観てきました。
小さい時から、なぜか飛行機や空港が好きなんですよね。小学校の時の卒業文集には、今でいうキャビンアテンダント、当時でいうスチュワーデスさんになりたいと書いた記憶があります。
この夢は、早々に却下となって現在に至った訳ですが、映画を観た後、『あ~っ、もっと勉強して飛行機関連の仕事してみたかったなぁ~。』としみじみと思いました。
先日の記事に、寝台列車に乗って北海道を目指すと書いたきりで、すっかりご無沙汰していますが、映画を観てフラッシュバックされた、東京駅へ至るまでの空路でのエピソードを書いてみます。
高知空港発羽田行き。
離陸のためにプッシュバックされた機体は、滑走路をゆっくりとタキシングしながら進む。こちらのテンションも徐々に増してくる。大人になってから、どうしてこんな鉄の塊が空を飛ぶことが出来るのか、未だに納得できていない感があり、余計に体も硬直してくる。管制塔から指示されたレーンにたどり着いたその大きな機体は、これから力を振り絞って飛び立つ前の、暫時の静止。ジェットコースターで例えるなら、じわじわと迫ってきたコースの頂上まで車体がたどり着き、頂上が自分のおしりの下あたりにきた地点。
掌にじっとり汗をかいて、体は緊張で硬直していたのですが・・・
ん?飛び立つの遅くない?
すると機長からアナウンスが入る。
『お待たせしてウンヌン・・・只今、滑走路上におきまして鳥の姿を確認いたしましたウンヌン・・・追っ払いに(機長はもっと丁寧に話してました、あしからず)来てもらうよう連絡をいたしましたのでもう暫くお待ち下さい。鳥がエンジンに巻き込まれる危険性がありウンヌン・・・。』
それまで固まっていた機内の空気が、“鳥待ち”のニュースで一気に解凍され和やかに。今まで何回も飛行機に乗りましたが、初めての体験でした。これも、自然いっぱいの高知らしいところでしょうか。
待つこと数分。お待たせしましたのアナウンスが入り、今度こそ出発だと思った矢先、2回目の“鳥待ち”アナウンスが。プププ(笑)
そんなアクシデントがありつつも、無事に高知空港を飛び立ち、飛行機は一路羽田空港へ。
機内誌の後ろに掲載されてある日本地図と、眼下に見える海岸線とを見比べながら、空の旅を楽しむ。雲海の中に紛れて、注意してみなければ見分けがつかないような富士山も、地図のお陰でバッチリ見つけることが出来ました。
・・・そろそろ機体も降下をし始めてきました。
東京上空の天候は荒れ模様。機体の窓に雨粒が当たり始めました。高知に越してから1年半以上振りの懐かしい千葉の景色が見え隠れしてきました。私の席は翼の少し後方で、着陸に向けて翼が操作され動くところも見ることができたので、おもしろがって見ていた、その時、
稲妻が光ったかと思うと、翼にある避雷針のようなものにあたるのが見えました!
同時に、機体に“ドスン!!”という音と共に衝撃がっ!
隣にいた連れ合いと顔を見合わせて、
「これって、もしかして雷が落ちたん?!」
と、目の前で起きたハプニングに二人して驚きました。
直後、機長からアナウンスが入り、落雷に遭ったと思われますが、飛行には全く影響はないとのこと。
あ~、初体験ばっかりのおもしろい旅やったねぇと言いながら、無事羽田に着陸し、機体がスポットを目指している時、今回のフライトを労うかのように、なんと、遠くの空に虹が架かってます!
“鳥待ち”“落雷”“虹”。
興奮せずにはいられない、飛行機での初めて尽くしの旅の幕開けとなりました。
と言う訳で。
ついこの間、こんな体験をしたばっかりだったこともあり、映画『HAPPY FLIGHT』のお話もリアルに楽しむことができました。ただ単に、飛行機内での話だけでなく、飛行機を安全に飛ばすために関わるいろんな職種の人々の仕事も同時進行で判り、あらためて、やっぱ頭のいい人たちのするお仕事やなぁ・・・、すごいなぁと思わずにはいられませんでした。
途中、デザートに関するアクシデントの場面では、それはさすがに嘘やろぉ~(疑りの目)と思ったところがあったのですが、いや、もしかしたら、今になって思えば、賢い人たちなら本当にやってのけるのかもしれないと思えなくもないですね。
昔は外国映画を字幕で観る以外、邦画にお金を払うという価値観が全く無かったのですが、今は、いわゆる娯楽として楽しめるものにホッとしたりします。そういう意味で、今回観た『HAPPY FLIGHT』は、私的に楽しめました。
グランドスタッフになって、空港内を無線片手に走り回ったり、怒り狂っているお客様のその怒りを、穏便に解決したりしてみたい気がしました。(笑)
楽しい旅になって、良かったですね。
ハプニングもいろいろあったようですが、それが旅の醍醐味でもあるのですよね。
最近、とにかくなぜか(?)忙しくて、ブログサボりがちの一歩ずつでした。