羽生選手にとって激動の1年となった2014年年末に行われた、全日本選手権での演技です。
昨年末、2014年の全日本選手権の演技を、ショートとフリーの二つにわけて、UPしていきたいと思います。
まずは羽生選手! 全日本選手権3連覇、おめでとうございます!!
王者だのエースだの連覇だのを、特に意識しない、と仰る羽生選手ですが、ある一定レベル以上の演技をいつも確実に出来るというのはやはり凄いことで、素晴らしいことですね。
私の印象では、毎年羽生選手は12月のグランプリ・ファイナルで、引き締まったお顔で現れて素晴らしい演技をし、2週間程度しか間のない、月末の全日本選手権では、どう見ても痩せた状態で登場し、独特のピリピリムードの全日本選手権を、緊張気味に、しかし、ある程度きっちりとまとめた演技をしてみせる・・・
というのが続いていました。
今年も、「痩せて登場」は同じでした。
まず、ウオーミングアップ中の羽生選手の様子がこちら。 羽生選手は、9分40秒過ぎた後から出てきます。→http://www.dailymotion.com/video/x2eccyc_%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%AE%E3%83%A5%E3%82%A2tv%E2%91%A0_sport
こんなことやっているんですね… こういうところを映されて、集中の妨げになったりはしないのかが時々気になりますが、羽生選手は、もう慣れちゃっているのでしょうか。 極端にプライベートな場面まで映すのは、どうなのかなと思ったりするのですが。
デイリーモーション動画。
http://www.dailymotion.com/video/x2demt7_%E7%BE%BD%E7%94%9F%E7%B5%90%E5%BC%A6-yuzuru-hanyu-2014-japanese-nationals-sp_sport
ショートは、登場した瞬間から、いきなり素敵だった羽生選手。
(あれ?衣装がまた微妙に変わっていない?!ライトのせい?光の加減?! 袖のドレープが少しスッキリしたような気が!ウエスト部分の色が前回よりも黒っぽく見えるんですけど気のせい? そのせいでさらに足が長く見えるような…? 今までで一番シルエットが素晴らしいんですけど!!)
と始まる前から、いきなりテンションが上がってしまった私です。
グランプリ・ファイナルでも、衣装が「今までで一番良い」と書きましたが、今回はさらにシルエットが素敵に見えました!(笑)
羽生選手、やっぱり青や水色が似合います。 真っ白やグレーの衣装よりも、白い氷の上で、その動きもよく解るし、色が映えて美しい。
衣装が本当に前回と違うのかどうかは、下のGPFの時との比較動画でご確認ください。 青も濃く、多くなったように見えましたど、それに関しては、単に光の当たり方の違いで明るく見えただけかもしれない、とも思ったのですが、袖は、調整されたような気がします。
袖のドレープが揺れるととても素敵なのですが、せっかくの腕の動きを殺してしまうのはもったいないと思う私からすれば、今回は袖が少しスッキリして、(あるいはスッキリして見えて)、さらにとても良かったです!
いつもシーズンで試合を進めるごとに、決してこちらの期待を裏切らない「何か」をして改良していってくれる羽生選手。 そこは毎年感心させられる所です。
だから、毎年グランプリ・ファイナル以降が、楽しみで仕方がない私です♪ 体調崩すのだけは、どうしようもないですが…。
さて、今回の全日本の「バラード第一番」、まず出てきただけで何か貫録のようなものが・・・ 姿勢なのか、自信なのか。
演技開始後も、今までよりも腕も柔らかく動いているように思えたし、最初から魅せてくれました。
冒頭の4回転トーループは、流れも形も驚くほどキレイで、「これはヤバい!」と思うほど、素晴らしかったです。着氷後の動きも前回と同様、素晴らしく美しく。
羽生選手は、着氷したままの右足一本でターンを2度繰り返して、最後くるくるっと回って止まっていますが、あれは、右足での「バック・アウト(エッジ)」での「カウンター」(というターン)を2度繰り返し、バックアウトのピボットで終える、ということをやっています。「ピボット」というのは、滑走していないほうの後ろ足(フリー・レッグ)を支点にして、くるくるっと円を小さくしていく技です。
「pivot」= 旋回軸、中心、という意味や、(軸を中心にして)回転する、旋回する、という意味があります。
(カウンターについては、後で説明。)
