JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

歳をとりました。

2006年03月17日 | a-c

いやはや、今日の風は凄かったですね、我が地方では、午前中は雨も混じり、まさに春の嵐を思わせる空模様でありました。

今日3月17日をもちまして、私バブは、またしても取りたくもない歳を、1つ重ねることとなりました。

精神年齢は20過ぎの頃からなんの進歩もないのに、身体の衰えは日々進み、すでに人生の半分どころか、2/3もすぐ目の前、
振り返れば、なんと中身のない、チャランポランな人生を送ってきたことか、
「よし、誕生日を機に、中身の濃い人生を全うしよう、まだまだ俺は若い!まだまだ遅くはないぞ!」
と自分に言い聞かせるものの、
「去年も同じようなことを思ったではないか」
と気づく自分に、情けないやら、恥ずかしいやら....

家人は、私の誕生日など気にも留めないのだろうな思っていたら、いつもは自分で用意をしなければいけない、晩酌の酒が準備されておりました。とりあえずは憶えてくれていたようであります。

晩酌をしながら、「ありがとね」と言おうとすると、家人は「激闘大家族!青木家完全密着・・・・」というテレビ番組に夢中であります。
最近テレビを観ない私も、しかたなしなし観ていると

感動してしまいました、涙が出そうでした、長女のあざみちゃんの、なんと強くて、優しくて、可愛いこと
「中年オヤジを、そんなに泣かせるもんじゃないよ」
進歩がないと反省中の私には、おなさらに「グサ」っとくるものがあるというか...

内容については、本も出版されるということなので、興味のある方はそちらを見て頂くことにして、ここでは、省略しますが
ともかく、あざみちゃんに心から拍手を贈りつつ、酒が進んだ一時でありました。

さて、今日の一枚は、私と同じ、今日3月17日が誕生日ということだけで選びました。
今ではあたりまえになっている、ジャズのピアノ・トリオ、世に初めて認められたピアノ・トリオは、ナット・キング・コール、彼のバンドでした。

AFTER MIDNIGHT / NAT KING COLE
1956年8月15日録音
1."JUST YOU. JUST ME"
2.SWEET LORRAINC
3.SOMETIMES I'M HAPPY
4.CARAVAN
5.IT'S ONLY A PAPER MOON
6.YOU'RE LOOKING AT ME
7.THE LONELY ONE
8.DON'T LET IT GO TO YOUR HEAD
9.I KNOW THAT YOU KNOW
10.BLAME IT ON MY YOUTH
11.WHEN I GROW TOO OLD TO DREAM
12.(Get Your Kicks On) ROUTE 66
13.I WAS A LITTLE TOO LONELY
14.YOU CAN DEPEND ON ME
15.WHAT IS THERE TO SAY

事件への憧れ

2006年03月16日 | a-c
我が家の女性諸氏は、NHKの連続テレビ小説(今はそういわないのかな?)を毎日楽しみに観ております。(当然私は観られませんし、関心もありません。)

先日母が
「まぁ、最終回が近いっていうのに、いろいろ起こるわ」
「そりぁ、何事も無ければ、ドラマになんないでしょうが」

ドラマのように、次から次へといろんなことが起こっていては、現実には身が持たないでしょうが、それでも、幾分かの刺激が欲しいのが人間の性なのか、ドラマの中にそんな人間の欲求を置き換えるのでしょうね。
あのとても憶えられないくらい長い題名の2時間ドラマも、母は楽しみにしております。ふと、そんな時に「現実的な女性が、非現実的な世界に憧れる時なのか」などと思ってみたりして、
でも、これは女性にかぎった話でもありませんね、映画館から出て来ると、歩き方まで変わっている、なんて男性だって間々いますから、
母のように、ずっと家のことが中心だった人にとっては、さらにそれが激しいのかも知れない。

「何事も無いのが、幸せなのに、どこかで事件を待ち望む」これが人間心理でしょう。
若かりし頃は事件も多くて、毎日のようにいろんなことで悩んでいた、それがまさに若さであり、歳とともに消えていく感覚なのかな。

「母上、もうすぐ私がとんでもない事件を起こすから、楽しみに待っててね」(冗談、冗談)

さて、ジャズ界での事件は多々ありますが、この人の起こしたムーブメントも、また大きな事件でありましょう。
彼がM.J.Q.のもとを訪問しなかったら、ジョン・ルイスが「夏季ジャズ学校」に参加することを勧めなかったら、ジョン・ルイスのレコーディングをするようにという説得がなければ、このアルバムも、「ファイブ・スポット」での賛否両論を巻き起こしたライブも、生まれませんでした。まさに事件を巻き起こしたオーネット・コールマン。
正直に言うと、私はあまり彼を得意としません。ところがこの「ジャズ来るべきもの」は、別物、不思議と引き込まれる魅力を感じます。どうしてでしょうか?

