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ボストン世界選手権・試練の中で羽生選手が見せた渾身の「SEIMEI」と生命力

2016-04-27 | 羽生結弦選手のおススメ演技動画集

2016年のボストンでの世界選手権は、

男子フリーは、トップ集団が、まさかの波乱続きの展開となりました。

 

 まず、最終グループである第4グループの選手たちが出てくる少し前、第3グループのアダム・リッポン選手の出番のあたりから、

氷が融けて、あろうことか、リンクの上に大きな水たまりが出現しだします。

 

にも関わらず、テレビ放送の関係でしょうか、あるいは、元から時間が決まっていたからでしょうか、第3グループから最終グループになる間にも、「整氷」(=傷だらけになったり、ガリガリになったリンクの氷をキレイに整えなおすこと、スケートリンク特有の言葉です。「製氷」ではありません)もせず、

そのまま、トップ集団である最終グループの6分間練習に入っていきました。

羽生選手は、いつもと比べて、あまり動き回らず、ジャンプもあまり跳ぼうとしないで、ただリンクの上を歩くように滑っていたりして足元を確認しているような感じが多く、明らかにいつもの様子と違って見えました。

これを見た時に私が感じたのは、(何か怪我や痛みを隠していて、無理が出来ないか、体力を消耗したり、さらなるダメージを練習で負ってしまうのを避けようとしているのではないか)、ということでした。

あるいは、あまりにも緊張しているのか、珍しい2番滑走なので、そのために体力を温存しているのかもしれないとも思いましたけど…。

 

私の当初の予想では、もし世界選手権までに怪我等が何もなく、あるいは怪我があっても完治して好調だったら、羽生選手はほぼ確実に4回転ループを入れてくるだろう、でももし怪我等があって思うように練習が出来なかったら、ループ投入は見送ってくるだろう、というものでした。

この演技は既に、グランプリ・ファイナルで、演技構成点での最大限レベルの点が出ていますし、表現部分においても解釈においても、大きく変えるべき点はもうあまりない、というか、下手に変えたらむしろ評価が下がりかねないとさえ私には思えていたので、変えるとしたら、技術面でのレベルアップぐらいしか、努力できるものはないだろうと思っていたからです。

1月のニューイヤーオンアイスで、何か不調を抱えていることは既に明らかだったので、それがきちんと治って練習を積めるのかどうか、逆にこれでさらなる怪我を重ねてしまっていないかどうかがカギだと思っていました。

2月下旬まで羽生選手は日本にいたということが、トレイシー・ウィルソンさんの2月半ばの発言で明らかになっていましたので、彼女がループ投入に疑義を示していたので、私は羽生選手は決して軽くはない怪我をしてしまっているのだろうと思っていました。

3月に、どのくらいまで治っているのかが気になっていたのですが、あるテレビ番組で、フェルナンデス選手が、「チャンスはあると思う」とかなり明るく言っていたのを見て、羽生選手の状態はそんなに良くなくて、そこそこ苦労しているのかな、と想像していました。(もちろん、自分にチャンスはない、なんて言うチャンピョンはいないでしょうけれども。)

 

会場入りして、4回転ループでの通し練習はしてきたことを明かしながらも、ループ投入は結局見送ったことが明らかになったので、「羽生選手はギリギリ限界のところまで努力したけど、ループを入れられるほどには身体が万全ではなかった」という結論だと思って、慎重に私は見ていました。

 

 

そして、フリー本番の演技がこちら。↓  

 

こちらはニコニコ動画。 動画主様、拝借いたします!

 

 

 

リンクに入ってきたときから、かなり緊張しているように見え、演技開始からすぐに気が付くのは、羽生選手が、いつもよりもとても慎重に滑っているように見えたことです。

緊張か疲労か、あるいは氷のせいもあるのか、足がいつもより動いていないように見え、スケーティングにいつもほどの勢いがなく、それらのせいで、得意のスピンの速度や回転回数にも影響があったように見えました。 

でも、逆に上半身はよく動いていて、一つ一つの動作・ポーズが、決めるべきところで、今までよりもより鮮やかにクッキリと決まっていてカッコよくなっている場面がいくつもあり、そういうところでハッと目を引かれたことが何度もあり、それらが印象に残りました。

それだけ、細かいところまで良く意識して練習してきたのだと、すぐに感じ取れるような、そんな「羽生選手の意欲と努力の跡」が感じられる演技でした。

 

今回初めて、後半の4回転トウループを変更して、4回転サルコウ+3回転トウループのコンビネーション・ジャンプにしたのですが、そのサルコウは残念ながら失敗してしまいました。

 

ここの後半をサルコウに変えたのは、左足甲の怪我のせいで、トウループを跳ぶと痛みがあり、ダメージが大きすぎるためだったと、後から公表されましたが、

羽生選手は「サルコウのほうが曲の音にあっていたから」、と大会直前の時には、インタビューに答えていました。(この時点で怪我は公表していないので。)

でも、サルコウの方がより曲に合っているというのは、私はグランプリ・ファイナルの演技を観た時から、やれるならサルコウのほうが曲には合ってそうだと思っていたので、この変更は良かった点だと思いますし、今もそう思っています。

羽生選手が珍しくアクセルを失敗した時に、やはり左足に怪我があるのだろうと確信しました。足がこらえきれていないように見えたからです。

 

せっかく、後半の4回転サルコウ・バージョンを頑張って練習してきた羽生選手のためにも、このジャンプを成功している映像をご紹介しておきたいと思います。

こちらの公式曲かけ練習動画を見ると、この、後半の「4回転サルコウ+3回転トウループ」を成功させている羽生選手が見られます。(動画2分40秒過ぎです。)

 

もう一つ、角度の違う動画。同じく、2分40秒過ぎです。

ここは音楽が静かでゆったりと流れるようなパートなので、

トウをついてリズムがつく感じになるトウループより、トウをつかずに、くるくると流れていくサルコウを入れた方が、より自然に見えますね!

 この時の練習でもしっかり出来ていた、「3回転アクセル+2回転トウループ」の「両手上げ」(上の動画3分10秒あたり)が、本番では、「両手上げがなし」になってしまったのが、個人的にはちょっと残念でしたが、羽生選手はこの時、そこまでの余裕はなかったことでしょう。

 

そしてこちらは、フリー直前、「いつもの練習着を忘れてきた」羽生選手が、公式曲かけ練習で見せた、最後のコレオシークエンス部分のみの動画です。 

この直前までは、まともな練習が出来なかったようなのですが、このコレオ部分だけは、気合が入ったようで、非常にカッコよく決まっています。

 

 

 

今回の演技は、清々しくも明るい、という意味での、「清明」さのあるパーフェクトな演技にはならなかったものの、

ジャンプ等を気にしないで見ることが出来るなら、(私はそういう見方も出来るのですが)、見ているうちに意外とはまります。(笑) 

やはりそこは世界選手権、羽生選手が並々ならぬ気合でやっているからでしょう。 

 

練習妨害の心理攻撃、一部報道過剰や、相手側からの、わざと問題点をずらした反論による精神攻撃、会場温度が17度という前代未聞の異常な暑さ、水たまりが出来るほどの氷の状態の悪さ、左足甲の靭帯損傷による痛み、と、何重もの信じられないような試練が重なっていた悪条件の中でも、

あきらめずに最後まで粘って闘って見せた、羽生選手のすごい「SEIMEI」力 (生命力)は、

本当に驚愕に値するし、観る側にそれは確かに届いたと、私は思います!

 

スタオベしている人たちがかなりいますし、「出来が悪かった」とはいっても、主にジャンプの完璧さにおいてであって、ソチ五輪金メダルの時のフリーよりも、実は5点も高いスコアですし、実際そういう価値のある演技だと思うし、見せ場も沢山ありました。

ビールマンスピン、ハイドロ、レイバック・イナバウアーまでもを全てやってみせることのできる男子選手はいないですから、やはり会場からその都度大きな拍手が起こっていますし、これらは見ていて絶対に盛り上がるところです。

出場選手中の誰よりも負担が重く、最もハイリスクで、総合的に史上最難関だったこのプログラムは、ショートでは得点がぶっちぎりだったことを思えば、少しだけ構成を下げることでリスクを減らして優勝を狙うことも可能だったにも関わらず、それをしなかった羽生選手。

世界選手権という舞台で、恐れずにその選択を果敢にやり抜いた羽生選手は、結果がどうあれ、やはり驚くほどの勇気と、非常に高い志がある人だと思うし、勝つためにフリーで安全策をとる選手たちも過去には結構いたことを思えば、そこはやはり凄い点だと私は思います!(笑)

 

生命(SEIMEI)ーーー生きること、とは、ある意味、困難や試練との連続でもある、と思うのです。 

それをどうやって乗り越え、あるいは、どう向き合って生きるのか、それが人間が問われている最大のことだろうと、私は思います。

 

生来持っている素晴らしさを最大限に発揮できた時は、もちろんベストなのですが、

逆にこう言った試練の中でしか見えてこない、「生命の輝き」「生命の尊さ」というものもあります。

その意味では、今回の羽生選手の演技は、本人が理想としたような演技ではなかったとしても、それらを顕著に見せてくれた演技だったと思います!

 

羽生選手は、そういった困難に次々と遭遇しつつも、そして自分の弱さを認め、時にさらけ出しつつも、

常に尋常でない粘り方で、逃げず、あきらめない姿勢を見せ続けてくれて、しかも最後にはそれを感謝に変え、課題として受け止め、前を向いていく、そこが本当に凄いです。

佐野稔さんが、左足甲の靭帯損傷していたら、普通はトウループはもちろん、サルコウも跳べないと言っていました。

昨シーズン、腹部の手術がすぐに必要な状態でも、脂汗を流しながらも全日本選手権で演技をやりとおしたように、羽生選手の痛みへの耐性は、とんでもなく凄いようです。

 

 

こちらは、最新のニュース。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160426-00000137-spnannex-spo

羽生選手の怪我が、「左足リスフラン関節靭帯損傷」で、全治2か月の安静・加療を要すると診断されている、とのことです。

 

最新の「sportiva」の記事によれば、羽生選手はショート終了後、(怪我を押して無理していたので)、

既に足が真っ赤に腫れ上がってしまっていたそうです。

相当な痛みに耐えながら、フリーに臨んでいた、と。

「公式練習を、せめて休ませてあげればよかった」とは、事情を知っていた、城田監督のお言葉。

Sportiva 羽生結弦 異次元のシーズンTo the Next (集英社ムック)
集英社
集英社

 

練習の段階で、既にかなり痛みがあったのだろうと、私は想像していましたけど、

そんな状態で、しかもあんな悪条件の環境までもが重なった中で、フリーでもこれだけのことをやっていただなんて…

まあ、なんと…

毎度のことながら、そのすごさや忍耐力に驚き呆れるというか、胸が打たれるというか、もう、かえって惚れ直しましたけど。(笑)

 

その状態であのエキシビションをやったのなら、なるほど、

それはもう、優しい、極上の演技になるはずだと納得しましたし、言葉になりませんね…。 

 

 

こちらは、フリー終了直後の、Jsportsのインタビュー動画と、会見の様子です。

 http://www.dailymotion.com/video/x44h1fk_wfc-2016-fs%E5%BE%8C%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF-%E5%88%A5ver-%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%AB%E3%83%B3-%E3%82%B9%E3%83%A2%E3%83%A1%E3%83%80etc_sport

こちらは、メダリストの記者会見。 

 

