孫娘は小耳症

孫娘(2021年4月生まれ)は左耳小耳症で両耳難聴です。
頼りない娘を支えつつ孫娘の成長を見守ります。

半眼で「今を生きる」

2023-11-23 16:34:54 | 2歳半から

先日「こみこみライン」(小耳症子育てのグループライン)にこんな投稿がありました。

「小学校就学時、地域の小学校とろう学校どちらを選んだか。その後のメリット・デメリットを教えてほしい」と。

おお!と身を乗り出して待っていると、活発な返信が次から次へと登場しました。

(この話題は「両耳さん」というサブグループで出ました。片耳が健聴の片耳小耳症の子には、就学時の悩みはありません。)

 

総勢10人近いお母さんたちが、自分の経験をていねいに語ってくれます。

どのお母さんも(お父さんの返信もあり)、我が子のために夢中で奮闘したことがわかります。

とても参考になったし、「よーし、わたしも頑張るぞー」と奮い立ちました。

 

小学校就学は、難聴のマメにとって人生の一大事です。

頼りない娘にはまかせておけないから、わたしが飛びまわることになるはず。

*通えるろう学校をいくつか見学する。

*市役所に行って、地域小学校の受け入れ態勢を確認する

*近隣市・近隣県の自治体にも問い合わせをかける

などなど、などなど...。

 

場合によっては、「要請」や「交渉」といった、高度のコミュニケーション能力が必要になるかも。

でも大丈夫。そこはわたしの得意分野です。

マメの就学までまだ4年以上あるけど、本当なら今からだって動きたいくらいです。

 

でも、でも、でも...、それができない。

婿さんが転勤族だから...。

 

ふだん、このことは考えないようにしています。

難聴のマメのために、じゅうぶんな就学準備ができないなんて。

就学後のマメが、ひとつの学校に落ち着けずに次々と転校をくりかえすなんて。

そんなこと...、考えるのはつらすぎます。

 

つらすぎることを考えると心が壊れます。

で、わたしが自衛のためにとっている方法はふたつ。

1.<ついこのことを考えてしまう時は、(心の)目を薄く半開きにして焦点をクッキリ合わせない>

2.<「今を生きる」をモットーにして、先のことを見ないようにする>

 

これが今日のタイトルの意味です。

大体うまくいっているのですが、今回「こみこみライン」の就学話題を読んでいるうちに、少しヤバい感じになりました。

またしっかり気持ちを建て直さなくては。

 

 

 

 

 

 

 


ろう学校の祖父母参観 つづき

2023-11-11 08:55:26 | 2歳半から

幼稚部参観のあとは、マメのいる幼児教室の参観です。

マメの部屋に行くと(10組くらいの親子が二部屋に分かれて活動)、風船を使ってワーワー遊んでいます。

マメはわたしたちを見て少し照れたように笑いますが、そのままママといっしょに遊びをつづけます。

 

おお!

この大人な対応にはビックリ!

 

「すぐに走り寄ってきてわたしに抱っこを求め、そのまま離れない」などという状況も思い描いていたからです。

そうなったら困るな、などと危惧していたからです。

マメちゃん、成長したね。

 

今回、マメだけでなく娘に関する危惧も解消しました。

 

<トロくて口下手で人間関係能力の低い娘。

ほかのママさんたちから疎まれているんじゃないか。

ママが疎まれればマメも疎まれる。

ふたりは幼児教室内でのけ者になっているのでは?>

こんな不安がときどき胸をよぎっていたのです。

 

じっさいにこの目で見たふたりは、教室でイキイキと楽しそうでした。

遊びの中で、娘はさりげなくほかのママさんたちと会釈しあっているし、

化粧して少しおしゃれもしているようすは、わりと可愛いかも。

さらに...。

 

懇談会でふたりの祖母さんから声をかけられました。

ひとりからは「マメちゃん、いつもお利口さんでいい子ですよねー」と。

もうひとりからは「マメちゃんの可愛らしいおかっぱスタイル、おばあちゃまがカットしているんですって?」と。

どうもこのふたりは、仕事を持つ娘さんにかわって、時おり幼児教室に付き添っているらしい。

 