THE SHAPE OF JAZZ TO COME / ORNETTE COLEMAN
1959年5月22日録音
ORNETTE COLEMAN(as) DON CHERRY(cornet) CHARLIE HADEN(b) BILLY HIGGINS(ds)
1.LONELY WOMAN
2.EVENTUALLY
3.PEACE
4.FOCUS ON SANITY
5.CONGENIALITY
6.CHRONLOGY

おまけ、
ジャズ四方山話」更新しました。よろしければご覧下さい。

Fの快挙

2006年03月15日 | a-c

今朝は花粉も順調に飛んでいたらしく、昨晩の酒の香りをまき散らすように、くしゃみを連発しておりました。

さきほど、中学来の友人から電話が入り、
「バブ、24日、横浜の居酒屋で待ってるから」
「はぁ~?」
金曜の夜に、こんなど田舎からどうやって横浜に出て行けるというのか?

話を聞けば、中学の同級生から、突然電話がかかってきたそうで、
「Fが、この歳で大学院に合格したんだって、そのお祝いを、こっちにいるやつら集めてやるからって連絡があったのよ」
彼も私も、中学の同級生とはかなり疎遠で、ほとんどお付き合いがありません。
彼曰く、彼の電話番号が知れたのは、私が原因としか考えられないから、私にも責任を取って出てこいというのです。

「バカ言ってんじゃないよ、横浜までなんか行けるわけ無いでしょうよ」
「やっぱ、無理か」

その後は、しばし昔話
Fさんといえば、高校1年生の頃、夜中に家に押しかけて、朝までドンチャン騒ぎをやったことがありました。Fさんが男性ならば、さほどの話ではないのですが、Fさんは女性。
もちろん、「不純異性交遊」は無かったとはいえ、親となった今から考えると、とんでもないことをしていたと、電話口で二人とも反省する始末でした。

「まぁ、Fにはおめでとうを、その他のみなさんにはよろしく言っておいてよ」というと
「わかった、ババアたちによろしくって、バブが言ってたよって伝えとくから」

さて、今日の一枚は、チェット・べーカーであります。
さすがに、中学校でのライブというわけにはいきませんが、ミシガン州アン・アーバー大学で行われたカレッジ・ライブであります。
この「星空のステラ」は、なかなかの名演で、チェットのMCなんぞも、聴けるアルバムであります。

CHET BAKER QUARTET JAZZ AT ANN ARBOR
1954年5月9日録音
CHET BAKER(tp) RUSS FREEMAN(p) CARSON SMITH(b) BOB NEEL(ds)
1.LINE FOR LYONS
2.LOVER MAN
3.MY FUNNY VALENTINE
4.MAID IN MEXICO
5.STELLA BY STARLIGHT
6.MY OLD FLAME
7.HEADLINE
8.RUSS JOB

追伸、
このブログを見てくれる可能性は、皆無に近いFさんですが、
「Fさん、大学院合格おめでとうございます。この年齢でさらなる勉学の志、感服いたしました。楽しく、実りある学生生活を送られますように」
とりあえずは、お祝いを言わせて頂きます。

歌うなら

2006年03月14日 | m-o

明日あたりから、また暖かくなるとの予報ですが、なんとも寒い1日でありました。
ある方が「体内時計って知ってるだろ?それの類似品みたいなもので、季節時計もしっかり体の中にはあるんだよ。だから春にちょっと寒い日があると、『なんだよ春なのに』って、春に切り替わってる季節時計が怒るんだな、だからなおさら寒い」と言っておられました。まさにそんな感じですね。

今日は、これから仕事のお付き合いで、カラオケに行かなくてはいけません。
けして歌うことが嫌いなわけでもなく(上手い、下手は別ですけど)、むしろ好きなんです、・・・・だだね、カラオケはどうも苦手でして、できれば、「飲む」に徹したい。

