図が描けない子

算数の問題には良く図がついています。

この図を使って解く、ということも多いのですが、一方で自分で図を描いて考えなければいけない問題も少なくありません。

ただ自分でオリジナルの図を描くということが、最近の子はできなくなっているようです。

なぜか？

当然のことながら、自分で描く機会が減っているからです。

最近は塾でも問題をテキストやプリントで与えます。黒板に問題を書いて、それを解かせる、という塾はあまりないのではないかと思うのです。

つまり子どもたちが板書を写す、という機会が減っているので、自分で図を描くことができなくなっているのです。

カリキュラムも早くなって、子どもたちがやらなければいけないことが多くなった割に、こういう大事な基本が飛ばされるからやがて問題になるのです。

図が描けないということは、イメージを描けないということなので、立体の感覚も乏しい。例えば展開図を見て、これを組み立てるとどういう見取り図になるのか、というようなイメージがわかない。まして、それを切断する、ということになるとからっきしわからなくなるわけです。

私は良く授業で、ホワイトボードに問題を書いて、子どもたちに写してもらっていました。

その授業を見たある先生に、

「それでは時間内に解かせる問題が少なくなるのではないか？」

と聞かれたことがあります。

確かに問題を写す時間がもったいない、と思われるかもしれませんが、その間に図を描く練習をしたり、問題を理解したりしていくので、決して時間がもったいないことはないのです。

特に４年生ぐらいだと、非常に大事な時間なのです。

では、今描けない子はどうすべきか。まずは真似る、ということからスタートするのが良いのではないでしょうか。

問題をやるときに、ノートに必ず図を写す。

そんな時間があるなら、さっさと解いた方が良い、と思われるかもしれないが、それを省略してきたからこそ、図が描けないようになってしまっているわけです。

ある程度慣れれば、すぐできるようになることですから、ぜひやってみてください。


==============================================================
今日の田中貴.com

セレクション
==============================================================
今日の慶應義塾進学情報

慶應湘南国語入試傾向
==============================================================
お知らせ
算数オンライン塾　4年後期第3回「条件を整理する」をリリースしました。
詳しくはこちらから
==============================================================







にほんブログ村