少年が蝉を取っている、夏休みの懐かしい光景である。私は昆虫採集や蝉取りはほとんどしなかった。せいぜい押し花だろうか。苦手だったのだ。
海水浴も一度海でおぼれそうな体験をしてから、どちらかいうと恐くなって近寄らない。あまり元気な少年ではなかった。野球は好きで、捕手かライトが守備位置で、打つのは得意だった。というより、どんなボールでも打つのが悪いクセだった。草野球では滅多に打順が回らないから、見逃すのがもったいなかったのだ。
海水浴も一度海でおぼれそうな体験をしてから、どちらかいうと恐くなって近寄らない。あまり元気な少年ではなかった。野球は好きで、捕手かライトが守備位置で、打つのは得意だった。というより、どんなボールでも打つのが悪いクセだった。草野球では滅多に打順が回らないから、見逃すのがもったいなかったのだ。