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論理とは

2022-09-04 | 国語と日本語

論理は漢語としての用例を日本国語大辞典によれば明治期以降に見る。

*米欧回覧実記〔1877〕〈久米邦武〉一・一一「如此に論理を尽し、日月を経て、商定せる憲法なれば、其良善を尽し、人心に入ること、猶天教を奉戴するが如く」

漢語は字通によれば史記に見えるようであるから、語は理解されただろう。

字通 【論理】ろんり  条理のある論。〔史記、李斯伝〕

漢字の移入をとらえれば、論理であるよりも論の字義そのものとその用法が古代から見えて、とくに日本国語大辞典に見えるように漢文の文体とする。

漢文の文体の一つ。自己の意見を述べ主張する文。

*本朝文粋〔1060頃〕一二「辨薫蕕論 都良香」
*文心雕龍‐論説「論也者、彌綸群言、而研衆理者也」

しかし、この一方で論理学の舶来はその用法を規定する。
実用辞典、広辞典によれば、次の意味内容となる。

>論理学 ろんりがく 正しい認識のための思考の形式・法則を研究する学問。
logic
ロジック

>正しい思考過程を経て真の認識に達するために、思考の法則・形式を明らかにする学問。 大辞泉

> 正しい思考過程を経て真の認識を得るために、思考の形式や法則を研究する学問。 日本国語大辞典
※明六雑誌‐二三号(1874)内地旅行〈西周〉「『ロジック』即ち論理学の分析法にかけねば成らぬ」

論理と論理学の間には、はじめは漢語の移入と仏教などに見る論難による論理に加えて論そのもので日本語には捉えるところがあったのであるが、近代以降にロジックとする学問の語として西洋哲学の流れで歴史的に見るようになった。

広辞苑より
ろんり‐がく【論理学】
(logic)(明治初年、西周にしあまねの訳語)
①どのような推論が正しい(妥当である)かを体系的に研究する学問。演繹的推論を扱う部門と帰納的推論を扱う部門とに分かれるが、ただ「論理学」と言うときには前者を指すことが多く、後者は「帰納論理学」と呼ばれる。演繹的推論の体系化は、アリストテレスに始まり、その影響は19世紀後半まで続く(伝統的論理学)。フレーゲとそれに続くラッセル・ゲーデルらによって現代論理学が完成。述語論理が標準的な論理体系であるが、様相論理・多値論理・直観主義論理など、さまざまな論理体系が存在する。帰納論理学の試みは、ベーコン・J.S.ミルなどに見られ、20世紀には、カルナップ・ライヘンバッハなどによって確率論と結び付けられて研究された。
②認識論的論理学は、対象認識のための思考の形式・法則を研究し、認識の本質、発展、真偽の規準、カテゴリーの研究を含む。カントの超越論的論理学に始まり、ヘーゲルの絶対的観念論の立場からの弁証法的論理学を経て、マルクス主義の弁証法的論理学、フッサールの現象学などに至る。→形式論理学→記号論理学。



字通
>論
字訓 はかる・いいあらそう・とく
字形 形声
声符は侖(りん)。侖に次序を以て全体をまとめる意がある。〔説文〕三上に「議(はか)るなり」、また言字条に「論難するを語と曰ふ」とあって、討論することをいう。討は検討。是非を定め、適否を決することをいう。
訓義
[1] はかる、おもう、おもんぱかる、おしはかる、たずねる。
[2] あげつらう、いいあらそう、よしあしをさだめる。
[3] とく、いう、つげる、ときあかす、わきまえる。
[4] 議論、見解、所見。
古辞書の訓
〔名義抄〕論 アラソフ・イフ・ヨム・エラブ・オモフ・アゲツラフ・コシラフ・ススム・トク・ハカリゴト・コトワル・トモ
>理
字形形声
声符は里(り)。〔説文〕一上に「玉を治むるなり」
玉に文理があり、磨いてそれをあらわすことをいう。人の皮膚にも肌理があり、地にも山川の文があるので、天文に対して地理という。人情を情理といい、道理の存するところを天理という。理気二元が天地の道とされた。
訓義
[1] おさめる、みがく、ただす、ととのえる。
[2] 玉のあや、すじ、きめ。
[3] みち、ことわり、わかつ、是非、さが。
[4] 獄官。
古辞書の訓
〔名義抄〕理 タダス・タダシ・ミチ・ノリ・トトノフ・ヲサム・マツリゴト・ヤム・ツクロフ・マサ・スヂ・ヨシ・ワカル・シワ・コトワル・コトハリ・アヤ・メノママヨシ/料理 シツラフ



https://imidas.jp/kojiten/detail/W-45-0-299-06.html
広辞典
論難 ろんなん
>相手の欠点や不正を論じて非難すること。
denunciation
ディナンシエーション

論理 ろんり
>議論を進めていく筋道。話の筋立て。
logic
ロジック


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