もう3日ほど経ってしまいましたが、4月18日にガブリエル・ガルシア=マルケス氏が、自宅のあるメキシコで亡くなられたそうです。
87歳だったそうです。
(追記:亡くなったのは17日だったそうです)
数年前から認知症の噂もあり、もう創作活動はしないのだろうな…とは思っていましたが、いざいなくなってしまうとやはり寂しいですね…
遺作として「八月に会おう」という作品を執筆していたそうですが、出版されるかどうかはわからないとか。
正直、「わが悲しき娼婦たちの思い出」も、全盛期とはほど遠いな…と思ってましたから、あまり期待はしていないですけど…
ガルシア=マルケスとの出会いはまだ学生の頃、趣味で観ていたNHKのスペイン語講座で、おすすめのスペイン語映画として「エレンディラ」が紹介されていたことがきっかけでした。
当時の講師が野谷文昭先生でしたからね。
映画館まで観に行くことはなかったのですが、たまたま深夜に何回かテレビ放映されていたのを観て、その幻想的な世界にすっかり虜になってしまいました。
すぐに原作を読み、そこからガルシア=マルケスの世界にハマって行ったのですね。
他にも映画化された作品は「予告された殺人の記録」や「コレラの時代の愛」などありますが、やはり「エレンディラ」には遠く及びませんね。脚本がガルシア=マルケス本人だというのもあると思いますが。
DVD化なんでされないのかなあ…
その後蜷川幸雄演出の舞台もありましたが、脚本は気に入らなかったのですが(汗)エレンディラを演じた美波さんが素晴らしくエレンディラそのもので、すっかりファンになってしまったのでした。
ガルシア=マルケスと出会ってなかったら彼女にも出会ってなかったのかと思うと不思議な気がします。
そう言えば「愛その他の悪霊について」も映画化されて、DVDになってたんだけど、欲しいものリストに入れたまま買ってなかった…あれはどうだったんだろう。
邦訳された小説はすべて読みましたが、(講演やエッセイは一部読んでません…)特に好きだったのは、やはり「エレンディラ-」や、「予告された殺人の記録」のような中編でした。
特に「予告された殺人の記録」が大好きですね。
ガルシア=マルケスの作品は、短編だと幻想の世界が強すぎて理解しづらくなり、逆に長編になると現実の世界が強くなる気がします。(いや「百年の孤独」のどこが?と言われるかもしれませんが私的には…)
私にとっては、中編が、幻想と現実の世界の融合加減が一番いい比率?で混在しているように思えるんですね。ガルシア=マルケス本人も、「予告された-」のことを完璧にコントロールできた作品だと言っていたそうです。
まあ、この作品については、実際の事件を扱った作品ということで、いろいろ物議も醸したようですが…そのあたりを書いたこんな本も出てましたけど。
まあ、どんな由来があるにしても、よくできた作品であるとには変わりないと、私は思ってますけど。
「百年の孤独」はもちろん好きですが、文庫になっていないせいであまり回数を読んでない…(汗)
一方、最初から文庫だったおかげで、「族長の秋」は何回も読んで、好きですね。長編の部類に入る長さかもしれませんが、段落が続いたまま綿々と続く場面に、中編に近いような幻想の強さを感じるんですね。
あとは「愛その他の悪霊について」も好きだなあ。
日本では「百年の孤独」が一番人気らしいですが、他の海外の国ではたいてい「コレラの時代の愛」が一番人気なんだそうで。
なぜかずっと邦訳されなくて、2006年にようやく読めた「コレラの時代の愛」ですが、私はそれほど好きではないかなー(汗)かなり現実が濃くて幻想の要素が少ないからというのもあると思いますが。
そう言えば、「コレラの時代の愛」に出て来る、結婚式の席次が突風で入れ替わってしまう、というエピソード、ジョナサン・サフラン・フォアのエブリシング・イズ・イルミネイテッドで使われていましたね。
他にも「ママ・グランデの葬儀」や「大きな翼を持った老人」などの短編の傑作もありますね。
ガルシア=マルケスの幻想的な世界観と、カルタヘナ由来の気怠い熱気を帯びた現実の描写は、今では私には懐かしい思い出のような光景になっています。
本を読めばいつでも戻れるはずなのですが、ご本人が逝かれてしまったことで、本当に手の届かない幻想の世界になってしまったような、そんな気もしています。
コロンビア、一度行ってみたいと思いつつ、治安が悪くてなかなか行けなかったのですが、最近は情勢も落ち着きつつあるようで、観光にも力を入れ始めているようです。
いつか、ガルシア=マルケスの世界を生んだカルタヘナに行ってみたいですね。
メデジンのエスコバルのお墓参りもいつかしたい…
そう言えばお墓はメキシコになるんでしょうかね。それとも故郷に戻るのでしょうか?
