桃太郎は鬼ヶ島、俊寛が配流された鬼界ヶ島、これを鬼堺島、喜界島 と書けばさまざま黄海まであって、鬼はどこに棲むのか。それはさておき、紅毛は江戸時代、オランダ人についての呼称で、碧眼ともみえれば、鬼か蛇かと、そうもなるだろう。ふと、
> 「(新型コロナウイルス感染が拡大した)この1年半、壮大なごまかしやウソが続いている。その裏で何が起きているのか。それは全体主義的な権力の掌握です」
8月下旬、アムステルダム郊外。オランダの著名ジャーナリスト、カレル・バン・ウォルフレン氏(80)は記者の取材に対してもやはり、根拠不明の「陰謀論」を繰り返した。
> ウォルフレン氏によれば、新型コロナの危険性は「インフルエンザと同じ程度」。パンデミックは米マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏や米富豪ロックフェラー家らによる「一種の犯罪シンジケート」が仕組んだ虚構で、過剰な恐怖をあおり、ワクチン接種を推進することにより、「ゲイツ氏らが空想するSF(サイエンスフィクション)の世界を現実化する企て」が進められているのだという。
日本研究者ウォルフレン氏はなぜ「陰謀論」を唱え始めたのか
イチオシ 岩佐淳士 毎日新聞 2021/9/24
という、現代の鬼に連想した記事だった。
>2020年5月に投稿されたユーチューブ番組に出演するカレル・バン・ウォルフレン氏。新型コロナウイルスの危険性は低く、「人為的に恐怖の風潮が作られている」などと語った=ユーチューブより
「新型コロナウイルスに感染しても多くは症状がない。(本当は危険ではないのに)人為的に恐怖の風潮が作られている」「(米マイクロソフト共同創業者のビル・)ゲイツはワクチンで我々に微粒子を注入し、全世界の70億人を監視するつもりだ」――。
ユーチューブの動画に映る一人の老紳士。厳しい表情でそうまくし立てる。発言は荒唐無稽(むけい)な「陰謀論」にしか聞こえない。だが彼は、これまで日本研究などで世界的に評価されてきた著名なオランダ人ジャーナリストだ。