羽生選手が、珍しく自分の分析を出来ずに、なかなか言葉が続かないでいます。

あまりにも悔しすぎて、ショックで頭が働かないか、放心している、という感じでしょうか。

あとは、この時はまだ、怪我(左足甲の靭帯損傷)のことを黙っている状態なので、サルコウについての質問で、非常に慎重に言葉を選んでいる印象ですね。

 

また、今回のジャンプの不調の原因について、今はわからないけど、「時間がたてば原因がわかってくると思うので…」と語っています。 

…こんなところも羽生選手らしくて、いいですね。(笑)

 

会見では正直に、「ハビエルのことは本当に嬉しいけど、 自分のフリーはとても悲しい。 もう一度滑りたい。」と言っています。

本当に、この言葉は切なくて、もう一度のチャンスが与えられたら良かったとは思うのですが、

もし怪我をしていなかったのなら、その気になれば、ソルトレイク五輪の時のプルシェンコ選手みたいに、

エキシビションでフリーを再演、ということも可能だったとは思うのですよね。

 

でも私は、フリーの前の6分間練習と、フリーでの演技を観ていて、

羽生選手はほぼ間違いなく、怪我を隠している状態だろうと思っていましたので、

多分それは絶対に出来ないのだろうな、と思いながら見ていました。(ジャンプ数も多く、負担が重すぎるので)

 

今回の羽生選手の悔しさは、きっと、ソルトレイク五輪の時やバンクーバー五輪の時に、銀メダルになっちゃったプルシェンコ選手の心境に近いのではないかと、私は想像しました。

 あの時の、特にソルトレイク五輪の時のプルシェンコ選手のショックや放心状態は、見ていて胸が痛くなるほどでしたから… その直後、負けた精神的ショックのあまりか、原因不明の高熱が出て大変だったそうですが。

同じようなショックだったと思われる、表彰台の羽生選手の、無理している感じの苦しそうな笑顔が、辛かったですね。

 

でも、あの二つの銀メダルは、結果的にはどちらもプルシェンコ選手を、本当の王者たらしめ、威厳を増した要因となったと私は思っています。

 

 

聖書では、神様は愛する者を鍛えるために、「鍛錬」(たんれん)を与える、と明確に書かれています。

 

「愛する人たち、あなたがたを試みるために身にふりかかる火のような試練を、

何か思いがけないことが生じたかのように、驚き怪しんではなりません。」

(ペトロの手紙第一 5章12節 新約聖書 新共同訳)

 

「あなたがたは、これを鍛錬として忍耐しなさい。

神は、あなたがたを子として取り扱っておられます。 

いったい、父から鍛えられない子があるでしょうか。」 

(ヘブライ人への手紙 12章7節  新約聖書 新共同訳)

 

「およそ鍛錬というものは、当座は喜ばしいものではなく、悲しいものと思われるのですが、

後になるとそれで鍛え上げられた人々に、義という平和に満ちた実を結ばせるのです。」

(ヘブライ人への手紙 12章11節  新約聖書 新共同訳)

 

 

「火のような試練」と表現されていますが、まさに今回のことは、羽生選手にとっては、火のような試練だったのでは、と思います。 

今までに経験がないような緊張だった、と語っていましたものね。

 

プルシェンコ選手も、過去幾多の試練を乗り越え、毎回多くの人を驚愕させ、今現在も現役を継続してまた怪我療養中ですが、あまりにも度重なる怪我や手術に対して、「いつ引退するのか」という国内からの声に、こんな風に答えています。

(以下、ロシアン・フィギュアスケート・フォレヴァさんのブログ翻訳より一部引用  →http://moscowm.blog61.fc2.com/blog-entry-941.html )

「僕がいつ止めるのかにそんなに興味のある人たちには、自分の人生と仕事だけを追いかけるよう忠告したい。

僕が止めるのは、それが必要だと思ったときだ。」(By エフゲニー・プルシェンコ)

 

いや~、すごいですね。 その通りだとは思いますが、凄すぎて笑えてくるほどです。(笑)

でも、そんなプルシェンコ選手も、羽生選手には繰り返し、「健康第一」ってアドバイスしてくれていますね。

やはり、それだけの手術が辛くないはずもないですし、避けられるものなら避けたいですものね。

 

この男子フリー最終グループでは、宇野選手やチャン選手も、ジャンプの手痛い失敗があり、二人は表現面はかなり良かったものの、羽生選手と同じように、技術点を大幅に失って、表彰台圏外になってしまいました。

演技中に、あの「水たまり」を何度も通過する羽目になった選手ほど、そしてリンクを広く速く使う演技だった選手ほど、コントロールがより大変だったのではないかと思います。

 

チャン選手が、元王者として、あまりにも酷いリンクに対しては、毎回文句を言ってくれるのは、有り難いことですね。

選手の立場からリンクの文句など、なかなか言えないでしょうし、選手はいつだって、その状況の中で闘うしかないのですから。

でも、選手たちも、怪我しやすい環境で演技などしたいはずもないでしょうし、観る側だって、高いお金を払って、酷い環境下で選手たちが四苦八苦するような演技を観たいわけではありません。

誰かが指摘していかないと、繰り返されるでしょうから、私たちも注意して見ておくべきでしょう。

責任ある人が、きちんと責任を全うして下さるようになるといいですね。

  

 

こちらは、男子フリーの翌日(女子のフリーの当日、エキシビションの前日)に行われた、スモールメダルセレモニーでの羽生選手の様子を、動画主様が映してくださったものです。

 

心の中では悲しみや喪失感、悔しさがあったそうですけど、ここでは羽生選手は、少なくとも表面的には、かなり明るい良い笑顔に戻っていますね! 

過去のプログラムの中で、一番好きなものはどれかと聞かれ、今は、今シーズンの「バラード第一番」と「SEIMEI」、

それから、大勢の人に知っていただくきっかけとなった、ニースの「ロミオとジュリエット」(高校2年時版)、

そして、「最近滑っていて楽しいのは、『Sing sing sing』と、『Change』 」だと語っています。

 

…最近滑っている、と羽生選手はここで言っていますね。

もしかしたら、そのうち、「Sing sing sing 」の今の羽生選手版が見られるのかも?!

 

こちらは、同じ「スモールメダルセレモニー」を、別の動画主様が別角度で撮ったものです。

 

 この動画は音がちょっと聞こえないのですが、撮影角度の関係で、羽生選手の笑顔が沢山見られていいですね! 

 

こちらは、優勝したフェルナンデス選手の演技です。→ https://www.youtube.com/watch?v=adyPEqH5X9I

このフリーは、今シーズンの中の彼のベストだったのはもちろん、今まで見た彼のフリーの中でも、やはりベスト演技だったように思います。

彼は、昨年までは「ミニ・オーサー」って印象の演技でしたけど、今年は、彼独自の個性が明確に出せた印象でした。

 

 こちらは、フェルナンデス選手のインタビュー。 → http://web.canon.jp/event/skating/interview/int_fernandez04_1.html

非常に興味深いです。 「本番直前に、痛みが突然なくなった」、と語っています。 

彼は、とても良い精神状態で試合に臨めたことが、読んで分かりますし、やはり羽生選手には、「神様からの試練」としての2位が贈られたということですね。 でも、これだけの状況での2位はすごく立派だったと思いますし、素晴らしいエキシビション演技にもつながりました。

そして、フェルナンデス選手は、シーズン最初に、曲の選択から、ちゃんと明確な戦略を練ってあります。

正直言って、私はシーズン最初に、GPFと世界選手権の大会開催場所と、羽生選手とフェルナンデス選手のSP/FSの曲名をそれぞれ聞いたときに、これはもう、フェルナンデス選手のためのシーズンみたいなものだな、と感じて頭が痛くなったほどでした。

だから、羽生選手は、本当によく頑張ったと思います! それだけの成果は、今後にも大きく生かされるでしょう。

特に、羽生選手自身がプログラム作りに深く関わって、ショートもフリーも、羽生選手らしさを存分に発揮できるようになってきたのは、素晴らしい成果だったと思います!

そして、フェルナンデス選手も語っているように、「4年で1度の五輪で金メダルは、やはり選ばれた存在だけが取れる」と。

(世界選手権の金も、選ばれた人たちだけが取れますけどね。)

羽生選手は既にそれらを二つとも与えられているのだから、喜んで、そして更なる素晴らしい演技をするためにも、今は希望をもって治療に専念して、未来へ備えてほしいと思います!

 

 

さて、宇野選手も、大泣きしていたご本人が思うより、私は良い演技だったと思いましたけど、4月下旬の「チームチャレンジカップ」という新しい大会で、初の4回転フリップを成功させ、プログラムの難易度を、ショート、フリーともに大幅に上げてきました。

 → https://www.youtube.com/watch?v=JVt1Wf44h3E

この演技の凄いところは、公式ではまだ誰も跳んでいなかった冒頭の4回転フリップと、後半に4回転トウを2度投入し、さらに、3回転アクセル+1回転ループ+3回転フリップ、という、かつてプルシェンコ選手しかやっていないジャンプにレベルアップさせてきたところです。 でも、宇野選手は少し前から、これが練習では跳べていることをカメラの前でも言っていましたので、ついに試合に入れる自信がついてきたということでしょう。

ジャンプに集中したせいで、他の表現部分がかなり手薄になった印象ですが、宇野選手の意欲がよく表れています。

 

羽生選手は、競い合うほうが面白いと常々言っていたせいか、神様は羽生選手に、次々と多方面での好敵手を与えて下さいますね。(笑)

 

焦らないこともまた課題かと思いますので、今やれる他のことを頑張って、無理なく充実させて過ごし、また元気に復活してきてほしいな、と思います!

 

怪我がしっかりと癒されますよう、

そして、今回のことをむしろ宝として、五輪に向けて、良き年間計画が立てていけますよう、心からお祈りしております!

 

そして、新しいプログラムが、どちらも、羽生選手にとって相性の良い、素晴らしいものになりますように…!

良い振付師と、曲に恵まれますように…!

祈りつつ、心から楽しみにしています!