GOE(出来栄え評価・加点)が最高の「3」がついていたと… あれなら納得ですね。
その後、最初にやるスピンは、「シットスピン」と呼ばれるもので、「シット(sit)」=座る体勢で行われるスピンです。羽生選手は身体が柔らかいのでとても得意。
このスピンに入るときに、羽生選手は上体と滑っていないほうの足(フリー・レッグという)をまっすぐ一直線にして、それを一度斜め方向に大きく回転させています。
このちょっとカッコイイのは、「ウィンドミル」と呼ばれる技で、Windmill= 風車小屋の風車、のように見えるのでこの名前です。これを数回転するウィンドミル・スピンもありますが、羽生選手はこれを1回転だけ使ってわざわざ難しい「入り方」をしています。
このシットスピンでは、先に左足で回り始めてから、途中で滑る足を右足に換えて回転していますので、「足換え」が行われたことになり、「足換え」の「シットスピン」と呼ばれます。 片足だけより、途中で足を換えて、両方の足でスピンをするほうが、より高い評価になります。
さらに、一度スピンをやめてから再び、別のスピンの体勢に入りますが、その時に羽生選手がやっているのが、「アラビアン」という入り方で、
上半身を水平に倒して右足でトウ(つま先)をついて蹴り回りながら移動します。(足元が数字の3の字を描くような、スリーターンというターンで移動。)
その最後に、「バタフライ」という技をやっています。これは、まさにバタフライ(ちょうちょ)のように空中で身体全体が、氷と水平に一瞬浮かせて、空中で大の字に身体を開く技。スピンに入る前に選手がよくやります。それから、次の「キャメル・スピン」(=上半身が氷と水平になる、T字型のスピンの総称)に入っていきます。
スピンに入る前に、ただ単に氷を蹴って、空中に跳びあがってジャンプすることを「フライング」と言いますが、「フライング」の中の、難しいものが「バタフライ」です。(身体が下を向いて、完全に氷と水平にまで倒すため。)
(参考1 : → バタフライというのは、これだ!の動画 https://www.youtube.com/watch?v=cyGDnzEXCGQ
この動画の見どころは、動画半ばから出てくる、バタフライからシットスピンに入る映像ですが、アレクセイ・ヤグディン選手(羽生選手よりも先の、史上初の3冠王で、プルシェンコ選手のかつてのライバル)、ジェフリー・バトル選手(羽生選手の「バラード第一番」「パリの散歩道」の振付師)、本田武史選手(羽生選手のリンクと高校の先輩・日本初の4回転ジャンパー)の3人のバタフライが見られるところです!)
その後、「キャメル・スピン」に入りますが、この「キャメル」というのは、「camel (=らくだ)」のことで、まるでらくだのように(?)、横から見ると身体が「T」の字になった、上半身が真横に、滑っていないほうの足(フリー・レッグという)が、上半身とまっすぐに、氷から水平になっている姿勢で回転するスピン全体を言います。
「フライング」から「キャメル・スピン」に入るのを、「フライング・キャメル・スピン」と言います。
ドーナツ・スピンは、この「キャメル・スピン」の一つに入ります。 ドーナツ・スピンも、高い柔軟性が要求されるので、男性がやるのは難しい技です。
(真上から見ると、身体がまるで真ん丸のドーナツのように見えるスピン。美しくやるのは難しい。)
後半のトリプルアクセルは、日本語解説では本田武史さんが、「バックアウト・カウンターからの、トリプルアクセル」と言って下さっていますが、
これは、「バック」=後ろ向きに滑り、「アウト」=アウトサイドエッジ(外側の刃の端に体重を乗せて滑る)、で滑る、「バック・アウト」で滑ってきて、
ターン後に「前向き(フォア、又はフォワード)」に向きを変え、でもエッジは「アウト」のまま滑りきる、「カウンター」(というターン)から入ることで、ただの「トリプル・アクセル」よりも、わざわざ非常に高難度にしてみせた「トリプル・アクセル」(3回転半のジャンプ)だという意味です。
「カウンター」というのは、片足ターンの一つで、使うエッジはそのままに、滑ってきた孤を描く回転方向とは逆方向に回転させて向きを変えるターン方法で、滑った跡が、「S」に近いような形になっていくターンです。
「カウンター」は、使っているエッジ(=滑る時に体重を乗せて使う、刃の端)が、ターンの前後でも「インサイド(内側)エッジ」または「アウトサイド(外側)エッジ」のままで、ターン後に滑る向きの前後(フォアかバックか)が、途中で逆になります。
