうと思います
そして、最初に読んだ時よりも、数年たって読んだ時、年齢を重ねて読んだ時に、その書籍をどう感じるか?は変わってきます
だから、気になる本、重要な本は、時折読み返す必要があると思います
そうすることで、数年前に読んだ時には感じなかった部分に、実は重要な論点があるのを発見したりもしますし
逆に、著者の解釈に稚拙な部分を発見できたりもします

今回、ヴェルナーを読んで重要だと思ったのは
いま主流の欧米的な経済学・経営学は、日本では明治時代にすでにあったという事です
明治時代には、すでに欧米的な市場経済の価値観は日本に輸入されており
それが「日本型」と呼ばれる経済・経営体制に切り替わったのは、実は第二次世界大戦中のことでした

その当時の日本の政治家はとても頭がよく、欧米型市場経済の問題点を的確に見抜いていました
大企業の利害関係者の中で、国家の高度成長を阻害する存在がいる。。。それが「株主」だと見抜いたのです
企業が成長するためには優秀な経営者と優秀な従業員は欠かせませんが
逆に株主は、「経営者に対し、短期的な利益を上げて配当を出す」ことを要求する存在でした
それが経営者や従業員の考え方と利益相反し、企業の利益をかすめ取っていて、成長する力を削いでいたことに気が付いていたのです

先日、及川幸久さんのある動画を見ていると、そのことに触れていました
つまり、1990年代の後半から2000年代にかけて、まあ小泉竹中政権あたりですが
このあたりの政治家が、株主の権限を大きくして、海外の投資家の資金を日本企業に引き入れると同時に
投資家が企業の経営者にうるさく口を出すことができるような権限を、法改正で株主に与えました
それからですよ。。。日本の従業員の賃金をカットするために、非正規雇用社員をたくさん雇い始めたのは
経営者もまた、株主には逆らえず、経営の合理化をせざるを得なくなりました
これが、日本人の平均賃金を引き下げている大きな原因の一つです

最後に、及川幸久さんの勉強会の動画をアップします
この回は「賃金」についてです

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

少し間違いを訂正させてください

2022-07-01 01:05:52 | 政治
コメント欄で指摘があり、私自身の知識不足から、少し誤りがありましたので訂正させてください
記事はこちらです

これは相当まずいんじゃないでしょうか? - 安い税金と小さな政府を切望するふきあえずのブログ

我が国はここ最近、ずっと「貿易赤字国」になっています※財務省発表より引用2021年度の日本の総輸出額は85兆8785億円、総輸入額は91兆2534億円となり、貿易赤字は5兆3748億...

goo blog

 


この中で私は、日本は貿易収支において、2011年以降、頻繁に赤字がでていることがあり、直近の十数カ月は赤字が続いている
そう述べましたが、実は誤解がありました
正しくは、「貿易収支が赤字」が正解で、国の海外収支について言えば
貿易収支、サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支の四つを足したものを経常収支と言い、これはいま現在も日本は黒字です

財務省のホームページの解説によると
貿易収支  財貨(物)の輸出入の収支を示す
      国内居住者と外国人(非居住者)との間のモノの輸出入
サービス収支  サービス取引の収支を示す
        (サービス収支の主な項目)
        輸送:国際貨物、旅客運賃の受取・支払
        旅行:訪日外国人旅行者・日本人海外旅行者の宿泊費、飲食費等の受取・支払
第一次所得収支 対外金融債権・債務から生じる利子・配当金等の収支状況を示す。
        (第一次所得収支の主な項目)
        直接投資収益:親会社と子会社との間の配当金・利子等の受取・支払
        証券投資収益:株式配当金及び債券利子の受取・支払
       その他投資収益:貸付・借入、預金等に係る利子の受取・支払
第二次所得収支 居住者と非居住者との間の対価を伴わない資産の提供に係る収支状況を示す。
        官民の無償資金協力、寄付、贈与の受払等を計上

とのことです。。。以上、謹んで訂正し、お詫び申し上げます

そしてついでに思うことを述べておきます
残念ながら、やはり2011年以降、日本の経常収支の主体は、ほぼ「第一次所得収支」の黒字で占められており
産業の空洞化を感じずにはいられません

そして第一次所得収支の中でも特に増えているのは「直接投資収支」というもので
日本企業が海外に現地法人の子会社などを設立した場合などに、その子会社から配当が出ますが、そういう配当金利益などのことです
つまり、以前私も日記に書いたことがありますが、日本企業の「利益の海外飛ばし」というものです
日本では、まともに利益を計上すると税金が凄いことになりますが
その海外の子会社などに、「利益を飛ばす」ことによって、日本国内での税金を、合法的に逃れているわけです
こんなところで、実際にそういう実態が見えるとは思いませんでしたが。。。
結局、この海外に飛ばした利益の配当金が、日本企業の株主への配当金として、多額のお金が流れている実態があるわけです

もっとしっかり調べる必要はある、と痛感するとともに、日本の課題が少し見えた気がします
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする