いじめ原因の事件「無抵抗だから」動機・原因の半数

2007-02-16 19:12:05 | 時事報道放談
昨日警察庁のホームページに掲載された
「少年非行の概要(平成18年1~12月)」警察庁生活安全局少年課
いじめの原因・動機等P32・・・・・これを、各新聞社が記事にしています。

それによれば・・・いじめの原因・動機の46.3%は「力が弱い、無抵抗」だと表にしてある・・・ばかっ!

ほんとにおバカねぇ・・・警察庁生活安全局少年課と
言葉のプロと自称する新聞社さん!

原因は、「いじめられている人が弱くて無抵抗だから」なの?
弱いことが原因でいじめられている・・・と思っているの?
自分より弱い人を助けようとする人の方が多いのよ!

「原因・動機」の言葉の意味を警察の人は知らないのか・・・な?
犯人(いじめる人を人権侵害犯罪人として)に、警察の人が聞いたんでしょうねぇ
警察ー「どうしてそんなことしたんだ?原因は何だ!いじめの動機だよ!」
犯人ー「力が弱くて無抵抗だったから・・・」
警察ー「ふぅ~ん??犯行動機はそれか・・・」

そんなカンジで質問した結果、特徴的なものを羅列して〇でも付けさせたのかな?
(はらいせ)
・いい子ぶる15.0%
・よく嘘をつく6・3%
・仲間から離れようとする2.6%
・その他6.0%
(面白半分からかい)
・力が弱い無抵抗46.3%
・態度動作が鈍い7.8%
・肉体的欠陥がある3.0%
・非行や規律違反を知って0.0%
・すぐに泣く0.4%
・その他4.8%
(その他、交わろうとしない)13.0%

重複した内容もあるし・・・分類にしては稚拙だわねぇ・・・


さて・・・私の答えは・・・
まず、「いじめの原因・動機等」という表のタイトルが間違い。

『いじめの犯人に聞いた「いじめの言い訳」』・・・がおそらく正確です。

表に示された(面白半分からかい)
・力が弱い無抵抗46.3%
・態度動作が鈍い7.8%
・肉体的欠陥がある3.0%
・非行や規律違反を知って0.0%
・すぐに泣く0.4%
これらは全て「相手が自分より弱い」という内容なので、あえて細分化して分類することの意味は大きくありません。

本当の「いじめの原因」は・・・
犯人の言い訳を聞く限りにおいての、推測されるいじめの原因は、
「特に弱者を救済する相互扶助の社会規範意識の欠落」
「他人の人権を尊重することの人権意識の欠如」
「犯罪抑止の社会規範意識の欠如」等が直接の原因で、
それらを身に付けさせることに責任がある家庭教育や学校教育等における教育不足と本人の学習未達が背景として考えられる。

「いじめの動機」も同じく・・・
人としてあるべき優越感と劣等感の葛藤を、多くの人は抱えて社会生活、つまり対人関係を持つものであるが、自己の優越感を満たすことのみを動機とした心理が明白で、そのために他人を犠牲にした事件であると言えるかもしれない。
・・・したがって、いじめの動機という統計としては、
「利己的な優越感の充足」が「いじめの動機」ということになります。

言葉というのは・・・稚拙すぎると・・・思うことと真逆の効果を生じさせてしまうことがあるもの・・・なんですねぇ

この統計と報道記事を放置すると、
いじめられている人が「弱かったり無抵抗であること」が責められかねないのです。

久しぶりということもあり、ちょっと長めでしたが・・・
ご精読、感謝いたします。
この2週間何も書かないのに、アクセス数が安定していたことや、過去の記事にコメントいただけたり・・・Thanks!