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「24時間テレビ38」羽生選手の福島訪問記と、100%の気持ちを込めた「天と地のレクイエム」&「花になれ」

2015-08-27 | 歴代24時間テレビでの羽生選手のアイスショー演技・被災地訪問他

 

2015年8月22日(土)の夜、羽生結弦選手が、24時間テレビ38 に出演し、今年もアイスショーをやりました。

「被災地の想いをつなぐアイスショー」 

今年は、福島に焦点をあて、福島を羽生選手自らが訪問し、そこで出会った方を中心に100人近くをバスで招待し、東京都・東大和市のアイススケートリンクで開催。

 

さて、まずはこちらは、24時間テレビ開始後、武道館に現れた羽生選手の出演シーンを集めて下さった動画です。↓

http://www.dailymotion.com/video/x32nagn_150822-24htv-%E6%AD%A6%E9%81%93%E9%A4%A8%E3%81%AB%E7%99%BB%E5%A0%B4_sport

 

到着した羽生選手、握手するなり、肌が白いことを驚かれて叫ばれてしまいますが、大笑いしている羽生選手の豪快な笑いっぷりは、とてもお元気そうで、見ていて嬉しくなりました。(それもそのはず、この時既にアイスショーの収録を昼に終えていたと、判明します。)

”変態的な謎の歓迎”を見事に笑顔でかわし、無事に(笑)、会場へ入られましたが、

今度は、いつもの氷上の堂々とした様子とは違って、舞台上でどこか緊張気味の羽生選手が見られました。 

そういうのを見ると、やはり羽生選手は、フィギュアスケーターなんだな・・・なんて思います。(笑) 

ついでに、先日の羽生選手の「緊張しいです」発言や、織田さんの羽生選手への「ぐだぐだ攻撃」まで思い出した私ですが、これ以上書くと、 「愚だ愚だ攻撃!と言われそうなので、控えます。

舞台上で、羽生選手の来ているチャリTシャツがアップになりますが、羽生選手デザインの笑顔マークの横の、「ME」 と書かれたマークの中のニコニコ顔に注目です!

これも、どう見てもやはり羽生選手直筆のものでしょうし、「me」ってくらいなんですから、これもまた、羽生選手の自己像なはず。

こちらの「me」さんは、羽生選手デザインの左のものと違って、ちょっと「目(me)」に変化が加えてあり、まつげもないようですけど、それなのにやっぱり、こちらもとてもカワイイじゃないですか…。

これが、20歳の男性が描いたものだなんて、それもどちらも自分のイメージだなんて、Oh! 二つソロって、ますます ソロシイ…!! 

いつか、これらのマークの共演で、羽生選手独自の4コマ漫画でも描いていただきたいものです。 (笑) 

 

さて、こちらは、そんな羽生選手の実際の表情。 

画面右下に表示されていた羽生選手の様子だけをアップにしたものを動画化して下さったものです。 

→ その1  http://www.dailymotion.com/video/x32olm0_150822-24htv-%E7%95%AA%E5%A4%96%E7%B7%A8-%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%97%E3%81%AE%E5%BD%BC_sport

 続き その2 http://www.dailymotion.com/video/x32qmas

 

ひたすら続く、真剣な羽生選手の表情。

やっぱり、とてもお顔が白くって、こちらも見ていて、とっても面白かったです♪  

 

・・・羽生選手を見ながら、オソロシがったり、オモシロがったりしていないで、そろそろ真面目に書きます。

 

今年は、羽生選手のアイスショーは、生ではなくて録画放送、東京に福島の方々をバスごと招待して昼に開催され、リハーサルも含めて、

時間にも余裕をもって開催されたようでしたし、色々と工夫や配慮が沢山されていて、総合的には本当にとても良かったと思います!

 

福島へ行き、仮設住宅の人々や、福島の現状を伝える活動をしている方ともお話し、直接自分の眼で現地を見てきた羽生選手。

また、相性も良く信頼関係の厚い指田さんの生歌で、さらに被災地の学生さんたちが一生懸命歌う歌に合わせて演技をするという羽生選手の演技が、

もの凄く心の込められた演技にならないはずはありません。 もう見る前から 絶対に素晴らしい演技になるだろうな、と…。

 

しかし、羽生選手の演技の直前に出てきた「災害救助犬」の話で、先に泣かされてしまいました。 

長きに渡り、怯えて震えて、出てこられなかった犬。 

同じように、事故後、福島に残された多数の動物たち、飼い犬や飼い猫が悲惨な状態に陥ったことを思い出してしまいました。

世の中、本当にいろんな役割の人が、本当にそれぞれの立ち位置で頑張ってくれていて、そうやって世界は成り立っていますね・・・

 

羽生選手のコーナーは、福島訪問の様子から、始まりました。

事前にニュースで流された映像とは、また違う映像だけが流され、きっと本当はもっとたくさんの映像があったんでしょう・・・

できれば全部を、一度に続けて見たかったな!と思いましたね。(笑)

 

福島訪問から始まり、アイスショーも含めた、24時間テレビ内での羽生選手コーナーの動画全体はこちら 

→デイリーモーション動画  http://www.dailymotion.com/video/x32nful_150822-24htv-%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E4%BB%AE%E8%A8%AD%E4%BD%8F%E5%AE%85%E8%A8%AA%E5%95%8F_sport

 

羽生選手は今回、最初に、「天と地のレクイエム」を 

次に、衣装を着替えて、「花になれ」を、指田さんの生演奏+南相馬市の合唱団の女子学生の皆様(MJC)との共演で、心を込めて演じて下さいました。

 演技だけの動画はこちら↓

 

 

 

 演技はどちらも、非常に丁寧に、細心の注意を払いつつ、一つ一つの動きにとても深く心を込めて下さっていました。

どちらも深い思いやりに満ちた演技で、非常に素晴らしかったのですが、だからこそ、「天と地のレクイエム」の時の、やや遠慮がちの解説が、

テレビで観ていた時には、何を言っているのかよく聞こえなくて、ラジオで入る雑音みたいに聞こえてしまい、羽生選手の演技を見る集中力を妨げてしまう状態になっていたのが、かなり残念でした。 

それがなかったら、もっとたくさんのものを感じ取れた気がしました。 

今回の趣旨を思えば、初めてフィギュアスケートを見る方には、ある程度必要だった説明なのかもしれませんが、ならばせめて、演技が始まる直前と直後に、あの解説を振り分けてくれたほうが、まだ良かったようにも、思いました。 

あるいは、羽生選手の口から、どこかでそれを語ってもらうとか…

特に、犠牲者の数については、演技の直前に明確に語って下さったほうが、よかったように思います。

全身全霊で羽生選手が表現してくれているものを、受け取り手が全身で「感じ入る」機会を大事にしてもらえると、嬉しいですね。

 

「解説」の「朗読の仕方」もまた、「表現」の一つなので、それと演技がピッタリと一致していないと、違和感が出てしまうのかも・・・。

 

それから、例えば、最後の、「前を向いて生きるしかない」 という言葉。  

その通りではありますし、人の状態によってはピッタリくるだろうと思うのですが、不特定多数に向けられてしまうと、「・・・しかない」は、その言葉の声の出し方、言い方にもよりますけれども、やはりやや後ろ向きすぎる、足を引っ張られるような印象のある言葉だと、私には感じられました。

以前の時は、振付師の宮本さんが、「前を向いていこう、という思いを込めた」、と語っていたかと思います。 

「~よう」と、「~しかない」は、結構印象が変わります。 「花になろう」と、「花になるしかない」には、大きな違いがあるように。

今回の羽生選手の演技を、「音なし」にして改めて動画で見た時、私には、「前を向いて生きるしかない」というよりもは、もう少し「自分の意思で」、ゆっくりとでもいいから、前を向いていこうとしている・・・ そんな意思を表したような演技をしてくれた印象を、受けました。

今回は、きちんと「レクイエム」になっていたように思います。

 

羽生選手は、自分が落ち込んで悲しい時には、とことん悲しんで涙を流して、それから立ち上がるようなことを度々語ってきているので、 

「天と地のレクイエム」では、まずは見る人のその悲しみに寄り添い、共鳴する演技を志しているように、私には感じられます。

そこに、羽生選手の思いやりを感じます。

 

そして、私が強く感じたのは、「震災を、僕は忘れない」という、羽生選手の強い意志です。

「忘れないで」とか、「忘れないで下さい」と、お願い調で言葉にしてしまうよりも、 「僕は忘れません。」「被災地は、まだこうい状態だと、知ってもらえたら。」という言葉を使ったほうが、羽生選手にとっても、観る人すべてにとっても、 より良いのではないか・・・ なんてことを、ちょっとだけ思いました。