(両足それぞれ、フォア(前)かバック(後ろ)、さらにイン(内側、アウト(外側)で滑り始めるカウンターがあるので、全部で8種類のカウンターがあります。)
トリプル・アクセル(3回転半ジャンプ)は「左足の外側エッジ(アウトサイド・エッジ)」で踏み切る必要があるジャンプなので、羽生選手は、「左足の」「バック・アウトエッジ」で滑り始める、「バック・アウト・カウンター」をやって、前向きに変わったところで、そのまま直ちにトリプル・アクセル(3回転半)のジャンプを跳んでいきます。
左足一本で、右足を全く氷につけずに滑ってきてから、そのまま右足を浮かせたまま、一度も下につけずに、勢いよく右足を振り上げて3回転半もの回転数に踏み切るので、相当なバランス力も必要とされ、解説の本田さんが動画で仰っているように、「難しい入り方」ですが、これは昨シーズンの「パリの散歩道」でやっていたのと同じで、もはや羽生選手には、「ただのお気楽な遊びのジャンプ」であるかのようにさえ見えてくるほど、簡単そうにポンと跳んでしまいます。
(昔、アルベールビル五輪銀メダリストの伊藤みどりさんが、この同じ「カウンター」からの「ダブルアクセル」(注:3回転半ではなく、2回転半のほう)を跳んで、絶賛されていました。)
また、羽生選手は、このプログラムの最初の4回転トーループの着氷の時に、着氷した「右足」だけで、左足を全くつけずに長く滑走し、右足による「バック・アウト・カウンター」を2度繰り返してから、ピボットで止まっています。
「カウンター」ターンのなかでも、「バック・アウト」エッジで滑るのはバランスがとりにくくて難しいので、ジャンプの前後にやるのは、かなり高難度。
羽生選手はそれを、わざわざ、両方の足で、ジャンプの前後に自在にやってみせています。
さらに、羽生選手はトリプル・アクセル(3回転半)の着氷と同時に直ちに「イーグル」に入る、難しい着氷の仕方でジャンプを終え、しかもその後のイーグルも長く滑り、アウトサイドからインサイドへのチェンジエッジが入っても、抜群の安定感を見せつけています。
この2つのジャンプに、大きな加点がつくのは、それだけ高難度なことを前後にやっていて、なおかつ極めて美しく決めているからです。
イーグルから入ってジャンプを跳ぶのと、ジャンプ後、着氷時に直ちにイーグルを長くしながらエッジを切り替えていくのとでは、後者のほうが難しいようです。
羽生選手は、高校2年時の「旧・ロミオ」の演技の時に、イーグルから入る3回転半(トリプルアクセル)を、既に跳んでいましたので。
(→ 後に出てくる、参考3 の動画で確認して下さい)
当初予定していた、イーグルで前後を挟むトリプルアクセルが前半にきて、後半に4回転トーループがくると、さらに得点もガンと上がるのでしょうけれども、今のままでも、羽生選手らしさ、その良さが出ているので、十分凄いし素敵です。
もう今回は、ひたすら「素敵」しか言えない状態。(笑)
何より今回、私から見て素晴らしかったのが、前回は転倒してしまった 最後の「3回転ルッツ」からのコンビネーション・ジャンプ。
3回転ルッツの着氷がぐらっと体勢を崩したので、一瞬、ドキッとしましたけど、なんとそのあと、羽生選手は直ちに体勢を立て直しただけでなく、3回転の予定を2回転にはしたものの、両手をあげて美しく見せる、難易度の高いジャンプにとっさに変更!加点を狙って、最初のジャンプのぐらつきによる得点の減点を最小限に抑えるという、とっさのフォロー。
この、両手を上にあげるジャンプ、羽生選手は以前から(ジュニアの頃から)良くやっていますが、両手あげの「タノ・ジャンプ」とも呼ばれたりします。
でも、「タノ・ジャンプ」というのは、本当は「片手を挙げて」優雅に跳ぶ、ブライアン・ボイ”タノ”(1988年カルガリー五輪金メダリスト)さんがよくやっていたジャンプのことで、「ボイタノ・ジャンプ」とも呼ばれ、こんな感じのものです。→ (とても長い動画ですが、1分過ぎから2分ごろまでだけでも観れば、どういうものかよく解ると思います)
→ 参考 2: 「タノ・ジャンプ」 http://youtu.be/giD21VcbK9E、
とてもきれいですね。 これの両手上げバージョンという意味で「両手タノ」と呼ばれたりもしますが、そもそも、「タノ・ジャンプ」は本当は片手だから、「両手上げ」は「タノ」ではない!という話もあり、外国の解説では「両手を頭の上げるジャンプ」と単に説明しているものが多いようです。
何を隠そう、羽生選手の「両手あげジャンプ」が、以前からもう滅茶苦茶大好きだった私は、このとっさの変更にかえって大感動!
