~今月の特選句~
原爆忌響く鐘の音鳩は飛ぶ・・・惠子
俳句・川柳などの短詩型文芸の同好会「花衣会」では、毎月各自3句の作品を
会報に投句し発行しています。
その発行数は、今月で89号になりました。
また、昨年から勉強会として、句会を2ヶ月毎に開催しています。
今回は、その内容を報告します。
第13回 「花衣会」句会開催!!
と き 令和1年 8月23日(金) 午後2時から
ところ 広島市基町 NTT基町ビル7階 会議室
出句数 各自3句
リーダー 立川 良臣
講 師 岡部 泰行
出句3句の中から、1句ずつ選句した作品を掲載します。
炎昼や発狂しそうな神の島・・・岡部 泰行
猛暑日や肌着一枚赤子這う・・・沖本 惠子
原爆忌笑くぼの手首赤い数珠・・・勝島 千波
真夏日や白いアサガオ涼し顔・・・立川 良臣
やわらかき雲の間に見ゆ夏嶺かな・・・土居 旭
献花する炎天下の似島で・・・中山 洋爾
戦争の終わらぬ人の夏帽子・・・長岡 和子
梅雨の中険し山路御岳山・・・浜本 文雄
レモン水飲み干し少女卒恋す・・・林 世紀雄
今回も力作ありがとうございました。
勉強会での研鑽の成果が、少しずつ現れているのではないでしょうか。
次回は、10月18日(金)午後2時からです。
投句は、3句を10月11日頃迄に土居までお願いします。
次回もよろしくお願い致します。
~じゆうな広場~
「「令和」に思いを」
立川 良臣
「梅花の歌」
「時に、初春の令月にして、気淑く風和らぎ、梅は鏡前の粉を披き、
蘭は凧後の香を薫す」の中から、『令』は「初春の令月」から、『和』
は「気淑く風和らぎ」と詠まれた万葉集から引用。
原典から読み取れる要旨は、美しくかつ平和である、そういう時代を
望んでのネーミングといわれている。
阿部総理の談話では、「春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のよ
うに、一人ひとりが明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲か
せることが出来る」 そうした日本でありたいという願いを込め決定し
たと報じている。
しかし、その後の政府・総理の振る舞いは、天皇即位の必要以上の
数々の催し、トランプ米大統領の「令和」最初の国賓としての大歓待、
全く成果の見えない日米会談、何の為に歓待したのかと言いたくなるの
は、私だけではあるまい。
総理談話の「令和」は、国民一人ひとりが明日への希望・・・は何処へ
やら。
「令」は漢文では、「~させる」と使役で読むことが多い。「和せ令
む」なら、和やかに仲良くするとなるが、命令で無理やり仲良くせよと
なっては恐ろしいこと。 うまい言葉を並べてこびへつらう「巧言令色
鮮し仁」の時代にならないで欲しい。
「令和」の時代が、世界の人々が仲良く平和であり続けることを願わ
ずにはいられない。 「令和」がそうありたいと、ふと思う・・・。
*「巧言令色鮮(すくな)し仁」・・・(論語)口先がうまく、顔色を
和らげて人を喜ばせ、こびへつらうこと。 仁の心に欠けることとされ
る。
*このコーナーは、花衣会会員の自由な想い、意見、感想などを
綴ったコラムです。
遠慮なく投稿願います。 お待ちしております。(土居記)
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