そういえば、先日とある飲み屋さんにギターが置いてあって、他に客がいないことをいいことに、ギター片手にみんなでガンガン歌ってきたことがありました(同年代の人たちだから出来たのかも)。
はて?カラオケとどこが違うのか?
思うんですが、共有感があるというか、みんなで歌っているという感覚が良いのかもしれません。
カラオケって、聞かせるでも無く、聞くでも無く、勝手に歌うって感じがありません?
もちろん、みんなで歌うことも出来るのでしょうが、なんか違うんですよね。

あーぁ、行きたくない.....
かといって、ギター持参というわけにも行きませんしね。
我慢して行ってきまーす....お付き合い、お付き合い

さて、今日もモンクになってしまいました(いちおうこれ、文句とモンクをかけてるんですけど)。リヴァーサイドでの第1弾アルバムです。
モンクが他の人のカバー集をやることに、抵抗がなかったのか?とふと思いがちですが、キープニューズのこの企画にモンクはいたってノリノリで、エリントンの楽譜を山のように持って、ちょっとだけ引っ込んだあと「じぁ、やろう」とすぐに出てきたなんて話があります。エリントンはモンクの憧れの人だったですからね。
「BGMにモンクは難しい」とおっしゃるあなた、一度このアルバムをお聴きになってみて下さい。私はじゅうぶんBGMとして使える一品だと思っています。

THELONIOUS MONK PLAYS DUKE ELLINGTON
1955年7月21,27日録音
THELONIOUS MONK(p) OSCAR PETTIFORD(b) ART BLAKEY(ds)
1.IT DON'T MEAN A THING IF IT AIN'T GOT THAT SWING
2.SOPHISTICATED LADY
3.I GOT IT BAD AND THAT AIN'T GOOD
4.BLACK AND TAN FANTASY
5.MOOD INDIGO
6.I LET A SONG GO OUT OF MY HEART
7.SOLITUDE
8.CARAWAN

バブのおしゃべりクッキング

2006年03月13日 | v-x

何なんでしょう、今晩のこの寒さは?
これは酒で暖でもとらなくちゃ、やってられません。(....ハハハ)
娘に卒業のおめでとうも言ったことですし、ゆっくりバーボンでも楽しむことにします。

さて、昨日の「アボガド・ソースのタルタル」ですが、たいへん多くのお二人の方から(笑)、何が入っているかのご質問を受けましたので、秘密のレシピをお教えいたしましょう。(秘密って、たいそうな秘密だこと)

まずは、アボガド・ソースですけど、我が家には文明の利器「フード・プロセッサー」なるものがないので、適量のアボガド(4人分ぐらいだと半分)をすり鉢でコンソメスープを加えながら、ペースト状になるまですります。それに、ミルクと適量のわさびを加え、ちょっとだけ塩味を付けておきます。

マグロは、細かくたたいて(すでに加工されたものでも大丈夫)、卵の黄み、香味のもの(これはお好きなものをどうぞ、昨晩は黒粒胡椒とウドの切れっ端を細かくしたものを入れましたが、いろいろ試してみても良いと思います。)と、少量の醤油を加え混ぜ合わせておきます。(味は薄めにして下さい)

下ごしらえはあと2つ、マッシュポテトにマヨネーズを混ぜたものと、アボガドの残りをサイコロ状に切って、わさび醤油をまぶした漬けを作っておきます。

皿にアボガド・ソースをひいて、マッシュ・ポテトを円を描くように絞り出し、中央にアボガド漬けを、ポコポコポコと仕込んで、ラップでハンバーグ状にした、マグロのたたきをその上に乗せて完成であります。

本当は、丸型を使って、皿の中央に小さめに盛って、アボガド・ソースをお好み焼きのマヨネーズのようにして皿全体にかけると格好いいんですけどね。

アボガドの漬けでかなり濃い味が付きますので、他のものを薄味に仕上げるのが、ミソでしょうか。

あずきさんのところのブログとちがって、レシピなど書き慣れていないものですから、分かり難いかもしれませんが、全部の素材が口の中で混ざり合うと、なかなかなものであります。よろしければお試しあれ、

