グラフィックディレクター 大里早苗 ブログ

東京港区のデザイン会社、グラフィックメイトの代表を務める大里早苗のブログです。

視覚障がい者スマホ活用フォーラム2024 参加レポート

2024-08-19 16:13:22 | ユニバーサルデザイン
東京都港区六本木の【「見えにくい」をなくしたいデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。グラフィックメイトでは、印刷物などのメディアをユニバーサルデザインでご提案しています。音声コード Uni-Voice(ユニボイス)への対応もしています。

2024年7月21日(日)、兵庫県明石市で音声コードとスマートホンの普及・活用促進のためのフォーラムが開催されました。音声コードに関する当事者の声を聴く数少ない機会、これは参加しないという選択は無いと、酷暑の明石へ行って来ました。


▲酷暑の明石駅


音声コード ユニボイス(Uni-Voice)の開発元である「JAVIS(日本視覚障がい情報普及支援協会)」の能登谷さん、姫路市障害福祉課の守能さんの講演のあと、音声コードを利用されている当事者の方やサポーターの方の報告。
「視覚障がい者にスマホは無理」と思っている方が多数、というお話に、地域の差はあれどどこも似たような現実があると感じました。

その後は参加者からの質問や意見が発表されました。

・音声コードがしっかり読み上げてくれて感動した
・音声コードが付いているものがたくさんできると良い

という声のある一方で、

・音声コード作成ソフトを持ちながら導入しない自治体があるのはなぜか?

といった疑問・苦言もありました。

また複数の方から発言されたのが、読み上げ原稿の不備によるリンクしない問題と、“切り欠き”の問題。このふたつは、音声コード利用の環境整備が進んでいると紹介された東京でも散見されます。音声コード制作ボランティアの育成を求める声がある一方、制作専門家の認定のほうが有効ではないか、という意見もありました。

今回、本フォーラムに当社が参加を決めた理由の一つが、「点字ブロックと同じくらい音声コードを普及させたい」という、主催の「姫路デジタルサポート」の栗川さんのメッセージ。
そのためにはどうしたら良いのか。フォーラムでは「音声コード普及の3つのポイント」として当事者の声、行政の力、民間の参加が必要であることが紹介されました。当事者の方々が声を上げ、行政の発行物に取り入れる。それが民間にも広まる…。そんなプラスのスパイラルを目指そうという関係者の方々の思いに意を同じくしました。
フォーラムは今回が第1回でしたが、2回、3回と続けていきたいとのこと。当社もまた参加させていただき、当事者の方々の声に耳を傾けていきたいと思います。

今回のフォーラム参加に際しては栗川様に温かく迎えていただきました。心より御礼申し上げます。
当日のプログラムや活動記録としてのYouTubeなどは、「姫路デジタルサポート」さんのWebサイトでご覧になれます。


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