この祖母さんたちの言葉から、娘とマメは「決して」のけ者になどなっていないと確信が持てました。

 

娘やマメと合流するために最後に幼児教室に戻ると、ちょうどお片づけが始まるところでした。

先生がピアノを弾いて「お片づけの歌」を歌っています。

1〜2歳児なので、まだまだみんな機敏には動けません。

寝ころがって何もしない子もいます。

そんな中、マメはテキパキと、細かいおもちゃを箱の中に投げ込んでいます。

「マメちゃんえら〜い」

「マメちゃんありがとう」

などの言葉が、周囲のママたちから寄せられます。

 

うれしく楽しく幸せな一日でした。

「うちのマメがいちばん可愛くてかしこそうだったなぁ」とは夫の感想。

「バッカじゃないの?」と苦笑しながらも、「うんまあそうかもね」と内心うなづくわたしでした。

 

 

 

 

 

 


ろう学校の祖父母参観

2023-11-11 07:51:46 | 2歳半から

きのう、ろう学校幼児教室の祖父母参観がありました。

何週間もまえからウキウキと楽しみにしていたイベントです。

 

10時に4人いっしょに「登校」し、いったん別れます。

わたしたち祖父母のスケジュールは以下の通り。

1、幼稚部参観

2、幼児教室参観

3、懇談会

4、幼児教室に戻って合流解散

 

1では、幼稚部集会室で11月誕生会を見学しました。

15人足らずの子どもたちとその保護者が集まっています。

年少・年中・年長、3学年合わせてこの人数。

理想的な少人数教育ですね。

 

前半はおはなし会。

前に出たひとりの先生が、絵や小道具を使って、子どもたちとやり取りしながらおはなしを進めます。

大きく口を開けて、明瞭な発音です。

子どもたちは「あたしもー」「ちがーう」「やりたーい」などと活発に発言しています。

 

後半は11月誕生児(6歳男児)のあいさつです。

小さな台に乗って、やや不明瞭な発音ながらも堂々のスピーチ。

「僕が好きなこと」というテーマで、自転車とTVアニメについて話しました。

 

見学中、ついぞ手話を目にすることがありませんでした。

そう、このろう学校は口話教育で知られたところなのです。

 

マメ送迎の際、付属中学校・高校の登下校に遭遇することがありますが、生徒たちはふつうに談笑しながら歩いています。

*ろう学校生徒なのにふつうに会話ができるのはなぜ?

*ふつうに会話ができるのにろう学校に通うのはなぜ?

と、いつも疑問に感じていました。

 

口話できる聴力レベルの子しか受け入れない?

まさかね。

中度から重度まで、いろいろな子どもを受け入れているはずです。

でも、重度難聴の子どもに手話でなく口話を教えるって、どうやってやるんだろう?

もちろん、牧野友香子さんのような例 はあるけれども...。

(長くなったので次記事につづきます)


疲れ果てた3連休(3)

2023-11-06 21:16:22 | 2歳半から

娘一家が帰ってから、7歳(小二)双子女児とボードゲームをして遊びました。

 

ちなみにこの子たちは、ママに似てスラリと背が高く、とても可愛らしいです。

(次男の嫁さんは長男の嫁さんに勝るとも劣らない美貌の持ち主です。)

 

「ナインタイルズ」と「ウボンゴ」というゲームをしました。

双子の強いこと強いこと。

とてもじゃないが歯が立ちません。

途中でじいじも参加しますが、わたし以上に情けない体たらく。

断トツビリというか、要するにいちども勝てないのです。

 

すると、双子のひとりが思案げな顔つきになり、わたしに耳打ちしてきます。

「かわいそうだから、じいじを一回勝たせてあげよう」

「ぜったい勝たないで、じいじができるのを待つんだよ」

「わかった?」

もうひとりの双子にもそっと耳打ちしています。

 

「でもさあ、かえって傷つくかなあ」などとも言っています。

おどろきました。

わずか7歳で、ここまでの心理発達があるのか。

 