今回、羽生選手はこの言葉をテレビ内では口にはしていないのですが、演技中の解説が「忘れないで下さい」を言ってしまったので、そこは私としてはちょっとだけ残念でした。

 

なぜなら、「忘れないで」や「忘れないで下さい」という言葉は、かならずどこかに存在している、「忘れたい」人たちや、「忘れなければやっていけない」ほどに傷を負った人たちのの自由や、弱さ、苦しみを、認めてあげられていない印象になってしまうように感じられるからです。

この言葉は多分、被害のなかった地域の人たちだけに向けている時は、そこそこ効果的です。

でも、全国放送ですので、被災者も必ず多数見ているだけでなく、東日本大震災では、映像を見ただけでショックを受けて精神ダメージを負った方々が出たほどでしたので…。

「忘れなければ、死ぬしかないほど辛い」という状態の人も、必ずどこかにいるであろうことをも、できれば、「忘れないでいたい」です。

 

「僕は忘れません。」「 僕は、あなたがた(被災者)のことを気にかけています。」 という言葉のほうが、今の羽生選手にはよりピッタリくる気がします。

そして、そのほうが、どこかの誰かの心を傷つけることなく、済むように思います。 

羽生選手が、自分の強い決意を語っただけなので、「ごめんなさい、今の私には、辛くて無理なんです」という人たちの心も、そのまま認めてもらえる感じがするからです。

多くの人の自発的な、「羽生選手がそうするなら、私も忘れません。」という意思や、「羽生選手は偉いね。 私もできる何かをしようかな」 というものを引き出しやすく、誰かの心の傷を無理にえぐることなく、より多数の人に、受け入れてもらいやすくなるような気がします。

結果、羽生選手の心も傷つかずに、同時に羽生選手の思いも達成しやすくなるのではないかと…。

 

これは私の想像に過ぎませんが、羽生選手はきっと、ショーなどで「きゃあきゃあと」騒がれれば騒がれるほど、地元に帰って被災地の現実を見た時の、その「華やかな世界」とのギャップが凄く、より強く、心を痛めてしまうのではないかと、金メダリストになった後の羽生選手を取り囲む様子を見ていて、私は感じていました・・・。

 

でも、真実を見つめる強さを持ち、「忘れない」決意をし、自分の弱さを人前で平気でさらけ出すことができ、恐れなく何かを次々と実行できる羽生選手は、やはり色々あっても、最終的には、すごく「強い」人の一人だと、私は感じます。 

すごく感動するし、本当に頼もしい限りです。

そんな羽生選手を応援していて、本当に良かったと、心の底から思います。

でも、そこまではとても出来ない人たちも、多くいて――― それでもいいのだと、私は思います。 

 

バラが桜のようになろうとしても無理があり、 桜がバラのような咲き方を目指す必要もない。 

その人それぞれに、与えられている「ギフト」は、人それぞれ、違うのだから。

 

羽生選手を見ながら、ちょっとした辛さを抱えているかもしれない、どこかの誰かの参考になれば・・・ 幸いに思います。

 

でも、総合的には、希望が強くあらわされた「花になれ」とのセットにされたことで、そこに「羽生選手の半端なく本気な、強い被災地への思い」がよく伝わってきて、とても良かったと思います!!

二つもやってくれて、そしてどちらにもトリプル・アクセルが入っていて… 最高のものを全力で見せようとする、羽生選手のその強い意欲と深い思い、優しさに、とても胸が打たれました。

 

 

さて、お次は、是非ともすべての皆様に見て頂きたい、 24時間テレビ放送翌日の、24日月曜日に放送された、ニュース動画です。

それまでに出されていなかった羽生選手の映像や福島訪問での様子、仮設住宅の方々の思い、アイスショーの舞台裏、そして「花になれ」の演技すべてと、羽生選手が演技後に語った思い、さらには、福島の方々の感想までもを放送したもの。

より、完全に近い形で、羽生選手の「花になれ」の演技が見られます!

→ http://www.dailymotion.com/video/x32u4l8_2015-08-24-every-%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%BC%E8%88%9E%E5%8F%B0%E8%A3%8F_sport

 

冒頭で、指田さんや合唱団の女子高生たちとリハーサルをやる羽生選手。

指田さんと入念に打ち合わせをし、一緒に「ぼくた~ちも、はな~にな~れる~♪」の部分を、歌っている羽生選手がしっかりと映っています!

といっても、説明のために一部を軽く歌っているだけで、本格的に歌っているわけではないのですが。

でも、どこかの羽生ファンに勝手にかけられたという、「歌うと、ジャイアンかも?疑惑」 が見事に払しょくされて、良かったですね! (←そんな疑惑を勝手にかけたのは、誰ですか!(笑))

 

そしてこの直後に、指田さんに、「音楽をすぐに続けないで、一瞬の間を置くように」お願いしている羽生選手。

これは、羽生選手の要望だったと判明。  個人的には、こういうところはすごく良かったと思います…!!

まさか、今回は、「演技: 羽生結弦  演出:羽生結弦 」 だったのでしょうか? 演奏の指田さんとは、やはり息もぴったりでしたね。

 

最後に、「皆さんに届くように、精一杯 自分の100%の気持ちを込めて、滑りました。」と、きっぱりと語ってくれた羽生選手。

本当に、「100%の気持ちを込めた」と、観ている側にも伝わる演技でした。 とても素敵でした。

歌っている合唱団の少女たちの、抑えきれないような嬉しそうな顔。   

きっと、羽生選手との共演は、すごい希望と目標になっていたと思うし、一生忘れられないほどの、最高の思い出になったことでしょう。

 

このアイスショーでの羽生選手の演技は、とても丁寧な一つ一つの動作、あえて作った複数の「ため」の演技箇所が印象的でした。 

そして、羽生選手が、福島の方々の「心に寄り添うような演技」を意識しているのが、よく解りました。

 

今日ほど、羽生選手の応援をしていて、本当に良かったと思えた日は、なかったかもしれないほどです。

金メダルを取ってくれた時も、心の底からそう思ったけれども、それ以上に、とても書けないほどに本当に感慨深いものがありました。

 

過去の色々なことが、周りの人たちの色んな思いが、「つながって」いって、笑顔になっていくような・・・ 本当にそんな感覚がありました。

 

今回、スケートだけでなく、羽生選手にはもう一つ、ものすごい才能が備わっていると気が付きました。

仮設住宅の裁縫教室での羽生選手の様子を見ていて、ややご年配の女性集団の中でも、全然違和感なく溶け込んでいた羽生選手。

「この裁縫教室のメンバーには、一人だけ、ちょっと若い人もいるんだけどね~」などと言われても、「ああ、そうですね、あの人でしょ?」と、思わず言ってしまいそうな雰囲気で、混ざっていました。(笑)

以前、小さい子供たちを相手にしていた時の羽生選手も、その子供たちと同じレベルにまでなって、完全に「子供化」していたように見えたので、

羽生選手は、相手の人と「同じ目線に立って」「同じような状態になって」話すことができる人なんだな…と。

(実はこれ、昨シーズンの「オペラ座の怪人」のファントムを見ていた時にも気が付いたことだったのですが、その辺はまた改めて・・・。)

 

幼稚園児から90歳代まで、ファンがいるという羽生選手ですが、それは他でもない、羽生選手自身が、それほどの幅広い年齢の人に対してでさえ、対等な立ち位置で向かい合い、共感することが出来るような人だからなのではないかと、しみじみと思いました。 

 

福島の悲しい現場に向かう車の中や、黒い袋が積み上げられた場所のすぐそばに立ちながらの、恐れのない毅然とした態度も印象的でしたし、そういう面も含めて、羽生選手には普通の人にはできない、稀有な「適性」がことごとく備わっていて・・・ 

それらを見る限り、羽生選手がやろうとしていることは、やはり羽生選手の使命なのだなと、改めてそのように思わされた、一連の放送でした。

 

こちらは、22日の「24時間テレビ内」で放送された「花になれ」と、24日のニュースで放送された「花になれ」の、両方の映像を、

動画主様が並べてくださったものです。 ↓

http://www.dailymotion.com/video/x32vflk_24-ev_sport

 

左の、「24時間テレビ」内の演技では、観客の様子を映していた場面が、右の24日のニュース動画のほうでは、きちんと羽生選手の演技を映していて、さらに一部ではありますけど、違う角度から取って下さった映像を採用してあるので、こうして並べてみることで、全体がよく解ります。

画面2分割でもいいので、できれば、羽生選手の演技のみのすべてを、きちんとどこかで見られると、ファンとしてはとても有難いのですけれども・・・。

日テレの24時間テレビ関係者の皆様には、今後に期待していきたいと思います!

