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日本語日記というコラムがある。タイトルは、靴の名前に歴史あり。筆者は今野真二さん。日経記事の肩書きには日本語学者と見える。毎週日曜日の朝刊でほんとにいろいろな話題提供をしていて、楽しく読ませてもらっている。さて、靴の名前とあって、それは大学で教鞭をとっていることに、つまり授業の科目内容からの話題のようである。言語資料の範囲にいつものようにコミックがあって読者のわたしには得意とするところではないが、はて、これは日本語だろうかと、靴のファッション、固有名に首をかしげてしまう。
いろいろなことが記事になっているというのではコラム担当の編集者の年代からして好むかどうか、それは想像にまかせて、日本語の扱いが表記にも表れていて、一読して、メリー・ジェーンが人名で、つのだ ひろ 氏の歌詞にもあることはわかるが、ここも表記を尊重してか名字との間に星マークを入れているのは新聞記事の校正にかかることとして、ファッションに出るのは、メリー・ジェーンではなくて、靴のスタイルにはメリージェーンであるらしい、という表記を見ていて、すっきりしない。
それで、記事を楽しんで同じく検索にかけてみると、どうにも、人名と、商品名と、記事によれば、ブランドとなるから本当のところはどうなんだろうと、さらにググっていくとサイトの詳しい解説に見えたのは、読み物として書かれた秀逸の解説がある。さすが靴屋さん!新聞漫画には主人公である兄、バスター・ブラウンが履いている、妹の名前による靴メリー・ジェーン、それは妹が履いていたことに由来する、となるよう。カタカナによる人名表記の区別があるのか、これは日本語としてどう表記するものか。
2024/07/19
メリー・ジェーンという名の靴を知っていますか?
https://kobeshoes.jp/mary_jane/
>何度も言いますが、このメリー・ジェーンを履いているのは兄のバスター・ブラウンです!ややこしい!
これで一件落着と思わせたので、そこに見える風刺画を楽しんで、おしまい。
それにしても、靴の名前に歴史がったのかどうかと思ってしまうと、120年前のファッションだとすれば服飾の固有名に発するのは、そういうのは呉服がとうに歴史だらけかな。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD047WX0U4A001C2000000/
今野真二「日本語日記」 靴の名前に歴史あり
2024年11月17日 2:00 [会員限定記事]
今の大学には、筆者が大学生の頃には想像もできなかったような授業科目が準備されています。
勤務先の大学には複数教員が担当する初年次向けのオムニバス授業があります。「戦国」「ファッション」「プリンセス」「ことば」「AI」の5つがあり、筆者はこれまで「戦国」「ことば」の2つを担当していたのですが、今年度はなんと「ファッション」も担当することになってしまいました。といっても、もちろん言語とからめて話をす...