ゲームのあとは延々のおしゃべりが始まります。

双子が交代で、学校生活のアレコレを話してくれます。

担任の先生のこと、仲良しの友達のこと、乱暴な男子のこと。

「あたし(たち)ってしゃべりすぎかなあ」と言いながらも、夢中でしゃべります。

またしてもおどろきました。

わずか7歳で、ここまでの言語能力があるのか。

 

思いが、つい口から飛び出してしまいました。

「5年後のマメがこんなふうに成長しているかなあ」と。

そのとき次男夫婦の顔をよぎった憐れみの表情。

 

無理だと思ってるのね。

しょせん聴覚障害児だと思ってるのね。

健聴児のような成長は望めないと思ってるのね。

 

まあ見てなさいよ。

心ひそかに闘志を燃やすわたしでした。

 

こうして終わった3連休。

何だか疲れて疲れて...。

連休明けの今日は、朝食後もういちどベッドに入って、昼近くまでウトウトごろごろ。

今はやっと元気になりました。

明日はまた娘を訪問します。

マメちゃん待っててね。


疲れ果てた3連休(2)

2023-11-06 17:37:03 | 2歳半から

連休初日の3日(金)。

娘一家は2時ごろやって来ました。

いそいそと玄関を出てマメを迎えます。

「マメちゃ〜ん、よく来たね〜」

 

車の中からニコニコと手を差し出してくるマメを見て、ギョギョギョとびっくり!

「ど、どうしたの?」

顔の左半分が赤く腫れ上がっているのです。

 

抱き上げてよく見ると、虫刺されです。

虫(たぶん蚊)に刺されて、掻き壊してしまったようです。

ほっぺたと目の上と2箇所刺されていて、その腫れ具合はまるで「お岩さん」。

色白の可愛らしい顔が台無しです。

パパママによると、

「ゆうべは何ともなかったのに、朝起きたらこんなふうになっていた」とのこと。

 

アチャーと脱力したわたしです。

何て間が悪いんでしょ。

もうこれで勝算はなくなったわね。(何の勝負だ?)

今回次男一家に、マメのかしこさにくわえて可愛らしさも最大限アピールしたかったのに...。

 

翌日土曜日に両親が皮膚科に連れて行き、抗菌軟膏と抗生物質飲みグスリをもらってきました。

これでいちおうひと安心。

 

そんなこんなで「運命の(大げさすぎる!)」日曜日がやってきました。

ドキドキしているのはわたしだけです。

娘は「**兄ちゃんに会える」とうれしそう。

婿さんもわりとウキウキっぽい表情です。

マメは長男の子どもたちの名前を連呼して、ちがうちがうとママに訂正されています。

夫(じいじ)はいつものように、何も考えていません。

 

1時。次男一家がやってきました。

次男と嫁さんは、マメの腫れ上がった顔を見てビックリ。

わけを話して「おやおや」「アラアラ」と納得でしたが、子どもたちはどうだったろう?

見た目の印象にとらわれて、

「この子は片耳が小さい上に両耳難聴で、おまけに顔もひどいことになっている」

などと思ったかも。

 

次男の子どもたち(13歳男児、7歳女児双子)は長男の子どもたち(6歳女児、4歳女児)に比べて大きいからか、2歳児のマメをあまりかまいつけてくれません。

それでもマメはうれしそうに、外で遊ぶ双子にくっついています。

双子が折り紙の裏にとてもきれいな絵を描いて、

「これあげようかな、どうしようかな」などとじらしてから、マメにひょいと差し出しました。

顔をパっと輝かせて、ありがたく絵を受け取るマメでした。

 

まわらぬ舌ながらアレコレとおしゃべりするマメ。

イキイキはつらつと動きまわるマメ。

3時すぎに娘一家が引き上げるまで、次男夫婦にはじゅうぶんマメの成長ぶりを見てもらえたと思います。

次男はたくさんマメを抱っこしてくれました。(マメもごきげんで抱っこされていました。)

 

ああ良かった。

数日来の心の重荷が解き放たれた感じでした。

でも...。

(次記事につづきます)