 

こちらは、さらに別のニュースで特集された、24時間テレビでの感動シーン特集として、羽生選手の「花になれ」の演技と、演技後の羽生選手からのコメントを放送して下さったもの。既出映像も多いですが、映像がキレイです。

http://www.dailymotion.com/video/x33ju3e_2015-08-29-%E8%A2%AB%E7%81%BD%E5%9C%B0%E3%81%B8%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%82%B8_sport

 

 

「花になれ」の最後の羽生選手の表情は、本当に、今まで見たことないほどに、嬉しそうで、幸せそうで、とても輝いて見えました。

「僕たちも、花になれる・・・!」と、心からそう確信しながら、羽生選手が観客の福島の方々に向けて、またテレビで観ているすべての人たちに向けても語りかけている、そんな優しい笑顔に見えました。

本当に良かったな、と・・・  心の底からそう思える笑顔を見せてくれて、本当にありがとう。

そして、最後の福島の方たちの感想を聞いていて、思わず涙がこぼれました。

 

羽生選手は、「皆さんに喜んでいただくためにも、試合で結果を出すことが大事」と、語っていましたけど、もちろんそうなのですが、

福島の方々が感想で語って下さったみたいに、「一生懸命滑ってくださって、それが本当に有難い」という、まさに、その言葉に尽きると思います。

羽生選手の最大の魅力は、その「全身全霊」「一生懸命」な思いや素直さ、情熱、優しさが、ストレートに届き、強く伝わってくる、そういう部分。

それは並外れて凄いし、やはり、技術的にも非常に優れたレベルにまで到達しているからこそ、自由自在に表現できることでもあって、

そういった総合的な結果として、試合での結果もついてくることになれば、きっと一番嬉しいだろうと、私は思います。

 

「花になれ」の演技については、もう何も言うことがなく、何か書くのも、申し訳ないような気がします。

 

このブログのタイトルを、この演技のタイトルから使わせてもらっていて、本当に良かったと思いましたし、とても幸せに思いました。

 

自分がかつて感じた、この羽生選手の演技から受け取った、深い慰めや共感、自分への正直さ、希望や勇気、優しさに満ちた力強い励ましなどを、福島の方々にも少しでも感じてもらえたなら、

羽生選手を応援してきて、多分、私にとって、これ以上に良かったと思えることはもうないのではないか、と思うほど、嬉しかったです…

 

本当に・・・

そう結んで終わりにしたい・・・

 

ところですが、

 

 

いやいや、まだまだ、羽生選手の演技には、まだこの上が絶対にあると私には思えるので!(笑)

 

この先も、自分に出来る範囲で、応援していきたいと、思います!(笑)

 

 しかし、「花になれ」の最後に見せてくれた、本当に輝くような喜びにあふれた、羽生選手の笑顔。

見たことないほどの最高の笑顔だな… と、思って、

あれ? いや、ちょっと待って、どこかで似たようなのを見たことがあるような気がするけど…? 

と、思い出したのが、やっぱり、これ。 ↓

 

 

似ていた~~~!!!(笑)

 

24時間テレビでの演技放送後の、武道館での羽生選手のコメントが、こちらです。

 

感想を振られた少ない時間の中で、放送されなかった福島の実態を、少しでも伝えようとしてあえてチラッとでも話してくれた羽生選手に、感動しました。

そういう羽生選手の行動と姿勢の一つ一つに、感謝したいと思います!

 

羽生選手、どうもありがとう!!

いつも書いている気もするけど(笑)、今回は本当に「万感の思いを込めて」、ただ、「ありがとう・・・!!」の言葉を、贈ります。

 

そんな数えきれないほどの多くの人たちの想いを、自分に出来る範囲で、出来ることで つなごうとしてくれる羽生選手には、ただ頭が下がる思いです。

さすが、「出来ることを、出し惜しみしない」主義の、羽生選手。

羽生選手を見ていると、私も、「本当にやるべきことを、きちんと全力でやれているのかどうか」―――そんなことを、いつも思わされます。

 

 

今回の一連の映像を見ていて、私は、聖書にある、非常に有名な、次の言葉を思い出しました。

 

悲しむ人々は、幸いである、  その人たちは、慰められる。

柔和な人々は、幸いである、  その人たちは、(神から約束された)地を受け継ぐ。

義に餓え渇く人々は、幸いである、  その人たちは満たされる。

憐み深い人々は、幸いである、  その人たちは憐みを受ける。

心の清い人々は、幸いである、  その人たちは神を見る。

平和を実現する人々は、幸いである、  その人たちは神の子と呼ばれる。

義のために迫害される人々は、幸いである、  天の国はその人たちのものである。」 (マタイによる福音書5章4節~10節/ 新共同訳)

 

解りやすい、英語版をも載せてみます。

Happy are those who mourn;   God will comfort them!

Happy are those who are humble;    they will receive what God has promised!

Happy are those whose greatest desire is to do  what God requires;    God will be merciful to them!

Happy are the pure in heart ;   they will see God!

Happy are those who work for peace;   God will call them his children!

Happy are those who are persecuted because they do what God requires ;    The Kingdom of heaven belongs to them!」

(Matthew chapter 5.  verse 4―10)  (Today's English Version)

 

 

これは、「山上の説教」と呼ばれる、非常に有名な、イエス・キリストが大群衆に向けて語った言葉です。

 

これらの一連の言葉の最初には、次の言葉があります。

「心の貧しい人々は、幸いである、  天の国はその人たちのものである。」 (マタイ・5章3節 新共同訳)

「Happy are those who know they are spiritually poor,  the Kingdom of heaven belongs to them!」

 

 ここで、「心の貧しい」と訳されている言葉は、英語だと、「spiritually poor」となっていて、「心」と訳されていますが、「霊」の状態が「poor」=貧しい、すなわち、息も絶え絶えで枯渇し、餓え渇き、あるいは、ボロボロになっていることを表しています。

「自分は救われなければならない状態にある」と、自分でわかっているほどの状態を指すと言われます。

そのような人は、謙遜な状態になるので、「幸い」であり、「天の国はそんな人たちのものである」と、イエス・キリストは大勢の群衆に向けて語ったというのです。

 

「立派な行いをした人だけが天国に行ける」、「自分の思いや願いがすべてかなって、すべてが順調なことこそが、幸せ」

だという一般的なイメージと、正反対のことが述べられています。

 

 

 悲しみや、困難のふちにある方々に、少しでも希望が見え、幸せが待っていますように…!

そんな人たちのために、できることを精一杯やろうとしている羽生選手を始め、それに協力して下さる多くの方々の上にも、更に大きな幸せが、この先にありますように…!!

 

そして、お一人お一人が、素敵な「花」になれますように…!

 

 


24時間テレビ38(2015年)直前、福島を訪問した羽生選手と、そこで見た現実のニュース動画

2015-08-21 | 歴代24時間テレビでの羽生選手のアイスショー演技・被災地訪問他

最新情報追加: 8月22日、 アイスショーの場所は東京都の、「東大和市のスケートリンク」と判明、

                   福島訪問の際に出会った方を中心に、福島の方、およそ100人程度を招待してあるそうです。

               時間は、夜、およそ8時45分ごろから。 

               演目情報の最新情報: 演技は、被災地への思いを込めたもの、2つだそうです!  

               一つは、福島の南相馬合唱団(MJC)とのコラボ、だと、直前報道では言っています。

               直前リハーサル中の、羽生選手の映ったニュース動画はこちら → http://www.dailymotion.com/video/x32m0sc_150822-24htv-%E7%9B%B4%E5%89%8Dsp_sport

 

               共演の指田さんは、「花になれ」を歌うと、ツイッターで報告されています。 →指田さんツイッターhttps://twitter.com/sashida_fumiya?lang=ja

以上、追加情報

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羽生選手が、明日から始まる「24時間テレビ38」(2015年)のために、福島を訪問されています。

そのニュースの動画をあげて下さった動画主様がいらっしゃるので、ご紹介します。

 

デイリーモーション動画→ http://www.dailymotion.com/video/x32gso8_150821-%E5%BD%BC%E3%81%8C%E7%9F%A5%E3%82%8B-%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E3%81%AE%E7%8F%BE%E5%AE%9F_sport

 

富岡町の現実を伝える活動「富岡町の語り部」をされている遠藤さんが、羽生選手へと見せて下さる笑顔。

 

辛いけど頑張ろう、という気持ちと、このように真摯に報道して下さること、羽生選手がわざわざ来て話を聞いて下さることへの嬉しさと、

きっと様々な思いが交錯していらっしゃったことでしょう…

 

 

 

