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ズル(2)

一生懸命勉強している、しかし終わらない、あるいは自信がない、からおこるズルについては、親も反省しないといけない。

つまり、これは子どもを追い詰めた結果、起きたことなのです。子どもはお父さん、お母さんの期待に応えたいと思うのが普通です。反抗期真っ只中にあったとしても、その気持ちには変わりがありません。

そのひとつの現れが、ズルになったと考えるべきで、これは叱るだけでは問題は解決せず、一方的に叱るだけなら親子の溝をさらに深くしてしまう可能性があります。

ですから、お父さん、お母さんも一回気持ちを静めてから、ゆっくりと話してあげてください。

(1)受験に対する心配は、試験結果が出るまで、なくならない。

試験の結果は出るまでわからないのです。ですから、そこまで心配が続きます。そんなことをずーっと心配していたら、体が持たない。だから、心配はやめて、工夫だけする。つまり、できる勉強の集中すればいいと考える。

参考 子どもたちのための合格手帳 第46回 結果をおそれない

(2)自分がわかっているか、についてごまかさない

本当にわかっているのか、できるのかということに集中しなければ、力はつきません。だから、わかっているのか、わかっていないのか、わかっていないのであれば、わかるまでやればいいということに尽きる。

しかし、それでは決められた量が終わらない。

でも、やれるところまでやればいいのです。

土台、ここまでやれば合格する、という絶対的な量は存在しません。その子ができる限りの準備をすれば、それでいいのです。

親や指導者は、ここまでやりたいと思う。その気持ちに応えたくて、子どもたちもがんばっているが、そこに無理がきているのですから、

その気持ちをやわらげてあげる

必要があるのです。

(3)お父さん、お母さんは最後まであなたを応援する

実は学校で、もう受験の話が始まっています。今までそんなに話題にならなかったのが、模擬試験の結果、どこを受験するか、など。最初は知らず知らず聞いていたのが、自分と同じ志望校の子がいることを知って。

「私が落ちたら、どうしよう」

そんな漠然とした不安から、ズルになってしまったりするのです。ですから、まずお父さん、お母さんは

中学受験で子どもの人生なんか決まらない

とまずハッキリ腹をくくる。その上で、子どもは

「お父さん、お母さんは最後まで応援してくれる」

と思って、後は自分のできることをしっかりやりきる、ということになればいいわけです。

といっても、それができないから、今があるので、子どもたちも苦しい。そこをわかってあげてほしいのです。

だからいっしょに進んであげてほしい。それを一人で乗り越えられるほど、子どもたちに力があるわけではありません。

ただ、こうやって乗り越えるんだと、一緒に歩いてあげれば、子どもたちはこの後、お父さん、お母さんといっしょに乗り越えた経験を生かして、今度は自分で問題を解決していこうという勇気や力を身につけるのです。



ですから(1)と(2)では対応がまったく違います。

ただ、(3)は二つに共通している動機なのです。

子どもの状況をよく考えて、叱る前に、一度大きな深呼吸をして、あるいは夫婦で考えて、それから子どもとのコミュニケーションに入りましょう。

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