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なぜ問題文を読み違えるのか?

過去問をやったり、模擬試験の復習をしたりすると、問題文を読み違えることによるミスが出てきます。

問題文をしっかり読む。
大事なことには下線を引く。
もう一回読む。

まあ、いろいろな対策が考えられるのですが、一番困るのは、読んで思い込んでしまうこと。

例えばAが上流、Bが下流と書いてあった。ところがそれを反対に思い込んでしまう。出発点がAだった。しかしBからだと思い込んでしまう。

つまり思い込んでしまったものは、読み直しても見つからないのです。

では、なぜそう簡単に思い込んでしまうのか。
当たり前ですが、急ぐからです。

最近の塾の指導でいえば、やはり量をやらせることが多い。時間は限られていますから、たくさん解かせるために、時間を制限します。入試でも時間を制限されるのだから、この指導は理にかなっているように見える。

しかし、副作用として、ミスの多い子を育てる原因にもなるのです。
急ぐから思い込む。早く次に行かなきゃという気持ちがあるから、読んでいるようで読んでいないということになりますね。

私はていねいに読めるようになってから、時間の短縮を考えるべきだと良くお話します。これは国語の文章を読むのも同じ。遅い子がいますね。「君は遅いな」という認識は持ってもらいますが、だからといって早くは読ませない。早く読んだところで、ミスが出るだけだからです。

まずは落ち着いて、一問一問ていねいに解く練習をさせるべきです。まだ練習なんだから、試験時間を切る必要は本当はない。ていねいに解けるようになったら、やり直すことがないんだから、時間は本当は短縮できるのです。
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