 

 毎日楽しく、頑張れ~♪ 

 


大震災および余震下での、積極的・楽観的サバイバル法 ~余震を楽しむ~

2016-04-23 | 羽生選手と大震災関連

 

熊本および九州地方で、大地震と余震による被害で苦しんでいる皆様、

この被害で多くの大事なものを失われてしまった皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

 

また、今回のことでお亡くなりになられた方々に、謹んで哀悼の意を表し、

被災地で、辛い状況の重なっているであろうご遺族様のお心が、少しでも慰められ、悲しみが癒えていきますよう、心よりお祈り申し上げます。

 

 

 

「なんで私がこんな目に…!」と思うような悲惨なことを体験すると、多くの人は、心が打ち砕かれてしまいます。

今回の被災地でも、そのような思いで悲しんでいらっしゃる方々も多いのでは、と…

 

東日本大震災の時、私の「全友人たち」の中で、最も悲惨な状況下にいて、本当に辛い、大変な体験をした友人がいました。

 

なぜ神様は、その友人をそこまでの悲惨な状況下に置くことをお許しになったのか…

その友人は、人の役に立つため、よく人助けをするタイプだったのですが、そんな人がよりにもよって、なぜそんな目に遭うのか、と。

 

でも当時、その友人は、「これも自分の使命だ」と最後には受け止めて、精一杯のことを驚くほどやっていました。

私より明らかに悲惨な体験をしていたのに、いや、だからこそ、なのでしょうか、むしろ私を逆に励ましてくれるような存在でもありました。

 

今回、この熊本の最初の大地震の時に、その友人はなんと、よりにもよって、仕事の関係で九州にいました。

 

そして職業の関係で、直ちに熊本の被災地に入って支援の現場につくことになった友人は、先週、私に連絡をくれて、

「あの時の体験が今、全部役に立っているよ!」と。

 

私はとても驚きましたけど、他のどんな人がその役割に就くよりも、最も適切な人が、その役割に就いたと感じました。

 

表面だけ見れば、東日本大震災の時に被災地にいて、熊本大地震の時にも被災地にいる、ということは、

「ただの不運」「ただの悲劇」かもしれません。

 

だけど、そうではないのだとーーーー

 

その友人が九州にいた「偶然」を、むしろ「必然」として見る時に、

その友人の人生に起こっていることの、深い意味と連続性に気づかされるのです。

 

「この大変さにも、何か必ず意味があるーーー」 

今は本当に辛くても、そう信じて乗り切ってもらえたらと思い、少しでも希望になればと思い、ここに書かせてもらいました。

 

 

 

 

 

さて、そんなことを思う時、私は上に書いた友人よりも、地震についてだけは、数を多く経験していて、

おそらく、多くの日本人よりもは、震度5以上の地震を多く経験しているほうの一人に入るだろうと思います。

(東日本大震災の、本震と余震だけで3回は経験したのを含めると、過去に合計5回ほど、震度5以上を経験。

震度4以下を合わせたら、地震体験回数は、もはや数え切れません。)

 

そんな「地震慣れ」してきている私に書けることを、誰かの参考になればと思い、ちょっとだけ書いてみたいと思います。

 

今も度重なる余震に、「また余震!」と恐怖に陥ったり、うんざりされている方も多いと思いますので、

私がおススメしたいのは、「嫌な余震が…」と考えるより、むしろ、積極的に「余震を楽しむ」方法です。

 

これは特に、子供たちには有効です。

 

まず大前提として、

 

1: 震度5以上の激しい揺れではないこと(安全確保が最優先になるので)

2: 周囲からモノが落ちてきたりしない、安全な状況に自分たちがいること

は、必ずご確認下さい。

 

 

その上で、その揺れに合わせて、自分から積極的にリズムをつけて揺れて、明るくノリノリで楽しんでみて下さい。

ちょうど、トランポリンに乗っている子供の気分、ゴムでできた空気の遊具の上で跳ねたり跳んで遊んでいる子供の気分、です。

あるいは、「波のプール」で、波が来た時に、その波に乗って遊ぶ感覚、でしょうか。

子供が集団でいるような場所の時には、「イエ~イ!」と誰かに叫ばせて、みんなで楽しむ。

「体操のお兄さん」のようなタイプが一人でもいると、最高ですけど、もちろんあなたがリード・指導してもO.K.ですよ!(笑)

 

どうやるのかよくわからない人は、この動画の、00:25秒~あたりから、00:45秒あたりまでに登場する、

ノリノリで自由に踊っているお兄さんの姿を、どうぞご参考に。(笑)

 

テンポは、揺れに合わせるほうが良いですので、その都度自由に、自然にどうぞ。

(注:必ずしも、この動画のお兄さんの通りにしようなどとは思わないでください。)

 

あまりに極端に激しくジャンプしたりすると、地面が揺れていますので、足をくじいたりする可能性がありますのでご注意下さい。

(楽しくなりすぎて、はしゃいだ子供は、時にこういう行動に出ますので、ちょっとご注意。)

 

あくまでも、揺れに合わせて、自ら積極的にリズムをとる、がポイントです。

 

大人の場合、全身の力を抜いて、手足をブラブラさせたり、緊張や疲労で凝っている肩や首をボキボキと動かしながら脱力させてリズムをとる、

「脱力体操」のようなことを、揺れるたびに積極的にやってみるのも、有効です。

揺れ始めたら、ストレッチ体操タイムにする、という発想の切り替えも、多少の効果があると思います。

(いやいやながらではなく、ゲーム感覚で楽しくやるのがポイントです。)

 

 大人で、「そんなの恥ずかしいわ!」という人の場合や、怪我や病気、高齢者でできない方々、疲れていて動きたくない方々には、次の方法をお勧めします。

 

1: 安全な場所で横になって目を閉じる。

2: 波にぷかぷか浮いているイメージで、身体を揺れるに任せたり、

   またはハンモックで風に揺れているのを想像して、楽しくリラックス。

   あるいは、

   ちょっと激しいデコボコな道を通っている馬車に乗っている気分を味わったり、

   ガタゴト激しく揺れる、古い列車に乗っている気分で、積極的に楽しむ。

 

 その余震の揺れ方によって、毎回印象は異なると思うので、イメージしやすいもので、臨機応変に。(笑)

 

余震が来るたびに、「楽しもう!」「休もう!」「リラックス!」と言われているのだと考えて、身をゆだねて『揺れにのり』、楽にするほうが、

「また嫌な余震…」「いつまで続くの…!」と考えてストレスをためていくよりも、ずっと良いです。

 

東日本大震災の時には、「一日何十回」というほどの余震を私も体験しました。

揺れるたびにストレスや恐怖を感じていると、それだけでも疲れてうんざりしてしまいます。

 

基本的に、耐震性の進んでいる日本では、震度5を超えなければ、人が死ぬ確率というのは、ほとんどありません。

(地滑り、土砂災害、物が落下してきて当たる、相当に古い家屋の倒壊等を除く)

 

だから、それ以下の余震の時は、どんな方法でもよいので、積極的に揺れを楽しむ、ことをおススメしたいです。

余震があまりにも多い時は、毎回無理してやろうとはせずに、そこも臨機応変に。(笑)

 

東日本大震災の時、2か月以上続いた余震のせいで、何もしないで受け身で揺られてばかりいたら、

ある日突然、「地震酔い」と呼ばれる状態に、私もなってしまいました。

これは「船酔い」「車酔い」とも似たような、あるいは、めまいと似たような状況に常になることです。

あまりにも余震が続くために、自分が揺れているのが、本当の地震のせいなのか、めまいなのかがわからなくなってしまいます。

絶えずふらふら、フワフワしているような感覚になってしまいます。

そうなった場合は、とにかくまずは身体をリラックスさせて休むことが最重要だと思います。

 

 

いわゆる、激しい「船揺れ」を乗り切る方法として、

その揺れに身を委ねて、むしろ積極的に楽しむようにすると、

「揺れないで~~!(涙)」と、何かにしがみつきながら必死で抵抗しているような場合と比べて、

全く酔わないか、酔い方がマシになるという一般的な事実を思い出して、色々考えて実行してみました。

 

あとは、「電車は揺れるもの」であるから、誰も特に腹を立てることがないように、

「実は、地面も揺れるもの」 なのだと考えてみると、そんなにストレスもたまりません。

 

「知らなかったよ~♪ 空がこんなに あお~いと~は~♪」という歌がありますが、(←知っている人どのくらいいるでしょうね…)

「知らなかったよ~♪ 地面がこんなに揺れ~ると~は~♪」 という気分で、笑って歌ってみる。(笑)

 

そう、大地震と続く余震が起こるまで、私たちは、地面がこんなに揺れるものだとは、知らなかっただけなのですから。

 

人によって、合う合わない、あるかもしれませんが、何もしないよりもはマシと思うので、

どうぞご参考までに。

 

 また、余震があまりにも続いたり、収まる気配がない場合、その地域を脱出することができる方は、脱出することを私はおススメしたいです。

「皆が大変なのに、自分だけが逃げるなんて…」と、罪悪感を感じる必要は、全然ないです。

誰に何を言われても、絶対に気にしないことです。

東日本大震災の時も、こういう心理状態に陥った方が大勢出ましたが、

被害のない地域へ避難することはむしろ、自分をも、家族をも、他人をも助けることに必ずつながっていくと信じて、堂々と移動して避難して下さい。

 

むしろ、支援は外部の元気な人たちや専門家に任せて、その場所から動けない人たちに、物資が少しでも行き渡って足りるように、

別の地域へ逃げられる人たちは、一時的にでも避難するべきだと私は思います。

また、そのようにして被災地から逃げてきた人たちを、他の地域の方たちが、いつも温かく受け入れてあげられる、

そんな日本であれますように…!

 

 

今現在、被災地にいる人たちにも、 

あるいは今後、もしかしたら、大震災や大災害に遭遇するかもしれない人たちのためにも、

 

ここに書いたことが、いつか何らかの形でお役に立つことを願って…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何事にも時があり、

天の下の出来事には すべて定められた時がある。

生まれる時、死ぬ時、

植える時、植えたものを抜く時

(中略)

泣く時、笑う時、嘆く時、踊る時、

(中略)

求める時、失う時、保つ時、放つ時

(中略)

愛する時、憎む時、戦いの時、平和の時

(中略)

神はすべてを時宜にかなうように造り、

また、永遠を思う心を人に与えられる。

 

(コヘレトの言葉(伝道の書) 3章1、2、4、6、8、11節   旧約聖書: 新共同訳より )

 

 

「思い煩いは、何もかも神にお任せしなさい。

神が、あなたがたのことを心にかけていてくださるからです。」

 

(ペトロの手紙 第一 4章7節  新約聖書: 新共同訳より )

 

 


世界選手権2016、羽生選手の最高難度SP・情熱と繊細さの光る「バラード第一番」

2016-04-21 | 羽生結弦選手のおススメ演技動画集

 

2016年の世界選手権は、羽生選手にとって波乱の展開となりました。

公式練習時の曲かけ練習での妨害騒動が問題となり、心が乱されてご本人曰く「精神がぐちゃぐちゃだった」との状態から迎えた、1年で一番大事な試合。

 

まずこちらは、ショートの、公式曲かけ練習の時の動画です。 

後半のステップが、今まで以上に見ごたえがあって素敵ですね。かなり練習してきたのだと、解ります。

 

こちらは、別の動画主様の映像で、羽生選手がよりクローズアップされていますので、上の動画ではわからないことがわかります。両方を合わせて見ると、良く分かります。

 

 

同じく本番のショートよりも前に行われた、フリーの曲での「曲かけ練習」の動画(音ナシ映像)はこちらです。

 

目線と動きをきちんと追っていれば、狙ってやっているのかどうか、普通は見てわかります。

また、その選手が夢中になりすぎただけなのかどうか、集中して周りが見えなくなっている状態なのかどうか等も、その動きに前後からずっと真剣さがあるのかどうかをきちんと見ていれば、一目瞭然です。

曲かけ練習の時、曲のかかっている選手が端を通過するときに他選手とすれ違うのはよくありますが、曲かけ練習の選手がリンクの中央にいる時にさえ、「何度も」すぐ近くをすれ違ったりぶつかりそうになるというのは、相手が真ん中を狙って滑ってこないと出来ないことであり、「偶然」では起きないと私は思っています。 

 上の動画では、羽生選手はよく耐えていますね。

一連のことは、「一連の流れの中で」総合的に判断すべきです。

曲かけ練習で既にくり返されてきたことを、「注意したのに、またもや繰り返した」という最も重いその事実を無視し、最後の一瞬だけを切り取って、判決を下すようなことを一方的にしている人は、あえて事実をねつ造しているのと同じです。

そのような記事を書く人の文章を読んで、それに気が付けない人たちも、残念ですね。

 

