食育マイスターのひとりごと

食育マイスターが日常のひとりごとを綴っています。

実家の話⑤

2023-08-21 10:46:42 | 日常
進学した短大は『でっかいどう』にあった。

私は昔からアメリカに憧れがあり

もちろん、海外なんて夢のまた夢だから

それなら日本の中でアメリカっぽい(おおらかな)イメージがある

『でっかいどう』にしようと思った。

実家は無駄に広くて、冠婚葬祭でもらった引き出物がたくさんあったけど

1人暮らし用に母からもらえたのは、

本当に使わないようなプラスチックのお皿とかのみ。

あとはヘアブラシ。

当時はそれが当たり前だから何とも思っていなかったけど…

寒いところに行くのに、ドライヤーもなかった。

うちは理容業だから、使ってないものもあったはずなんだけど。
(母は捨てられない人)

って、今思えば、子供の頃

髪をドライヤーで乾かしてもらったこともなかった。

髪は機嫌が良ければ切ってくれたんだけど

どれだけお願いしても短くされてた。

多分、ドライヤー不要だったから便利だったんだと思う。

髪を短くされていたから、

編み込みとかをしてもらったこともなかった。

髪を伸ばせたのは高校生になってから。

三つ編みなんかも、自分で覚えた。

年に1回か2回、貯めたお金で美容院に行けた時はちょっと感動した。

言ったとおりに髪を切ってくれるから(笑)

その後帰宅して、母にすごい嫌味を言われたけ


鍋もフライパンも自分で買った。

母曰く『みんなが来た時にないと困る!』で

欲しいものはもらえなった。

冷蔵庫も自分で買った。TVはお金がなくて買えなかった。

色々と調べて、通う短大関係で一番安く生活費が済ませられそうなのが

申し込んだ学生会館。

1人部屋で台所・お風呂・トイレ共同。

集会室にTVがあったから、TVはそれで。

カラーボックスを買って組み立てて。本当に最低限。

学生会館から短大までは徒歩30分近く。

なんか、自転車も買えなかった。歩けばいいや!


初めて学生寮に行った日

他の子達は必ず親が一緒だった。

そうか、普通は心配して親も来てくれるんだと思った。

借りられた奨学金は月44000円。

学生会館は月に29000円。最低限の生活は出来る。

もちろん、バイトはする。

母からの仕送りは期待は出来ないけど…

3~4カ月位に1回、10万円が振り込まれた。

それでも助かった。

後から考えると、短大の学費が2年で140万弱。

父の遺した学資保険が200万。残りの60万円を分割していたのだと思う。

あと、入学式のスーツ代は出してもらえた。

うちの田舎の成人式は夏。暑いからスーツ。

そのスーツ代は出してもらえた。


短大の1年生の終わりにアメリカへの研修旅行があった。

50万ちょっとかかった。


高3の冬、祖父が亡くなる前に

父方の一番下の妹に

私の学費の補助をして欲しいと頼んでくれていたみたいで。

どうしてその妹かというと

ご主人が美容院をいくつか経営していて、都心に住んでいるセレブ。

そのおばさんが祖父が亡くなった時に

『母子家庭のくせに…』と言ってきた人なんだけど。


祖父は私の唯一の理解者だった。

私はもっと勉強がしたいはずだから、協力してやって欲しいと言っていたらしい。

高校を卒業した春休み、1人で東京にお金を受け取りに行った。

本当だったら、母も頭を下げるべきなのじゃないか…と思ったけど

私のことだから、私が一人で。

お金は嬉しかったけど、嫌味を言われた後だったから都合悪かった。

頭を下げて、お金(50万)をいただき、帰宅して母に預けた。

研修旅行にはそのお金と、バイトを掛け持ちして貯めたお金をプラスして。

本当に本当にありがたかったんだけど…

その時いただいたお金は、後から返すべきだったのか…

未だに考えることがある。

それに、そのお金を母が他の事に使わなかった事にも感謝しなきゃ…とは思った。


就職は東京のとある私立大学の事務。

卒業前に一度住むところを探しに来て契約して

敷金礼金払って、引っ越し代も自分で払って。

時はバブル真っただ中。住むところも安くない。

もちろん、契約金も安くない。

仕事に行くための服だって必要。

また貯めたお金がなくなった。

研修旅行なんか行ってる場合じゃなかったかも…とも思ったけど

それがないと、おばさんからいただいたお金は払ってもらえなかった気もするし。(母に預けていたから)


引っ越しして、電話の契約に10万円かかると言われ…

さすがにお金がないから止めようと思ったけど

連絡を取れないとこっちも困ると、それは母が払ってくれた。

あと、最初の給料日まで生活費として3万円ともらえた。

それが、母にもらえたお金の最後。


初任給が出た時に、母に高めのお茶を送ったんだけど

美味しくなかったと文句。


世間の常識として

子どもは親に苦労をかけたから、親孝行を!


