ここ二、三日、これまでの鬱憤を晴らすような晴天。暑さはともかくも、太陽さんはやっぱり良いものです。
「バブさん、今何してます?」
と昨日の夕方電話をよこしたのは、以前学生アルバイトとして使っていたMONです。
「今ね、Tと飲んでたらバブさんの話が出て、これから出てこられないかなぁ、なんて思ったもんですから」
お盆の真っ最中にさすがの私も急な呼び出しにはお付き合いできませんでしたが、
「ところでお前いくつになった?」
「えっ?もう31ですよ」
「31歳?おまえが?・・・・あ~あ、オレも年取るはずダァ・・・・・」
そうなんですよねぇ、キャツラをバイトで使っていたのなんて、ついこの間のような気がしていたのに・・・・・
大学で2年先輩のMさんが、「末期癌ですでに意識不明」と同期のチャリンコから連絡が入ったのは先週のことでした。
「まだ早い、若すぎる」などといっても、考えてみればそのリスクは自分が思っている以上のペースで高まっているのかもしれません。
「だって、MONが31だってよぉ、31」
父の位牌に手を合わせながら、私らしくもなく、みょうに弱気になったりして。
「大丈夫、あなたはじゅうぶん世間から憎まれているから・・・」
「そうだな・・って、うるさいなぁ!」
そういえば、14日に亡くなられた山城新伍さんも、私なんかからすればずいぶんと先輩ではありますが、70歳・・・・亡くなるにはちょっとばかり若いように思えます。ご冥福をお祈りいたしましょう。
訃報といえば
レス・ポール氏も去る13日にお亡くなりになったとか。そう、かのソリッド・ボディ・ギターの名器、ギブソン・レス・ポールの開発者であり、ギタリストでもあった氏ですが、94歳・・・・こちらはある意味充実した人生をまっとうされたのかな?悲しみにかわりはありませんがね。ともかく、ご冥福を祈りましょう。
名器ギブソン・レス・ポール、ブルースを愛してやまなかったK君が、「ギターはレス・ポール、アンプはマーシャル」と念仏のごとく唱えていたのを思い出します。完全にエリック・クラプトンの影響でしょうか?
私はといえば、クラプトンでもジミー・ペイジでもレスポールの音は聴いているはずですが、それほどにこのギターを敬愛する感じはありません。ハッキリ言ってジャズにはほとんど出演しないギターでもありますしね。(笑)
レス・ポールと聞いて、真っ先に頭に浮かぶのは
♪Bye, bye blues, bye, bye blues ・・・・・♪
っていうLES PAUL & MARY FORDの「BYE BYE BLUES」なんでありまして、いつ何処で聴いて覚えているのかは不明なんですが、耳に残っていますし、あまり聴きませんけど、友達から借りて録音した音源は今も手元にあります。
いずれにしても「名器ギブソン・レス・ポールを生んだ男」として、彼の名は音楽史に残るのでしょうし、意味ある人生であったことを羨ましくも思います。
「長生きしても、早死にしても、あんたの人生はそれほど意味無かったりするもんね。」
「そうそう・・って、オイ」
さて、今日の一枚は、ケニー・ドーハムです。
昨日の夜中、一人寂しく飲みながら聴いた一枚なんでありますが・・・・・落ち着きますねぇ、安心しますねぇ、間違いないですねぇ(笑)
ドーハムのリヴァーサイド第一弾アルバムは、ロリンズ、マックス・ローチを従えての「ハード・バップの王道」的一枚となりました。
「ローチ、ロリンズといえば、クリフォード・ブラウンで決まり!」
これは私の勝手な思い込み、何処か哀愁を秘めたドーハムでも許しちゃいます。(笑)
やっぱり詰まるところ、このへんに帰ってくるんですよ、私の場合は。(笑)
JAZZ CONTRASTS / KENNY DORHAM
1957年5月21,27日録音
KENNY DORHAM(tp) SONNY ROLLINS(ts) HANK JONES(p) OSCAR PETTIFORD(p) MAX ROACH(ds)
BETTY GLAMANN(harp)[3,4]
1.FALLING IN LOVE WITH LOVE
2.I'LL REMEMBER APRIL
3.LARUE
4.MY OLD FLAME
5.BUT BEAUTIFUL
6.LA VILLA