2013.03.31 (日)
つらつら椿巡り
④ 阿吽寺と巨勢寺跡
古代豪族巨勢氏の本拠地といわれる古瀬の集落は、
この地の最寄の駅「吉野口」の名前の通り、
吉野の玄関口にあたる場所にあります。
吉野駅口の西側の山麓に阿吽寺があって、
寺の縁起によると平安時代に巨勢川が氾濫し、
人々が往生したとき、阿吽法師と名のる人物が現れてこれを救ったので、
人々が法師を崇めて巨刹、巨勢寺の一坊に寺を構えさせたといいます。
ここの敷地に椿が多いことから山号を玉椿山といいます。
この阿吽寺の本寺にあたる巨勢寺は聖徳太子の創立と伝えられ、
かなり大規模の寺院だったと推定されていますが、
今は磯石や瓦などが残るのみです。
「巨勢山のつらつら椿つらつらに見つつ偲はな巨勢の春野を」
という万葉集のうたが在りし日のこの地の様子を伝えています
※ 御所市ホームページより
近鉄電車吉野線とJR和歌山線とが相互している吉野口駅近く
国道309号線の路肩に阿吽寺の駐車地があり大型観光バスが一台止められる
駐車場から少し椿のトンネルの坂道を上がり山門をくぐると境内へ
境内からは御所市古瀬の集落が見渡せる
玉椿山への登り口に万葉集の研究で名高く全国の万葉の歌碑を訪ねて行脚された
犬飼孝先生の揮毫になる歌碑がある
普段はお扉が閉まっているが今日は特別に開けて戴き本堂の御仏に座して合掌
境内の椿は旬を少し過ぎていた
本殿の裏山一帯が椿山になっているが今日のツアーの皆さんの足では急な登り道
諦めて巨勢寺跡へと「巨勢の道」を歩きましょう
ゆっくりと歩くこと15分、巨勢寺跡に到着
今は礎石のみが残り小さなお堂が隅に祀られているだけ
バスへ戻る道すがら見かけたバイモユリ
ここで出会うとは感激一入
今日の椿巡りはまだまだ終わらない