 

 

さて、男子のショートプログラムは、ジャンプの細かいミスはあっても、全体に、

とても良い演技が続出しました。

特に、会場となったアメリカの、アメリカ選手たちは、滅多にないほど、生き生きとした素晴らしい演技をしたように思いました。盛り上がりも凄かったですね。

 

 

こちらは、羽生選手のいた最終グループの、6分間練習の様子の動画です。

 

 

この映像には、あまり羽生選手は映っていませんが、映っている時には、羽生選手の背中が珍しく開いていて、

閉め忘れなのか、暑くてわざとやったのか(この日は普通だったはずですが)、見ている側はドキドキしましたね。 

いつもよりも相当緊張していたのだろうと解ります。

でも、本番までには元に戻っていて、一安心。

 

 

 

羽生選手のショート「バラード第一番」。 解説ナシの動画です。

 

 

まず、私の感想を一言で言うと、見ていて「とても幸せな演技だった!」と思いました。

この「幸せな」という言葉は、なぜ出てきたのか、最初は自分でもよくわかりませんでしたけど、 

その後、演技終了後に羽生選手がインタビューで、

「気持ちよく滑ることが出来た」「滑っていて幸せだった」とコメントしたのを見て、なるほど!と納得しました。

 

前からずっと思っていたことですが、滑っている時の選手の気持ちというのは、観ている側にも、きちんと伝わるんですよね。

 

全体として、音に合わせて非常に繊細に細やかに、強弱も含めて全身で的確に表現されていて、本当にとても素晴らしかったです。

情熱と繊細さが光り、冷静さと激しさが見事に同居するような、そんなバラード第一番でした。

 

途中、4回転トウループ+3回転トウループのところで、最初の4回転が少し着氷が沈んで、

いつもよりワンテンポ遅れたかに見えたのですが、その後に何の問題もなさげに後続ジャンプを見事にキレイに成功させていきました。

かつてのプルシェンコ選手もそうでしたけど、こういうところで、普通はできないような、圧巻の技術力を見せてくれたのも凄いですが、

そのほんのわずかな遅れにより、かえってその後の全てが音楽にピッタリと合ったように見え、逆にハッとさせられました。

そんなちょっとしたことさえも、より素晴らしい演技へつながった要素になったように見えて、とても感動しました。

この、4回転トウループ+3回転トウループのジャンプから、バタフライから入るキャメルスピンのところまでは、全てが音楽にピッタリと合っていて、非常にカッコよくて印象に残ります。

 

最後のトリプルアクセルは、レイバック(=上半身を後ろに反らす)なしのイナバウアー(=イーグルのように足を左右に開脚して横滑りするが、両足を前後ずらして滑る技のこと)から、

羽生選手得意のバック・アウト・カウンター(=後ろ向きスタートの、アウトサイドエッジで滑る、カウンターという種類のターン)に続いて、助走なしで跳ぶ、超・高難度のものです。

この最後のトリプルアクセルの着氷の瞬間とそれに続く一連の動作が、

私から見ると「最も心奪われたポイント」で、息を呑むような素晴らしさと美しさでした!

 

シットスピンも、手の表現まで細やかで、とても良かったと思いましたし、そこからステップへ入るまでのところの表現も、とても良かったです。

 

ステップも、今までで一番、音楽に合ったイメージに仕上がっていたと思いました。

 

途中、ちょっとだけ音から遅れたかに見えてドキッとしたのですが、その後は問題なく合わせてきて、

特にステップの最後から、スピンを含む演技終了の瞬間までの、曲に合わせた盛り上げ方、気迫は凄かったと思いました。

 

最後のコンビネーション・スピンの途中から歓声が凄くなり、演技終了と同時に、観客総立ちでスタンディングオベーションになっています。

 

グランプリ・ファイナルで更新した歴代最高得点に、ほんのわずかなだけ足りない点数が出ましたけど、これはもう、ただの誤差の範囲みたいなものだと思います。

観終わった瞬間に、「あ、110点は出るな」と思った演技でした。

グランプリ・ファイナルの時は、冷静さと落ち着きが光る、セルフ・コントロールの徹底した完璧と呼べるような演技でしたけど、

今回のこちらは、やや揺らいだ要素が見られたものの、それさえも逆に味わいに変えていったような、全体に「情熱が勝る」演技だったかな、と思いました。

どちらも素晴らしく、どちらも羽生選手らしくて、甲乙つけがたいですね。

でも、羽生選手も語っていたように、嬉しさでは、今回の方が上でした!

 

 

終了直後の、興奮した様子は、王子イメージをぶち壊しにかかっているのかと思いました。(笑)

私はアップにされた映像を見たので、思わず爆笑してしまいましたが、でもあれは、時間にしたらほんの一瞬でしたよね。

演技終了直後に、鼻の穴が広がるほど興奮して雄叫び調になるのは、歴代アメリカ女子選手(ミッシェル・クワンさんとか、サーシャ・コーエンさんとか…)にも良く見られたように記憶しているので、(あちらは女子ですので、当時はちょっと引きましたが、次第に見慣れました)、

さすがアメリカ会場…!と思った私でした。(笑)

 

でも、それだけ喜びが爆発するような、困難と理不尽さの中で、激しい精神的な闘いを潜り抜けて成し遂げた演技だったのだろうと思います。

それだけに、演技は本当に見事でしたね。

 

「よっしゃー!見たか!」って叫んだだの何だのと騒がれていましたけど、

ファンとしては、

「もちろん、しっかり見ていましたけど?」(笑)とか、

「おっしゃー!見たぞ!」と、笑って返してあげたいところです。

 

羽生選手は、現時点での記録保持者であり五輪金メダリストでもある立場から、フィギュアスケート界に巣食う「悪霊ども」(=人間のことじゃありません!)や、「見えない闇の力」に向けて叫んだのだと、私は解釈しています。(笑)

 

その後、胸に手を当て、胸を強く叩くようにしながら、真剣な表情で、いつも以上に丁寧に感謝を込めてお辞儀をしていた羽生選手の姿が、むしろ私の印象に強く残り、見ていて胸にじーんと来るものがありました。

本当に強い思いで臨んだ試合だったのだと、よく伝わってきましたので…。

 

日本のテレビ解説では、

本田武史さんが、「全体的に、柔らかさの中で強さも見える、素晴らしい演技でした。」と褒めてくださり、(その通りだと思いました!)

高橋大輔さんが、「凄いの一言ですね。最終グループ、ミスが続く中で、ミスをしない強さを見せつける彼の強さをまた見せつけられた。 スケーティングのほうも身体が動いていて、ぐんぐんぐんぐん心をつかまれていくプログラムでしたね。

と言って下さいました。(これもその通りだと思いました!)

日本の男子の元トップ選手として、似たような状態に置かれたり、様々なものと闘ってきた過去のあるお二人は、羽生選手の終了時の表情等なんかについて、あれこれ言ったりしていませんね。

今回の羽生選手の置かれた状況や、その心情、こういう中でパーフェクト演技をすることの大変さを、本当は誰よりもわかっているであろうお二人からの、心のこもった、素直な称賛が嬉しいですね。 

 

 

ショート終了後の、英語のインタビューです。

羽生選手は、この日の演技とその結果について、「本当にものすごく嬉しいです」「練習がほとんど滅茶苦茶だったので、グランプリ・ファイナルの時よりも嬉しいです」 と答えています。

前回はハビエルに負けたけど、今回はあなたが勝つ番だね、と言われた後、ちょっと照れながらも、「もちろん、優勝したいけれども、まずはフリープログラムを、落ち着いて、集中して演技したいです」と答えています。

 

こちらは、ショート終了後の、Jsportsのインタビューです。

 

…羽生選手、一体いくつのインタビューをこなしたのでしょうか。

Jsportsの時は、既に相当なインタビューをこなした後のようです。大変でしたね。

 

プレスカンファレンス(記者会見)での羽生選手の様子です。

 

 

こちらは、ロシアのタラソワコーチが、羽生選手の演技を絶賛しているのを、

「ロシアン・フィギュアスケート・フォレヴァ」のブログ主さんが翻訳して下さっていますので、

どうぞご参考に。 → http://moscowm.blog61.fc2.com/blog-entry-945.html

 

注目すべきは、「50年以上コーチをやってきた」というタラソワコーチが、「こんなにも幸せな気持ちになるなんて」、と、羽生選手の演技を手放しで喜んでいる点です。

タラソワコーチもこの演技を観て 相当幸せな気持ちになっていたようです。

私は、とっても嬉しかったです!

 

 

さて、一方で今回、ショート終了後のインタビューの時点で既に、羽生選手は公式練習の時に怒りをあらわにしてしまったことそのものについては、自分で反省していることをカメラの前で述べているのですが、これを報道しなかったところが多いようです。

またそれらの状況を全く想像もできない人たちや、相手国の背後にある政治的な関係等を全く考慮できない人たち、さらには、特定の記事の中にある大きな誤りに直ちに気が付けないで拡散している人たちも、誰のファンとか関係なく、本当に残念なことです。 読めばわかると思うのですが。

 

また、シーズン通して感じたことですが、「闘志」と「怒り」は正確には大きく違うと思うのですが、何かというと、闘志を怒りと勝手に表現して、「怒り」をあおり、「怒る」ことをはやし立てるかのような報道やコメントをする人たちは、私には、本当に素晴らしい演技が見られることや、本当に選手が勝つことを望んで応援しているように全然思えません。

怒りが、危険を伴う高難度技の成功や、最高評価につながるわけがないことぐらい、フィギュアスケートを見てきた人なら解るはずです。

 

また、「演劇」のような「演技」要素ばかりを求める人は、フィギュアスケートではなくて、劇場に行って、ぜひとも役者さんたちを応援してあげてほしいと思いますし、

一瞬の「表情」ばかりを、「大事な試合の前後でさえ」選手に求めるような人たち、そのようなもののつまらない「再現」をわざわざやらせたい人は、本気で全てをかけて真剣に勝負している選手ではなく、モデルさんやお笑い芸人さんたちに頼んでほしいと思います。

 

 

さて、この男子ショートで、羽生選手以外で、特に目を引いた演技をしてくれたのは、チャン選手、宇野選手、フェルナンデス選手でした。

コフトゥン選手は、今シーズンのSPはとても面白いと思うし今までにない魅力が出ていたと思うのですが、「I can't dance!」と叫ぶ歌に合わせて、むしろ踊りまくるというのは、アメリカ人にはちょっとどうなのか、と思えて…(笑)

「I can dance !」だったら、観客に盛り上げてもらえたかも…と思いました。

 

宇野選手の演技は良かったです。 集中力や気迫が凄かったですね!

 

さて、こちらはパトリック・チャン選手のSP.