しかも、直前の体勢が全く信じられないほど、やたらと美しくて、もうなんですか、あれは?!
ピアノの高音の和音がキラキラと光り出すような箇所とちょうどタイミングが合ったので、(きゃ~!もう最高、最高!(笑))と、 羽生選手の一瞬の判断に大喜びしてしまった私です。
あのとんでもなく危ない前傾体勢から、堪えて姿勢を戻しただけでも凄いのに、羽生選手は”頼まれて”もいないのに、直ちにあれだけきれいに、”頼もしく”決めてくれちゃって、私はもう”楽しくって”仕方がなかっタノです!
何が良いんでしょうね~自分でもよくわからないけど、とにかく良いのです!!(笑)
私は基本、タノ・ジャンプや、両手上げジャンプを跳んでくれる選手が前からとても好きなんですけど、羽生選手の”両手上げ”は「特に特に」素敵なのです!
ハッと一瞬で、心を持っていかれるというか… 見ると、パ~っと心が空中に浮いて飛んでいくような… そんな感じ。(笑)
「旧ロミオ」のプログラムの中でも、すごく目を惹きましたし、「絶対に」外してほしくない点を何か挙げろと言われれば、実はそれだったりしました。
参考 3 →http://youtu.be/v33fvBHD9J8 (2011年全日本選手権での、FP「ロミオとジュリエット」 羽生選手は17歳になったばかり。)
この動画の、1分20秒過ぎたところから、「イーグルからのトリプルアクセル」を跳んでいます。解説の本田さんも、ハッキリ言ってくれているのでわかるかと。
さらに、2分20秒過ぎから、「3回転ルッツ+2回転トーループ」をやっていて、後ろの2回転トーループで、両手上げをやってくれています!
「オペラ座の怪人」でもやって下さっているのですが、この「バラード第一番」の衣装でやった今回は、久しぶりに強く印象に残る「両手上げ」でした。
この衣装だからこその良さ、腕のふわっと感や優雅さ、姿勢等の影響でしょうか・・・? 素晴らしい!
最後のスピンは、また「足換え」のある、「コンビネーション・スピン」ですが、「コンビネーション・スピン」というのは、
「シット」(座る・おしりが滑る足の膝より低い位置になる)、「キャメル」(上半身と片足が水平で、T字)、「アップライト」(滑る足の膝がまっすぐ伸びているその他のスピン)の3種類のうち、2種類以上のスピンを組み合わせたスピンのことです。 羽生選手は、3種類全てを入れています。
羽生選手は最初に左足で左回転(反時計回り)にスピンをはじめ、2つ目に「A字スピン」(上半身を前に折り曲げて、両足首をつかみ、アルファベットの「A」の字のような形になるスピン)をした後に、シットスピンに入っていく時に、右足に軸足を交換して、その後は右足で回転しています。(=足換え)
一番最後の、右足を軸にして回りながら、その後ろに左足を交差するようにして上を向いているスピンは、「クロス・ビハインド・スピン」(またはトンプソン・スピン)と言います。
音楽にバッチリあっていたグランプリ・ファイナルと比べれば、少しだけ最後がズレたのが残念でしたけど、でもとにかく、総合的には私から見ると、「今シーズンベスト!」でした。
終了後、柔らかい微笑みを浮かべた羽生選手。
今思えば、本当は結構お身体が辛かったんでしょうけれども、それでこの演技は凄いですね。
羽生選手も、珍しく最後に自分で拍手しています。 もちろん私も、そんな羽生選手に大拍手です!!
