グラフィックディレクター 大里早苗 ブログ

東京港区のデザイン会社、グラフィックメイトの代表を務める大里早苗のブログです。

ページ番号の振り方

2018-12-25 13:51:36 | DTP覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
冊子制作のご依頼をいただきデザインを進めています。本文に加え目次や巻頭のご挨拶なども入り、冊子全体を通して見直しています。
この冊子は横書き・左綴じなので、表紙を開いた左ページを2ページとしてノンブル(ページ番号)を振ったところ、クライアント様より「左ページを1ページとしてほしい」とのご要望が。

横書きの場合は基本的に左綴じで、表紙を1ページと数えるので表紙を開いた左ページが2ページ、その右ページが3ページとなります。縦書きの場合は右綴じが基本で、表紙を開いた右ページが2ページで左ページが3ページとなります。
書籍制作でも同様で、目次や口絵など部分的にノンブルを振らないページがあったとしても、左綴じの場合は左ページが偶数・右ページが奇数、右綴じの場合は右ページが偶数・左ページが奇数になるようノンブルを振るのが基本です。



▲左綴じか右綴じかでページ左右の偶数・奇数が変わります。

今回はクライアントさんのご希望に従って、左綴じではありますが左ページを1ページとしてページ番号を振ることになりました。
冊子制作・書籍制作をされる場合の基本をご理解いただき、今後はページ番号の振り方もご検討いただけると良いと思います。

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デザインコンペ

2018-12-18 12:01:47 | 印刷通販
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
今日はお向かいさん(国立新美術館)は休館日、社窓には静かな冬晴れがひろがっています。



当社がお世話になっている代理店さんから、「某大手メーカーさんの定期刊行物の表紙をリニューアルしたいのでデザインコンペを行う。参加してくれないか」とご連絡をいただきました。せっかくのお声がけなので当社も参加させていただくことにしました。

今回のコンペは、提案料と採用料があらかじめ提示されています。金額でなく、純粋にデザインのコンペティションなので当社にとってやりやすいコンペです。
ときおりあるのは「デザイン+見積」のコンペです。デザイン費だけでなく印刷費も含めた見積ともなると、各社からの見積額の差が大きくなり、「金額優先で決まっているのでは?」と思うこともあります。

実際、あるフリーランスのデザイナーさんは「コンペで採用されたと思って喜んでいたら、僕の金額が安かったからみたいです。『デザインはこんな感じにして』と別のデザイナーさんのデザインを見せられました」とおっしゃっていました。せっかく採用になってもデザインが良かったからではないなんて…とがっかりされていました。

どのくらいの費用がかかるかということも大切です。でしたらデザインを提案する前に見積額でのコンペを行い許容範囲の会社(あるいはデザイナー)であらためてデザインコンペを行うとか、今回のように事前にご予算を提示していただくとか…コンペの方法も考えていただけるとありがたいです。

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もしかする未来 工学×デザイン

2018-12-10 10:48:25 | デザインいろいろ
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
12月9日までお向かいの国立新美術館で、<東京大学生産技術研究所70周年記念『もしかする未来 工学×デザイン』> という展示会が開催されていました。解説には「工学とデザインが一緒になり、人と技術のもっと豊かな関わりを探る試みで」「研究から生まれた数々のプロトタイプを、背景に秘められた技術とともにご紹介します」とあります。
「工学研究の最先端を社会へと接続するためのプロトタイプをデザイナーと一緒になって考えてみたから、ちょっと見てみて」という感じの展示会です。
ちょっとラフにまとめてしまいましたが、生産研の中にデザインの研究室が設立されていて、恒常的な活動として取り組まれているそうです。デザイナーが研究室を訪ねて、社会に展開可能なイノベーションの種(seeds)を見出していく行為が「トレジャー・ハンティング」などと名付けられていて、この命名は男性に違いないと、偏見混じりですが思わず笑ってしまいました。

気になったのは、分子細胞工学による神経細胞の培養研究とコラボレーションによる、「バイオ人工知能」を使った生化学的シグナルを読み取るヘルスモニタリングデバイスのコンセプトモデル。ここで紹介されている機能は健康状態の継続的なモニタリングですが、生化学的シグナルを検知できるならば、たぶん心の状態までモニタリング可能ということではないのかなと思いました。今何を考えているかということまでは難しいと思いますが、悲しんでいたり怒っていたり喜んでいたり、その感情がまだその人の中にだけある段階でも、そのマシーンは気付いてくれるようになるのかもしれません。コンセプトモデルは、コネクトした人の周囲をフワフワと漂っているようなデザインでした。遠い将来もっともっと小型化した機械が全ての人の周りを漂っている世界を想像してしまいました。


▲生化学モニタリングデバイスのコンセプトモデル「AURA」


でも、いかにも最先端な研究とのコラボレーションよりももっと気になったのは、「3Dプリンタを使って作られる、柔らかい構造」を研究中に偶然作られてオブジェ化された写真のコレ。


▲「3Dプリンタを使って作られる、柔らかい構造」を研究中に偶然作られたオブジェ

竹細工のランプシェードかなにかのようなコレ、一定のタイミングで膨らんだりすぼまったり、呼吸でもしているかのように動くのです。コレをアマゾンエコーやグーグルエコーなどのスマートスピーカーに付けてくれたらいいのに。何か答えるたびにムーミン谷のニョロニョロのように踊って(?)くれるスマートスピーカーなんて、ちょっといいデザインだと思いませんか。明かりが明滅するより気が効いていると思うのですが。


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リッチブラックとスミベタ

2018-12-04 10:38:52 | デザインいろいろ
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
「こんなイメージでチラシを作成したい」とAdobe の Illustratorで作成されたデータをいただきました。そのデザインは黒をメインに使用したデザインなのですが、印刷においてはこの黒がなかなかの曲者。いただいたデータを拝見するとCMYKのそれぞれが80%以上(合計で320%以上)でかなりの高濃度。

黒というのは墨(K)100%でも黒なのですが、CMYKの掛け合わせでも黒になります。「リッチブラック」とよばれ、K100よりもしっとりした深みのある黒になると言われています。しかし4色を100%で掛け合わせると400%という高濃度になり、乾きにくい、印刷した紙同士がくっついてしまう、などのトラブルになる可能性があります。


▲合計220%以下に設定したリッチブラックとK100のスミベタの違いのイメージ

ではどのくらいの濃度ならよいのか。
印刷会社さんによって推奨濃度は違いますが合計が220%以下であれば概ね良さそうです。300%までOKという会社もありますし、使用する範囲(量)や用紙による、という会社もあるので、データ作成には印刷会社さんに問い合わせるのが安心です。印刷通販の会社などでは各社で推奨する数字がWebサイトに掲載されているのでご確認ください。


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