以前から妻は私の記憶力や改善、工夫、几帳面さのようなものに
ある種の敬意と共に『何をそんなにまで・・・』と呆れるような感情を
持っていたが、やがて78歳になるということから少し不安を感じ、
自分も脳を少しでも活性化しようと思ったとのことで最近少しずつ
記憶力の訓練をしようと考えていたようだ。
妻は日常生活のすべてにおいてきちんとしているが、私に比べ大雑把な
ところもあり、いきなり難しい事に取り組むには抵抗があり、とりあえず
うろ覚えの日本全国の都道府県の位置や県庁所在地などの完全把握を
試みると決意(?)し、10日程前、私に白地図を用意してほしいと言った。
私は早速2種類の地図(都道府県名入りと完全な白地図)を用意
(ダウンロード・拡大)すると早速嬉しそうに取り組み始めた。
もちろんわかっているものもかなりあるようだが、隣接する県が
ある時は正確に、そしてまた間違ったり迷ったり、という様子を見て
その記憶の方法が怪しいことに気づいた。
妻の記憶方法を聞いてみると北海道から東北地方、中部地方の
日本海側を南下し、海沿いに順々に覚え、九州から今度は太平洋側を
北上し四国、近畿、中部、関東から東北の沿岸沿いに・・・というスタイル・・・。
既に知っているところもあるので割合短時間でほぼ記憶したようだが、
自分でもあいまいなのに気づいたようだ。
そこで、記憶方法の一つとして、天気予報で伝えられるように大きく
「北日本」「東日本」「西日本」「沖縄・奄美」の4区分や日本を8区分に
分けた「北海道地方=1」「東北地方=6県」「関東地方=1都6県」
「中部地方=9県」「近畿地方2府5県」「中国地方=5県」「四国地方=4県」
「九州地方=8県」をそれぞれまとめながら覚えたほうが他の諸々の
関連などを考えるとすべてに効率がいいことやニュースやいろんな
情報の位置などもイメージできることを話し、さらにできれば人物でも
歴史でも身近な食品とでも関連付けして覚えたほうが忘れないことを
話したのだが・・・。
そして白地図内に番号を付けたり、色鉛筆を使ったりの効果もあり
今はほぼ完全に覚えて本人も納得。
近頃は地図以外にもテレビのCMに出るタレントなどの名前も記録して
みたりしながら覚えている。
私はCMの女優やタレントは必ず覚えようと思い、これまた忘れないよう
何かに関連付けして覚えているが、先ずスマホのメモに入れて置き、
思い出せない時はそのメモで確かめ、更に関連付けで忘れないように・・・。
ただこういう作業は妻には苦手なようでそれはまたそれで良しとしている。
そういう彼女にも不思議な面(?)があり、樹木や草花には思いのほか
詳しく、忘れていないことに驚くこさえある。
小さなことでも何かに関心を持ち、知りたいと思うことはいいことだと
思うので二人ともそれぞれいろんなことに更に興味をもっていきたいと思う。
そしてこれから私たち夫婦も好奇心の強い爺さん、婆さんであり続け
られるよう妻の腎臓疾患や脊柱管狭窄症による複雑な状態をサポート
しながら益々健康でありたいと思う。