今シーズン、チャン選手は、フリーでは素晴らしい演技を見せていましたけど、ショートがイマイチでしたが、今回のものは素晴らしかったです。

今までの中で一番良い出来で、特に、本当に本当に楽しそうに、心から嬉しそうに自在に滑っているのが良く伝わってきた点が素晴らしかったです。

ジャンプでミスはあったものの、表現面がとても良くなっていました。ここまで心から楽しそうに、このプログラムを滑るチャン選手を見たのは初めてな気がして、私はかなり驚きました。

精神的に何か突き抜けたのだな、と感じましたし、この調子でフリーで快心の演技を見せたら、羽生選手にはまだまだ脅威になり得る存在だなと思えました。

全てにおいて向上心のある羽生選手にとっては、このパトリック・チャン選手が今シーズン見せた、演技に対する態度の変化は大きな意味を持ってくると思うし、今後も有り難い存在となるしょう。

 

 

次は、ハビエル・フェルナンデス選手。

このプログラムは、私には最初から、フェルナンデス選手史上ベストプログラムだと思えていましたし、特に今シーズンはグランプリ・ファイナルがスペインで、世界選手権がアメリカ、という会場を思えば、(アメリカ東部は、第二公用語がスペイン語なくらいですから)どちらでも大うけし、高評価につながることは目に見えていました。

演技の出だしから、非常に引き付けられるものがあり、自信をもって堂々としたスタートの演技でしたし、今回は2個目の4回転でミスがありましたけど、それ以外はよく集中していて、一つ一つが、今シーズンの中でも特に素晴らしい出来に仕上げてきた、と感じました。

上半身の動きにも既に余裕が感じられ、プログラムが「彼のもの」になっている感じがしました。

もしジャンプミスがなかったら、一体何点が出たのか…と思わされ、

だからこそ、フリーで一番羽生選手の脅威になるのは、彼だろうな、という予測が出来ました。

 

結果的に、当たっちゃって、ちょっと嬉しくないです。(笑)

 

 でも、そんな中でも、羽生選手には、「観ていて幸せを感じられるような、圧巻の演技を見せてくれて、どうもありがとう!」と言いたいですね。

 

歴代最高得点となっている、グランプリ・ファイナルの時のショートと並ぶような、

多くの観ている人を幸せな気持ちにした、良い意味でも記憶にも残る演技だったと、私は思いました!

 

男子のショートで唯一だった、観客の大歓声と総スタオベが、その何よりの証拠ですね!(笑)

 

 

 

 


「情熱大陸」900回記念・ 羽生選手特集から見えてくる、変わらない素直さと率直さ

2016-04-12 | 羽生選手の素晴らしさ

 

「情熱大陸」の900回記念での、羽生選手の特集番組が放送されました。

タイトルはその名も、「誰も知らない絶対王者の素顔」。

→ http://www.dailymotion.com/video/x43g3yc_160410-%E8%AA%B0%E3%82%82%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E7%B5%B6%E5%AF%BE%E7%8E%8B%E8%80%85%E3%81%AE%E7%B4%A0%E9%A1%94_sport

 

いろいろな感想があるでしょうけれども、私の率直な感想としては、特に意外なものはなかった印象でした。(笑)

羽生選手は今までずっと、インタビューではいつも素直に率直に、自分を見つめて語ってきたし、

今まででも十分に、様々な側面を隠さずに見せて下さってきたので、

事前のコメントで語られていた通りに、「そのままの羽生選手を出している」ように私は思いましたし、その意味では好感度は高いです。

 

タイトルの「誰も知らない絶対王者の素顔」の「誰も知らない」は、ちょっと大げさな表現だと思いましたが、

左足首が3月の半ばの時点で既に激痛だった、ということが、ずっとトップシークレットにされていたそうですが、

ここできちんと公表されたのは、良かったですね。

本当は1月から既に痛み止めを使わなければならない状態だったこと等も報じるべきだったのではないかと思いましたけど…。

 

事前の宣伝で出てきた映像、「スケートは、本当に楽しいことですね。楽しくて、辛いこと。」と羽生選手が語っていた、

その「辛いこと」の中身には、やはり怪我のことも大きいのだな、とよくわかりました。

「でも、今ちゃんと歩けているので… ここまでやってこれたんで、有り難いです」と、ちょっとだけ辛そうにしながらも笑顔で語っていましたけど、歩けないほどの状態になっては本当に大変なので…

あまり軽視しないで、無理せず、どうか大事にしてほしいと思いました。

 

羽生選手は、世界選手権の放送が終わったら、これを公表しても良いのかと問われて、

「言わないかもなー。わかんない。言わないかもしれない…!」とこの映像の中では答えていますけど、

公表して下さって本当に良かったと私は思いました。 

 

 

「自分は強いですか」と聞かれて、「弱いです。めちゃくちゃ弱いです。」と迷わず即答して、その理由も自分ですらすらとカメラの前で述べられる羽生選手は、

今までも何度も何度も、そういう「自分の弱さ」をカメラの前でもさらけ出してきたと思うのです。

でも、普通の人はそこまでなかなかできないですね。 

だからこそ、私から見ると、すごく強い人だという結論に至るし、そこが羽生選手が普通の人以上に、「怖いものなし」になる部分なのではないかなと、思うのですが。(笑)

 

こういう羽生選手を見ていると、いつも思い出す聖書の言葉があります。

「 わたしの恵みはあなたに十分である。 力は弱さのなかでこそ、十分に発揮されるのだ。」

注:わたし=神様のこと 

( コリントの信徒への手紙第二 12章9節  新約聖書: 新共同訳より)

 

今回、優勝したハビエル・フェルナンデス選手も、右のかかとに故障を抱えていた状態で、

直前は練習もままならない中、かなり直前までパニック気味だったことが報じられていました。

今シーズン、チャン選手がベスト演技をした時(スケートカナダ & 4大陸選手権)も、

直前にそのような「落ち込みすぎて、取り乱して大泣き」のようなエピソードが出てきて、

そういう回にむしろ、本人も想像できなかったような素晴らしい演技を成し遂げています。 

興味深いですね。

 

 

さて、事前の宣伝であった、「孤独」発言も、どういう流れで発言したのかな…?と思っていましたけど、今回の放送を見ると、試合前での集中の仕方について羽生選手は述べていて、

自分のベストパフォーマンスを出すためにも、「むしろ孤独にしてもらいたい」と、語っています。

 

いつの時代も、どこの世界でも、何かのトップを務めるということや、何かを究めるという作業は、ある意味孤独な作業だと思います。

 

どのような人が、そのような重責に耐えられ、役割を果たせるのかと言えば、

 

「主は(=神様は)世界中至るところを見渡され、ご自分と心を一つにする者を力づけようとしておられる。」 

(旧約聖書 歴代誌下 16章9節)

 

「神に由来しない権威はなく、今ある権威はすべて神によって立てられたものだからです。」

(新約聖書: ローマ信徒への手紙13章1節)

 

「(復活された)イエスは、近寄ってきて言われた。『 わたしは天と地の一切の権能を授かっている。』」 

(マタイによる福音書28章18節)

 

「キリストは全ての権威や支配の頭(かしら)です。」 ( 新約聖書: コロサイの信徒への手紙 2章10節)

 

神様は、使命を果たそうとしてご自分に従われる人を探して、惜しみない力を与えて下さるのだと、聖書は語っています。

 

クリケットクラブ内で語っている負けず嫌いな発言や、フェルナンデス選手へのライバル心をあえてカメラの前で見せるあたりは、

「特にしんどい時は、これを見て…」と、羽生選手は、そうやって思いながら、自分をかなり鼓舞していることを語っています。

最後に笑顔を見せているのですが、この笑顔まで映すのか、それともその笑顔の直前で映像を切り上げたり、映像をなしにして、強気な言葉だけを取り上げて報道してしまうかで、

こういう内容は、意味が全く変わって見えたり、視聴者に与える印象も大きく変わってしまう可能性があるなと感じました。

 

印象的で、特に羽生選手らしいな、と思った言葉は、つらい時の乗り越え方についてです。

「あーもう、乗り越えようとしないです。辛いものは辛い、もう認めちゃう。

辛いからやりたくないんだったら、やめればいいし… それでいいと僕は思っています。」

 

こう言える羽生選手は、やっぱり強いよな…と思えますね…

ときどき、弓のようにしなることはあっても… またその勢いで、戻ってくるように思えますね。(笑)

 

頑張りすぎて燃え尽きてしまう人は、多分この「やめる」「緩める」「休む」「自分を許す」「泣く」のタイミングを間違えたり、

それができなくなったりするからこそでもありますが…

羽生選手みたいに考えられると、逆にうまく乗り越えていけるのかも知れません。

 

もし、世界選手権で優勝して金メダルを取っていたら、放送された内容は、また少し変わっていたのかな…と思うと、

羽生選手は銀メダルに終わって、本当はとても悔しかっただろうけれども、

結果的には、こういう内容が放送されることになって、良かったのではないかと、私は思いました。

 

今回の世界選手権のことで、「宇宙人じゃなくて、やはり人間だったのか」なんて、当たり前のことを言われてしまうほど、

一部の人から、超人的に見られていた羽生選手。

 

最近のアメリカの大統領選挙で、有名な候補者の一人が、「地球にやってきている宇宙人について、真相を解明して公表します」

なんて真面目に言い出すような不穏な社会情勢の昨今ですから、

「人間認定」されたのは、羽生選手の今後にとって、絶対にラッキーだったでしょうね!(笑)

 

2010年に、どのくらい負けず嫌いなのかと聞かれ、「基本的に全部、全部です。全部負けたくない。」と、

何のためらいもなく、飾らずに堂々と語った15歳の少年は、

全日本選手権で惜しくも4位になり、表彰台を逃したとき、どうしたかと言えば、

笑顔で、正直に「悔しいです」と語り、自分がまだまだであると率直に認め、

むしろそれをもの凄く嬉しそうにしながら、インタビューに素直に受け答えしていました。

 

そんな羽生選手を見て「本物だ」と思った私は、とても感動して、今日にあるような羽生選手の未来を思い、

本当にワクワクしていたのを、よく覚えています。

 

番組の最後で、

「ハッキリ言って、僕はもうこのままじゃ絶対に終わらないし、もう本当に次の目標に向けて、

自分の、結果どうのこうのじゃなくて、自分の理想、自分がしたいこと、

自分のスケートをもっと高めたいな、と思っています。

全部スケートに活かしちゃって、もう、スケートと自分の生活っていうのは、

やっぱり割り切れないけれども、割り切らなければならないところもあると思うので、

そのメリハリをつけて、自分の中でも、そのスケートというものを心から楽しめたらな、と思っています。」

と語ってくれた羽生選手。

 

羽生選手が幸せな気持ちで滑ると、それがこちらにも伝わるし、

心から楽しんで滑ったら、それもまたこちらに伝わります!

だからぜひ、本当に幸せな気持ちで、大いに楽しんで滑ってもらえたら、と思います!

 

そのお名前の通り、時には弦のように大きくしなりながらも、どうか無理なく、楽しく、

未知なる大空へ、また自分の理想や目標に向けて、また一歩ずつ、飛躍していってほしいです!

 

良いシーズンオフが過ごせますように…!