尚、酒は洋酒系が合うと思います。

今日の一枚は、モンク、テイラーと並ぶ個性派ピアニスト、ランディ・ウエストンにしてみました。
ウエストンのピアノを、モンク似だという方もいらっしゃいますが、私はあまりそうは思っておりません。個性的であることは認めますよ。
ジョニー・グリフィンのテナーも聞きものですが、私がこのアルバムで最も注目するのは、才女メルバ・リストンのアレンジとトロンボーンであります。全体をとおしてナイーブさが漂う素敵なアレンジだと感心してしまう。
ちなみに、全曲ウエストンのオリジナルです。

LITTLE NILES / RANDY WESTON
1958年10月録音
RANDY WESTON(p) JOHNNY GRIFFIN(ts) RAY COPELAND(tp) IDREES SULEMAN(tp)[7.] MELBA LISTON(tb, arr) GEORGE JOYNER(b) CHARLIE PERSIP(ds)
1. EARTH BIRTH
2. LITTLE SUSAN
3. NICE ICE
4. LITTLE NILES
5. PAM'S WALTZ
6. BABE'S BLUES
7. LET'S CLIMB A HILL

電気屋からシェフ

2006年03月12日 | a-c


今日は、3時ぐらいから一気に気温が下がってきたようで、なんだかとても寒い夜になってしまいました。

「Mさんの家で、コンセントから煙が出たんだって、ちょっと行ってみて」
1人楽しげに、ジョー・パスの「FOR DJANGO」を聴きながら、コーヒーを飲んでいると、母からのヘルプであります。
Mさんは、いつも母が茶飲み相手でなにかとお世話になっている方、放っておくわけにもいかず、お宅におじゃますると、電気ストーブのコンセント口が焦げておりました。
「ごめんね、休んでるところ」
見るとコードの一部が破損して、おそらくは加抵抗による発熱のよう、
「新しい暖房買わないとダメかしら?」
「いや、大丈夫でしょう、破損部分を取っちゃって、付け替えれば、まだ使えますよ、でも火事にならなくて良かったですね。」

息子さんは、東京暮らし、我が母より幾分お若いとはいえ、一人暮らしのMさんであります。この程度の修理なら私が息子さん代わりにお引き受けしましょう。

たまたま、我が家に部品もあったので、破損部分を修理、焦げたコンセント口も交換させて頂きました。
「悪かったわね、助かった、台所で足下暖めるのにちょうどいいのよこれ」
「いいのいいの、いつでも使ってやって、テ゜プテ゜ブの体、もてあましてるから」と母、
(あんたは気楽で良いわね)

家に戻ると、もうすでにゆっくりする時間も無しに、夕食の準備(えっ?私は主婦ではないぞ)
「この前、1人で食べてた、アボガド・ソースのタルタル、美味しそうだったわね。アボガドもマグロもあるから」
(ん?それは、あんにみんなのそれを作れということか?ならば、素直に「私にもつくって」ぐらいのことは言えないものですかね。)


というわけで、人数分のデカイ(ここにちょっとイヤミを込めて)のを作ってやりました。
「まぁ、いいや、バーボンには良く合うし」って、あっという間に無くなっちゃったジャン、あ~ぁ、それぞれ別盛りで作れば良かった・・・・・・・・。

さて、今日はコルトレーンを選びました。
録音状態は別として、この「MY FAVORITE THINGS」、けっこう好きなんです。エリック・ドルフィーのフルートもいいけど、「ジミー・ギャリソンは、やっぱり必要な人だったんだ」と思わせてくれた1枚でもありました。
とか言いながら、じつはコルトレーンのアルバムの中で、このアルバムはかなり後から手に入れた一枚です。私が持っているアルバムのデザインは上のもの、よく知られているのはこれでしょうか。


ともかく、コルトレーンがライブで輝かせる光は、私にとって格別のものです。

(THE) INNER MAN / JOHN COLTRANE
1962年2月10日, 6月2日録音
JONH COLTRANE(ts,ss) ERIC DOLOHY(as,fl) McCOY TYNER(p) JIMMY GARRISON(b) ELVIN JONES(ds)
1.MY FAVORITE THINGS
2.BODY AND SOUL
3.MR. P.C.
4.MILES' MODE

