山のあなた
カール・ブッセ
上田 敏訳/『海潮音』より
山のあなたの空遠く
「幸」(さいはひ)住むと人のいふ。
噫(ああ)、われひとと尋(と)めゆきて、
涙さしぐみ、かへりきぬ。
山のあなたになほ遠く
「幸」住むと人のいふ。
参考HP
この写真を眺めていたら、この詩が浮かんだ。
判り辛いが、
遠くの雲の下に接するように見えている山には、雪が積もっていた。
なす術もなく、自然に抱かれ、時間を過ごす。
なんと非力なんだろう。
なんと愚かなんだろう。
そんな私を知ってか知らずか、
自然は唯そこにあった。
救うでもなく、見放すでもなく。
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