ガイド日誌 - 北海道美瑛町「ガイドの山小屋」

北海道美瑛町美馬牛から、美瑛の四季、自転車、北国の生活
私自身の長距離自転車旅
冬は山岳ガイドの現場をお伝えします。

きょうのお仕事

2023年01月28日 | バックカントリーとパウダースノー

ああ、忙しい忙しい。

 


天気/くもり 
気温/−15℃ 
雪質/さらさら

ちょっと叫んでいいですか?

「北海道、好きだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

ありがとうございました。

 

きょうのお仕事 詳細はこちら

十勝連峰バックカントリーツアー パウダースノートレッキング・ビギナーズ 半日コース

- ガイドの山小屋 (yamagoya.jp)

 
 

大雪山系の原生林を歩いてみたら

2023年01月27日 | バックカントリーとパウダースノー
大大大大大寒波が過ぎ去り、
(美瑛は何ともなかったんですけどね…)
山々も落ち着いたようなので、
山歩きに行ってきました。

今週末からは3月までバックカントリーツアーの日程がびっしり詰まっているので、たぶん今シーズン最後のひとり歩きです。
とは言っても、週末のツアーの下見を兼ねていますけどね。

ここ5年ほど足が遠のいていた森。
いわゆる滑り系バックカントリースキーの対象にならないので誰も人に会わず、いや、むしろエゾシカとかクマゲラにめっちゃ遭遇する、
(冬眠中だけどヒグマもいる、たぶん)
いやもう、地味でリアルな
「さわやか自然百景」みたいな場所。
一人歩き好きにはたまりません。


大シカの足跡を追う


お宝発見
黒い物体は高級漢方薬カバノアナタケ


あちこちに作品を…
ハクション大魔王のつもり


残して歩く…
バイキンマンのつもり


巨木の跡
バベルの塔みたいだ
見たことないけど


あれ?ここどこ?
GPSは持たないので勘が頼り

ともかく静寂。
人の気配ゼロ。
無音。たまに木々から雪がザーッと落ちてくる音だけ。

ふと気づくと、
森の奥から太鼓?のような音がするんですよ。

ドンドンドンドン
ドンドンドンドン

正確な一定のテンポを刻んで、
ドラム?

確かに聞こえるんです。

え?
何?何?
やばくない?

耳を澄ませます。


自分の心臓の鼓動でした。

深くて粘り気のある雪をこぎながら、ずーっと歩いてきたので、少し力強い鼓動になっていたのでした。

静かすぎる。

でっかい大シカがのそのそ歩いていました。

大雪山系の深いところにある原生林、
5年ぶりに来てみると植生が変化しており、
違う所に迷い込んだような気がしました。

GPSを持たずとも、ピタッと狙いどおりの場所にたどり着く名人芸を持っているんですけど、きょうは50mくらい誤差が…。
まだまだ日々精進しなきゃいけないな、って思いました。









冬が楽しみな皆様へ!

2020年08月25日 | バックカントリーとパウダースノー
お盆も終わり、
美瑛の丘には赤トンボが飛んでます。
冬の皆様、お元気ですか?

台所で小麦粉みながら、
「ああ白い粉吸いてえ!」なんて
アブナイこと考えたりしてませんか?

はい。
ワタシも同じです。

前シーズンがコロナ野郎のせいで不完全燃焼で終わってしまったものですから、

メラメラ、メラメラ、

冬に向けてヤル気満々だったんですが、

夏が去り、
冬の準備やらプランを立てるこの時期を迎えて、
いろんな事情が交錯してゴチャゴチャしてきました。

現時点では、
冬の営業の可能性は五分五分です。
いっぽう、
廃業の可能性はゼロです。

このままでは終われない。
五分の可能性にかけて
ネチネチと、
準備を進めていきたい。

11月には決定して
スケジュールを出したい。

例年よりも若干遅めの発表にはなりますが、
どうかもうしばらくお待ち下さい。

言うまでもありませんが、
冬山ガイドの仕事は皆様の命をお預かりする仕事です。
楽しいだけでなく、私の命を賭けて皆さまの安全を全力でお守りします。
その準備ができると確信した時は、すぐにお知らせします。

どうかご理解ご承知おきいただきますようお願いいたします。

それでは、
またお会いできる日まで、
どうか皆さま、ご健康で。

我々は、十勝連峰の白い粉とともにあり。


ガイドの山小屋
社長









冬山ガイド仕事が地味にピンチだぞ

2020年07月15日 | バックカントリーとパウダースノー
タイトルの通りなのだ。
コロナあああああっ!

