ひびのあれこれ・・・写真家の快適生活研究

各種媒体で活動する写真家の毎日。高円寺で『カフェ分福』をオープンするまでの奮闘記、イベント情報などをお伝えします。

アウトレイジ

2010年07月01日 | Weblog
北野武監督作品『アウトレイジ』を見る。

骨太の極道映画だ。
配役もすばらしい。
たけし監督は編集も手掛けているが、さすが、無駄なカットがない。
妙なタメもないので、展開が速い!
シンプルな主題で、豊かな表現、スクリーンが活き活きとしている。
前評判も高かったが、個人的にもかなり高得点。

ただ、結構生々しい・・・。
痛すぎて気持ち悪くなるシーン目白押し。
血や残虐シーンに弱い人は要注意。

ふと、ロベール・ブレッソンの『ラルジャン』のラストシーンが頭をよぎった。
青年が、世話になった見知らぬ家族を斧で皆殺しにするのだが、残虐行為が全く違った表現方法で描かれている。
ブレッソンには独特の『詩情』がある。
言葉も、映像も、極限まで削ぎ落とされているのに、映画は繊細で豊かで鮮やかだ。
不在であること、語りつくさないことでイメージが掻き立てられる。

ブレッソンまで思い起こさせる、『アウトレイジ』に脱帽!