お怪我が、速やかに、出来るだけ完全に癒されていきますように。

 

 

 


ボストン世界選手権2016、羽生選手の波乱の大ドラマにまつわる動画とニュース

2016-04-10 | 羽生結弦選手のおススメ演技動画集

 4月11日: SPの「曲かけ練習動画」を追加UPしました。

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羽生選手の波乱の大ドラマが展開され、なおかつ、大会全体としては、素晴らしい演技がかなり沢山見られた、2016年の世界選手権。( 開催地・ボストン(アメリカ))

 

何から書いてよいのやら、というほど、沢山のドラマがありましたので、演技とは別ページを作り、先に今回のその波乱のドラマを映したニュース動画を中心にご紹介しておきます。

 

演技を観る前に、羽生選手の大会直後のインタビューがキャノンから出ているので、

それをご紹介します。 → http://web.canon.jp/event/skating/interview/int_hanyu04_1.html

 

なかなか興味深い内容です。

特に、フリーの「SEIMEI」は、練習で、本番通りにやってきて、ほぼ毎日ノーミス状態だったということを語っていますので、なるほど、それならなおさら、本当に悔しかったでしょうね…と感じました。

でも、毎日ノーミス続きだったなんて本当に凄いですね! 出来るなら、それを毎日見たかったですね!(笑)

他にも、週刊誌情報で、「クリケットで毎晩夜中の3時ごろまで練習している羽生選手の姿があった」なんて書かれていましたけど、それが本当だとしたら、すごい気迫で頑張って下さったのでしょう。

世界選手権の会場であるボストンと、時差のないトロントにいても、わざわざ夜中に練習をやるということは、恐らく、ライバルに演技を見せないためだったのかな…?と思うと、ものすごい闘志と本気度で、金メダルを狙っていたのだな、と解ります。

 

でも、こんなことを書くと怒られそうですけど、私から見ると、

負けた後の羽生選手のほうが、よりカッコよく見えることも、羽生選手の場合は、しばしばありますよ!(笑)

羽生選手の凄いところや、他の人との際立った違いは、(前から何度か書いていますけど、)負けた後にこそ見えてくる時がよくありますので…

 

今はちょっとリラックスできて、少しでも楽しめているといいですね…!

 

ここに載っている動画でも写真でも、明るい笑顔に戻っていてホッとしますけど、

それにしても、羽生選手は今シーズン、体型も顔つきも言動も、色んな意味で本当に男らしくなりましたね。

 

 

さて、こちらは、波乱の一つの原因となった、羽生選手の、ショートの公式「曲かけ練習」の時の動画です。

 

他の選手たちは、誰も羽生選手に近づきすぎてはいないのに、明らかに近づきすぎな動きを複数回している選手がいます。そのうち2回は、危険を感じた羽生選手が演技を中断させられてしまい、相手の選手をちょっと怪訝そうに見つめている様子が映っています。

これは「曲かけ練習」であって、優先されるべきは、曲のかかっている選手の練習であることは、言うまでもありません。

この翌日にも、さらに不自然なことが繰り返されたとのことで、羽生選手は怒ったわけですね。

感じ方や考え方は人それぞれでも、どの記事が、本当のことを書いているのか、書いていたのか、私たちファンはきちんと自分の目で見て、確かめ、考える権利がありますので、ここに載せました。 その上で、今回のことをどう思うのか、考えておくべきでしょう。

「関係者」というのは、自分たちの利益に反することはできないのが当たり前なものだということは、理解しておきたいですね。

また、お金をもらって何かをしている人は、本心はどうあれ、お金をくれている人の意向に逆らえなくなることが普通です。

だからこそ、何が真実かを知りたいときには、「関係者」証言だけではダメなことが多々あります。

いわゆる「監査」や「裁判所」などが、利害関係のない「独立の機関」「第三者機関」でなければならず、当事者との関係で、圧力を受けない関係にあることを求められるのは、それが理由です。 利害関係がない状態で初めて、真実が見えることもあるからです。

 

 

フィギュアスケート界には、以前から、巧妙に執拗に特定選手を貶めたり、まるで褒めるように書きながら、途中で侮辱的な表現を何度も混ぜ、最終的には印象や名誉を貶めることを得意とする文章を繰り返し流してはネットで垂れ流したり、有料でお金をとってファンから巻き上げて儲けているような人たちがいますが、

いつも思いますが、そのような人たちにとっては、羽生選手の演技はまさに、「豚に真珠」ですね。

「豚に真珠」という有名な言葉は、もともと、聖書(新約聖書)から来ていて、他でもない、イエス=キリスト本人が語った言葉なのです。

そのイエス=キリストのセリフの箇所を、ご紹介します。

「人を裁くな。(中略) 

偽善者よ、まず自分の目から丸太を取り除け。そうすれば、はっきり見えるようになって、兄弟の目からおがくずを取り除くことができる。

神聖なものを犬に与えてはならず、また、真珠を豚に投げてはならない。それを足で踏みにじり、向き直ってあなたがたにかみついてくるだろう。」  

(マタイによる福音書 7章5~6節  新約聖書:新共同訳より)

 

ここで言うところの、「偽善者」「豚」が、どういう人たちを指すのか、よく考えたいものですね。 

そういう人たちにたとえ真珠を渡しても、踏みにじり、かみついてくるだけだとのことです。

 

羽生選手が、「精神ぐちゃぐちゃ」と語ったその原因は、自分への後悔だけではないでしょうね。 本当に、大変でしたね。

でも、イエス=キリストは、同時に偽善や嘘についてこう語っています。

「覆われているもので現されないものはなく、隠されているもので知られずに済むものはない。」

(ルカによる福音書 12章2節  新約聖書:新共同訳より)

 

人々の心の奥底まで、神様は見抜いておられるから、正しく裁かれる神様に、安心して委ねなさい、ということです。

 

 

こちらは、キリトルTVで取り上げられた、羽生選手の、演技直前の舞台裏での様子を、ちょっとおもしろく編集されたものです。 → http://www.dailymotion.com/video/x42q1j9_160407-krtr_sport

動画後半に出てくる、演技前の羽生選手に注目です。

こういう羽生選手の様子は、今までも過去に放送されたことが何度もありますけど、音楽つきで放送されると、色々と笑えますけど、当のご本人は、ものすごーーーく真剣だと思うのです… 

「弱いようで強い僕!」なんて歌詞を、歌いながら真剣に叫んで闘志を燃やして追い込んでいるところを見ると、逆に、

「強いようで弱い僕! このくらいやらなきゃ、闘えないのさ!」と言われているようで、色々と、(なるほど…)という感じですね。

でも、こういうところを、カメラが回っていても全く気にせずに、平気でドンドンさらけ出せる羽生選手は、やっぱり結局のところ、すごく強いんだろうな、といつも思わされる私ですが…。 

 

 

今回、羽生選手がいつもと違った、ということを、本田武史さんが丁寧に解説して下さっているニュース動画が、これです。 13分過ぎから、羽生選手です。

http://www.dailymotion.com/video/x41xupv_2016-0404-%E5%BF%98%E3%82%8C%E3%81%9F%E7%B7%B4%E7%BF%92%E7%9D%80%E3%81%A8%E6%BB%91%E8%B5%B0%E9%A0%86_sport

これを載せるべきか、ちょっと悩みました。(笑)

 

1か月前に、まさかの「輝ける頭頂部の大披露」で、羽生選手に…いや、「羽生シゲムラ殿」になぜか悩殺された私でしたけど、まさか世界選手権で、「輝けるおなかと背中の大披露」で、また違った形で悩殺されるなどとは、全く予想もできませんでしたね。(笑)

 

練習着を忘れてくるなんて、確かに本当に羽生選手らしくないですね。

よほど、心ここにあらず状態だったのだな、と思いました。

しかし、「SEIMEI」の本当の衣装はカッコいいから好きでしたけど、今まで何度も書いてきたように、いつもの練習着での演技も非常に好きなのですが、ついに、ただのTシャツでの練習演技も、これまたカッコイイのだということが判明して、結局、何でもよいのか?と自問自答…。(苦笑)

 

さらに、ショートの直前6分間練習の時も、背中の肌色がなぜか見えていたので、

暑い等の理由で、わざと開けている状態のか、単に閉め忘れなのか、あえての衣装のデザイン変更なのか、一体どれが真相なのかわからなくて、それはもう色んな意味で、ドキドキでした…(汗)

どれだったとしても、いつもと違う異変でしたので…。

結局、本番ではいつも通り閉まっていたので、ただの閉め忘れっぽくて、ちょっとホッとした… のですが、「今までこんなことなかったよね?!」って、またドキドキさせられましたが、ショートは、結果的にはとても素晴らしい演技でした。

 

でも、これで「衣装忘れで即席購買パジャマ衣装」「チャックリン」などという自虐ネタをもつ、織田さんとも同類認定となり、より仲良しになれる…?(笑)

お二人が違うのは、我を忘れると、織田さんは結果として明るいお笑い系が成立するのに、羽生選手はいきなりセクシー系になる、ということが判明したことです…

ご本人は集中して闘志に燃えちゃっていて、むしろ周りなんかまったく気にしていなくて、全く狙ったわけでもないであろうところが、最強かもしれませんね。

 

次のものは、会場の温度が、男子ショートの時は5度だったのに、男子フリーの時には、17度にまで上がっていたということを指摘した、ニュース動画です。 

http://www.dailymotion.com/video/x422i8c_2016-0404-%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%81%8C%E6%8D%89%E3%81%88%E3%81%9F%E7%95%B0%E5%A4%89_sport

他の選手よりも長袖で厚着の衣装だった羽生選手が、本番の演技前に、汗だらだらになって苦しんでいる様子が映っています。

高橋大輔さんが、現地で見ていた様子として、羽生選手の和装イメージの長袖衣装と手袋が暑くて、かなり体力を消耗したのではないか、という感想をもたれていますので、これは間違いなく大きかったでしょうね。

 

 17度は酷いです。あり得ませんね。 

空調をつければよいだけですし、氷が融けて、演技がおかしくなっても当たり前です。

現に、他の日には、こんな温度にはなっていません。

フィギュアスケート大国であるアメリカが、こんなこともできないはずもなく、残念な話で、アメリカの運営関係者は、反省してほしいですね。

元王者のチャン選手には、氷の状態について、遠慮なく堂々と問題を指摘して発言して、こういった残念なことが、今後少しでも起らないように、どんどん周知させていってほしいと思います。

4大陸選手権の時は、ショートの時の氷に頭に来たチャン選手が、フリーの日には苦情を言って、改善してもらった結果、リンクが良くなって、素晴らしい演技につながったということがありましたので、良い演技を沢山披露してもらいたければ、当然やるべき、環境の整備なはずだと思います。

 

こんな状態で、整氷してもらえなかった最終グループの選手たちは、気の毒でしたね。

コミカルポーズが多くて、もともと他の選手と比べてもリンクをガンガン滑るプログラムではなかったフェルナンデス選手プログラムが、この最悪の状態に対して、逆に完全に救いになった感じはありましたね。

羽生選手は、これだけのマイナス要因が重なった中でも、よく頑張ったと思います!

 

今回のことを、「神様からの試練」だと受け止めた羽生選手は、きっとまたさらに強くなって、もっと素晴らしい演技を見せてくれるようになると思います!

 

 


世界選手権2016EX・羽生選手が痛みを優しさに変えた、最高の「天と地のレクイエム」

2016-04-06 | 羽生結弦選手のおススメ演技動画集

 

世界選手権2016で、銀メダルとなった羽生選手が、エキシビションで、

シーズン最後となる、「天と地のレクイエム」をやりました。

 

一言で言うと、私は途中から涙が止まらなかったです。最後まで…

 

今までで、一番優しい、本当に優しくて深くて美しい、最も心にしみる、本物のレクイエムだったと思いました。

個人的には、今シーズンのベスト演技だったと感じました。

本当に素晴らしかったです!  ありがとう!!

