福 風

心にとまった物や想いを集めて。穏やかな風が吹きますように。

真夜中のTV

2009-02-08 | 想い



NHK総合で、ミッドナイトセレクションという番組を放送していた。
どうやらお正月あたりに放送した番組の再放送らしく、教育テレビの歴史を振り返る内容だった。

フジコ・ヘミングのドキュメンタリーを観た番組司会者のいとうせいこうが、
カメラワークについて感心していた。

「フジコさんと、ディレクター、カメラマンが、どれほどの時間を一緒に居たのかという、その熱まで伝わってくる」というようなことをコメントしていた。

自宅でピアノを弾くフジコを撮るカメラワークは、ピアノを弾く手元から、その全体像を引きの画で撮り、右へと回り込んでいき、グランドピアノ越しのフジコを捉えていた。観ている側にはディレクターやカメラマンの存在は感じずに、また、ディレクターからの質問に答えるフジコは、まるで、独り言をささやいているようだった。





夜半の物音に起こされた私は、どうにも寝付くことが出来なくなってしまい、真夜中のTV鑑賞をしていた。
そして、いとうせいこうのコメントを聞いてこう思った。

彼は映像を観て、その場の熱が伝わったという。彼がそう言った時点で、番組制作者の労が報われた。
受け取り手の感度が揃わなければ、ただの動く画に終わり、そこに感動は生まれない。

己のことを手前味噌的に言うのは厚かましいが、自分は感受性が強めに設定された人間のように思う。
履歴書に書いたところで採用にこぎつく部類の長所ではなくて、お金にならず、資格にもならない。
ある人には、感性があったところで生活する上では無駄なもののように言われたりもした。
確かにその意見には一理あるので、怒りもしなかった。でも、これさえもなくなってしまったら、私は私でなくなるんだろう。

物音に睡眠を妨げられげんなりとしていたのだが、
そのお陰で、観る予定のなかった番組を観て、布団の中に居ながらにして心潤すことができた。
そう思えた自分を誉めてやりたいと思った。
ひょっとして、これがポジティブシンキング?できたじゃん、自分。

人生を豊かにする教養って、言葉はお堅いけれどやっぱり大切。
頭良くないけど、感じ取る心はこれからも失くさないでいたいなぁとなんとなく思った。



追記:思いついたことを寝不足の頭で書きなぐっているので、なんかヘン(苦笑)。




両手で

2009-02-08 | 想い



           今、いちばん興味のあること、綺麗だと思った道端の花のこと、
           そんななんでもない話を、ちゃんと両手で救い上げてくれるように耳を傾けてくれる人が、
           あなたの隣には居ますか。
        
           物言わぬくまのぬいぐるみとか、サボテンやなんかだったとしても、
           あなたの隣に居るのなら安心です。