追伸、
明日は、娘の卒業式であります。
私は出席できませんが、
「3年間、よく頑張ったね」


優しさの履き違い

2006年03月11日 | m-o

「疲れるまで仕事はしない」をモットーにしている私ですが(笑)、昨日は珍しく仕事で疲れてしまい、更新も出来ずに一杯ひっかけて寝てしまいました。今日は霰でも降りはしないかと心配しておりましたが、春本番を思わせる陽気にホッとしております。

昨晩、書こうと思っていたお話しを1つ、
我が同僚S君が(といってもまだ若い30歳の青年です)最近、真剣に結婚を考えているらしく、先日酒の席で
「バブさん、俺もそろそろ身を固めようかと思って」
少子化の折り、彼のように有能な青年の遺伝子を残すことは、多いに社会への貢献であります。
「良いんじゃないの・・・・あれ?でも相手がいたっけ?」(なんと失礼な)
話を聞けば、5年来お付き合いをしている女性がいるとのこと
「5年も付き合えば、決めても良いんじゃないの、ところでどんな子よ?」

ここからが、ちょっとおかしな話になっていきます。
彼曰く、5年お付き合いしている間に、彼女には4,5人の男性がいたとか
「なんだぁ?お前が彼氏なんだろ?」
「そうですよ」と言いきる彼、それでも彼女はとても魅力的な女(こ)だから、周りの男性がほっておかないんだとほざきやがる。

「結婚は、もうしばらく考えた方がいいとおもうよ、彼女も彼女なら、お前もお前だ!なさけない・・・・・・・・」としばらくオヤジの説教が始まってしまいました。

近頃は、こんな男性や女性が増えているのですかね?
少子化問題は、いろんな面で傷が深そうです。

優しさを履き違えている男性、甘え方を間違えている女性、
これは私の持論ですが、女性は男性より数段高貴な動物であります、男性が背伸びをしてやっとお付き合い出来るのが女性、しかるに男は見栄を張る、見栄やプライドを無くした男なんて、とうてい女性にかなうわけがないのです。
逆に女性も、高貴であるがゆえに「りこう」が勝ち、いかに男性に見栄を張らせるか、その術を操りきれる女性こそが「利口な女」となるのではないか、そんなことをふと思ったS君のお話でした。

神武天皇が、后をめとったときのお話しをご存じでしょうか?
家来とともに畑の中を歩いていた神武天皇、すると向こうから7人の美女がやって来ます。家来の大久米の命が
「あの7人の娘の中で、今宵誰を抱いて寝ますか?」と訊くと
「7人の乙女の中で、とりあえずは先頭を歩いている娘を選びます」と神武天皇、
これが縁で、先頭を歩いていた娘が后になったというお話しです。

いかにも権力を笠に着た傲慢なお話しにも聞こえますが、これを神武天皇の優しさと取る考えがあります。7人の娘の誰を選んでも、残りの娘達のプライドを傷つけることになってしまう、しかるに「先頭」と条件を付けたのだという考えです。

さて、このお話し、男性の傲慢と取るか、優しさと取るか、あなたはどちらでしょうか?
話がS君とはまったく関係のないものになってしまいました(ハハハハ)。

さて、今日のアルバムは、ギル・メレであります。
幾何学ジャズ、建築学ジャズといった、私には何がなんだかわからないパターンを追求したメレ、不遇の時代を過ごした後、電化に走ったりもしました。
ブルーノートの12インチ盤では唯一のアルバムです。このアルバムでは、実験的な臭いは無いと私は思いますが、いかがでしょうか?

PATTERNS IN JAZZ / GIL MELLE
1956年4月1日録音
GIL MELLE(bs) EDDIE BERT(tb) JOE CINDERELLA(g) OSCAR PETTIFORD(b) ED THIGPEN(ds)
1.THE SET BREAK
2.WEIRD VALLEY
3.THE BARBABERS BLUES
4.NICE QUESTION
5.MOONLIGHT IN VERMONT
6.LONG AGO AND FAR AWAY

嬉し寂し

2006年03月09日 | p-r

今晩は午前様になりそうですので、昼のこんな時間に人目を盗んでの更新であります。
さて、今日は、3月3日の「冷たい恋人」でお話ししました娘の進学先が決まりましたのでご報告いたします。

