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晩節

2014-02-09 | 日本語新百科
都知事選の結果が出て、予想された結果となったようだ。15年前にチャレンジして破れ、その後の政治家としての活躍はあるものの、最大与党を離れて新党でおさまっていたが、今回は無所属での出馬である。その方の211万票の当選となった、と次の日に知る。今回の選挙には騒動とも言うべき、元総理が原発ゼロを掲げてワンイシューの都知事選挙にすべく打って出て、その応援にまた元総理が出てくるという話題性だけはにぎわった。

投票率は雪の日にもかかわらず46.14%だった。その老々コンビと言っては失礼であるが、とくに、小泉さんには、晩節を汚した、と批判する向きがあるらしい。評価を落とすとか、 名誉失墜、名声が地に落ちたなどと、この晩節を汚すには意味がある。所属政党としては政治の手法、政策において元総理を批判している。そこで晩節とはなにかと・・・


毎日ウエブより。
>東京都知事選で、「原発即時ゼロ」を掲げて元首相の細川護熙氏(76)を全面支援した自民党の小泉純一郎元首相に対しては、政府・与党内で「晩節を汚した」(自民党関係者)などと冷ややかな見方が出ている。

晩節を汚す
読み方:ばんせつをけがす
それまでの人生で高い評価を得てきたにも関わらず、後にそれまでの評価を覆すような振る舞いをし、名誉を失うこと。


晩節は晩年であり老後とある。晩年の節操とあるのは、18世紀の養生訓の言及がより具体的である。それでも汚すイメージにはならないが、字義の儘に言えば、季節の終わりの時期にとらえる見方は、それなりに晩節そのものを表している。それが汚すの意味とともに成句となったのが、果たしてなんであったか。


ブログを見ていて、晩節について述べるものがあった。
http://www.jttk.zaq.ne.jp/takasho/abc-101-corrupt.html
>「晩節を汚す」の「晩節」を、多くの国語辞典が「晩年の節操」としているが、いささか首をかしげる。「節」を「節操」の意に使う場合には、「~を全うする、曲げる、折る、屈する」などと使うのが普通。しかし、「~を汚す」行為の対象は、「節操=信念、みさお、主義主張」というよりも、「(生涯の終わりに近い)一時期」とみるのが素直な解釈ではないだろうか。
>「晩節」には「末の世、末世」の意味もある。仏教でいう「末法の世、仏法のすたれた世」を指し、また一般的に、「道義がすたれ、乱れた世の中」をいう。漢字「末」の字源は、<木>の上に横線を加えたもので「梢」を表わし、「先端、終わり」の意味だ。政・官・民の偽装や隠し事が次々と露呈するのは日常茶飯事。まったくもって、 「世も末」であるー。


むべなるかな、である。



晩節を汚す
読み方:ばんせつをけがす
それまでの人生で高い評価を得てきたにも関わらず、後にそれまでの評価を覆すような振る舞いをし、名誉を失うこと。



日本国語大辞典
ばん‐せつ 【晩節】
〔名〕
(1)晩年。老後。
*三代実録‐貞観四年〔862〕八月是月「時年八十。永直自為官吏、爰及晩節、歴任勘解由次官」
*了幻集〔1392頃〕謝清渓和尚恵竹「分得清陰同晩節。慇懃為謝老香厳」
*苦心の学友〔1930〕〈佐々木邦〉学監室の会議「若様方の御教育の為めに晩節(バンセツ)を汚しませう」
*つゆのあとさき〔1931〕〈永井荷風〉五「若い時の事はどうもいたし方がない。人間の善悪は寧晩節に在るのだよ」
*石崇‐思帰引序「五十以事官、晩節更楽放逸」
(2)晩年の節操。
*類聚句題抄〔11C中〕菊残秋意留〈大江匡衡〉「貞心未変三商日。晩節長含九月霜」
*蕉堅藁〔1403〕将往近県、留別観中外史「勁草有誰憐晩節、甘棠空自恋春陰」
*養生訓〔1713〕八「今の世老て子に養はるる人、わかき時よりかへっていかり多く慾ふかくなりて、子をせめ人をとがめて晩節をたもたず、心をみだす人多し」
*楊万里‐清虚子此君軒賦「頗堅晩節於歳寒、以無忘夫子之徳」
(3)末の時。末の世。末年。
*書言字考節用集〔1717〕二「晩節 バンセツ 〔文選註〕末年也」
*史記‐武安侯伝「及孝景晩節、益貴幸、為太中大夫」
(4)季節の終わりの時期。
*文華秀麗集〔818〕下・神泉苑九日落葉篇〈巨勢識人〉「晩節商天朔気侵、厳霜夜雨変秋林」


晩節を汚すについて、説明を求めていくと、次のウイキペディアに行き当たる。
次のようなことであるが、そうであるとすると、晩節を汚すの意味内容は、やはりなんであろうかと首かしげてしまう。


老子道徳経 - Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/老子道徳経‎
すでに地位も高く、十分に財産もできたというのに、驕りたかぶって、さらに欲望のかたまりになる、そんなことでは自分から墓穴を掘って、晩節を汚すことになろう。世の中で十分にやりたい仕事をしたと思ったら、その後は引退して世の人々の邪魔にならないよう ...


>「魚介類をたくさん水揚げしたからといって、集めておいても長く保存できるものではない。すぐ腐ってしまう。宮殿の部屋いっぱいに金器・玉器の宝物が並んでいても、それが代々にわたって受け継がれたという例はない。他の諸侯や盗賊が宝物を目当てに奪い取りに来るからだ。すでに地位も高く、十分に財産もできたというのに、驕りたかぶって、さらに欲望のかたまりになる、そんなことでは自分から墓穴を掘って、晩節を汚すことになろう。世の中で十分にやりたい仕事をしたと思ったら、その後は引退して世の人々の邪魔にならないように、恩返しのために生きるのが、天の定めた人生の道というものだ。(湍而群之 不可長保也 金玉盈室 莫能守也 貴富而驕 自遺咎也 功遂身退 天之道也)」(荊門郭店楚簡『老子・甲書』)



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