羽生選手が、あそこまで出向いていることの意味。 

その重さ。

羽生選手の思いを知るためにも、すべての羽生ファンの皆様に、出来ればこのニュース動画は見て頂きたいと、私は思いました。

そして、ここまで報道して下さった報道陣にも、感謝したいです。

 

もっともっと悲惨な現実は、沢山あったし、今もあると思うけど、おそらく、それらは、この番組で放送できる内容ではないだろうと思うので…

 

これを見ながら、泣いている人は沢山いるかもしれない。

その涙の理由や、思いは、一律ではなくて、きっと理由は様々だろうと思います。

 

黒い袋が積み上げられた山の近くまで行っている羽生選手の身を案じて、色々と気を揉んで心配しているファンも沢山いるかもしれない。

それは、人間として普通の感情だと、私は思います。

 

沢山の人の心を引き裂き、多くの人を混乱させ、絶望させ、今も心を分断させている、重い重い出来事だということ。

今も黒い袋は増え続け、誰かが作業をし続けていて、今も原発敷地内で命のリスクを懸けながら、大勢が作業をしていて、

そのうえでやっと、今の日本がかろうじて成り立っているということ。

あの日から、この地で、周辺で、関係した人々の間で、どれだけ沢山の涙が流されてきたのか。

 

その一部を、少しでも伝えようとして下さる、羽生選手の思いと行動力には、ただただ「ありがとう」、としか言えません。

 

 

羽生選手が福島でアイスショーと聞いた当初は、正直、私はかなり胸が痛かったです。

 

羽生選手は、20歳の、将来を期待されているアスリートですから…

 

でも、私は、泣くならば、むしろ本気で祈ることを決めました。

「何も出来ない」なんてことは、ない。

 

 

ここで伝えられた内容は、私は、ほぼ全部 知っていました。 

 

でも、この放送を見ていて、私は泣きながらも、きつい状況を潜り抜けてきたはずの、富岡町出身の「遠藤さん」の穏やかな優しい表情、そして、

彼の話を真剣に聞き、頷きながら、その気持ちを受け止めようとしている羽生選手、

迷いも恐れもなく、真剣そのものの表情の羽生選手を見ていたら、最後には、希望と感謝しか湧いてきませんでした。

 

過ぎた時は戻らない。

でも、悲しみの涙は、深ければ深いほど、大きな喜びの涙に変わる瞬間は、きっとある…

何かは失っても、きっともっと大切な何かに気付いたり、もっと大事なものを得られることもある…

 

闇がより深いほど、「希望の光」は、より強く輝いて見えると言います。

 

 

この映像と、そこに映る羽生選手の様子を見ながら、そして、番組の最後に語る羽生選手の言葉を聞きながら、そう感じることができました。

 

 

お互いを思うからこその対立、真剣で切実だからこその分断、命がけだったからこその傷つけあい。 

そんなものを数えきれないほど生じさせた、大震災、大津波と、それに続く未曾有の原発事故。

 

でも、羽生選手が言ったみたいに、

「人と人のつながりって、すごく難しいですけれども、

でも、みんな同じようにつらい思いをしている。絶対につらい思いを共有できると思うのに…」

それを、その可能性を、今は信じたいですね。

 

そしてきっと、人によっては、

「離れていってこそ、冷静になれて、再び思いやりあえるようになることもある…」

「離れることこそが、精一杯の、その時に出来る、お互いへの、”最高の思いやり”だった」 という側面もあるのだろう、と、 私は信じたいです。

 

 

テレビがこのように事実を伝えて下さっただけで、どこかから見ながら、堪えきれずに涙をながしながら、心の奥で感謝している人達がいることを、私は確信しています。

 

制約や規制、恐怖、圧力等、色々なものがあっただろうに、

勇気と使命感をもって、ここまで映して伝えて下さったことに、まずは私は感謝したいです。

 

そして、あの増え続ける黒い袋の山の陰には、日々、それを作る作業をしている「人間」が、大勢いるということも、忘れないでいたいです。

恐怖や不安と闘いながら、生活をせざるを得ない子供たちが大勢いることも。

 

 

明日の夜は、いよいよアイスショーです。

羽生選手、指田さん、合唱団の皆様、現地でご覧になる方々、報道される方々、テレビの前でご覧になる方々すべての、健康と心が守られながら、素敵なアイスショーになりますように、お祈りしています!

 

演技は、「花になれ」。 指田さんのオフィシャルツイッターで報告されています。→ https://twitter.com/sashida_fumiya?lang=ja

時間は、新聞によれば、8時45分頃から、「金メダリスト 羽生結弦 アイスショー 被災地の思いをつなぐ」となっています。

(追加: 直前報道によれば、演技は二つだそうです!)

 

 

今一番、希望が必要な方々の心に、届きますように…!!

 

最後には、こんな笑顔が少しでも広がっているといいですね!↓

 

 

羽生選手、指田さん、合唱団の皆様、   希望を胸に、頑張れ!

 

 

 

 

 

 


2015年の「24時間テレビ・38」でアイスショー予定の羽生選手と、NHKあさイチでの質問募集

2015-08-18 | 歴代24時間テレビでの羽生選手のアイスショー演技・被災地訪問他

8月19日、演目情報を追加変更しました。 8月22日、時間情報、場所情報、演目情報をさらに追加変更しました。

 

 (お知らせ:  夏季限定、ブログのデザイン着せ替え中です。)

 

昨年もやった、日本テレビ系列の、「24時間テレビ」内での、羽生選手のアイスショー。

今年(2015年)は、今のところ昨年のように観覧募集等もなく、どうなっているのかな?と思っていましたが、

やはりアイスショーはやるようで、22日(土曜日)の20:45(午後8時45分ごろ)~になるようです。

 

 

(追記: 報道によれば、「南相馬市の合唱団と共にアイスショー」だとのことですので、最初は、演目は「花は咲く」になるのではないかと思ったのですが、その後、指田さんご本人から、共演して「花になれ」のほうを滑る予定だとの情報が入り、さらに、

日テレの当日報道では、演技は2つやるそうで、一つは、南相馬市の合唱団(MJC)とのコラボになる、との情報になっています。

指田さんのオフィシャルツイッター → https://twitter.com/sashida_fumiya?lang=ja (「花になれ」だと明記されています。)

とてもビックリしましたが、確かにそれだと、歌詞の意味を考えても、とても素晴らしいものになるのではないかと…。何であれ、楽しみに待ちたいと思います!

 

場所は、東京の東大和市のスケートリンクで、福島の方およそ100人程度を招待してある、とのことです。

時間は、夜8時45分ごろからになる予定だそう。  )

 

 

数か月前に、羽生選手が福島訪問した時のニュースは、全国放送はされませんでしたが、今回は、全国放送。

 

そもそも、24時間テレビへの出演自体が、羽生ファンの間でも、羽生選手のスケジュールや体調、競技への影響等の気遣いから、賛否両論あったようですので、きっとファンお一人お一人、ファンの数だけ、また色々な意見があるだろうと思います。

 

でも、どんな意見でも、そのほとんどは、きっとお一人お一人が、羽生選手のことを本気で考えた上での意見であると思います。

 

24時間テレビの報道陣には、どうか、出来る限りの、「多角的視点に立った」 「真実」や「現実」を伝えてほしい、と、

私は個人的には、そのように思います。

 

羽生選手は20歳。

五輪・金メダリストではあるけれども、未来ある、一人の青年です。

 

 

今年の8月15日前後、いつになく、太平洋戦争ものが沢山、放送されていたように思います。

 

 

重すぎる事実は、あまりにも時が経ちすぎてから、やっと多くに知られることもある。

 

でも、それでいいのか。

情報の手遅れが、人の生死を分けることは、沢山あります…

 

また、多くの人が、真実を知っていたら、悲劇の連鎖が続くのを避け、どこかで何かを変えることが出来た可能性も。

 

2011年から今日まで、福島については、真実はどのくらい報道されてきたのか。

 

  

 

羽生選手は、もし本当に福島にまで行ってアイスショーをやるとしたら、相当な使命感と、深い思いを胸に抱えて、やるのだろうと思えます。

放送する側の方々も、同じくらいの使命感と責任をもって、向き合って頂けたなら、羽生選手のやることも、それに比例して、より報われるような気がします。

 

 

2011年に、陰で沢山、涙を流したはずの、羽生選手。

 

つい先月までのアイスショーでも、被災地を思って、思わず涙を見せていた羽生選手。

 

その羽生選手が、自分でデザインしたという、このマーク。 → 

 

可愛すぎる、でも、ホッとするような笑顔・・・

 

そんな、思いやり溢れた優しい笑顔が、少しでも日本中に広がることを願って・・・

 

 

「24時間テレビ」 のホームページは、こちら。→ http://www.ntv.co.jp/24h/

 

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チャリティグッズ販売のページは、こちら → http://www.ntv.co.jp/24h/shop/

 

 

羽生選手の努力と行動が報われ、羽生選手の健康が確実に守られ、一人でも多くの尊い命と健康が尊重され、傷ついた心が癒され、

福島で、壮絶な思いをされた方々の心と、未来ある世代が守られていくように、そして、今後、少しでもより良い道が開かれていきますように、お祈りしています…!