月給に対して住むところが高かったから
(それでも安めを探し、通勤に1時間半かけてた)

さすがに毎月の仕送りは無理だったけど

ボーナスが出た時は必ず贈り物をしてたし

夏・冬は必ず実家に帰っていたんだけど
(帰らないと怒る。でも交通費もバカにならない)

何をしても、いつも文句が最初だった。















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実家の話④

2023-08-21 09:57:59 | 日常
中学の卒業式で、先生に

『○○(私)は最後、もう少し成績が伸びると思っていたよ!』と言われた。

まさか、勉強していると母に怒られるなんて、言えるわけもなく。


一時、母に、父が行きたかった私立の高校を勧められたことがある。

父の夢だったんだけど、妹や弟は学力が足りないから

そこに行けるのは私だけだと。(父の夢を叶えろ!)

いやいや、ちょっと離れた公立高校が交通費が高いでダメっていうのに

私立とか何言ってんの?

それなら、交通費が高くても、結果的に行きたかった進学校の方が安く済むし

滑り止めで私立を受けることを許して欲しかったんだけど。

もちろん、受けませんでした。


中学の卒業記念に、小学校の担任の先生から

ちょっと高めのボールペンをもらった。

大事に使っていたんだけど

高校生のある日、宿題をやっていたら

案の定、母が激怒!! 

『お前は本当に何も家の事をやらない!!!』で、

その大事にしていたボールペンを破壊されたことがある。

ちなみに、毎日茶碗を洗い、何なら洗濯もし、廊下も掃除。

母は自分で作った物が好きだったから、料理はしていたけど

母が忙しい時は私だって色々作った。
(家族には文句しか言われなかったけど)

これ以上何をすればいいのか具体的に言って欲しかった。


私が好きで高校に行くわけだし

奨学金ももらえたんだから、お小遣いは要らないだろう!!!で

お小遣いはなかった。

もちろん、お弁当も自分で作った。幸い食べることに制限はなかった。

母はいつも『奨学金をもらえていいね~』って言ってたけど

奨学金は借金。いずれは返すもの。無駄遣いは出来ない。

ただ、私の場合、欲しいものは全て(服も下着も洗顔クリームも)

自分で買わないといけない。

月に9000円借りられたから、5000円を使っていいお金として

残りは貯めた。親戚からもらえたお年玉も全部貯めた。

3年後にまた来るであろう進学問題に備えて。


高校では部活もした。

母はそれも気に入らなかった。
(放課後はお金を稼いで欲しかった)

ただバイトは、その高校では

確か長期の休みとかに申請しないとダメだったような…


高校は就職する人も進学する人もいる普通高校。

2年生に上がると、進学クラスと就職クラスに分けられる。

さらに、進学クラスの中で

特に英語と数学の成績が良かった人たちを集めたクラスがあり

幸か不幸か、そのクラスに入ってしまった。

私としては、進学したい。

母は許さない。

狭い田舎町。そのクラスに入ったことはみんな知ってる。

進研ゼミを勧める仕事をしている同級生のお母さんが家にやってきて

私用に進めるもんだから、母は断れない。(外面は良い)

進学塾なんて、とんでもない話だったけど

進研ゼミは取ってもらえた。


いよいよ、進む方向を決めないといけなくなった時期

昔から(自分のように)手に職をつけるのが一番だと母は言ってきたので

それなら『栄養士』になろうと思った。国家資格だし。

母に言われたのは

どうしても進学したいっていうのなら、出せるお金は200万円。

これは、父が生前、私様に契約した『学資保険』の満期の金額。

母に言うと、

『栄養士なんて、学校出たって(給料の安い)給食センターくらいしか

働き先がないような資格、お金の無駄だ~!!!』

偏見にもほどがある。

結局、本気で考えた職業はあっさり却下。

母と同じ道を進まなくても、とにかく私にお金を稼いて欲しかった。

本当に、私に、父の代わりに大黒柱になって欲しかったんだと思う。

で、進学した短大を選んだ。学費も安かった。

英語科だったから、母の知らない世界だったのが良かったんだと。


高3の12月末に闘病中の同居していた祖父が亡くなった。

葬儀の時、うちの田舎は、

ご近所中の女衆が集まって炊き出しをしないといけない。

もうすぐ入試だったけど、もちろん炊き出し優先。

こんな時だから、2つ下の妹が代わりにやってくれても良かったんだけど

妹はそういうことはぜ~ったいにしない。

もちろん、私がもうすぐ入試を控えているから、あなたがやりなさい!って

妹に言う人もいない。

祖父は父方だから、父の姉妹も来るから、その相手もしないといけない。

父の姉が2人、妹が2人、計4人。結構意地悪をいうおばさん達だった。

母が苦手だったこともあり、その人たちの相手はいつも私だった。

祖父の遺産を当てにしていたみたいだけど

うちの母が独り占めをしたと思い込んでいたらしく

葬儀の時から、4人の態度が悪かった。

一番下のおばさんからは、

『母子家庭のくせにビデオデッキまであって、贅沢しているくせに』と

面と向かって言われた。

出始めのビデオデッキ。

実はどうしても欲しくて、私の貯金から一部お金を出し買ってもらったもの。

別に贅沢なんてしてないけど。


後に祖父の遺言が見つかり、祖父には遺産がないことが分かり

その時の態度を謝ってきたそうだけど。


何だか、とことん、勉強に集中する環境に縁がないんだな…と思った。


高3までに貯めたお金は30万。

受験費用と交通費と引っ越し代に消えた。







コメント (2)
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