「いや~、今回のは凄く良かったわ!」と私が強く思うとき、必ず羽生選手も、演技終了後に自分で自分に向けて満足そうに拍手していたりします。
そして、こういう時は、終わった後の笑顔もとても良い! だから、私から見ると、こういう回が観ていて一番幸せです。
今シーズンの中では、私には「一番幸せ」に思えたショートの演技でした。
私には、「好きな技」がいくつかハッキリとあって、それを美しくやってくれる選手の演技が好きになりやすい、という傾向があります。
羽生選手は、シニアに上がった頃から、それらを「ことごとく」しかも「きれいに」「カッコよく」やってくれる選手だったので、もう最高でした。(笑)
両手上げジャンプやタノ・ジャンプ、ビールマンスピン、ドーナツスピン、ハイドロ、ツイズル、高速スピン、バタフライ等はその典型だったのですが、逆に、これを選手にやられるとがっかりする、という技もありました。
典型的なのは、(今はもうあまり見ない気がするのですが)、片手を前や横に出したりせずに行われていた、シンプルな元祖の 「I字スピン」です。(女子限定) 理由は、見た瞬間に「いい気分」がしないから。 (好きな人スミマセン)
技として凄いのはわかるけど、どうしても下品に感じるというか、羞恥心を感じさせるし、観ていて抵抗がありました。
手を前に出す振付を加えるようになってから、「I 字」スピンの見た目の印象はかなり変わってよくなりましたけども。
それでも、プログラムをビールマンスピンで終える選手と、I字スピンで終える選手がいるとするなら、絶対にビールマンで終える選手の演技のほうが好きでした。
振付師の宮本賢二さんが、「下品に決してならないように」すごく意識して振付を考えているそうで、ただのI字スピンを許可せずに「手をつける」指導をしていたのを何かの番組で、何年も前に見た記憶があるのですが、その時私は、大喜びしながら見ていました。 そういう点を気を付けている宮本さんが、人気が出るのは当然だな~と、私は思いました。 やはり、フィギュアスケートに美しさは重要です。(笑)
次のものは、羽生選手の、グランプリ・ファイナルと、全日本選手権での、ショートの「バラード第一番」演技の比較動画です。
右が前回の「グランプリ・ファイナル」で、左が「全日本選手権」での演技です。 (動画での表示は、左右が逆になってしまい、間違っているそうですのでご注意を。)
町田選手のショートも素晴らしかったです!! 総スタ・オベは当然ですね。 グランプリ・ファイナルの時より、緊張でか疲労でか、少し身体が硬くなっているように見えましたけど、ノーミスで全身全霊の演技でしたし、引退前最後だったことを思えばなお、もっと高い得点で(特に演技構成点)評価してほしかったな、と思ったのは本音です。
でも、観ている者の胸に深く刻みこまれること・・・ それがきっと、一番町田選手が望んだことだろうと私は思うので、その願いは叶っただろうと思います。本当に見事なラスト・SPの演技でした。
町田選手のSP デイリーモーション動画 → http://www.dailymotion.com/video/x2derhp_%E7%94%BA%E7%94%B0%E6%A8%B9-tatsuki-machida-2014-japanese-nationals-sp_sport?start=5
最後に、羽生選手が、2006年(小学校6年頃)にやった演技をどうぞ。 ↓
トリノ五輪で荒川さんが金メダルをとった年の11月です。
最後、とても嬉しそうに答えている羽生選手。
すごく一生懸命、表現しようとしています。
中盤、2分10秒を超えたあたりからの、曲に合わせた表現の仕方がかなり凄い! これは思わず惚れるわっていう素晴らしい表現力です。(笑)
ヴィヴァルディ作曲「四季」の中の、「夏」、「サマーストーム」(夏の嵐) です。
全日本ジュニア選手権、初出場で7位の時の演技です。 羽生選手、小学校6年生で、まだ11歳。(12歳になる直前。)
私はこの曲が凄く好きなんですが、動画だと、会場の音響が良くないですね。 ちょっとというか、かなり滑りにくそうに聞こえます。
でも羽生選手、良くやっています! 拍手!!
昨年暮れに発売された、羽生選手の切手集の中では、このプログラムについて羽生選手は、
「このプログラムには、辛い思い出と良い思い出が両方あります。」 とコメントされています。
辛い思い出って何でしょう。
一度近くのリンクがつぶれて、リンクが遠くて、通うのがまだ大変だった頃だと思うので、その辺でしょうか・・・。 結果を出す、という意味では、一番苦しかった頃だろうと想像されます。
この初出場の大会では、ショートがボロボロで、このフリーだけだと4位だったのですが、総合7位だったようです。
今の羽生選手で、少し難易度を上げて、この演技を見てみたいな~とも思います。
ちなみに、この時の大会(全日本ジュニア)の優勝者は、町田樹選手。(笑)
その大会の動画は見つからなかったのですが、その半年後の頃の町田選手の演技です。
「白鳥の湖」 →https://www.youtube.com/watch?v=8ZB1bX0p3mc&index=9&list=PLGrvSrJj6_FlV8gzyOGmWEOfNuR1STkbX
雰囲気があって、とても素敵です! 町田選手の音楽の使い方・選び方が、私は結構好きですね。
「白鳥の湖」の中では私はこの曲が一番好きなので、羽生選手にもやってもらいたかったくらいです。(笑)
もうそろそろ、退院するはずの羽生選手が、たとえ身体がすぐには動かせなくても、心と頭が充実した毎日が過ごせますように・・・!!