 

また、大震災・原発事故以降、福島を離れ、被災地を離れ、故郷を離れ、もしかしたら、悲しく複雑な思いで、

涙と共にこのアイスショーをご覧になることになるかもしれない、数えきれないほどに多くの方々のためにも、幸せな未来があるように、お祈り致します…!

 

 

羽生選手、 どうか無理しすぎない程度に・・・  そして、希望を胸に、頑張って!

 

ただ、その気持ちが伝わっただけで、十分すぎるほど、励まされる人、嬉しい人は、沢山いると思いますから!

 

どうか、羽生選手にとっても、観る側の人々にとっても、その時間が、掛け替えのない、宝のような時間となりますように…!

 

 

もう一つ、情報です。

 

今月の、28日(金曜日)に、NHKの「あさイチ」という番組の「プレミアムトーク」に、現在のところ、羽生選手が出演予定です。

そこで、番組で、羽生選手への質問を募集しています。  → https://pid.nhk.or.jp/pid05/enquete.do?enq_id=ENQ0092101

募集は、26日(水曜日)の、正午までだそうです。

 

こちらは、質問とメッセージの、両方です。 → https://www.nhk.or.jp/asaichi/quest02/index.html

 

どんな本音トークが聞けるのでしょうね?! 楽しみにしています!

 

 

 


「バラード第一番」難易度アップ版再演を決めた羽生選手の熱い思いと、練習映像

2015-08-12 | プロアスリート羽生結弦・羽生選手関連ニュース

2015年8月7日(日本時間)、羽生選手のトロントでの練習が公開され、新SPが明らかにされる予定だというこの日、なぜかネット・ニュースのトップにズラリと並んだのは、「羽生、平昌五輪後に・・・引退」だの、 「プロ転向表明」 だのという文字。

一瞬ドキッとしたものの、よく読めば、今まで羽生選手が言っていたことをそのままさらに繰り返して言っているだけのことで、なんでこれがこの日のトップニュースになっているのかと問えば、理由は多分、羽生選手の新SPが、「バラード第一番再演」だったため、特に目新しいニュースとは言えなかったから、こちらがクローズアップされてしまっただけ、ということなのではないか、と推測しました。

やはり、羽生選手は特に「引退宣言をした」つもりではなかったようです。(冷静に考えて、このタイミングに引退宣言するのは意味不明ですしね…)

 

こちらが、真相だという最新記事。 → 読売ニュース記事  http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150811-00050018-yom-spo

さらに、動画ニュース → 報道に戸惑って釈明している羽生選手 その1  http://www.dailymotion.com/video/x30yhof_2015-08-09-%E5%8E%BB%E5%B0%B1%E3%81%AE%E7%9C%9F%E6%84%8F_sport

続き  その2  http://www.dailymotion.com/video/x313ajm_2015-08-10-every_sport

 

関係ないけど、この、赤と黒の練習着、とても似合っていますね! 羽生選手、赤が好きでしたものね!

ソチ五輪の「白と赤」の日本の公式ジャージも似合っていましたけど、ああいう赤の入り方のデザインは、羽生選手はとても似合いますね。

 

 羽生選手は、この映像の中で、こう語ってくれています。

 「ピョンチャンで金メダル取るつもりしかないですけど、いや、”そのためだけに”今、頑張ってやっているので、その3年間で出来得る限界の演技を、ピョンチャンまでに完成していけたらな、と…」

 

個人的には、羽生選手がかつて語ってくれていた「目標の技」であるものが、どこかで成功できるのを見られる日が来るといいな、とそう願っています。

それが今の大きな夢ならば、出来る限り、それが叶いますように…! 

 

さらにこちらは、バラード第一番の練習映像だけにしたものです。

  

 

 

今回、一連の報道を見て、私は色々なことを思いました。

まず、羽生選手は昨シーズン、本当に本当に大変だったから、色んな意味で、今もその影響は沢山あるのだな…ということ。

だからこそ、その中でも、ベストを尽くすための選択をしているのだということは、よく伝わってきました。

 

ちょっと気になったのは、「新SPは、再びバトル振付で、羽生選手のリズム感を活かしたもの・・・」だとオーサーコーチが語ったという報道が、またもや「真実と違っていました」という結果に終わっていること。

これについては、(またか…)という残念な気持ちになってしまいました。 なぜこういうことが、繰り返されてしまうのか。

真相はわかりませんが、羽生選手は、「世界選手権前からSPのシーズン持越しを決めていた」と語っていることから、推測ですが、羽生選手の希望と、オーサーコーチの予定や意見が食い違っていて、「色々悩んだが結局、羽生選手の決断を尊重した」… のかな?と。

もしそうなら、そのようにそのまま報道して下さったほうが良かったと思いましたし、少し前の段階で、事情が色々あった状態、または不確定だったのなら、「今はまだ明らかに出来ません」とでも言っておいて下さった方が、まだずっと良かったように思いました。

「羽生選手が噂を否定した」とする報道もありましたが、「噂」と呼ぶようなものではなく、「コーチが発言した」という報道だったはずなので・・・。

こういうことがあまりにも続くと、羽生選手が気の毒になるのはもちろんですが、羽生ファンも気の毒だし、報道した報道陣も、オーサーコーチさえも、何もかもがなんだか、別の意味でも、色々と気の毒に思えてきます。

 

羽生選手は、色々とあって大変でしょうけれども、どうかめげずに、これからも本音で頑張って下さい!

 

それから、最初の報道のされ方はさておき、羽生選手が 「現在の自分の理想・夢」を正直に語ってくれたことは事実なわけですので、その理想そのものの内容は、ファンとしては、重視しておきたいな、と思います。

 

「夢を語っただけであって、3年後にどうするかは、3年後に決める」と、上のニュース動画でも、わざわざ後から釈明をする羽目になってしまっていて、羽生選手も、表情がちょっとお疲れ気味に見えます。(汗)

今現在、7年後のオリンピックを考えながら今の試合をやり続ける、というのは、普通にどう考えても非・現実的だろうし、

羽生選手の子供の頃からの「夢」がそうならば、それが実現したほうが、羽生選手にとってはきっと幸せなのだろうから、ファンとしては、「そのつもりで」、「覚悟をもって」 応援していきたいと思います。

 

私は、前々回の記事で「3回五輪に行って、3回金をとってほしい!」などと、かつて思っていたことを書いてしまいましたけど、大変申し訳なかったな…と、大いに反省しました。

羽生選手は、実力としては、「それが出来るほどの類稀れな才能のある人で、また、それができるとしたら、むしろ羽生選手くらいだろう」と思っているのは事実です。

でも、フィギュアスケートを長く見てきた人ならみんな解ると思いますが、「それが本当に実現できるのか?」と現実論を問われれば、「たとえ才能があっても、たとえそれだけの値する演技をしたとしても、3回の金までとなると、さすがに様々な理由から、阻止される可能性が高いだろう」、というのは、ファンとして、「大いに予想できること」でもあります。

 

でも、そのくらい、羽生選手を見ているとワクワクさせられてしまう、期待が高まってしまう、ということで、

そういう気持ちを書かせてもらっただけ、ということで…  スミマセン。。。

 

非常に冷静に現実を見つめる能力のある羽生選手の立場からしたら、次の五輪でも金メダルが取れたら、そこで引退・プロ転向していくのがベストであろうことは、良く理解できますし、そこで自分の目標が達成できたのなら、やはりそれがベストの選択になるだろうと、思われます。 

そもそも、2度金メダルを取るだけでも、普通は出来ないほどの大変なことですし、二度の五輪後のプロ転向は、「蒼い炎」の頃から、羽生選手が思い描いていた未来像でもありますので、それはファンならみんな、きっと解っていると思います。

目標の明確な具体性と、そこへの逆算した計画性、その後の将来像の描き方は、非常に羽生選手らしい点だな、とも思います。

 

でも一方で、かつて、高橋大輔さんも、浅田真央選手も、23,4歳でのオリンピックで「引退する」つもりで 試合に臨んでいたわけですが、結局は、「まだ出来る」「まだやりたい」となって、続ける決断をされました。 でも当時、そのことを予想できたファンというのは、ほとんどいなかっただろうと思います。

