父は企んでいる。暖かくなったら自転車で高知へ来ようと。
実は去年同じことをしようとしたのだが、体調不良のため途中で棄権した。
その雪辱戦を果たそうとしているのだ。
130キロもある、しかも山道を、77歳の老人が自転車で走破してやろうと夢描いている。子供の私としては危ないから止めてほしいのだが、ギャーギャー言うだけ無駄なこともわかっているのでもう言わないことにした。
それに、やりたいことがあるのに出来ずにいってしまったら、きっと後悔の念がこの世に残ってしまうだろうし・・・。
手放しでほったらかしにもできないということで、安心のひとつとして、GPS付き携帯に機種変更してもらった。これにしておけば、父から連絡がなくても現在地が確認できるし、不用意に過保護になって父の自尊心を傷つけることもなくサポートできるはず。
そして、今日新しい携帯が届いたと連絡が入った。
早速説明書を見ながら勉強を始めたらしい。
が、すぐ電話がかかってきて、留守番電話のメッセージがウンヌン・・・と聞かれた。こちらも必要最小限の機能しか使っていないし、自分の携帯ですら使い方がわかっていないのに、電話での会話だけで父にわかるように操作の説明をするのは極めて難しい。
インターネットのお陰で電化製品のカタログがダウンロードできるようになり、私も父と同じ説明書をみながら解決策を探った。しかし・・・電話をしながら説明書を読み、携帯を操作する作業は、77歳の父には過酷過ぎた。40分程すったもんだした挙句、オーバーヒートしてしまい、今日の作業は終了となった。
携帯をよく理解していない私が説明するのだから、問題はなお更解決し辛いに決まっている。
折角新しい機種が届いて浮かれた声で電話してきた父が、最後には疲れきった声で電話を切った。もうちょっといいやり方があったんだろうに、父に悪いことをしてしまったと反省する娘であった。(父が携帯嫌いになりませんよーにっ。)
ドコモのらくらくほんに真似て作ったと問題になっている・・・。
GPS付のこの手の携帯は高齢の方には便利かと思います。
画面も見やすいし、かんたんというだけあって、簡単で・・・。
でもそれでも大変だったんですね。
お疲れ様でした。
真意の程はわかりませんが、当の高齢者の方々が使いやすければ問題ないかとも思いますけれど、利益が絡んでくるので、企業さんとしてはきちんとしておきたいところでしょうか。
若年層ならなんとなく感覚でわかることも、それが高齢の方だとすぐには出来ないことってあるんですよね。これに懲りず、父には上手に携帯を使ってもらって、行動範囲を広げて欲しいと思います。