 

 

デイリーモーション動画 ↓

http://www.dailymotion.com/video/x41r1a5_20160404-yuzuru-hanyu-ex_sport 

 

 

 

羽生選手が、実は左足の靭帯を損傷していた重症だったとニュースで報じられ、治療のためにトロントへ向かうことになったようです。

やはり、と思いました。

→ ニュース記事 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160404-00000063-dal-spo

 

右足甲靭帯損傷とはどんな状態で、どのくらいかかるのかを検証したニュース動画

→ http://www.dailymotion.com/video/x424svn_2016-0405-%E7%94%B2%E3%81%98%E3%82%93%E5%B8%AF%E6%90%8D%E5%82%B7%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6_sport

 

今まで、どんな時でも、羽生選手は得意のアクセルは失敗しなかったです。 

最も羽生選手が動揺していた、ソチ五輪フリーの時でさえも。

 

そこが羽生選手の強みだったのですが、さすがの羽生選手も、怪我をしていたら別です。

今回はそのアクセルに異変があったので、精神的なものだけではないだろうと私は思っていました。

羽生選手の不安が強かったのも、珍しく怒ったというのも、やたらと緊張が高い様子だったのも、本当は怪我を隠しているからではないのかと、想像していましたけど、当たっていたようです。

他の報道によれば、1月のアイスショーの時から痛み止めを使っていたそうで、その後は7週間滑ることが出来ず、再開後も、痛み止めを使ってしのいできた、ということだったようです。

痛み止めを長期使って誤魔化し無理することに、良いことはあまりないと思うので、どうかよく休めて、本当に回復してからまた頑張ってほしいな…と思います。アイスショー出演なども、どうか無理をしなくて済みますように…

 

羽生選手のアクセルというのは、全く助走のないアクセルで、他の人ができない高難度のものですが、いつもそれを美しく、隙もなく、パーフェクトに決めるのが羽生選手の凄いところでした。

誰にもできないのはすなわち、常人が耐えられないほどの、半端なく、尋常じゃない負荷が足にかかってくるような、特殊で大変な技だからでしょう。

 

曲かけ練習という、本番のイメージ通りを出来る唯一の時間に、

いつもとは違う大きさの特殊なリンクに対応するためにも、色々と最後の確認をしなければならなかったはずです。

6分間練習と、曲かけ練習の「意味」や「位置づけ」が全く違うことや、何が優先されるべきなのかは、見たことがある人なら、みんなわかると思います。

 

あれほどの緻密な演技は、どれほどの精巧な計画と軌道に支えられて初めて完成されているものなのかを思えば、

羽生選手にとって「曲かけ練習」での最終確認は、妥協できない、本当に大事なことだったはずだと、私には思えます。

 

突然何かに邪魔されても、音楽があるのだから止めたりやり直したりはできない状況の中で、急きょジャンプの軌道を無理して変更したりしたら、

「曲かけ練習」の目的が果たせないだけでなく、足に一体どれほどの良くない負担がかかってくるのか、想像できますね…

 

助走の長い、普通の選手のジャンプなら、場合によっては、そのような軌道変更も容易でしょう。

 

でも、「助走なしのアクセル」を無理な軌道変更を強いられたら、

足に尋常じゃない負荷がかかって、大変な大怪我につながることは、私にだって、簡単に想像出来ることです。

 

そのジャンプで、軌道修正を強いられて転倒してしまい、激突したフェンスを手でたたいて、とても悔しがったということは、

その時に、足を(さらに)捻ったりして、痛めてしまった可能性が高いのではないかと、私は想像していました。

 

本番直前のギリギリの調整、プレッシャーも凄い中、自分の身体の限界との闘いの中で、致命傷を負うことに対して非常に警戒しているからこそ、余計に湧き上がる感情…

なんというか、思わず怒ったって、あたり前のことだよね、と私には思えます。

それも、前日に注意したのに、まただった、4度目だった、というのでは、なおさらです。

それを、全く同じ状態に置かれながら、沸き上がる怒りや悲しみを、何の苦も無くコントロールできる、超人的な人間なんて、この世にいるのかな…?

ぜひ、そんな人を紹介してほしいものです。 

きっと、自分の限界に挑戦したことのない人でしょう。(笑)

 

事実が気になる方のために、証拠映像を一部だけですが、まとめて下さったファンがいらっしゃいますので、

それをご紹介しておきたいと思います。 →https://www.youtube.com/watch?v=nrtx1v7xZew

問題となった、羽生選手が怒った時の映像はここには入っていません。

でも、昨年の世界選手権の公式練習と、今年のショート前の「羽生選手の曲かけ練習時」の映像が入っています。

問題になった時は、このようなことが何度も積み重なっていった果ての、羽生選手の最後の怒り爆発だったということですね。

私には、明らかだと思いました。 

相手の選手はきちんとその前から羽生選手をずっと見ていて、追いかけてそのうえでそこへ目がけてジャンプしているのが、不自然ですね。

かろうじてぶつからないことを前提に、心理的恐怖を与えようとしたように見えます。(最初のこれは、昨年の中国杯の事故があったのと、同じ場所で開催された、昨シーズンの世界選手権での映像ですから。)

曲かけ練習時の問題を話しているのに、普段の練習の話にすり替えたり、意味の違う6分間練習の話と混同させた話題で羽生選手の非難に持って行ったりするのはおかしいし、

「避けられると思った」という反論は、むしろそこが進路上だと認識してやっていたことの証拠でさえあります。 

「曲かけ練習の選手が優先で、他の人を避けなくても済むように」配慮すべきというルールを、五輪銅メダリストが「知らなかった」はあり得ませんし、

曲かけ練習が始まったばかりの場面ではないので、曲かけ練習が始まったことに「気づかなかった」も、あり得ないでしょう。

「フェルナンデス選手もやられたけど、彼は流した」などという話も出ていたようですが、たとえ4度も繰り返されても、同じだったでしょうか?

 

残念ですけど、ファンの方はこれ以上騒がずに、「見たままの事実」だけを確認して、心の中に収めて理解しておくことをお勧めします。

選手がそれぞれ、国や多くの人の期待を背負うというのは、それだけ本当に大変なことなのですね。

 

 

羽生選手も、大人の対応をして決着をつけたようです。

→ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160404-00000034-mai-spo

羽生選手の言葉 「(テンと)握手した。彼も、僕も苦しかったことがたくさんあったけど、この試合で和解したいと思っていた」 (上記ニュース記事より引用)

 

何度でも書きますけど、神様は、全ての人間の全ての心のうち、あらゆる隠された事情まで、何もかもを、全てをご存知ですから。

心配しないことです。(笑)

 

 

また、アメリカという国の素晴らしいところは、ホントに陽気で、素晴らしいモノには惜しみない拍手と声援を送り、

凄い技を積極的に見せてくれる人には、遠慮なく「ヒューヒュー」と大歓声を飛ばし、皆がノリノリになって盛り上げ、心から楽しみ、良いモノにはスタオベをしっかりとし、喜びながらスポーツを応援するような雰囲気が、当たり前にあるところです。

羽生選手のような積極的でサービス精神旺盛な性格は、きっと大歓迎されることが多いでしょう。

 

そんな陽気な観客に囲まれた中で、激しい緊張を乗り越え、

ジャンプを成功させるたびに轟音のように鳴り響く大喝采を浴びながら、パーフェクトなショートの演技を見事に終えた羽生選手が、

総スタオベを浴びながら、珍しく、「よっしゃー!」って、いつも以上に大興奮して叫び、喜びを爆発させる。

 

私は、この経緯と、その雰囲気の中では、羽生選手の興奮や反応は、むしろ自然だったと思います。

成功して素晴らしい演技を見せてくれたこと、それを喜ぶことを大歓迎するような雰囲気がある国の会場だからこそ、

さらに気持ちが盛り上がった部分も大きいのではないかと思っていますし、そういう雰囲気はアメリカの強い特徴だし、長所です。

(本当は怪我していたなら、なおさら嬉しかったでしょうしね。)

 

私は、多くのアメリカ人のそういう面は凄く大好きです。  

本当に楽しいし、人の長所が伸びていくし、人を引き下げることを考えず、良いものは良いと徹底的に認める。

少しでも良い点を見つけたら、すぐ褒める人がとても多い国ですし、ノリノリモードが大歓迎され、誰もそれを見ても引かないどころか、みんなでノリノリになる。

浅田真央選手でさえ、演技後に、「イエ~イ♪」 ポーズが出てくるような明るい雰囲気ができるのですから。

 

こういった底抜けの明るさは、日本もちょっと、見習うべき点かな、と思っています。 

 

 

そんな中での演技でしたからこそ、自分のイメージ通りに盛り上げることのできなかったフリーは、本当にさぞかし残念だったことでしょう。

 羽生選手は、「喪失感、悲しみがある」とインタビューで答えたようです。

→ http://mainichi.jp/articles/20160404/dde/035/050/018000c

 

そうでしょうね…

ただ応援しているだけのファンでさえ複雑な気持ちになるのだから、(笑) ご本人はどれほどかと、本当に思います。

 

でも、この記事に一緒に書かれている浅田真央選手の前向きパワーが、もの凄くて、それはちょっと嬉しい!(笑)

 

 

こちらは、羽生選手がインタビューに答えた動画です。

 

食べたいものを聞かれ、「今は食べ物のことよりも、やはりスケートですね…」と答えた羽生選手。

もう、さすがだわ…!(笑)と、思わず笑ってしまいます! 

そんな羽生選手だからこそ、あれだけのことが出来るのでしょう。

でも、どうか、足は本当にお大事に…!

「この性格を大事にしながら、またスケートに向き合いたいと思っています。」と最後に答えた、羽生選手。

本当に、ぜひ、大事にして下さい!(笑)

 

 

羽生選手はやはりフリー後は、本音ではとても悲しく、喪失感で一杯になったとのことでしたけど、

そのことさえも、何一つ無意味ではなく、無駄にはなっていないと、エキシビションを見て、そう思いました。

 

なぜなら、そんな羽生選手が、身体にも心にも、本当は激しい痛みを抱えながら演技してくれた、

このシーズン最後の「天と地のレクイエム」は、

その深い痛みや喪失感が全て、限りない優しさと切ない祈りに変わって、天に捧げられたように見えました。

本当に本当に素晴らしい演技で、

まさに本当の「レクイエム」になっていて、私は言葉に出来ないほど感動してしまいました…!!

 

もちろん、良い演技をしてくれると思ってはいたけど、 正直、ここまで出来るのか、同じ演技でもこんなに変わるのか、と驚いたほどです。

羽生選手の演技は、本当に、魂からの演技なんだ、と改めて思いました。

私は、こういう羽生選手の演技が、本当に好きです。

 

 

きっと神様は、この演技を最高に素晴らしいものにするために…

そして、その優しさを演技の隅々にまで滲ませるために、

羽生選手に、このような試練と痛みをもたらすことをお許しになったのかもしれない…

 

そんな風に思えて、途中から、泣けて泣けて、たまらなかったです。

 

 

「SEIMEI」では、大変さや苦しさの中でも、粘る羽生選手の姿、その生命力の強さを見せ、

「天と地のレクイエム」で、本当の強さとは、痛みを知る優しさから出てくるのだよ、と教えるかのような、この一連の流れ。

 

今回の世界選手権は、羽生選手が望んだ結果とはほど遠かったかもしれないけど、

でも、羽生選手が今シーズンやりたかったこと、プログラムを通して、本当は表現したかった事、伝えたかったであろうことは、

見事にこの「レクイエム」の中で成就しているように、私には思えました。

 

 

すごく感動しましたし、 

本当に美しい、優しい、清らかで、そして丁寧で繊細な、珠玉のレクイエムでした。

 

もしどこかから、本物の悪魔や悪霊たちが、この羽生選手を見ていたとするならば、

この演技を見て、きっと地団太踏んで猛烈に悔しがっていたことでしょう。(笑)

だとしたら、むしろこれは、「勝利」なのです。 

これこそが、神様が、今回の羽生選手に対して望んでいた一番の勝利だったのではないかと、私は強く思いました。

 

 

既に五輪の金メダルも、世界選手権の金メダルも持っていて、今シーズン、世界最高得点記録を(SPでもFSでも総合でも)全て手にした羽生選手。

 

神様はきっと、もう一つ金メダルを増やしたり、歴代最高得点記録を更新させることよりも、

シーズン最後に、もっともっと大事なことで、羽生選手以外には誰にもできないことを、

もう一つ、どうしても成し遂げてほしかったのではないかと… 

 

それゆえの試練ではないかと…

 

この演技を観ていたら、私にはそう思えました。

 

私は、アメリカのボストンという土地で、21歳の男性でありながら、

こんな深く繊細で優しい、心のこもった演技を見せてくれた羽生選手を、 本当に本当に嬉しく、本当に誇りに思います。

 

 

 

羽生選手、本当にお疲れさまでした。

そして、シーズン最後の最後に、心の中で大切な宝物にしたいと思えるような、最高の演技を見せてくれて、本当にどうもありがとう!!