今から5年前は、まだ東日本大震災も起きていませんでした。

現在の自分の状況を、5年前に正確に予想できたような人は、東日本には非常に少ない・・・というか、ほとんどいないのが現実ではないかと思います。

 

・・・少し前に、7年後の冬季オリンピック開催地が、北京に決定しました。

中国のファンの方々には悪いけれども、ぜんそくもちの羽生選手にとっては、会場が大気汚染で有名な北京だというのは本当に大変なことだと思うので、北京に決まったら、2022年の五輪を目指す可能性は、さらに極めて極めて低くなるだろうな・・・ と、私は前から想像していました。

宇野選手が24歳、山本草太選手が22歳になるであろう、北京五輪の頃には、羽生選手は27歳で、(世間では十分若いですが)「若手のスケート選手への支援」を目標に掲げてきた羽生選手が、その時、どうしているのか…。 

どこで何をしていても、「幸せでいてくれれば、それでいいや」 というのが、私の本音ですね。(笑)

どのようなものであっても、羽生選手にとって素敵な未来が拓けますように、心からお祈りしています。

 

羽生選手はたとえプロに転向しても、やれる限りのベスト演技を見せてくれるでしょう。

プロになっても4回転トーループを遠慮なく跳んでいる織田さんみたいに、4回転アクセルを躊躇なく跳んでくれるプロスケーターなんていうのが出現しても、良いと思いますし、プロで何の制約もなく演技をして下さる羽生選手を、沢山見てみたい気持ちも強いです。(笑)

もちろん、羽生選手の、ジャンプなしプログラムというのも、いつか観てみたいですし、3拍子は3拍子でも、バラード第一番とは全然違って、「ルンタッタ~♪ ルンタッタ♪」と明るく躍動するように優雅にワルツを踊るような羽生選手というのも、いつか絶対に見てみたいですね!

現役復帰を望む声も多くあり、技術は余裕でまだまだ現役レベルのプロスケーターの織田さんも、つい最近、「ひざの手術」をされたようです。

やはりフィギュアスケーターは、見た目の美しさとは裏腹に、見えないところで本当に大変だな、と感じます。

 

「これがベスト」と自分で信じる道を選択してもらって、羽生選手の笑顔が増えていったなら、結果的には、それを一番ファンは喜ぶだろうと思います!

 

羽生選手は今回、さらに、他の夢も語ってくれていたようです。

一番詳しく書いてくれている、こちらの「日刊スポーツ」記事。 このくらい詳しく書いて下さると、ありがたいですね!

http://www.nikkansports.com/sports/news/1519753.html

以下、羽生選手のセリフ部分の抜粋です。

 「あのアクシデントがあったからこそ、脳振とうの危険性をより説得力をもって伝えられる。手術後のメンタルケアなども体感しているのでサポートできる。そうなると、スケートだけの話でなく、スポーツ全体になる。そういうところにちょっとずつアプローチしていければいいかな」

 「コーチをしたいなという気持ちはなくなってきたのかな。枠組みにあまりとらわれたくない。できるなら、講師がいいな。別にスケート以外でいろんなことをしたい。メンタルの話だとか、練習環境なども勉強しているし、できると思います」

 「日本で活動したい。なるべく若い選手をサポートしたいです。将来的にはどこか専属になれれば収入も安定するかもしれないけど、そうじゃなくていろんなところに行きたい」

 「小さいときから平昌でと決めていた。ソチで取って、平昌で取って終わり。そこからプロをやろうと決めていた。まだベストな状態のときにプロスケーターとしてありたいな、と。落ちてきて、落ちてきて、できなくなって引退してプロになるのではなく、やっぱりプロだったらプロとしての仕事がある」

 「スケートのためだけに異国に来ている感覚がある。より、スケートに打ち込まなくてはならない。教室ではないですけど、いたら勉強しないといけない。だから、あんまり(散策とかは)ないです。外食は1年に2、3回。休みの日は、スケートのためにとにかく休む。トレーニングすることもあるし、リフレッシュすることもあれば、調子が悪くて休んだんだったら研究することもある」

 「あまり怖いものはなくなったかなと思います。恐怖としてではなく、恐れるものという感じですかね。難しいな。どんな状況、環境においても、あれを乗り越えたからどうにでもなるのではという気持ちがあります。よりうまくなれる、より自信をもって滑れると思うし、より効率よく練習できると思ってます」

 

ここで羽生選手は、「講師になって色々なところに行きたい」と…そんな、スケートだけに留まらない夢が生じてきたようですね。 それが中国杯とその後の試練により生まれた、羽生選手にとっての「プラスの結果」としての夢であるというのなら、それはとても嬉しいことですね。

ぜひ、その夢が実現できて、少しでも羽生選手が充実した日々が送れるのであれば、周囲の思いや思惑は別としても、それが羽生選手にとっては、きっと一番でしょう。

この記事には、さりげなく「羽生選手のストイックすぎるほどの真剣な日々の生活」が描かれていて、それほどの生活をしていても、あれやこれや、私生活を憶測されてしまうほどに人気になった羽生選手は、本当に大変だな… と改めて思いました。

 

どうするのが、羽生選手にとっての、本当に一番良い応援になるのか…  考えていきたいと思います。

 

 今年のアイスショーで見せてくれた、とても楽しそうで幸せそうで、「自由な感じに」のびのびと演技をしている羽生選手の姿を見られるのは、ファンとしてはとても嬉しいので、競技をたとえいつか引退しても、(それがたとえ、何かの事情でいきなり明日になったとしても)、プロとしての目標や思いが色々あり、競技に思い残しがない決断であるのならば、その羽生選手の決断を「大いに歓迎」していきたいな、と思います。

 

ところで、読売新聞の記事では、最初に載せたネット上記事には出ていない続きが、紙面の文章にはあり、羽生選手の重要な本音と思われるものが、書かれています。

これは、ファンとしては知っておいた方が良いのではないかな、と思うので紹介します。

(以下、読売新聞記事の一部抜粋です : 太字が羽生選手のセリフです)

 

読売記事  「 (羽生選手について)  五輪金メダリストとして注目は高まるが、周囲の反応に「戸惑いがある」と明かす

「有名になりたいから頑張ってきたのではなく、スケートが好きで、勝ちたいからやってきた。

自分はアイドルでも芸能人でもない。アスリートの魂は、ぶらさずに気持ちの芯に入れておきたい」 と、競技者としての覚悟を強調した。」

 

「自分はアイドルでも芸能人でもない」という言葉からは、そういう扱いへの戸惑いが強く、本音では、芸能人的に見られたり、同様な扱いをされるのは嫌なのだろうな、とわかります。

羽生選手は、特に高校生の頃は、そういう態度をかなり明確にしていたように、私は感じていました。

 

フィギュアスケーターは、演技への高評価=人気、にもつながるのが一般的なのですが、その一方で、競技と関係なく、選手の見た目だけで人気がかなり出てしまう場合も多々あり、そうなると一気に芸能人のような目で見る人が増えてしまいやすく、そこらへんのバランスや対応が非常に難しいのだろうと思いますが、

自然体で、本音のままで勝負して下されば良いのではないかな・・・と 私は思います。

 

 

浅田選手が登場して以降、女子選手たちもかなり仲が良いイメージに変わりましたし、実際もそんな感じになりましたけど、浅田選手がシニアに登場する以前は、女子選手同士も露骨に「バチバチ」と火花が飛んでいるような場面は多々あったと記憶しているし、闘志むき出しの女子選手も、それなりに大勢いたと思います。(笑)

少し前の、羽生選手の 「結婚願望発言」と「良いパパ願望発言」は、一部の、スケートには関心のないファン層(これが本当にファンと言えるのかは議論の余地があるとしても)、の「勝手な」「空想」イメージを、かなり打ち砕いただろうと思います。 

そこは、もしかしたら、羽生選手は意図的に発言した・・・ かもしれません。

「織田さんとの噂が…」などと言われた時も、たとえそれが冗談でも、羽生選手はかなり嫌そうな顔をしていましたので、嫌なのでしょう。

奥様との純愛の経緯が既に有名になっている織田さんとの関係を、今さら本気で怪しむような、そんな人は、本当のスケートファンには多分いないと思いますけど…。(笑)

あまり、細かいことは気にしないほうが良いでしょうね。

 

 

こちらの「フィギュアスケートテレビ」では、8月7日に放送された時の会見の、より長い映像が紹介され、羽生選手が色々考えつつ語っている会見の様子の映像が入っています。

また、羽生選手の新「バラード第一番」(難易度UP版)の練習の様子も、バッチリ映っています。

http://www.dailymotion.com/video/x30xrow_150809-fstv-%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%88%E5%85%AC%E9%96%8B%E7%B7%B4%E7%BF%92_sport