日々の生活は平穏そのものなんだけど、
そろそろ冬の準備など気にする季節なのだ。

北海道ではお盆を過ぎたらスタッドレスタイヤや暖房機器のテレビCMが一斉に始まるのだから、
何も山小屋の気が早いわけではない。

15年前までボクは通年の山岳ガイドだった。
だから店の名前が
『ガイドの山小屋』なのだ。

しかし、
冬山で大怪我を負い、以来、夏山のガイドを引退した。
今ではレンタサイクル屋だ。生活に追い詰められて止む無く始めたレンタサイクル屋が
よくもまあ今まで続いたものだと思う。

しかし現在も冬山山岳ガイドだけは続けている。
せっかく取得した狭き門、冬山山岳の公認資格がもったいないし、
回復困難な古傷も雪の上ならば安定しているので冬山では縦横無尽に歩き回れる。
現役25年。すっかり老舗になった。

そんなボクだが体力の維持が近年の重要な課題になっていて、
通年の山岳ガイドだった頃は特別なトレーニングはなくとも夏山から冬山に移行できたが、今は違う。

レンタサイクル屋のオヤジが、
何もせずに、
プロの冬山山岳ガイドなど、無理に決まっているではないか。
トレーニングなしでシーズンに突入など無謀すぎる。

というわけで、15年あまりチャリ旅を続けている。
最初はリハビリが目的だったのだが、
一生懸命にやり過ぎて本業になってしまった。
シーズン切り替え時期の10〜12月に2か月の自転車旅をするのが季節行事。

だいたい2000〜3000km走行するので、
リハビリはもちろん、
帰ってきたら脚はムキムキだし体重もざっと10~20kgも簡単に減量するし、いろいろ話のネタは出来るし、英語ペラペラになるし、
言うことないのだ。

レンタサイクル屋としてのスキルも
怖いくらい向上するぞ。笑

しかしまあ今年は海外は無理だなあ。

しゃーない、また日本列島縦断するか。
俺もGo toだな。

で、今度で何度目だ?太平洋側?日本海側?

みたいなかんじで脳内でプランが練られていく。
日本列島縦断ならば自宅から走り始められるからまあ気楽ではある。

そんな折、
先日、外出中に昼飯にマクドに立ち寄った。

マクドには先客、旅チャリダーがいた。

旅チャリダーにとってマクドは非常にありがたい存在だ。

きれいなトイレ
無料wifi
安価な食事と温かいコーヒー

もう最高だ。
特に、
雨の日や寒い日など、
マクドはまことにありがたい。

マクドLOVE❤️

しかし、だ。
この日の俺は少し違っていた。

そのチャリダーに少し、違和感を持ってしまった自分を感じたのだ。

「え?マジか?おまえ」
そんな感じだ。

現役のチャリダーで、かつ
コロナに大してあまり神経質ではない俺がコレなのだから、
他の人たちがどんな印象を持つかは想像に難くない。

「国内チャリ旅も無理かも」
そう、ぼんやり考えた。

人に迷惑をかけたくない。
人に迷惑をかけてまで旅をするなどあり得ない。
旅は俺が俺自身の目的のためにやっているのであり、決して訪問先の人たちに課題や不快感を残してはいけないのだ。

旅の途中に出るゴミ問題。
トイレ問題。
どこかで当たり前だと思っていたコンビニのトイレやゴミ箱も使用中止しているところも多いと聞く。

都道府県をまたいで自転車で、
ひたすら南を目指す。

自己完結は完璧だと思っているが、
関わる人はゼロではない。
トイレ、ゴミ、
宿泊、
飲食…

うーむ。
うーむ。

それって、
どうなんだよ?

今年はチャリ旅中止?

となると、冬山ガイドはどうなる?
オレは、
ただのデブな貸し自転車屋のオッサン。
冴えない中年オヤジじゃないか。

無理無理無理無理。
冬山ガイド無理。
死んじゃうよ。

さて、どうしたものか。

こうして、
突然降って湧いた、
引退の危機なのだ。

嫁さんは
「じゃ台湾でも走ってくれば?」とサラッと言う。

台湾?
それ!

余計に太るじゃないか!
それに「観光」やん!

いろいろ微妙ではあるけれど、
しかしまあ、
魅力的な提案ではある。