それがね、埼玉なんですよ、さ・い・た・ま
いやいや、埼玉が悪いという話じゃないんですよ。
私の住んでいる場所じゃ無いということなのです。

上の息子と下の娘、出来れば性格が逆だったらと、常々思っておりましたが、誰に似たのか娘はそうとうの頑固者。(反面、頑張屋でもあるのですが)
「お父さん、高校でも音楽科のある学校があるんだよ、そこに行きたいなぁ」
もちろん、我が地区にそんな高校はきいたことがありません。
「なにも高校から音楽科を選ぶ必要もないだろう?普通科にでも行って大学で考えてみても良いんじゃないの?」と言っていたのです。

ところがなんと彼女は着々と「音楽科」へ進む準備を続け、合格してしまったのでありました。
「習いたかったピアノも勉強できるし、専門講師もいるから、サックスだって、部活だけでなく、授業で練習できるんだよ、音楽理論も勉強できるし」
「○△高校(地元の高校)の吹奏楽は、全国大会で3年連続金賞か何か取ってんだろ?そういうとこで、部活頑張ってみるのも良いんじゃないの、だいいち住むところは?....一人暮らしなんてぜったいダメだぞ!」(自分は高校時代から一人暮らしだったくせに)
「大丈夫、埼玉だから、ママ(母方のおばあちゃんをこう呼んでいます)の家から通えるから」
「・・・・・・いや、そうじゃなくて・・・」
息子ならば素直にあきらめるだろうに

学校のHPを見れば、音大進学もそこそこの実績があるようですし、娘にやりたいことをやらせてあげたいと思う気持ちはじゅうぶんにあるんですよ、ましてや音楽を選んでくれたなんて嬉しいじゃありませんか、でもね...

「サックスをヤレ、ヤレ、言ったのは、誰かさんでしょ。自分の想いが通じたと思えば」
「よくそんな他人事みたいなことが言えるねぇ、娘だよ、む・す・め」

結局は、埼玉の高校への進学が決定いたしました。決まってしまったものはしょうがない、いまさら「サックスなどやらせなければ良かった」とも言えないし、
「寂しいけど、頑張って勉強しなさいよ、あなたの素敵なサックス演奏を楽しみにしているから」・・・・・・・でもやっぱり寂しい。

今日はディブ・パイクの「PIKE'S PEAK」を選んでみました。
今の私は、ラファロを失ったエバンスのような心持ちです。「でも一生逢えないわけじゃないから」「ほら、エバンスだって頑張ってるじゃないの」
まるで、ラテン系の血が入っているかのようなパイクのバイブに励まされ、私の心の小さな傷も癒されることでしょう。

PIKE'S PEAK / DAVE PIKE
1962年2月6,8日録音
DAVE PIKE(vib) BILL EVANS(p) HERBIE LEWIS (b) WALTER PERKINS(ds)
1.WHY NOT
2.IN A SENTIMENTAL MOOD
3.VIERD BLUES
4.BESAME MUCHO
5.WILD IS THE WIND

ゲスな話

2006年03月08日 | j-l


今日は、仕事中に突然30分ほど時間つぶしが必要になったので、近くにあった「ブックオフ」を覗いていると、映画雑誌「スクリーン」の1969年3月号を発見いたしました。
まさに、私がこの雑誌を毎月買い続けていたその頃のものです。

表紙はオリビア・ハッセイ、なんとまぁ可愛いではござんせんか、
「そうか、そうか、『ロミオとジュリエット』がヒットしたときか..ふむふむ」
こうなると中身が見てみたい、ところが昔世の男性を惑わせた「○○本」のようにパッケージングされていて見られません。
「え~い」....買ってしまいました....


ところで、「○○本」がらみというわけでもないのですが、「スクリーン」の中に数ページ「成人映画」の紹介が載っていたのをご存じでしょうか?
ちょうど私がこの雑誌を買っていた頃といえば、恥ずかしながらそっち方面に興味を持ち始めた頃でありましたから、この数ページにへんに興奮した覚えがあります。(毎月楽しみにしてたりして...ハハハハ)
男性であれば、必ずそんな時期がありますよね、ね、ね。
現代みたいに、「そのものズバリ」みたいなものは、そうそう有りませんでしたが、ほんのちょっとの刺激がたまらなかったりして.....ゴホ、ゴホ、ゴホ

話がゲスになってしまいました。「スクリーン」を開くと、キャサリン・ロス、キャンディス・バーゲン、ミア・ファローにカトリーヌ・ドヌーブ、ナタリー・ウッドにジェーン・フォンダ....
やっぱり女優さんは美しい。


