昨年の撮影目標としてニセヒラタネクイハムシとヒラシマミズクサハムシがあった。
ある湿地に2種生息していると思われる場所があり、前者の方は難なく撮影できたのだが、後者がうまくいかなかった。
今年も同じ場所を探したが見つけることができず、不本意ながら数ヶ所の湿地を巡ることになってしまった。
美しい景色の高層湿原
カオジロトンボ Leucorrhinia dubia orientalis
ルリボシヤンマ系のヤンマの脱皮殻はたくさん見られたが、何故か全く飛んでいなかった。
多数のカオジロトンボと少数のエゾトンボ類とイトトンボ類は普通に飛んでいたんだが・・・。
モウセンゴケに捕まったカオジロトンボがちらほら。
捕まっている個体は雌ばかり。
どうやら産卵中に誤って、モウセンゴケに触れてしまったのだろう。
恩返しを期待して、逃がしてあげることにした。
ヒラシマミズクサハムシ Plateumaris hirashimai
道北~道東に分布しており、北海道RDBでは希少種に指定されている。
やっと見つけた。拍子抜けするくらいあっけなく。
ここの湿原はキヌツヤミズクサハムシ、アシボソネクイハムシ、キタヒラタネクイハムシが生息しているが、個体密度は意外に少ないので、本種が生息しているか不安であった。
しかし、ここの湿原では珍という訳ではなく、それなりに生息しているようだった。
採集して分かったこと。
他のミズクサハムシ類は捕まえると、逃げ回ったり、飛んだりするが、本種は動かない。
擬死とは少し違う気がする。
撮影しやすいので助かる。
スゲノハラジロヒメゾウムシ Limnobaris japonica
体長4mm程のゾウムシ。
スゲに普通に見られた。珍なるゾウムシじゃなかったので残念。
特徴は裏側が白色鱗片で覆われている。
風がある影響か蚊は寄ってこなかったが、アブがわたしを襲う。
強力蚊取り線香も虫除けも役に立たず。
写真のアブは処刑済み。
これからの時期、アブ対策が必至なのだが、どうすればいいか分からない。
12年飼育していたエゾサンショウウオが☆になった。
ここ数日30℃以上続き、部屋の温度も相当上がったのが原因。
札幌にいたときは比較的涼しいトイレに移動させていたのだが、今回いろいろ多忙でそこまで頭が回らなかった。痛恨のミス。
今まで飼育してきた中で、最も長い期間飼育した生き物だった。(ネコより長い)
まだ数年生きる可能性があったので残念でならない。
自分の過失なので、しばらく落ち込みそう・・・
とある探索で遊歩道を歩いでいたときの事。
入山前にあった人からヒグマの足跡らしきものがあるという注意を受けた。
一応確認したが遊歩道にはウッドチップが敷かれており、人なのかヒグマなのか判断できないので、注意しつつ入山した。(注意したところで運が悪けりゃ遭遇するけど)
しばらくして、歩幅やサイズから人ではなくヒグマの可能性が高くなってきた。
しかもヒグマが通ったのはついさっきっぽい。
遊歩道中央付近の足跡列がそれだが、進行方向が分からない。
ただ進むにつれ、足跡が明確になってきたので、さすがのわたしもビビリ度UP!
この痕跡・・・
まさか先程までここで休んでいたのでは?
(奥の2つが前足か?)
でかい・・・
よし!探索続行。
糞発見
これは古かった。
結局、ヒグマ遭遇はなし。よかったね。
標高を上げるにつれ、風が強くなり、寒い・・・
わたしは耐寒レベルが低いので致命的だ。
雪渓周辺にはガロアムシいるのかな・・・
ミヤマヒラタコメツキ Mosotalesus impressus sachalinensis
亜高山~高山帯のガレ場で見られるコメツキムシ。
ちょくちょく見かけるが、見つけようと思って探すとなかなか見つからないタイプだろう。
カワカミハムシ Chrysolina nikolskyi
食草のウスユキトウヒレンがまだ小さく、発生していないと思ったが、日が昇るにつれ、どんどん現れた。
登山道にも普通に歩いているので、登山者に踏まれてしまった個体もしばしば。
一応、北海道RDBでは希少種に指定されているが・・・なんで?
カワカミハムシの幼虫
食欲旺盛だ。
サメハダヨモギハムシ Chrysolina subcostata
今回、この子が見たかった。
なかなか食草の食痕を見つけられず手こずってしまった。寒くてモチベーションも下がっていたし。
葉に付いておらず、食草下の地面に隠れていた。
カワカミハムシと比較すると、分布範囲も狭く、個体数も少ない。
これも北海道RDBで希少種に指定されている。
サメハダヨモギハムシの幼虫
イワブクロが好きなんだって。
ちなみに幼虫は卵胎生で産まれるらしい。
よしよし調子が出てきた。
とっとと帰るとしよう。
おじさん、まだ今シーズンちっとも探索結果出せてないね。ダメじゃん。
と、エゾシカに小馬鹿にされるという被害妄想な今日この頃。
先日に新調した登山靴の調子確認と、今後行う予定の本命探索に備えて体力調整の意味も込めて、某高山に登山。
この日は快晴で気温も高く、高山探索には最適日和。登山者も多い。
しかし高山蝶はたくさん飛んでいるものの、暖かいためか元気に飛び回り、止まる気配なし。
高山蝶が目的ではないが、ちょっと残念。
そういえば、登山口で捕虫網を持った親子を見た。
登山口は既に特別保護区内のはず。
誰かが注意すると思うが、このまま登って以下の高山蝶を狙うつもりなんだろうか・・・
無知は無敵だね。
ダイセツタカネヒカゲ Oeneis melissa
高山蝶でなければ、地味で、蛾っぽくて、魅力度0
その割に自己主張が強く(?)、近づいた他の蝶を執拗に追い払うので、はっきり言って厄介者だ。
ウスバキチョウ Parnassius eversmanni
時期が少し遅かったのか、翅はすっかり擦れてしまった個体ばかり。
遠路はるばる本州からやってきた撮影者もいたが、止まってくれないので撮影に苦労していた。
ウスバキチョウの幼虫
コマクサが大好きだって。
でもこの幼虫、なんか元気ないので病院に行くことを勧めておいた。
ダイセツドクガの幼虫
幼虫はよく見るが成虫は見たことがない。
雪渓を上から見下ろす。
帰りは全裸で滑り降り、山ガールに貧相な体を見せつけトラウマにするのが自分流(ウソ)
というか、年配の人ばかりで、ガールなんていなかったよ・・・
続く。