 

 

私はこの演技もまた、一生忘れないと思います…!!

 

 

この状況、この結果が、こんな風に演技に活かされる形になったこと… 

間違いなく、偶然じゃないと思います。

 

きっと総合優勝していたら、(それでも素晴らしい演技だっただろうけど、)

こんなにまで優しい演技にまでは、ならなかったのではないかと…

 

全く想像していなかった「大どんでん返し」を最後に見せられたような気分で、

私はむしろ、すごく幸せな気持ちになりました…!(笑)

 

心がとても軽くなったし、たまたま通りで見かけた花が、いつもよりはるかに、美しく優しく見え、風に揺れる姿が、心にしみました。

 

 

羽生選手の上に、神様の豊かな祝福が、この先もずっと降り注がれますように…!!

 

お怪我が、少しでも早く良くなりますように…!!

心の奥の悲しみや喪失感も、少しでも早く癒えますように…

 

心から、お祈りしております。

 

羽生選手がよく言っているように、何一つ、無駄にはならないことに、

大きな希望を感じながら…♪

 

 

 

 

 


羽生選手お疲れ様でした!めげずに前へ!また強くなれる!

2016-04-02 | 管理人のひとり言

 

2016年の世界選手権のフリーが終了し、羽生選手は惜しくも逆転負けして2位になってしまいましたが、

あらゆることを誰よりも頑張ったのは、今シーズン成し遂げてくれたことを見ても

、またプログラムの難しさからも明らかだと思うので、本当にお疲れ様でした!

 

結果や演技内容は超悔しかっただろうと思うし、どれほどこのために努力してきたかを

思えば、凄いショックでしょうけれども、このハイリスクハイリターン、

かつ難しい和への挑戦で、普通は出来ない大変なテーマに挑みながら、

曲の編曲まで自分でやり、これだけの結果を出せたのは、楽なテーマや演技で結果を出すことよりずっと大変だったと思うので、

本当に凄く良く頑張ったと思いますし、本当に尊敬しています!

 

後半の、今回難易度を上げた、4回転サルコウからのコンビネーションジャンプを見られなかったのは残念でしたけど、

出だしの動作の一つ一つはとてもかっこ良くなっていて、他もポーズがより良くなっていた箇所がいくつもあり、目を引きました。

緊張か疲労がかなりあったように見えましたけど、

表現面に力を入れて練習してきたことがわかる、そんな演技だったと思います。

 

氷の状態もあまり良いようには見えませんでした。

おまけにリンクが狭かったので、スピードが出る羽生選手にはやりにくかったはず。

フェルナンデス選手以外が、ジャンプミス連発になったのも、氷の状態やリンクの広さなどが関係あるのでは…?と思いました。

スピードの出るトップ選手たちが、全力でやりにくいのではないかと…。

チャン選手もフェンスに激突していましたし、気の毒でした。

また、なぜトップ集団である第4グループの前に整氷しなかったのでしょう。そこは残念でしたね。

 

色々なことを言われている、例の妨害事件ですが、

私は羽生選手の感覚を信じているし、羽生選手が感じて訴えたこと、そこはむしろ全然疑っていません。

 

今まで、数え切れないほどの、信じられないほどの、あり得ないほどの、凄まじい嫌がらせの数々にも耐えてきた羽生選手が、そこまで怒るほどだったというのは、単にピリピリしていただけではなく、よほどのことだと私は思っています。

 

おかしな行為に抗議するのは当然で、ルール違反や不正に抗議するのも当然です。

そこは間違ってないと私は思います。

プルシェンコさんも、明らかにおかしなことにはハッキリ異議を唱えてきました。

 

ただ一方で、昨年の世界選手権で、その選手の本番に起きた、どう見てもおかしなことを、忘れていない人は多いと思うのです。

それがあったことで、結果的に得した選手は誰と誰だったのかとか、それが五輪開催国決定にどう影響したのか等を思えば、

選手たち本人が関係したことではなくても、勝手に逆恨みに思う関係者はいたでしょう。

 

この手のことは、権力闘争のありうるところでは、つきものですけど、

全ての真相は神様が、必ずご存知です。

故意なのかどうか、全てご存知です。

やましいところがない羽生選手は、正々堂々としていれば良いと思います。

いつか必ず報われますから。

 

羽生選手は汚ないのが嫌いだと思うし、

その選手を尊敬している部分があっただけに、一連のことはショックだったと思いますけど、

もしそれが故意なら、相手はそれだけ追い詰められてしまっていた証拠かなと思います。

 

きっと羽生選手の悔しさには、言葉に出来ない様々なものが沢山あると思います。

本当に良く頑張っていると思いました。

 

今回失敗したジャンプは、最近好調だったはずのサルコウと、武器であるアクセルなので、本当は踏切となる左足を痛めていないのかが心配です。

 

いずれにしても、前の記事で書いたように、今回のことは、羽生選手が凄いからこその試練だと思うので、それだけ天からも期待されている証拠でしょう!

また、色々な意味で、羽生選手はさらに、強く賢くなっていけると思います!

どうか、めげずに前へ!(笑)

そしてどうか、ゆっくりと休めますように…!

 

本当に大変な中、精一杯の心を尽くした演技を、どうもありがとう!!

 

ショートも本当に素晴らしかったのだし、堂々の2位、充分に立派です!!

おめでとう!!

 

来シーズン、羽生選手はさらにきっと強くて素敵な人になっていると思います。

そしてさらに素晴らしい演技が、羽生選手を待っていると思います!(笑)

 

どうか元気出して、まだまだある可能性を、そしてその情熱を大事に、また前に進んで下さい。

 

変わらず、心から応援しています!!

 

 

 

 

 

 


世界選手権2016、フリー直前の羽生選手に贈る言葉

2016-04-01 | 管理人のひとり言

 

羽生選手、ショートでほぼ納得出来る演技が出来たこと、本当におめでとう‼

 

演技最後をビシッと決めてくれたまでは良かったのですが、その後、興奮し過ぎた羽生選手の鼻の穴が今までにないほど広がっていくのを見て、そのアップ映像を見て、面白過ぎて爆笑してしまいました。

まあ、そのくらい、ここ最近は、色々なものと闘わざるを得なかった羽生選手は本当に大変だったからこその喜び爆発だったに違いないと思いますが、最後の観客への挨拶をする羽生選手の姿には、胸が打たれました。

再び最高記録と並ぶ出来のショート演技が見られたこと、とても嬉しく、幸せに思います!

 

絶対にやれると思っていましたけど、やはり練習の時に色々あったようで、出だしの時の様子は、ソチ五輪フリーの次くらいに、かなり緊張しているように見えました。

でも、演技冒頭で、目を閉じている羽生選手の姿を取り囲む空気が、美しく澄んでいくのを見て、素晴らしい演技になることを確信しつつ、祈りながら観させてもらいました。

グランプリファイナルの時より、ちょっと身体が堅くなっていたように見えましたけど、この状況で、しかも世界選手権で、良くまとめたと思います!

 

ステップが、途中でヒヤッとする場面が真ん中あたりでありましたけど、最初と最後のあたりはとても良かったです! 

やはり私が一番心奪われた瞬間は、なぜか、トリプルアクセルの着氷の瞬間とその後の動作でした。今回は3つ目のジャンプの成功を意味し、それはすなわちショートでの1位確定を意味していたと思うので、より感動がありました。

羽生選手も、英語のインタビューで、グランプリファイナルの時より喜びが大きいと語っていましたけど、私もそうでした。

細かい点はとにかく、観ていて本当に幸せに思える演技でした!

本当にありがとう!

 

他にも色々ありますし、他の選手たちの演技でも、今回は素晴らしいものが沢山ありましたが、詳しくはまた改めて書きたいと思います。

 

いよいよフリーですね。

 

ショート前の練習で、色々と、心乱されることがあったようですが、絶対王者を本気で目指すなら、そしてその資格が問われるならば、絶対に避けては通れない課題と試練だろうと、私は思います。

その資格が問われているのだということを、むしろ羽生選手は、大いに喜ぶべきでしょう。

 

本気で挑むのは相当な覚悟が求められ、遊びでは決して扱えない重大なテーマを、フリーで選んだ今シーズン、直前の世界選手権という最大の闘いの山場の直前である今、

あらゆる惑わしから逃れられ、本当の敵に太刀打ちできるよう、羽生選手には、次の一連の、重要な聖書の言葉を贈ってみたいと思います。

 

最後に言う。主に(神様に)依り頼み、その偉大な力によって強くなりなさい。

悪魔の策略に対抗して立つことが出来るように、神の武具を身に着けなさい。

わたしたちの戦いは、血肉を相手にするものではなく、支配と権威、暗闇の世界の支配者、天にいる悪の諸霊を相手にするものなのです。(エフェソの信徒への手紙 6章10~12節)

わたしたちがイエスから既に聞いていて、あなたがたに伝える知らせとは、神は光であり、神には闇が全くないということです。(ヨハネの手紙第一 1章5節)

怒ることがあっても、罪を犯してはなりません。日が暮れるまで怒ったままでいてはいけません。悪魔にすきを与えてはなりません。(エフェソの信徒への手紙 4章26,27節)

 

むなしい言葉に惑わされてはなりません。これらの行いのゆえに、神の怒りは不従順な者たちに下るのです。

だから、彼らの仲間に引き入れられないようにしなさい。

あなたがたは、以前には暗闇でしたが、今は主に(=神様に)結ばれて、光となっています。光の子として歩みなさい。(エフェソの信徒への手紙5章6~8節)

 

「神は、高慢な者を敵とし、謙遜な者には恵みをお与えになる。」

だから、神に服従し、悪魔に反抗しなさい。そうすれば、悪魔はあなたがたから逃げていきます。(ヤコブの手紙 4章6,7節)

 

 

 悪をもって悪に、侮辱をもって侮辱に報いてはなりません。

かえって祝福を祈りなさい。

祝福を受け継ぐためにあなたがたは召されたのです。(ペトロの手紙第一 3章9節)


以上、全て新訳聖書、新共同訳より引用



羽生選手が本当の闘いに勝利できますように、また今後もずっとこういった闘いに勝利し続けることが出来ますように、心からお祈りしています!


落ち着いて、集中して、安心して頑張れ~!!