JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

井の中の亀

2006年02月19日 | v-x


我が家の物言わぬ居候カメ太君、半年ぶりのご挨拶であります。
冬場のカメは飼っているかいがないというか、半冬眠状態のため、もう2ヶ月以上餌も食べません。
毎年この期間は、水槽の掃除もきょくりょく避け、静かにしておくのですが、汚れ取りのヒルターも詰まってしまうほど汚れてしまったので、今日はカメ太君にちょっとだけお時間をいただき、水槽掃除をいたしました。


気温もそれほど低くないし、水も太陽の日をじゅうぶん吸わせた冷たくないものを入れてあげたので、「少しは食べるかな?」と思い、2粒ほど餌をやってみると、顔をスーッと餌に近づけるもののやはり食べません。
なんとも、経済的な体であります。私の体にもほんの少しでもカメ太の経済性があれば、なんとも安上がりでありましょうに

おもえば、すでに何年もの間、彼はそのほとんどの時間を、この小さな水槽のなかで1人で過ごしています。
毎日、窓際の水槽の中から、ガラス越しの空をどんな思いで見つめているのでしょうか?
もはや自然に帰すことは不可能ですから、これからもずっと彼はこんなちっぽけな世界の中で生きていくのです。
「カメ太、お父さん(私)も、お前よりは行動範囲も、話し相手も多いけど、同じように自由のない世界に生きているのだよ」

「ちゃんと、きれいに掃除した?!」
「はい!終わりました」

さて、今日の一枚は、ベイビー・フェイス・ウィレットを選びました。
ルーズヴェルト・ウィレットは、童顔であることから、いつしかベイビー・フェイスと呼ばれることとなります。叔父がプロのピアニストだったことから、4歳からピアノを始め、R&Bやゴスペルを演奏していました。シカゴの教会で耳にしたオルガン奏者の演奏に感銘したウィレットは、ピアノからオルガンに転向、さらにジミー・スミスを聴いて、ジャズの道へと進んで行くことになります。

ジミー・スミスの大成功に気をよくしたアルフレッド・ライオンは、次のオルガン奏者を捜していました。そんな時にウィレットは、ルー・ドナルドソンの紹介でブルーノートの門をくぐります。
ドナルドソンの「HERE 'TIS」、グラント・グリーンの「GRANT'S FIRST」に起用され、2日後、この「FACE TO FACE」をレコーディングしました。「GRANT'S FIRST」とまったく同じメンバーに、ロイド・プライス楽団などで活躍したフレッド・ジャクソンを加えることで、ウィレットの強いR&B色をさらに際だたせています。

FACE TO FACE / 'BABY FACE' WILLETTE
1961年1月30日録音
'BABY FACE' WILLETTE(org) FRED JACKSON(ts) GRANT GREEN(g) BEN DIXON(ds)
1.SWINGIN' AT SUGAR RAY'S
2.GOIN' DOWN
3.WHATEVER LOLA WANTS
4.FACE TO FACE
5.SOMETHIN' STRANGE
6.HIGH 'N LOW