孫娘は小耳症

孫娘(2021年4月生まれ)は左耳小耳症で両耳難聴です。
頼りない娘を支えつつ孫娘の成長を見守ります。

映画「バベル」のショック

2021-12-29 20:51:34 | 生後8ヶ月から

デフサポのオフィスで、牧野友香子さん(ネット写真どおりの魅力的な女性)がニコニコと出迎えてくれました。

カウンセリング室に通されて、

「おふたりの唇を読む必要があるので、マスクを外してもらえますか」と言われました。

これは予測していたことでしたが、それにしても、読唇によってあれほどスムースな会話が成り立つとは。

 

ひじょうに優秀なひとである牧野さん、こちらの質問に、適切かつテキパキと答えてくれました。

また、補聴器や言語訓練に関する有益な情報を、メモが追いつかないくらいたくさん教えてもらいました。

本当にありがたかったです。

 

そして何よりも何よりも、ネットの中でなくじっさいに目の前にいる牧野さんが「重度難聴なのに健聴者のように話している」ことに、大きな感銘を受けたわたしです。

 

以前、「バベル」という映画を見たことがあります。

主演はブラッド・ピットで、聾の日本人女子高生役で菊地凛子が出演していました。

その女子高生はいつもは手話を使っているのですが、電車の中で聾学校仲間と談笑しながら、つい口話を使ってしまう場面があります。

とても奇異な発音、奇異なしゃべり方でした。

周囲の乗客がギョッとして少女たちを見たし(演技ですが)、わたしも客席でハッと胸を衝かれました。

 

孫娘の難聴がわかったとき、すぐにこの映画を思い出しました。

この子もいずれ、ああいう奇異なしゃべり方で、ひとからギョッと振り返られるようになるのか。

悲しかったです...。

 

でも、牧野さんに会って勇気りんりん。

「むかしとちがって、今は言語訓練方法もすすんでいます。お孫さん程度の難聴なら、必ずきれいな発音で話せるようになりますよ。心配しなくて大丈夫です」と、牧野さんもはげましてくれました。

とてもとても安心しました。

 

 


健聴者のような話し方

2021-12-28 19:26:38 | 生後8ヶ月から

帰宅後、暖房をガンガンにつけた部屋で温かいものを飲食して、ようやく人心地がつきました。

 

さて、今日お会いした牧野友香子さんです。

生まれつき両耳120デシベルという最重度感音性難聴(飛行機の轟音が聞こえない)でありながら、学校はすべて普通校に通い、大学卒業後は障害枠でなく一般枠でソニーに採用された(総合職)、というすごいひとです。

ソニーでは人事部に配属されて7年間バリバリ働きましたが、数年まえ退社して「デフサポ」を立ち上げました。

まだ30代前半の、若々しい美人です。

 

数週間まえ、ムチャクチャ落ちこんでいたとき、ネットでこのかたのことを知りました。

「おお!」とびっくりし、さらに、このかたが話している動画を見たときは「おお!」と胸が高鳴りました

だって、まるで健聴者のような、ごくふつうの話し方だったのです。

ほとんど聞こえないのに、どうやってこのような話し方を?

 

このかたにお会いしたい、と思いました。

直接会って、いろいろなことをうかがいたい。

さいわい、会社「デフサポ」にはカウンセリング事業がありました。

メールで申し込みをし、少し日程調整があって、ようやく今日の面接にこぎつけたのでした。

(次記事へ)

 

 

 

 

 

 


デフサポの牧野さんに会いに行く

2021-12-28 16:45:45 | 生後8ヶ月から

数週間まえのこと。

あるブログを読んで、わかってしまったのでした。

うちの赤ちゃんが、伝音性難聴でなく感音性難聴かもしれないことが。

感音性は伝音性にくらべて補聴器効果が得られにくく、ことばの習得がむずかしいということが。

 

