がやがや通信

雑司ヶ谷から日々のあれこれを綴っていきます。

磯崎新氏の講演会 (ひ)

2010-03-19 16:33:38 | 建築

磯崎新氏の講演会に行ってきました。
3/2のことなので、もうだいぶ時間が経ってしまいました。
すぐにアップしたかったのですが、
講演会の後、急遽バタバタしちゃって今になってしまったのです。

そもそも滅多に講演会などしてくださらない磯崎氏、
入場も抽選だったのですが、友人から当選券が廻ってきたので視聴できたのです。
AYAさん、ありがとうございました!

<「日本」がまだあった頃>というテーマでした。
前衛音楽家、ルイジ・ノーノ氏との親交を序に、
コンドラチェフの景気循環50(~60)年周期の長期波動が、
文化や政治、さまざまなジャンルでもあてはまるんじゃないかな、って。

アメリカ目線でいえば、
国土直接攻撃を受けるというショッキングな真珠湾攻撃1941から、9.11事件が60年後。

1931年生まれの磯崎氏にとって幼少期は、
日本が戦争、戦争へと突き進んでいった時代なのですね。
<「日本」がまだあった頃>とは、「近代の超克」1942 を基軸にして話が進みました。
「近代の超克」とは、アメリカとも戦争を始めてしまった時局下で、
明治以降の日本文化に多大な影響を与えてきた西洋文化の、総括と超克を掲げたシンポジウム。

そし50(~60)年経ち、今の日本文化はまたもや岐路にある、と。
建築の手掛かりがない、デザインの意味がナンセンス!
磯崎氏も出口を探し、いろいろ試みているが失敗の連続だそうです。

90年代から建築雑誌は建物の全体像は語らなく(語れなく)なり、
トリミングして輪郭をぼかしながら、ディテールで目先をごまかしている、
としたうえで磯崎氏いわく、
「今はメディア相手にウケなければならない。何を造ったかではなく、
 (建築家として)ブランド化に成功したものだけがメディアに載れる。
 まぁ、そんなメディアを育ててしまった責任は私にもありますが・・・」

で、どのようにしたら「形」「自然」を建築の枠組みの中に取り込めるかと・・・
その手掛かりとして、言語の法則、思考の言語として「アルゴリズム」をキーワードに!

オチはちょっと私には崇高すぎて具体的なイメージは沸きませんでしたが、
まぁ、刺激的な2時間でした!

追記)
ヒアリングで過ぎていく講演会、私は速記術もないし、
BGMで正確な発音が聞き取れなかったりしたところが。
(ノーノ「無限の可能性を有した建築家、カルロ・スカルパに」はよかったけど)
でもインターネットって便利だ!
走り書きしたメモをもとに検索すると、更に判る、判る!

以下に講演内容に登場した人名を挙げておきます。
検索すると下手な私のレポートを掘り下げることができると思いますよ。
・アンドレイ・タルコフスキー
・カルロ・スカルパ
・柄谷行人
・前川國男
・立原道造
・丹下健三
・ブルーノ・タウト
・坂口安吾
・小林秀雄

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3 コメント

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Unknown (きのぴよ)
2010-03-22 12:44:49
私のオツムでは、よくわかりませんが…、様々な事がメディア受けをする方が特なことはたしかなようですね。第一線で仕事をし続ける磯崎新氏の視点はおそらく各界共通の部分があるのではないかと想像しますので…せめてこれらのキ―ワ―ドを頭に入れておく事にいたします。どうもありがとうございました。
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ピタゴラスイッチ ()
2010-03-22 13:31:24
きのぴよさん、いつもコメントありがとうございます。
実はいろいろなところでアルゴリズムブームはあるようです。
2002年からのNHKの4~6歳児対象番組「ピタゴラスイッチ」ですら、
アルゴリズムをテーマの1つにしている・・・?

でも私もよく判りましぇ~ん。
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Unknown (きのぴよ)
2010-03-25 01:25:35
アルゴリズム…???
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