
美術家たちの南洋群島
高知県立美術館に行ってきました。
前回訪れたときに購入した年間パスポートにて入場。よっぽど観たいと思うきっかけがないと、なかなか美術館に足を運ぶことがなかったので、このパスポートの元を取るべく(動機がセコイ)出掛けるにしても、表に出るきっかけにもなるし、感性も刺激され、一石二鳥となりました。
南の島といえば、鮮やかな原色ばかりの画が多いかと思いきや、印象的にはくすんだオレンジや緑色のものがあり、ちょっと意外な面もみられました。また、木の一枚板に、作品と額縁を合体させた木彫レリーフは見ごたえがあり、そのアイデアに『なるほどねぇ』と感動しました。この木彫レリーフが一番好きかな。
また、2000年後の美術館 プロジェクトと題して展示されていた柴川敏行氏の作品が愉快でした。
現在私たちが目にしたり、日常生活で使っているものに特殊な加工を施し、まるで何十年も海の底で眠っていたのを拾い上げたような状態にしたものを作品として、それらを展示しているのですが、その展示の仕方がユニーク。
昔出土したホンモノの遺跡物と隣り合わせて展示させて、どちらが本物の遺跡物なのかわからないようにしてあるのですが、よ~くみてみると、加工した作品の素材が“あ~っ、これを使ってたのか!”とわかり、そこで“クスッ”と笑えるのです。
どんなものを使っているのか、あれもこれも書きたいところですが、これからこの展示と出会う方がいたら、そのときこの“クスッ”の意味がわかるほうが楽しいと思うのでここでは差し控えますね。
ひとくちに美術といっても、ピカソやモネ・・・などの大家のものもありますが、堅苦しくない、身近なビジュツ、身近なゲージツもいいもんですね。こういう作品に触れると、幼稚園のときにかまぼこ板で作った船の工作なんかを思い出し、なんでもいいから創りたい衝動に駆られます。
ひと通り鑑賞し、感性が満たされた頃。ちょうどお昼時。
出口に向かうあたりには、いい匂いのするレストランがっ。
ヴィラ・ヴィティス ギャレリア
ひとりで、しかも、この手のおしゃれ気な雰囲気のレストランには入ったことがなかったのですが、ものすごくお腹が空いており、人も少なかったので、えいっ!と入りました。案の定、ひとりでいるお客さんはいなかったのですが・・・。(苦笑)
そして、ランチをいただきました。
イワシのフライにドレッシング的なソースのかかったお魚メニュー。(上写真)
結構酸味が強かったのですが、イワシのフライと一緒に食べると、魚の脂と一緒になってなんともおいしかったです。また、自家製のパン(写真右奥)がこれまたおいしかったです。イーストの風味なのか、市販のパンでは味わえない豊かな味わいがありました。ランチのときのコーヒーや紅茶で、おいしいと思ったことはあまりないのですが、最後の紅茶もちゃんと熱くて、おいしいかったです。(おいしかったとしか表現できずすみません・・・苦笑)
きれいなセンスのよい盛り付けに目も潤いました。
値段の話をすると下世話ではありますが、ランチで1050円というのは、一人で飲食する代金としては過去最高額。でも、ちょっと冒険してみて正解でした。今度行くときは連れ合いにも味わってもらいたいけれど、ヤツは美術には全く興味がないので、食事のみになりそうですが・・・。
追記:南洋群島といえば、太平洋戦争中には激戦地となった場所ということも忘れてはならないことです。外側のおおざっぱなところしか知識としてないのですが、自国敵国のみならず、多くの島民の方々の犠牲もあったことと思います。
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