ことほき とも言う。寿き 言祝き ことぶきは、ことほき、ことほぎ、が変化した語で、こと は、言、ほき、ほぎ、は動詞 祝く ほく の連用形である。 平安時代以降、ことほく から、 寿ぐ 言祝ぐ ことほぐ 寿く ことぶく とも言うようになり、名詞化して、ことぶき になった。ほぐ は、ほむ 褒める に通じる。あるいは、ほ 秀 の原義とする、ほぐ 語源説がある。
日本国語大辞典より
(上代は「ことほき」)ことほぐこと。ことばで祝うこと。また、そのことば。ことぶき。祝賀。賀。
*延喜式〔927〕祝詞・大殿祭(九条家本訓)「天つ璽(しるし)の劔鏡を捧げ持ち賜ひて言寿(コトホキ)〈古語に許止保企(コトホキ)といへり。寿詞といへるは今の寿觴(さかほかひ)の詞の如し〉宣(の)りたまひしく」
(上代は「ことほく」。「言(こと)祝(ほ)く」の意)
ことばで祝福する。よろこびを言う。祝福する。賀す。ことぶく。
*古事記〔712〕中「爾に言祷(ことほ)き白ししく」
*延喜式〔927〕祝詞・大殿祭(九条家本訓)「汝(いまし)屋船の命に天つ奇(くす)し護言(いはひごと)をもちて言寿(コトホキ)鎮め白(まを)さく」
【補注】
ことばに現実をあやつる力があると信じられていた日本古代の言霊(ことだま)思想を反映した語であるとみられる。現代語においても単なる慶事であるというよりは日本古来の精神的伝統に合致した祝いごとについて用いられることが多い。例えば新年、結婚、長寿、事業の継続や達成などの祝辞には用いられても、学校の合格や卒業、選挙の当選祝いには適切ではない。
【語源説】
(1)ホクはホム(褒)に通じる〔大言海〕。
(2)ことばで賛える意。ホグの原義は秀〔日本古語大辞典=松岡静雄〕。
デジタル大辞泉の解説
こと‐ほぎ【▽寿ぎ/言▽祝ぎ】
《上代は「ことほき」》ことほぐこと。言葉で祝うこと。祝賀。「新年の―」
こと‐ほ・ぐ 【▽寿ぐ/言▽祝ぐ】
[動ガ五(四)]《上代は「ことほく」》喜びや祝いの言葉を述べる。言葉で祝賀する。「古希を―・ぐ」
ほぎ‐ごと【祝言/寿言/祝詞】
祝って言う言葉。祝福の言葉。
ほぎ‐ごと【祝事】
ことほぎ【言 祝 ぎ、寿ぎ】
(雅語)祝いの言葉を述べること。言葉によって祝福すること。
英語: congratulation
日本国語大辞典より
(上代は「ことほき」)ことほぐこと。ことばで祝うこと。また、そのことば。ことぶき。祝賀。賀。
*延喜式〔927〕祝詞・大殿祭(九条家本訓)「天つ璽(しるし)の劔鏡を捧げ持ち賜ひて言寿(コトホキ)〈古語に許止保企(コトホキ)といへり。寿詞といへるは今の寿觴(さかほかひ)の詞の如し〉宣(の)りたまひしく」
(上代は「ことほく」。「言(こと)祝(ほ)く」の意)
ことばで祝福する。よろこびを言う。祝福する。賀す。ことぶく。
*古事記〔712〕中「爾に言祷(ことほ)き白ししく」
*延喜式〔927〕祝詞・大殿祭(九条家本訓)「汝(いまし)屋船の命に天つ奇(くす)し護言(いはひごと)をもちて言寿(コトホキ)鎮め白(まを)さく」
【補注】
ことばに現実をあやつる力があると信じられていた日本古代の言霊(ことだま)思想を反映した語であるとみられる。現代語においても単なる慶事であるというよりは日本古来の精神的伝統に合致した祝いごとについて用いられることが多い。例えば新年、結婚、長寿、事業の継続や達成などの祝辞には用いられても、学校の合格や卒業、選挙の当選祝いには適切ではない。
【語源説】
(1)ホクはホム(褒)に通じる〔大言海〕。
(2)ことばで賛える意。ホグの原義は秀〔日本古語大辞典=松岡静雄〕。
デジタル大辞泉の解説
こと‐ほぎ【▽寿ぎ/言▽祝ぎ】
《上代は「ことほき」》ことほぐこと。言葉で祝うこと。祝賀。「新年の―」
こと‐ほ・ぐ 【▽寿ぐ/言▽祝ぐ】
[動ガ五(四)]《上代は「ことほく」》喜びや祝いの言葉を述べる。言葉で祝賀する。「古希を―・ぐ」
ほぎ‐ごと【祝言/寿言/祝詞】
祝って言う言葉。祝福の言葉。
ほぎ‐ごと【祝事】
ことほぎ【言 祝 ぎ、寿ぎ】
(雅語)祝いの言葉を述べること。言葉によって祝福すること。
英語: congratulation