さて、今日の1枚は、「ゲスな話」ということで、ジャケットだけで選んでしまいました。
写真のように幾つかの候補のなかから、リッチー・カミューカにしてみたのですけど、いかがでしょうか?
カミューカは、チェット・べーカー、ライトハウス・オールスターズ、ショーティ・ロジャース、シェリー・マンらのグループ、ジェリー・マリガンのビッグ・バンドなどで活躍した、いわゆるウエスト・コーストのレスター派といわれるテナー奏者です。

JAZZ EROTICA / RICHIE KAMUCA
1958年録音
RICHIE KAMUCA(ts) BILL HOLMAN(bs) CONTE CANDOLI(tp) ED LEDDY(tp) FRANK ROSOLINO(tb) VINCE GUARALDI(p) STAN LEVEY(ds)
1.WAY DOWN YONDER
2.BLUE JAZZ
3.ANGEL EYES 
4.STELLA BY STARLIGHT
5.STAR EYES
6.I HADN'T ANYONE TILL YOU
7.LINGER AWHILE
8.THINGS WE DID LAST SUMMER
9.IF YOU WERE NO ONE
10.(Back Home Again In)INDIANA

おまけ、
昨日、こりもせず「ジャズ四方山話」と「酒話」を更新いたしましたので、よろしければご覧下さい。


デブ猫監禁事件

2006年03月07日 | a-c

今朝、車庫のシャッターを開けると(車庫といっても、アメリカ映画の住宅地に良くあるような大きなものじゃなくて、車1台がピッタリはいるヤツですよ)、とんでもないデブ猫が悠々と出てきました。見ればボンネットの上は足跡だらけ、
「まったくもう、糞でもしてんじゃないだろうな」とにらみつけても、悠然と私を見ています。
手を出してみると、逃げるどころか逆に近寄ってくるありさま。
「こんだけ、おデブちゃんだと飼い猫だろうな」なんて思いながら、首のあたりをなでていると、ふと先日のあずきさんのブログ「ねこや雑記帳」での肉球の記事を思い出しました。
(肉球さわりてぇ)「おまえ、ちょっとだけさわらしてくんねぇ?」
と前足を取ろうとしましたが、さすがにこれは拒否され逃げて行ってしまいました。

逃げた後でふと思ったのですが、彼は何時からうちの車庫にいたのでしょうか?
昨晩、帰宅したのは8時頃、すぐにシャッターを閉めましたので、彼が車庫に入ったのはそれ以前でしょう、
「えっ?帰ってきたときにはいたってこと!ひかなくて良かったぁ、えっえっ?ということは、あいつは一晩ここに閉じこめられていたってことか」
そのわりには、ゆったりと出ていったデブ猫君、きっと大物に違いありません。

「申し訳ありません。私は昨晩、どこかの可愛いデブ猫君を監禁いたしました。(ペコリ)」

さて、今日は、30年近く前、サド・メル・オーケストラで、ライブ演奏を聴かせて頂いたペッパー・アダムスのアルバムを紹介します。リズム・セッションは同オーケストラの仲間達、ワン・ホーンでは初のリーダー盤だと思います。
私は、ジャケットの顔がなんとも好きで、おもわず買ってしまった一枚でもあります。
こんな顔して、なかなか野性味ある豪快なバリトンを聴かせてくれるんですよ。
そういえば、サド・メルのライブに一緒に行った先輩は、リチャード・ディビスのベースを楽しみにしていたのですが、「わけのわからないベーシストに代わってしまった」と嘆いて、ライブに出掛けました。(当時、ジョージ・ムラーツはまったくの無名のベーシストでした。)
ライブが終わると、「いやぁ、ベーシスト良かったねぇ、ムラーツだけにムラムラきたよ」なんてバカなこと言って喜んでいたことを思い出します。

EPHEMERA / PEPPER ADAMS
1973年9月10日録音
PEPPER ADAMS(bs) ROLAND HANNA(p) GEORGE MRAZ(b) MEL LEWIS(d)
1. EPHEMERA
2. BOUNCING WITH BUD
3. CIVILIZATION AND IT'S DISCONTENTS
4. JITTERBUG WALTZ
5. QUIET LADY
6. PATRICE
7. HELLURE (How Are You're)