こと 言
こと に、言を宛てた。こと は、事 言 の同じ語源とする。こと についてまた、言、辞、詞をあてる。言 げん は、こと としてどのように捉えられたか。会意に見て、字通では、盟誓のとき、もし違約するときは入墨の刑を受けるという自己詛盟の意をもって、その盟誓の器の上に辛をそえる、その盟誓の辞を言という、と解釈する。誓いの言葉を表した。
また言と語とについて、字通は次のように引用する。
〔説文〕三上「直言を言と曰ひ、論難を語と曰ふ」
〔詩、大雅、公劉〕「時(ここ)に言言し 時に語語(ぎよぎよ)す」
これは、都作りのことを歌うもので、その地霊をほめはやして所清めをする、ことだま的な行為をいう。
さらに、言語は本来呪的な性格をもつものであり、言を神に供えて、その応答のあることを音という、神の、音なひ、を待つ行為が、言であった、として、言 と、音 つまり、おとなひ をとらえる。おとなうは、日本国語大辞典にある 音を立てる。声を立てる、ということであろう。
*書紀〔720〕神代下「夜は 火の若(もころ)に喧響(オトナヒ)、昼は五月蠅(さばへ)如(な)す沸き騰る〈喧響、此をば淤等娜比(オトナヒ)と云ふ〉」
こと に、言を宛てた。こと は、事 言 の同じ語源とする。こと についてまた、言、辞、詞をあてる。言 げん は、こと としてどのように捉えられたか。会意に見て、字通では、盟誓のとき、もし違約するときは入墨の刑を受けるという自己詛盟の意をもって、その盟誓の器の上に辛をそえる、その盟誓の辞を言という、と解釈する。誓いの言葉を表した。
また言と語とについて、字通は次のように引用する。
〔説文〕三上「直言を言と曰ひ、論難を語と曰ふ」
〔詩、大雅、公劉〕「時(ここ)に言言し 時に語語(ぎよぎよ)す」
これは、都作りのことを歌うもので、その地霊をほめはやして所清めをする、ことだま的な行為をいう。
さらに、言語は本来呪的な性格をもつものであり、言を神に供えて、その応答のあることを音という、神の、音なひ、を待つ行為が、言であった、として、言 と、音 つまり、おとなひ をとらえる。おとなうは、日本国語大辞典にある 音を立てる。声を立てる、ということであろう。
*書紀〔720〕神代下「夜は 火の若(もころ)に喧響(オトナヒ)、昼は五月蠅(さばへ)如(な)す沸き騰る〈喧響、此をば淤等娜比(オトナヒ)と云ふ〉」