磯崎新氏の講演会に行ってきました。
3/2のことなので、もうだいぶ時間が経ってしまいました。
すぐにアップしたかったのですが、
講演会の後、急遽バタバタしちゃって今になってしまったのです。
そもそも滅多に講演会などしてくださらない磯崎氏、
入場も抽選だったのですが、友人から当選券が廻ってきたので視聴できたのです。
AYAさん、ありがとうございました!
<「日本」がまだあった頃>というテーマでした。
前衛音楽家、ルイジ・ノーノ氏との親交を序に、
コンドラチェフの景気循環50(~60)年周期の長期波動が、
文化や政治、さまざまなジャンルでもあてはまるんじゃないかな、って。
アメリカ目線でいえば、
国土直接攻撃を受けるというショッキングな真珠湾攻撃1941から、9.11事件が60年後。
1931年生まれの磯崎氏にとって幼少期は、
日本が戦争、戦争へと突き進んでいった時代なのですね。
<「日本」がまだあった頃>とは、「近代の超克」1942 を基軸にして話が進みました。
「近代の超克」とは、アメリカとも戦争を始めてしまった時局下で、
明治以降の日本文化に多大な影響を与えてきた西洋文化の、総括と超克を掲げたシンポジウム。
そし50(~60)年経ち、今の日本文化はまたもや岐路にある、と。
建築の手掛かりがない、デザインの意味がナンセンス!
磯崎氏も出口を探し、いろいろ試みているが失敗の連続だそうです。
90年代から建築雑誌は建物の全体像は語らなく(語れなく)なり、
トリミングして輪郭をぼかしながら、ディテールで目先をごまかしている、
としたうえで磯崎氏いわく、
「今はメディア相手にウケなければならない。何を造ったかではなく、
(建築家として)ブランド化に成功したものだけがメディアに載れる。
まぁ、そんなメディアを育ててしまった責任は私にもありますが・・・」
で、どのようにしたら「形」「自然」を建築の枠組みの中に取り込めるかと・・・
その手掛かりとして、言語の法則、思考の言語として「アルゴリズム」をキーワードに!
オチはちょっと私には崇高すぎて具体的なイメージは沸きませんでしたが、
まぁ、刺激的な2時間でした!
追記)
ヒアリングで過ぎていく講演会、私は速記術もないし、
BGMで正確な発音が聞き取れなかったりしたところが。
(ノーノ「無限の可能性を有した建築家、カルロ・スカルパに」はよかったけど)
でもインターネットって便利だ!
走り書きしたメモをもとに検索すると、更に判る、判る!
以下に講演内容に登場した人名を挙げておきます。
検索すると下手な私のレポートを掘り下げることができると思いますよ。
・アンドレイ・タルコフスキー
・カルロ・スカルパ
・柄谷行人
・前川國男
・立原道造
・丹下健三
・ブルーノ・タウト
・坂口安吾
・小林秀雄
実はいろいろなところでアルゴリズムブームはあるようです。
2002年からのNHKの4~6歳児対象番組「ピタゴラスイッチ」ですら、
アルゴリズムをテーマの1つにしている・・・?
でも私もよく判りましぇ~ん。