 

「もっとこのプログラム自体を、洗練させていきたい、という気持ちがあって…」 「成長できるプログラムだと思っているので」

「手の振りだとか足の振りだとかをちょっとずつ変えていって… さらに良いものにしていければ」

「今は順位とかそういうものは全然見えていないので、まずは納得できるような滑りを目指して、日々努力することが大切だと思いますし…」

等、語ってくれています。

 

これを見ると、ひたすら強気めに聞こえてきた報道とはかなり違って、今の自分の状態を率直に見つめている、冷静で謙虚な発言ばかりで、報道と少し印象が変わります。

 

 

ジャンプの難易度はさておき、先シーズンの「バラード第一番」は、羽生選手色が強まったシーズン後半の演技のほうが、私は個人的にはより好きでした。

羽生選手は不完全燃焼だったかと思いますが、あれはあれで、とても良かったと私は思っています。

ジェフリー・バトルさんの演技は、彼の現役当時、私はかなり好きでしたけど、かといって、「バトルさん色全開」の演技になると、羽生選手らしさがどこか失われてしまう。 

「パリの散歩道」の時もそうでしたけど、表現面でも羽生選手が、そのバトルさんの振付を「自分のものに」していき、さらに、羽生選手らしさが見事に花開いたような完成された演技となっていくのを、楽しみにしたいと思います!

 

 さて、こちらの動画ニュース(真ん中あたり)では、羽生選手は、

「一番調子が悪い時のは、もうアクセルも跳べないくらい、調子が悪い時もあるので… まあ、まあまあ今日は、最近にしては、よく頑張れた方だと思っています」

と、やや苦笑しつつも、その本音を語ってくれています。

http://www.dailymotion.com/video/x311db1_150810-%E3%81%90%E3%82%82%E3%81%AB-%E3%81%82%E3%81%95%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93_sport

体調の波も、色々あるのだろうな、と思いますし、大変そうですね…

でも、こういう弱音や不調も、カメラの前でも普通に語って下さる羽生選手を見ると、ちょっとホッとします。(笑)

 

「SEIMEI 」での4回転トーループの後の独特な振り付けと、羽生選手の真剣な眼差しが、非常にカッコイイですね。 

練習着での真剣なフリーの演技というのは、なかなか素敵に見えます。 (←いつも言っているじゃん!というご批判は、甘んじて受けます…(笑))

演技自体がよくなっているのもあるでしょうけれども、細かい動作が、黒系の練習着で、見た目により明瞭になるからかな…?

 

羽生選手がフィンランディア杯に無理して出場せず、拠点と時差のない場所である、カナダの「オータムクラシック国際」を初戦に選んでくれたこと、身体により無理のない戦略を練ってくれたことは、「羽生選手のため」という観点からは本当に良かったと思いますし、心から安心しました!

いつもギリギリの状態で闘っている羽生選手が、本来は必要のない義務感などや、「ファンへの義理」などから、結果を求めることにマイナスになっていくような、トップ選手として必要のない負担までもを背負う必要は全然ないと、私は個人的には思います。

フィンランドは、来シーズンの世界選手権(2017年3月)の会場ですから、その時に是非、来シーズンの最高の演技と共に出場して頂ければ、と思います!

 

羽生選手にとって、充実感のある、「楽しい」 新シーズンとなりますように…!

羽生選手の本来の笑顔が沢山見られて、氷が融けない程度に、「温かい」眼差しで、羽生ファンが羽生選手を見守れるような、そんなシーズンになりますように、お祈りいたします…!(笑)

 

今年は、羽生選手、浅田真央選手、プルシェンコ選手という、シニアデビュー年の全然違う、しかし、フィギュアスケート史に残るほどのものすごい「3人の天才選手」の試合を同時に見られる幸せ を、噛みしめながら、見ていきたいと思います ♪  

 

 さて、こちらは、9月に放送される予定の、「KENJIの部屋」(振付師宮本賢二さんとの対話番組) の、

羽生選手特集の、予告動画です。 → http://www.dailymotion.com/video/x30hza7_150805-y-h-kenji-s-room-preview_sport

 

出来るだけ長く、羽生選手のセリフをほとんどカットせずに、そのまま放送して下さるといいのにな…!と、強く願っています!(笑)

 

 

「J SPORTS」 のHPは、こちら → http://front.jsports-ondemand.com/p/150804-1654

 

 

最後に、ショパンのバラード第一番の、本来の曲全体の動画。 (クリスティアン・ツィマーマンの演奏)

羽生選手の演技が、曲のどの部分をどのようにカットしてつなげてあるのか、ちょっと参考までに。

 


羽生結弦選手の原点を知る!2 ~闘志と気迫の演技派・初代三冠王・「アレクセイ・ヤグディン選手」~

2015-08-05 | フィギュアスケート全般について

 

羽生結弦選手の原点を知る! の「その2」 は、史上初のグランプリ・ファイナル、五輪(オリンピック)、世界選手権の3冠を達成した、初代3冠王の「アレクセイ・ヤグディン」選手です。(羽生選手は、ソチ五輪シーズンに、史上2人目の3冠達成となりました。)

プルシェンコ選手と同じロシア出身で、同じ時代に「2大天才」と呼ばれた伝説の選手であり、ソルトレイクシティ五輪(2002年)の男子シングルの金メダリストです。

プルシェンコ選手の先輩であり、強力なライバルでもあった彼と、その名演技について少しだけご紹介してみたいと思います。

 

ヤグディン選手とプルシェンコ選手は、元々は同じ、ミーシン・コーチについていましたが、ミーシン・コーチが年下のプルシェンコ選手のあまりの才能に惚れ込んでいったことや、互いの性格的な相性もイマイチだったことなどが影響し、

長野五輪(1998年)で金メダリストになったイリヤ・クーリック選手が引退したことから、彼のロシア人コーチであったタラソワさんにコーチを変えて、タラソワコーチが当時拠点としていた、アメリカに渡りました。 (タラソワコーチはロシア人で、今はロシアにいます。)

それ以降、その才能を余すところなく発揮し出し、芸術性も高く評価されて、天才少年と呼ばれて注目されていたプルシェン選手に本気の勝負を挑み続けて、熱い闘いを繰り広げるようになりました。

 

一般的に最も有名なのはもちろん、ソルトレイクシティ五輪での演技対決なのですが、その前から「ヤグディン選手対プルシェンコ選手」で盛り上がっていました。

 

そのお二人を見ながら、心熱く燃やしていた少年だった羽生選手は、どちらが好きかと問われれば、思いっきり「プルシェンコ派」だったようですが、

今までも度々、ヤグディン選手への尊敬も口にしてきました。 

「惹きつけられる演技だった」と、世界選手権2015の後に羽生選手がちょこっとだけ語ってくれました、ヤグディン選手のその演技が、一体どんなものだったのか、ここに少しだけご紹介してみたいと思います。

 

まず最初に紹介するのは、今の羽生選手と同じ、20歳の時の演技、 2000年の世界選手権でのフリーである、「トスカ」です。 

ヤグディン選手、20歳。 

 

この時、試合では初めて、4回転トーループ+3回転トーループのコンビネーション・ジャンプを成功させます。(といっても着氷は難ありですが。)

そして、2度目の単独4回転トーループも成功させ、二つの4回転を成功させたのが、この時が初めてだと解説は言っています。

 

 

次にご紹介するのは、私の印象に最も残っているものの一つ、2001年世界選手権のショートである、「革命のエチュード」です。 

痛み止めを、なんと5本も打ってから出場したと言われる、奇跡の演技です。

(選手ってそんなものなの?などとは思わないで下さい。彼はこの1年半後には、引退をせざるをえない身体状況になってしまいましたので…。)

 

 

ヤグディン選手の演技の特徴は、非常に力強くてパワーのある動き、激しい闘志、非常に高い「演技力」と演技への没頭能力。 

そして、一つ一つの技の正確さというか、一つ一つが美しく豪快なのが持ち味です。 

衣装を着て氷の上に立っただけで、観る者を惹きつけて別の世界を作り出せるほどの雰囲気と気迫があります。 

この演技の衣装は、私は非常に好きです。

この「革命のエチュード」の見どころは、冒頭の、非常に高くて力強い、4回転トーループ+3回転トーループのコンビネーション・ジャンプ。

二つ目のジャンプは3回転アクセルですが、なんといっても3つ目のジャンプ、3回転ルッツが、ものすごくゴージャスです。

また、今の選手では滅多に見られないほどに、パワフルで高くて「ド派手な」 デス・ドロップ。(シット・スピンの前にやっています。)

