源さんはサークルから出すと、まず将棋盤の上に登るのが日課だ。そしてしばらくするとヨチヨチと歩き出し、部屋の真ん中に陣取る。私の様子をうかがい、場所を把握しようとするのだ。その後は入り口の珊の上に佇んで、じっとしている。私がどこに行ってもわかる位置にいるからだ。
突然、源さんがいなくなって「源さん!」と呼んでもいつもの返事をしない。心配で探すと、お風呂場のタイルのところで佇んでいた。水浴びを思い出したようだ。さっそく洗面器に水を入れる。源さんは喜んでパシャッパシャッと遊ぶのだった。
突然、源さんがいなくなって「源さん!」と呼んでもいつもの返事をしない。心配で探すと、お風呂場のタイルのところで佇んでいた。水浴びを思い出したようだ。さっそく洗面器に水を入れる。源さんは喜んでパシャッパシャッと遊ぶのだった。