今日は久しぶりに夏の暑さを思い起こさせる一日でした。今年は世の不況に追い打ちをかける天候不良で、近くの海水浴場の海の家も散々であったようです。まっ、昔から「海の家の経営は博打のようなものだ」と言いますから、一夏で財を無くすような方はやっておられないでしょうけどね。
今日の昼食は、中華屋さんで半チャーハンラーメンを食べておりまして、
「そろそろこの話題も鼻についてきたなぁ・・・オヤジ、高校野球にかえてくんねぇかなぁ」
とは、テレビを見ていた隣の席のお客さん。
昼のワイドショーでは今日も延々とNぴー関連の話題ばかりです。
「かえてもよろしいですかねぇ?」
中年オヤジの社交場のごとき昼の中華屋さんで、反対する者は誰もおりませんでした。
もう何日も「空白の6日間はナンタラカンタラ」「知り合いの社長がドウノコウノ」「ダンナとの証言が食い違ってドウシタコウシタ」てな話を繰り返し聞かされるより、爽やかな高校球児のプレーを見るほうが数段良いに決まっていますからね。
今回の件だけでなく、最近のマスコミ報道、特にテレビでのそれは、あまりにしつこすぎると感じてしまうのは、私の年齢のせいなのでありましょうか?
ワイドショーで取り上げられるのはある意味しかたがないとしても、通常の報道番組もじつにワイドショー化しているというか、
「端的に事実のみを速やかに報道する」これがテレビやラジオで、後のことは、新聞や週刊誌といった文字媒体で充分、なんてぇのは完全な時代遅れなんでしょうかねぇ。
話はコロッと変わりますが。
一昨日の夜(12時をまわっていましたので、正確には昨日ですが)、Mさんのお店からの帰宅途中のことです。
Mさんのお店から我が家への帰宅路にトンネルがあるんですが、おそらくは大学生でしょうかねぇ、そのトンネルの歩道を若いカップルが手をつないで歩いておりました。
向かう方向に民家はまばらで(もちろん、ホテルも歩いて行ける距離ではありませんよ)、私が想像するに、おそらくは我が家の近くに多くある学生アパートの何処かまで帰るところなんだろうと・・・・・
でもね、歩いて行くにはけっこうな距離なんですよ、しかもダラダラと続く上り坂、さらには道幅は広いものの、あくまで車用の道路で、街灯はまばら、私が自転車で帰宅するときだってちょっと怖いかなってな道なんですから
・・・・・・・それでも、ああして手をつないで歩けば、暗さも長さも坂道も関係ないんでしょうねぇ、二人っきりの時間がただ過ぎていくだけ、
「いいよなぁ、若いって・・・・・・」
相傘の中を隔てる水溜まり
二人がアパートに帰り着くまで、へんな水溜まりなどなけりゃいいなぁ、なんてね。
なんでなんでしょ、二人の脇を車で追い越しただけなのに、二人がどういう関係なのかも全く知らないくせに、そんなことを思ってしまいました。
私にだって、あなたにだって、あんな時代があったんですよねぇ、(えっ?今だって現役だ?それは失礼しました。)
気が付けば自然と手をつないで、何かを話すとかでもなく歩くだけ、それだけでなんだか充実感があってさぁ・・・
あれこれとお金を掛けたり、下心見え見えでオベッカ使ったり、最後はタクシー飛ばして・・・・・・・
そんなんとは、全く違う世界なんですよねぇ、えっ?結果は一緒だろうって?何を言っちゃいますか、ほら「トレンディードラマ」と「あかちょうちん」の世界の違いというか(なんじゃそりゃ)、ともかく、若いから感じられる、経験できる、そんな世界ってあるじゃないですか。
あの純な心は何処へ行ってしまったんでしょうねぇ・・・・・
あれ?まてよ、手をつないで歩くカップルを車で追い越しただけで、そこまで話を膨らませる私って、ワイドショー化してる?
さて、今日の一枚は、珍しやオスカー・ピーターソンです。(笑)
ジャケット的に同日録音の「PUT ON A HAPPY FACE」にしようかとも思ったのですが、やっぱり「I REMEMBER CLIFFORD」が聴きたくて、こちらのアルバムにしました。
以前、行きつけのバーで「「I REMEMBER CLIFFORD」の良い演奏なにかない?」と訊ねられたことがありましたが、浮かんでくるのはホーン物ばかりで、なんでこのアルバムを思い出さなかったのか、自分でも不思議です。(おそらくは「ピーターソンだから」という、わけのわからない偏見がまだ私にはあるのだと思います。)
それほど、ここでの同曲は名演だと思います。
バラード調で始まる同曲は、テンポを変え、曲調も変え、そのくせ曲のイメージは崩さない、さすがテクニシャン。ピアノ・トリオのながい曲ってぇのは、ヘタをすると退屈になったりするものですが、10分近くの演奏も苦になりません。これがピーターソンの魅力なんでありましょうかね。
SOMETHING WARM / OSCAR PETERSON
1962年9月27日録音
OSCER PETERSON(p) RAY BROWN(b) ED THIGPEN(ds)
1.THERE IS NO GREATER LOVE
2.I REMEMBER CLIFFORD
3.AUTUMN LEAVES
4.BLUES FOR BIG SCOTIA
5.SWAMP FIRE
6.I LOVE YOU