文庫本のタイトルである。鼈という字を読めますか、その字が読めないから、手に入れていたらしい。小学館文庫、漢字表現研究会、1998年1月。電子書籍、kindle版がある。目次に索引が和英に、難し気な文字、難易度別に並ぶが、中学レベルで書けそうで書けなさそうな文字が並び、購入して練習をしたのかなt自問自答する。もう1冊、同じ整理に、読めそうで読めない漢字2000というのがあった。1994年4月、講談社α文庫。可能喜光さん、このかたの名前は、よしみつ。この本には週刊誌など日常の雑誌から採録している。ちょっとした読みを、知っていて、お見込んでいる文字遣いが並ぶ。さて,狎れるは、慣れると同語源、デジタル大辞泉、ということであるが、馴れ馴れしいとなるときの意味があって、馴れるところまではいかない、ふるまいの2000字の言葉である。勉強のつけを突き付けられたような、それで、この本が役に立つのだろう。
世界大百科事典内の熟字訓の言及
【当て字】より
…また言葉(ことば),出来(でき)などを,それぞれの文字の正当な意義用法によらぬとして,当て字にふくめることがある。さらに,土産(みやげ),銀杏(いちよう),今日(きよう),三和土(たたき),煙草(たばこ),麦酒(ビール),天鵞絨(ビロード)など,漢字2,3字の結合を一々の字の音訓によらずに,全体として一つの単語にあてる(熟字訓という)場合をも,当て字という人が近来はある。常用漢字表および同音訓表の適用にあたってはこれらの当て字は一括して排斥されつつあるが,一方,常用漢字表以外の漢字を使わないようにするために行われる,銓衡→選考,落伍→落後,繃帯→包帯のような書きかえは,主として漢語についてであって,当て字とはよばれていないが,新たに作られつつある当て字といえよう。…
字通より
鼈
25画 9871
異体字
[]弊の下部が虫
8画 9813
字音ベツ
字訓すっぽん・みのがめ
声符は敝(へい)。〔説文〕十三下に「甲蟲なり」とあり、〔芸文類聚、九十六〕に引いて「介蟲なり」に作る
訓義
[1] すっぽん、みのがめ。
[2] 酒器の名。
古辞書の訓
〔和名抄〕鼈 魚鼈の字、或いはに作る。加波可女(かはかめ) 〔名義抄〕鼈 カハカメ・ウミガメ 〔字鏡集〕鼈 ミヅチ・ウミガメ・カメ
【鼈飲】べついん 毛布にくるまって、頭だけ出して飲む。
【鼈菜】べつさい わらび。
日本国語大辞典より
語源説
((1)について)
(1)スボンボの転、またはポルトガル語か〔大言海〕。
(2)鳴声がスホンスホンときこえるからか〔瓦礫雑考・三余叢談・俚言集覧・名言通〕。((3)について)切り穴から出る時、演者が首から出るので亀の首を想像してつけられたか。また床面が亀甲形だからとも、床板のはまる時スポンと音がすることからともいう〔演劇百科大事典〕。
Amazonより
鼈という字を読めますか (小学館文庫) (日本語) 文庫 – 1997/12
漢字表現研究会 (編集)
内容(「BOOK」データベースより)
なんとか読めるけど、書けない文字、なんだかとても複雑で、書き順のわからない文字…。私たちが新聞やテレビなどで日常よく見かける、書けそうで書けない、読めそうで読めない漢字二百九十二字をセレクトして、書き順、文字の構成、その成り立ちなどの蘊蓄を、ビジュアルに分解した「見る」漢字の大「字」典。
読めそうで読めない漢字2000 あいまい読み・うっかり読み 実例集 (講談社+α文庫)
加納喜光
Kindle版 (電子書籍)
¥825
商品の説明
内容紹介
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
うっかり間違って読んでいる新聞や雑誌の漢字。意味はわかっていても意外に読めない漢字。実際に新聞・雑誌に使われた日常的漢字2000を豊富な実例と解説で正しく読む。いつもは適当にごまかしていた読みを訂正し、うっかり読み、あいまい読みをなくすために。読めそうで意外と正しく読めない漢字をなくす漢字読本。一目瞭然の読み方テスト付き。
内容(「BOOK」データベースより)
うっかり間違って読んでいる新聞や雑誌の漢字。意味はわかっていても意外に読めない漢字。実際に新聞・雑誌に使われた日常的漢字2000を豊富な実例と解説で正しく読む。いつもは適当にごまかしていた読みを訂正し、うっかり読み、あいまい読みをなくすために。読めそうで意外と正しく読めない漢字をなくす漢字読本。一目瞭然の読み方テスト付き。
著者について
1940年、鹿児島県に生まれる。東京大学文学部中国哲学科卒業後、同大学院修士課程修了。現在、茨城大学人文学部教授。中国医学史、博物学史など幅広い分野で活躍中である。著書には『詩経』(学習研究社)、『中国医学の誕生』(東京大学出版会)、『漢字の博物誌』(大修館書店)、『漢字の常識・非常識』(講談社現代新書)などがある。