楽観して舞い上がっていた分ショックは大きく、自分が保てないほどに落ちこんでしまいました。

へたばり気分が何日もつづいたあと自分を叱りとばし、すぐに、ある前向きな行動をとりました。

ひとに会う約束を取りつけたのです。

 

今日は、その約束の日。

夫とふたり、片道2時間ちかくかけて、そのかたに会いに出かけました。

そのかたとは、牧野友香子さんという30代の女性。

聴覚障害者を支援する会社「デフサポ」の、代表をつとめられているかたです。

 

つぎの記事で、牧野さんについてもう少しくわしくお話ししますね。

 

いまは帰ってきたばかりで、「疲れたー」と言うより「寒かったー」と震えあがっています。

以前なら、冬の電車はぬくぬくと暖房が効いて居心地が良かったものですが、コロナ禍のいまはちがいます。

少しずつ開けられたいくつもの窓からピューピューと寒風が吹き込んで、ただもうブルブル...。

そんな電車に1時間半も揺られて、まるで低体温症のようになって帰宅したのでした。

 

 

 

 

 


えっ5泊もするの?

2021-12-26 17:35:24 | 生後8ヶ月から

娘夫婦は、今回が結婚3度目の正月となります。

これまでの2回はわが家で年末年始をすごしたふたり、今回は婿さんの実家に泊まります。

婿さんの実家にはお母さんとおばあさんが暮らしていて、お母さんは介護の必要なおばあさんを置いて息子夫婦を訪問することができません。

なので、今回の帰省が赤ちゃんの初お目見えとなります。

(ちなみに娘は、婿さんの実家をこれまで3回くらい訪問滞在しています。)

 

28日(火)~2日(日)の5泊6日とか。

えっそんなに長く?

大丈夫かな。

慣れない家での赤ちゃんの世話。 四苦八苦する娘のようすが目にうかびます。

 

でも、わたしの不安な気持ちをよそに、娘はわりあいウキウキしています。

「飛行機に乗るのが楽しみ」

「久しぶりだから**お母さんに早く会いたい」

「△△ちゃん(婿さんのいとこ)に会えたら赤ちゃんを見せられるんだけどなあ」

 

娘のこういうポジティブ思考はとても可愛らしい。

ま、たいへんなことがあっても、婿さんがきっと助けてくれるだろう。

それに向こうのお母さんも(なかばあきらめの境地で)、ポンコツな嫁をフォローしてくれるだろう。

 

そんなことより、お母さんやおばあさんは、赤ちゃんの障害とどんなふうに向き合うかな。

待望の初孫の障害、悲しいだろうなあ、残念だろうなあ。

でも、いかにも肝っ玉のすわった聡明そうなお母さんだもの、ちゃんと受けとめてくれるよね。

赤ちゃんをたくさんたくさん抱っこして、可愛がってくれるよね。

 


とてつもない解放感

2021-12-25 17:20:22 | 生後8ヶ月から

婿さんは、今日から新年6日まで正月休みです。

ということは、その13日間『娘訪問はお休み』ということです。

なので、きのうは気合いをいれて赤ちゃんと遊んできました。

 

長いこと赤ちゃんに会えない、という不安やさびしさがいっぽうにあります。

でも他方には、とてつもない解放感もあります。

 

そのウキウキ解放感に突きうごかされて、今日は久しぶりの映画見物に出かけました。

朝9時ごろ家を出て、前から見たかった映画を二本立て名画座で見ました。

そのあとランチとデザートをやや奮発し(計3000円!)、ついでにぶらぶらショッピングも。

ああ楽しかった!と帰宅したのは、もう夕方暗くなってから。

 

娘の出産まえは、のんきなリタイア生活のなか、こんなお出かけはしょっちゅうだったのですが。

 

ちなみに、わたしは「ひとり行動派」です。

ひとりの気ままな外出が大好きです。

『ひとりでは食べ物屋さんに入れない』などという箱入りおばあさんではありません。