和歌山県和歌山市にある日前宮駅は、和歌山駅と貴志駅とを結んでいる全線単線の和歌山電鉄貴志川線(14.3km)の駅です。 もともとは山東軽便鉄道の秋月駅として、1916(大正5)年2月15日に開業しました。
島式ホーム1面2線を有していて列車交換可能な無人駅です。
かつては小さな木造駅舎がありましたが、2000(平成12)年10月の駅の無人化後に解体されました。
2018(平成30)年度の1日の平均乗降人員は730人で、これは貴志川線の全14駅中5位です
この日前宮駅は、日本で最も歴史のある神社の一つで、紀伊国の一宮である日前宮(日前神社・國懸神社)の最寄り駅です。
日前宮駅が属する和歌山電鉄貴志川線は、和歌山市の東郊に延びる鉄道路線で、もともとは沿線にある日前宮、竈山神社、伊太祁曽神社などへの参詣(いわゆる三社参り)のための鉄道として建設されました。 その後、沿線は宅地開発が進んでいきましたが自家用車利用が多く、また少子化や自転車通学の浸透による高校生の通学利用の減少もあり、利用者は伸び悩んでいました。そのため、2006(平成18)年4月1日に岡山電気軌道(両備グループ)の子会社である和歌山電鐵が南海電気鉄道から事業を継承しました。
<日前宮駅の年表>
・1916(大正5)年2月15日:山東軽便鉄道の秋月駅として開業
・1929(昭和4)年11月:社名が山東鉄道に変更されたことにより、同鉄道の駅となる
・1931(昭和6)年4月23日:社名が和歌山鉄道に変更されたことにより、同鉄道の駅となる
・1933(昭和8)年:駅名が日前宮駅に改称される
・1957(昭和32)年11月1日:和歌山電気軌道との合併により、同社鉄道線の駅となる
・1961(昭和36)年11月1日:南海電気鉄道との合併により、同社貴志川線の駅となる
・2000(平成12)年10月1日:駅の無人化
・2006(平成18)年4月1日:和歌山電鉄へ継承されたことにより、同社貴志川線の駅となる
(駅 名 標)
(和歌山駅方面を望む)
(貴志方面を望む)
(日前宮駅、かつてあった駅舎は撤去されました)
撮影年月日:2015(平成27)年12月27日