今から不謹慎かもしれないけど、お墓参りもいつか行きたいです。
87歳だったそうです。
(追記:亡くなったのは17日だったそうです)
数年前から認知症の噂もあり、もう創作活動はしないのだろうな…とは思っていましたが、いざいなくなってしまうとやはり寂しいですね…
遺作として「八月に会おう」という作品を執筆していたそうですが、出版されるかどうかはわからないとか。
正直、「わが悲しき娼婦たちの思い出」も、全盛期とはほど遠いな…と思ってましたから、あまり期待はしていないですけど…
ガルシア=マルケスとの出会いはまだ学生の頃、趣味で観ていたNHKのスペイン語講座で、おすすめのスペイン語映画として「エレンディラ」が紹介されていたことがきっかけでした。
当時の講師が野谷文昭先生でしたからね。
映画館まで観に行くことはなかったのですが、たまたま深夜に何回かテレビ放映されていたのを観て、その幻想的な世界にすっかり虜になってしまいました。
すぐに原作を読み、そこからガルシア=マルケスの世界にハマって行ったのですね。
他にも映画化された作品は「予告された殺人の記録」や「コレラの時代の愛」などありますが、やはり「エレンディラ」には遠く及びませんね。脚本がガルシア=マルケス本人だというのもあると思いますが。
DVD化なんでされないのかなあ…
その後蜷川幸雄演出の舞台もありましたが、脚本は気に入らなかったのですが(汗)エレンディラを演じた美波さんが素晴らしくエレンディラそのもので、すっかりファンになってしまったのでした。
ガルシア=マルケスと出会ってなかったら彼女にも出会ってなかったのかと思うと不思議な気がします。
そう言えば「愛その他の悪霊について」も映画化されて、DVDになってたんだけど、欲しいものリストに入れたまま買ってなかった…あれはどうだったんだろう。
邦訳された小説はすべて読みましたが、(講演やエッセイは一部読んでません…)特に好きだったのは、やはり「エレンディラ-」や、「予告された殺人の記録」のような中編でした。
特に「予告された殺人の記録」が大好きですね。
ガルシア=マルケスの作品は、短編だと幻想の世界が強すぎて理解しづらくなり、逆に長編になると現実の世界が強くなる気がします。(いや「百年の孤独」のどこが?と言われるかもしれませんが私的には…)
私にとっては、中編が、幻想と現実の世界の融合加減が一番いい比率?で混在しているように思えるんですね。ガルシア=マルケス本人も、「予告された-」のことを完璧にコントロールできた作品だと言っていたそうです。
まあ、この作品については、実際の事件を扱った作品ということで、いろいろ物議も醸したようですが…そのあたりを書いたこんな本も出てましたけど。
まあ、どんな由来があるにしても、よくできた作品であるとには変わりないと、私は思ってますけど。
「百年の孤独」はもちろん好きですが、文庫になっていないせいであまり回数を読んでない…(汗)
一方、最初から文庫だったおかげで、「族長の秋」は何回も読んで、好きですね。長編の部類に入る長さかもしれませんが、段落が続いたまま綿々と続く場面に、中編に近いような幻想の強さを感じるんですね。
あとは「愛その他の悪霊について」も好きだなあ。
日本では「百年の孤独」が一番人気らしいですが、他の海外の国ではたいてい「コレラの時代の愛」が一番人気なんだそうで。
なぜかずっと邦訳されなくて、2006年にようやく読めた「コレラの時代の愛」ですが、私はそれほど好きではないかなー(汗)かなり現実が濃くて幻想の要素が少ないからというのもあると思いますが。
そう言えば、「コレラの時代の愛」に出て来る、結婚式の席次が突風で入れ替わってしまう、というエピソード、ジョナサン・サフラン・フォアのエブリシング・イズ・イルミネイテッドで使われていましたね。
他にも「ママ・グランデの葬儀」や「大きな翼を持った老人」などの短編の傑作もありますね。
ガルシア=マルケスの幻想的な世界観と、カルタヘナ由来の気怠い熱気を帯びた現実の描写は、今では私には懐かしい思い出のような光景になっています。
本を読めばいつでも戻れるはずなのですが、ご本人が逝かれてしまったことで、本当に手の届かない幻想の世界になってしまったような、そんな気もしています。
コロンビア、一度行ってみたいと思いつつ、治安が悪くてなかなか行けなかったのですが、最近は情勢も落ち着きつつあるようで、観光にも力を入れ始めているようです。
いつか、ガルシア=マルケスの世界を生んだカルタヘナに行ってみたいですね。
メデジンのエスコバルのお墓参りもいつかしたい…
そう言えばお墓はメキシコになるんでしょうかね。それとも故郷に戻るのでしょうか?
今から不謹慎かもしれないけど、お墓参りもいつか行きたいです。