国道41号沿線の「ノーベル街道」ゆかりの科学者がまた1人誕生した。6日、ノーベル物理学賞に決まった東京大宇宙線研究所長の梶田隆章さん(56)だ。これまでの受賞者4人を含め、自然豊かな飛越地域で育まれた5人の頭脳が、世界に認められたことになる。

 沿線ゆかりの受賞者はこれまで、医学生理学賞(1987年受賞)の利根川進さん、化学賞の白川英樹さん(2000年受賞)、同賞の田中耕一さん(02年受賞)、物理学賞の小柴昌俊さん(同)の4人いる。「ノーベル街道」として、さまざまな地域活性化イベントなどが企画されてきた。

 今回新たに受賞が決まった梶田さんは、小柴さんと同じ岐阜県飛騨市神岡町の地下にある観測装置スーパーカミオカンデで素粒子ニュートリノに関する研究を続けてきた。富山市長附(大沢野)に自宅があり、家族が暮らしている。

 田中さんは同市の実家で高校時代までを過ごし、利根川さんは小学校から中学1年生まで同市大沢野地域で暮らした。白川さんは高山市で高校生活を送った。