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がんばればできる、というわけにはいかない


割と「がんばればできる」という言い方はこの業界まかり通っているような気がするのですが、こと中学受験について言えば、そう簡単ではない、と思うのです。

まず基本的に内容が難しい。

普通に考えれば中学生が勉強する内容を小学校5,6年生がやっているわけだから、かなり厳しい内容なのです。小学校の勉強だけでは、差をつけられない、ということで「小学生でもできる」という視点で問題を作り始めたから、まあ、いろいろ工夫、算段が積み重なって、よくよく考えてみれば本当に独特の世界が出来上がっているのです。

だから中学受験は塾で勉強する、ということが一般的になってきて、その分公的なものとはかけ離れている部分があるから、子どもたちにとっては本当に大変な話。

みんな、それなりによく頑張っている、と思います。

だから、がんばればできる、という安易な考え方は捨てた方が良いでしょう。

頑張ってもなかなかできるようになっていない、というのは現実的な話であって、途中を相当なスピードですっ飛ばしているから、定着していない部分がたくさんあるのです。

例えば、小数と分数の混合計算をテーマにした回期はどの塾にもあるだろうが、十分に練習を積んでいる、わけではないし、慣れてもいない。
もちろんやり方や決まりは教えているが、こういうのは何回か繰り返し練習することで定着していくわけで、その時間的余裕が与えられなければ、当然できるようにはなっていない。

しかし、次の週にはもう違うカリキュラムがやってくるわけだから子どもたちからすると「ちょっと待ってよ」といいたいところはたーくさんあるだろうと思うのです。

したがって勉強の仕方、時間の使い方、いろいろな工夫をしないと、子どもたちの力を引き上げることはできません。常に合理的な練習方法は何か、ということを考えていかないと、ただ子どもたちが追い詰められていくだけです。

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