勘違いを起こす国語調査から、勘違いしやすいというので、勘違いをしないために思うところを書く。
国語に関する世論調査平成20年度、敷居が高いの意味は?
勘違いしやすい日本語コラム
2016-01-28 06:32:22 | 勘違いしやすい日本語
敷居とは何か。
玄関の入り口にある。
そこが高いのである。
どうなるか、入りにくい。
その思いは屋敷にある。
訪ねた家の門構えに横木を渡した敷居がある。
それをまたいで門のうちに入る。
その敷居があるのでそれに足をかけるわけにはいかない。
踏んではいけない。
礼儀作法にあるからである。
なぜそうなったかは、歴史にあることで、木製で仕切られてそこには踏みつけることで傷むようなことであったからである。
その敷居がへこんだのを、神社仏閣で、その門に見ることがある。
またぐところをひょいとのって踏むから人々の通った後に変形していく。
踏んではいけないのはそういうことか、あるいは敷居を高くして入れようとしないわけである。
くぐり戸の通用門を通ればよいのであるがそれをしないと、大勢の人によってふまれてそうなる。
屋敷に対する思いはその敷居が高い威厳にあって踏むことができない、入りにくさである。
その屋敷にはおおく、家長がすむ、一族の長がいる、地域の世話役がいる、大家がいる、もっと言えば武家が住む。
そこに近づかない、近づけない、近づきがたいわけがあったりすると、敷居をまたぐ思いにその高さを実感する。
おそらく挨拶にいかなかったり、感情に行き違いがあって出入りしない、たな賃をためるかどうかして払わないままにする、といったことがあると、そうなる、というわけである。
と言うことは、敷居が高いのはもともと、構えが立派なのであるからそれはそれでよい。
ある社会的な付き合いの年齢を重ねないと、さきの意味では、そういう思いをすることもないであろうから、そう簡単には使えない。
その敷居を畳の間によく見られた仕切り戸の敷居として用いたときに、引き戸の立て付けになった。
溝をつけてスライドさせるので、そこを踏むと傷んで戸の開け閉めができなくなるようなことである。
その敷居をわざわざ高くするようなことはこれまたありえない。
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/gimon/198.html
「敷居が高い」の意味は?
2013.11.01
>
最近「敷居が高い」ということばが、「あの店は高級(上品)すぎて行きにくい」などの意味で使われるのを耳にしますが、誤りではないでしょうか。
「敷居が高い」は本来「不義理や面目のないことがあって、その人の家に行きにくい」の意味。ご指摘のような使い方は若い世代を中心に多くなっているようですが、本来の語意・語法ではありません。
解説
「敷居が高い」の意味について、国語辞書(『日本国語大辞典 第二版』小学館)は次のように記しています。「相手に不義理をしたり、また、面目のないことがあったりするために、その人の家に行きにくくなる。また、その人に会いにくくなる状態をいう語。」
ほかの辞書も、同様の意味を載せていますが、中には語釈(語句の意味の説明)のあとに次のような[注意]を付記している辞書もあります。<程度や難度が高い意で使うのは誤り。「×高級すぎて僕らには敷居の高い店」「×初心者には敷居の高いゴルフコース」>(『明鏡国語辞典 第二版』大修館書店)
「敷居が高い」の意味について尋ねた文化庁の調査結果は以下のとおりです。
(平成20年度文化庁「国語に関する世論調査」)
(ア)相手に不義理などをしてしまい、行きにくい・・・・42.1%
(イ)高級過ぎたり、上品過ぎたりして、入りにくい・・・45.6%
(ア)と(イ)の両方・・・・・・・・・・・・・・・・・・10.1%
(ア)、(イ)とは全く別の意味・・・・・・・・・・・・・・0.3%
分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.9%
年代別では<40代を境に、50代以上では本来の意味である「相手に不義理などをしてしまい、行きにくい」、30代以下では「高級過ぎたり、上品過ぎたりして、入りにくい」を選んだ人が多くなっています。>
(文化庁ホームページより)
この調査結果からみると、「敷居が高い」について、若い世代を中心に「高級過ぎたり、上品過ぎたりして、入りにくい」という意味で使われることが多くなっているようです。しかし、<放送では「不義理や面目のないことがあって、その人の家に行きにくい」という本来の意味で使うように…>と放送の現場の人たちには伝えています。
国語に関する世論調査平成20年度、敷居が高いの意味は?