いつもラストのほうで魅せてくれる、ものすごいスピードで疾走する、「とても情熱的な」と称されるステップ。

ヤグディン選手の最大の魅力は、このステップだという人も多いのですが、スケーティングも非常にキレイです。

 

「氷の芸術家」を目指していて、実際にそのように高く評価されていましたが、時に、まるで戦場の戦士のようだったヤグディン選手。

彼との比較のせいで、プルシェンコ選手は当時、「女性的過ぎる」などと言われて批判されてしまうほどでした。(今ではちょっと考えられませんが。(笑))

選ぶテーマ、曲、衣装も、激情、闘い、悲劇、等をイメージさせるものが比較的多く、そういうものが高く評された印象です。 

プルシェンコ選手が明るさ・楽しさを含めた、くるくると変わるような七変化の多彩さをも沢山見せるのとは対照的に、

ヤグディン選手は、何かの運命を感じさせるような重い、緊張感のあるテーマ曲を多く使い、気迫と闘志が半端でなく、息を呑むような演技をします。

確執の生まれたミーシン・コーチの元を離れて、芸術性の高い演技指導で有名なタラソワ・コーチ (浅田真央選手の、ソチ・フリー演技の振付師であり、バンクーバー五輪当時のコーチ兼振付師)についたのは大正解だったようで、その影響は大きく、観るものをその世界観へ惹きこんで、あっという間に演技が終わってしまうところはさすがです。

この時代は、今とは全然違う採点制度の、6点満点時代の中でも、本当に最後の時代です。

(6点満点時代とひとくちに言ってもその歴史は長く、採点制度は途中で何度も変更されてきています。 その中でも、新採点制度に激変する直前の、最後の時代。)

 

 次のものは、プルシェンコ選手との対決・名演技で有名な、2001年グランプリ・ファイナルでのフリー「グラディエーター」。

転倒は大きなミスだった時代にあっても、これほどの表現力と気迫を見せながら演技を最後まで全うすると、拍手喝采・絶賛の嵐となる、典型のような感動的な演技。

旧採点法である、6点満点時代を、「転倒すると絶対にダメだった」などと勘違いする人もいますが、技術点は確かにマイナスされますが、総合的に見ればそんなことは決してなく、細かいミスがあっても、それを上回る表現力というか、魂の気迫がある演技は、表現面で非常に高く評価されていました。

むしろ、表現力のない選手がトップに来ることはできなかった、と言っても良いかと思います。 

 

 衣装に注目です。 こんなの似合うの、ヤグディン選手だからでしょうね…。(笑)

ここでヤグディン選手は、冒頭で、4回転トーループ+3回転トーループ+2回転ループという、プルシェンコ選手の得意の大技をやりますが、

最後の2回転ループで転倒してしまいます。 

その他にも、もう一度4回転トーループを単独で跳びますが、わずかに片手を氷についてしまいます。

ただ、そこから後が凄かった! 

転倒等のジャンプミスを忘れさせるほどの、ものすごい気迫で演技を全うし、今の羽生選手の、超・得点源である、「3回転アクセル+3回転トーループ」の大技も、

同じく今だと非常に高得点となる、「3回転フリップ+ハーフループ(今の1回転ループ)+3回転サルコウ」という3連続の大技も成功させ、得意の猛烈ステップで、ラストまで人々を惹きつけたまま、ド迫力のうちに終了。

転倒を忘れさせるほどの演技で、会場を熱狂させています。  これぞヤグディン! という感じですね。

私はこのヤグディンを見て、すごく感動したのを覚えています。

 

 

次は、ヤグディン選手の、最も有名な演技とも言える、2002年ソルトレイクシティ五輪 (金メダル) の時の、ショートの演技、「Winter」 です。

私はこれがかなり好きでした。 フリーの「仮面の男」より、そしてプルシェンコ選手のSPよりも。

見事にノーミスで決め、金メダルに王手をかけます。

 

 

同じく、最も有名な演技の一つ、2002年ソルトレイクシティ五輪金メダル獲得時の、フリー「仮面の男」です。

冒頭の4回転トーループ+3回転トーループ+2回転ループを、見事に決めたヤグディン。 

それまでは、4回転のコンビネーションは、後続ジャンプで着氷がイマイチになることも多かったのですが、五輪本番では文句なしの出来。

次の単独4回転トーループも決まり、金メダルを確実なものにしていきます。 

プルシェンコ選手のショートでの失敗により、全ジャンプを終えたあたりから、勝利を確信している様子で、ちょっと気が抜けたのか、持ち味の気迫が明らかにダウンしたように見えたのが私には非常に残念でしたが、ほぼノーミスで、文句のつけられない金メダルとなります。 

最後に、得点が出る前に感極まって泣いているヤグディン選手や、銀メダルとなって表彰台でショックで放心気味のプルシェンコ選手の姿が映っています。

当時の羽生選手は、どんな気持ちで見ていたのでしょうか。 

 

次は、ソルトレイクシティ五輪で金メダルをとった時の、エキシビションである、「Overcome」です。

音楽といい、演技といい、これがヤグディンという強烈なイメージを確立しました。 よく覚えている方も多いと思います。

ド派手な劇場型衣装も似合うヤグディンですが、一つ一つの技も動きも演技も美しいので、このようなシンプルな衣装も似合うし、逆に印象に残ります。

パントマイム的な動きが非常に得意で、それが多すぎるとの声もあったりしましたが、ズバ抜けた演技力の高さを見せました。

 

 

五輪の翌シーズン、2002年のスケートアメリカでのSPだった、「Racing」。

私はこれがかなり好きです。

非常に速いスピードで独創的で個性的な動きを多用し、ヤグディン選手の高い身体能力、見事なステップ、フットワークの解る、楽しいプログラムです。

当時のコーチ&振付が、ロシアのタラソワコーチ(浅田真央選手のバンクーバー&ソチ五輪の振付師)と、この後有名になるモロゾフ氏(荒川静香さん金メダルの時の立役者的コーチ、安藤美姫さんが世界選手権金メダルの時のコーチ)です。

冒頭の4回転T+3回転Tも成功しているし、素晴らしいプログラムなのですが、最後の3回転ルッツを珍しく失敗して2回転になったことから、Technical score(技術点)が伸びませんでしたが、非常に印象に残る演技。

しかし、この翌日には、ヤグディンは身体が動かなくなってしまい、フリーを棄権し、その後も、試合には出場できなくなってしまいました。

1年後には、引退を表明。 股関節疾患が原因だと言われています。  でも、その後のアイスショーでこのプログラムを何度も披露したようです。

 

 

 

ヤグディン選手は、今でも驚異の現役を続けているプルシェンコ選手とは違って、ソルトレイク五輪で金を取った翌シーズンに事実上の引退をしてしまいます。

人工股関節になってからも、プロとして滑りますが、ただ滑っているだけなのに、スケーティングの上手さが際立っていてものすごいという、凄い演技が、これ。 ↓

最初のほうは、もはやサーカスでしかありませんし、見ていてちょっと怖いです。 ただスケートを見たいとい方は、真ん中まで飛ばして後半から見て下さい。

ニコニコ動画から。(動画主様、拝借します!)

25歳のヤグディンさん。

  

 

さて、最後に、こんなヤグディン選手ありなの?!という衝撃的な、エキシビションを。  こんな時代もあったのか!という。

楽しめるか、ひたすら脱力するかは、人によるかと思います・・・ (笑)

ヤグディン選手に非常に憧れていた方の気持ちが、これを観た後どうなるのかは、個人差があると思われ、私にはわからないので、見るかどうかは各自でご判断下さい。

 

ヤグディン選手、17歳の時のエキシビション。「One Banana (ワン・バナナ)」  (←タイトルからしてもう、笑うしかないような…)

(注意: コーチは、前コーチのミーシンコーチ時代のものです。 プルシェンコ選手の爆弾エキシビションと同じ!)

 

 

真面目にコメントし続ける解説者と、こんな姿を世界に披露できるヤグディン選手を、ある意味では「凄いな!」と私は思います。

ロシアからどんなに優れたトンデモナイ天才が出てきても、どんなに深く感動しても、どうしてもこういう、ロシアの奇抜な演技を見ると、

自分が日本人であることを自覚してしまいますね。(笑)

 

情熱の氷上戦士ヤグディン選手でしたが、 羽生選手にも負けない位のものすごい情熱が備わっていると、強く感じます。

その燃えるような情熱を大切に、是非とも今後も頑張ってください!

 

さらなるヤグディン選手の魅力は、バリバリのヤグディンファンの方々に、是非お聞き下さい!

 

 ※ 一応慎重に書いたつもりではありますが、このページのヤグディン選手の情報等に誤りがあった場合、遠慮なくご指摘下さい。 謹んで訂正させて頂きます。