
漢字語彙の話に、西嶋佑太朗著、医学をめぐる漢字の不思議、大修館書店あじあブックス、2022年9月刊行、アマゾンで購入した。現場の医師が文学部の講義を聞いて見よう見真似だというから医学用語の不思議を解くのはその成果において大変だったろうと推測する。
専門分野の漢字を明治以降の文字改革で出来上がってきたり、少しさかのぼって翻訳の関係で捉えるよりもさらに、そこが日本語でのそれこそ悠に漢字の移入の歴史にまでさかのぼることとなる。そうなったであろう、不思議なのである。国語研究者が立ち向かうことに位相語になる分野もしくは類語辞書の探求を本草綱目という広い学問の伝統に及ぼす語彙のことがある。
出版社のサイトより、内容、目次の紹介を引用する。
医学をめぐる漢字の不思議
著者 西嶋佑太郎 著
ジャンル 書籍 > アジア・漢学/漢字文化 > あじあブックス
シリーズ あじあブックス
出版年月日 2022/08/22
内容
医学用語の「不思議」を漢字からひもとく。
「腔」の読みは、「くう」? 「こう」? 「癌」を「がん」とひらがなで書くのはなぜ?
医療・医学のことばについて不思議だなと感じたことはありませんか。医療関係者をも惑わせているこの「不思議」に、実は漢字が関わっている……? 医療・医学のことばを、一見縁遠い「漢字」を通して分析。先人たちの苦労の跡が見えてきます。
目次
はじめに
医学用語の難しさ
同音の漢字による書き換え
第一章 漢字をつかった医学用語の略史
漢方医学の用語
中国の医学用語/医学用語辞典のはじまり/考証学派による用語の考察
西洋医学の翻訳
西洋医学の流入初期/解体新書/医学用語を字で表す試み/直訳(音訳)に使われた漢字/
バージョンアップされる用語/漢訳洋書の流入
明治時代
教科書と対訳辞典/当時の医学用語の読み/活字に現れる独自の用語/不統一な医学用語
大正から昭和初期
てにはドイツ語/国語愛護同盟と国語協会/医学用語の統一運動/医学用語の簡略化/
国語国字問題と医者/清朝末期から中華民国時代の医学用語
戦後から現代
医学用語辞典の改訂/現在の医学用語
第二章 先人たちの試行錯誤
一、生薬を一字で表す方法
二、田代三喜の奇妙な生薬名
三、文字も独特な安藤昌益
四、漢字を再利用した大槻玄沢
五、漢字の再利用にこだわった野呂天然
六、体系的に字を造ろうとした海上随鷗
七、海上随鷗のアイデア造字
八、漢蘭折衷の医師たちがつかった用語の漢字
九、中国でも行われた医学用語の造字
十、微生物学名と造字
十一、モルモットと海豚と海猽
十二、近視と漢字の簡略化
十三、眼科医の間で議論された漢字
十四、石原忍と新国字
第三章、現代医学用語の生い立ち
一、膵臓を表す文字の候補
二、「腺」を表す文字の候補
三、「腟」「膣」はどのように使われ始めたか
四、「腟」「膣」はどちらが「正しい」のか
五、「癌」の不思議
六、「癌」と「がん」は違う?
七、ゆれる「腔」の読み
八、「肉芽」を「ニクゲ」と読むのはなぜか
九、正解が定まらない「楔」
十、「鼠径」部のなりたち
十一、三つ子、四つ子などの別名
十二、「橈骨」の「橈」とは何か
十三、ペストの謎
あとがき
参考文献一覧
索引
https://www.youtube.com/watch?v=_zR1gKXI0vg
1012回 東京15区補選 選挙妨害に小池百合子神通力が消えた乙武 現状を解説!
髙橋洋一チャンネル
31万 回視聴 14 時間