勘違いしやすい日本語コラム
2016-01-28 06:32:22 | 勘違いしやすい日本語
敷居とは何か。
玄関の入り口にある。
そこが高いのである。
どうなるか、入りにくい。
その思いは屋敷にある。
訪ねた家の門構えに横木を渡した敷居がある。
それをまたいで門のうちに入る。
その敷居があるのでそれに足をかけるわけにはいかない。
踏んではいけない。
礼儀作法にあるからである。
なぜそうなったかは、歴史にあることで、木製で仕切られてそこには踏みつけることで傷むようなことであったからである。
その敷居がへこんだのを、神社仏閣で、その門に見ることがある。
またぐところをひょいとのって踏むから人々の通った後に変形していく。
踏んではいけないのはそういうことか、あるいは敷居を高くして入れようとしないわけである。
くぐり戸の通用門を通ればよいのであるがそれをしないと、大勢の人によってふまれてそうなる。
屋敷に対する思いはその敷居が高い威厳にあって踏むことができない、入りにくさである。
その屋敷にはおおく、家長がすむ、一族の長がいる、地域の世話役がいる、大家がいる、もっと言えば武家が住む。
そこに近づかない、近づけない、近づきがたいわけがあったりすると、敷居をまたぐ思いにその高さを実感する。
おそらく挨拶にいかなかったり、感情に行き違いがあって出入りしない、たな賃をためるかどうかして払わないままにする、といったことがあると、そうなる、というわけである。
と言うことは、敷居が高いのはもともと、構えが立派なのであるからそれはそれでよい。
ある社会的な付き合いの年齢を重ねないと、さきの意味では、そういう思いをすることもないであろうから、そう簡単には使えない。
その敷居を畳の間によく見られた仕切り戸の敷居として用いたときに、引き戸の立て付けになった。
溝をつけてスライドさせるので、そこを踏むと傷んで戸の開け閉めができなくなるようなことである。
その敷居をわざわざ高くするようなことはこれまたありえない。
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/gimon/198.html
「敷居が高い」の意味は?
2013.11.01
>
最近「敷居が高い」ということばが、「あの店は高級(上品)すぎて行きにくい」などの意味で使われるのを耳にしますが、誤りではないでしょうか。
「敷居が高い」は本来「不義理や面目のないことがあって、その人の家に行きにくい」の意味。ご指摘のような使い方は若い世代を中心に多くなっているようですが、本来の語意・語法ではありません。
解説
「敷居が高い」の意味について、国語辞書(『日本国語大辞典 第二版』小学館)は次のように記しています。「相手に不義理をしたり、また、面目のないことがあったりするために、その人の家に行きにくくなる。また、その人に会いにくくなる状態をいう語。」
ほかの辞書も、同様の意味を載せていますが、中には語釈(語句の意味の説明)のあとに次のような[注意]を付記している辞書もあります。<程度や難度が高い意で使うのは誤り。「×高級すぎて僕らには敷居の高い店」「×初心者には敷居の高いゴルフコース」>(『明鏡国語辞典 第二版』大修館書店)
「敷居が高い」の意味について尋ねた文化庁の調査結果は以下のとおりです。
(平成20年度文化庁「国語に関する世論調査」)
(ア)相手に不義理などをしてしまい、行きにくい・・・・42.1%
(イ)高級過ぎたり、上品過ぎたりして、入りにくい・・・45.6%
(ア)と(イ)の両方・・・・・・・・・・・・・・・・・・10.1%
(ア)、(イ)とは全く別の意味・・・・・・・・・・・・・・0.3%
分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.9%
年代別では<40代を境に、50代以上では本来の意味である「相手に不義理などをしてしまい、行きにくい」、30代以下では「高級過ぎたり、上品過ぎたりして、入りにくい」を選んだ人が多くなっています。>
(文化庁ホームページより)
この調査結果からみると、「敷居が高い」について、若い世代を中心に「高級過ぎたり、上品過ぎたりして、入りにくい」という意味で使われることが多くなっているようです。しかし、<放送では「不義理や面目のないことがあって、その人の家に行きにくい」という本来の意味で使うように…>と放送の現場の人たちには伝えています。