波と狛のつれづれ日記

日本スピッツ波と狛と、ときどき箔

津波から 命を守る 命山

2014-03-12 00:34:59 | その他
こんばんは、白黒茶々です。
東日本大震災のあった2011年3月11日から、3年の月日が経ってしまいました。その大震災では津波などでたくさんの犠牲者や行方不明者を出し、私たちの災害に対する意識を、根底から覆しました。まずは、その災害で亡くなられた方のご冥福をお祈りします。それから、家屋の倒壊や原発事故などで、住み慣れた地域から転出せざるを得なくなった方たちには、お見舞い申し上げます。

今回、私と箔は静岡県袋井市南部、旧浅羽町を訪れました。 この地域は海岸に沿って白州が広がっています。しかし、そのようなところに大きな津波が発生したら、ひとたまりもありません。 そこで………



この地域にも、全国各地で見られるような津波タワーが設けられたりしました。 こちらのタワー、高さと見晴らしを検証してみたかったのですけど、子供の転落事故などが起こらないように配慮されているのでしょうか?入り口は封鎖されていました。 いざというときには、そのカギを持っている人が真っ先に駆け付けるのでしょうか?



その津波タワーから国道150号線を東に行ったところには、大野という集落があります。 また、そのあたりには、木が繁っている小さな山も見られました。 これは、日本一低いことで有名な、大阪の天保山よりも低いかも知れませんね。実はこの山は………



大野の命山(いのちやま)といって、江戸時代中期にその地域の住民を津波から守るために、人工的に造られた高台だったのです。 せっかくなので、登頂してみますね。



………とはいっても、高さが3・7mほどなので、私たちは一瞬で登り詰めてしまいました。 それから、そこには小さな祠がありました。現在はこのような状況なのですけど、築造当時はもっと規模は大きかったのかも知れません。
旧浅羽町にはもう一ヶ所、中新田というところにも命山が現存しています。そちらのほうは江戸時代中期に起こった大地震で周辺が大津波に飲み込まれても、そこに避難した人達は助かったと、過去の記述にあります。 そんな先人の知恵を生かして………



旧浅羽町の湊地区に最近、平成の命山が造られました。 パチンコ屋の跡地に、土とセメントを混ぜたものを盛ったので、かなり丈夫ですよ。 それから、その表面は芝生で覆われております。



それだけではなく、こちらも国道150号線沿いにあるので、わかりやすいですよ。



ということで、こちらにも登ってみます。 この命山は、普段は公園として開放されているので、気軽に登ることができるのですよ。



また、車イスやお年寄り、足の不自由な人のために、山をぐるりと回る形で緩やかなスロープも設置されています。



とかなんとか言っているうちに、私たち、いや、まずは箔が頂上にたどり着きました。 こちらの命山は、海抜2・8mのところに、7・2mの高さで造られました。この地域で想定されている津波の高さが10mほどなので、なんとかクリアしています。



その頂上部は、とにかく広いです



案内板によると、広さは1340㎡あって、1340人も収容できるそうです。



そこからは海は見えないのですけど、こちらの方向へ1・3キロ行ったところに、海岸があるそうです。 また、その日は私たちの他にも、その命山を視察に来たと思われる方が数組、写真を撮ったりしていました。

東日本大震災で、津波の恐ろしさをイヤというほど思い知らされ、海沿いに住むことさえ拒まれるようになりました。その津波対策として、高台に移り住むというのも一つの手段です。しかし、それには莫大な費用がかかり、そのような土地を確保するのも大変なことであります。また、海岸を防潮堤で固めるという手もあるのですけど、それは必ずしも万全とは言えず、美しい海岸の眺めを損なうというリスクも伴います。
そのような中で、命山はかなり有効な方法だと思います。モノがモノだけに広い土地が必要なのですけど、かなり頑丈なので津波が来てもビクともしません。それから、建設費は津波タワーよりはかなり安いみたいですよ。それだけではなく、メンテナンスの手間もほとんどかからず、一度造っておけば半永久的にもつときたもんだ あと、そのネーミングもグッとくると思いませんか? 近くにあったら、何かと安心できる命山。あなたの町にもお一つ、いかがでしょうか?


にほんブログ村 犬ブログ スピッツへ   にほんブログ村 犬ブログへ
 今回のタイトルが川柳になっていることに気付かれた方は、こちらに投票してやってください。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする