語学学習日記です.そこらのおっちゃんが書いてます.怪しいよ!眉唾物です.

ご一緒に学習を!
私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

494番:ある人生(1) (次回から金曜日投稿)

2021-10-28 12:13:02 | 日記

Une vie  /   Guy de Maupassant
Une vie (1)

————————————【1】—————————————————

  Jeanne, ayant fini ses malles, s'approcha de la fenêtre,
mais la pluie ne cessait pas.

————————————《訳》—————————————————

 荷造りを終えたジャンヌは窓に近寄った. 

でも雨は止んでいなかった.

———————————〘語句〙—————————————————

une vie  ある人生(「女の一生」と訳されている有名な小説のタイトル)
     私たちは、フランス語学習をしているので、「ある人生」
     としておきます.私たちの学習では「女の一生」は
     "la vie d'une femme"          
    
Jeanne ジャンヌ(女性名)、ジャーヌと訳されることもあります.
    実際のところ、フランス人の発音は、この中間に聞こえます. 

malle (f) 大型トランク

———————————≪文法≫—————————————————

Jeanne, ayant fini ses malles, s'approcha de la fenêtre.

という前半部ですが、 ayant fini ses malles という語句が
文の中に割り込んでいて、初心者の私たちを悩ませています.
迷惑な語句にはしばらく消えてもらいましょう.

Jeanne s'approcha de la fenêtre.
ジャンヌは窓に近寄った.

まだわからない方も多いでしょうね.
その原因は  S'
これは se [スと読む]という言葉の省略形です.
se [ス]があるためにスーっと文を読めない!
なるほど.では
se とはなにか?
それは主語と同じ人を指す人称代名詞で、
この文の場合、se = Jeanne です.

ということは、この文は
「ジャンヌはジャンヌを窓に近づけた」
となるわけですが、

これも馴れないと奇怪な文章ですね.
馴れたときがフランス語をモノにするときだと
信じて邁進しましょう!

フランス語では再帰代名詞と言って、自分自身に
他動詞が作用する表現を多用します.

彼女は自分自身を窓に近づける=彼女は窓に近づく

というわけなのですが、approcher [アプロシェ]
という他動詞を使って、自分自身をその目的語に置いて
表現するこの表現を se approcher という 動詞とみなして
「代名動詞」というものを生み出しました.

代名動詞は目的語の人称代名詞内蔵の動詞でございます.
妊婦さんが赤ちゃんを内蔵しているように.
そういう動詞です.
フランス人の画期的なこのアイデアに敬意をもって学んでいきましょう.

さて、一段落したところで、さっき追い出した語句を呼び戻します.

ayant fini ses malles

これは、分詞構文というもので、分詞というのが ayant [ɛjã エイヤン]
で、avoir という動詞の変形で「現在分詞」と呼びます.

一応正体は avoir なので fini という過去分詞とともに
複合過去形を作っています.

fini は finir (終わる)の過去分詞なので avoir fini で「終わった」

分詞構文は「~したら」「~すると」など様々に訳せるので、
一番おさまりのいい訳をつけましょう.
   
finir ses malle は直訳すると「大型トランクを終える」
何のこっちゃ?

まあまあ怒らずに!相手は小説なので、文学的香りが必要なのだよ.
美しい女性のあなたに香水が必要なように!

ということで「大型トランクを終える」=「荷造りを終える」

と読み手の方でホローいたしましょう.

これで
Jeanne, ayant fini ses malles, s'approcha de la fenêtre

荷造りを終えたジャンヌは窓に近寄った.

となることが納得いただけたでしょうか?

でもそのあと雨が降っていたといっているのでモーパッサンも
いじわるな人だねえ…

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493番:最後の授業(1)

2021-10-28 08:56:18 | 日記

最後の授業(1)

                LA DERNIÈRE CLASSE
      Récit d'un petit Alsacien

——————————— 【1】—————————————

 Ce matn-là j'étais très en retard pour aller à l'école,  et
j'avais grand'peur  d'être grondé, d'autant que  M. Hamel
nous avait dit qu'il nous interrogerait sur les participes,
et je n'en savais pas le premier mot.  Un moment  l'idée
me vint de manqer la classe et de prendre ma course  à 
travers champs.
  
——————————— (訳)—————————————

 その日の朝は私は学校に行くのが随分と遅くなった.
ハメル先生が私たちに「分詞」の質問をすると言って
いただけに、しかもその簡単な言葉すらわからなかった
もので、私は大目玉をくらうのを非常に恐れていたの
でした.一瞬私は授業を欠席しようか、そして畑を駆け
抜けようかという考えが浮かびました.
  
——————————— 《語句》—————————————
      略号:条現=条件法現在、3単=3人称単数
           : 本文活用形 <基本形
      :  本文活用形 √原形 
      :  m =男性名詞、もしくは男性形、
      : f  =女性名詞、もしくは女性形
      :  (他) 他動詞 
     その他: ma などはsa, son, など一般形に変えています.  
Alsacien [アルザシヤン] アルザス人(形容詞の場合は小文字)
récit (m) お話、物語
  Il nous a fait le récit de son voyage.
    彼は私たちに旅の話をした.
participe (m)[文法用語] 分詞 
d'autant que  ~以下のことがあるので、~だけに
interrogerait (条現3単) 
        <interroger (他)(qn に) 尋ねる、質問する 
prendre sa course   走り出す
à travers … ...を通り抜けて 
     à travers champs  野原を通って
     Il avance à travers foul.  彼は群衆の中を通り抜ける.


——————————≪文法事項≫———————————————————
 
je n'en savais pas le premier mot.
私はその言葉のイロハさえわからなかった.
en は先に出ていた言葉を受けます.ここでは「分詞」
les participes のle premier mot 基本の言葉、日本語でいうと
「イロハ」イロハもわからない、ということで、
「さっぱりわからない」ということになります.
premier は「第1の」という意味の他に「基本の」「初歩の」
という意味があります.
ignorer le premier mot de russe / ロシア語のロの字も知らない.

それでen ですが前述したことばの代名詞にde が可算され
たものです.je ne savais pas le premier mot de les participes.
と丁寧に言ってもいいのですが、冗長を避けるため
 de les participes をen に置き換えて 一種の人称代名詞
として、動詞の前に置きます.     

練習:ignorer le premier mot de russe をもう一度相手に
   en を使って言ってみましょう.
→  en ignorer le premier mot


——————————≪ひとこと≫———————————————————— 

ce matin-là  その朝は
   [指示形容詞+名詞+トレデュニオン+là] 名詞単独は普通では名詞に
  形容詞がついても扱いは名詞なので主語と混同されるおそれが
  ありますが、ことmatinに関しては昔から単独ででも副詞とし
      て認知されている言葉です.なので、主語が別にあることは予
  想してもらえます.ただしle matin は「毎朝」の意味.冠詞を
  付けず、matin 単独では文語調の響きです.単独使用したければ、
  ce を添えましょう.
  Ce matin je suis levé à huit heures. / 私は今朝は8時に起きた.

  何?ce matin-ci はどうかって? 稀だけど使うかも!
  相手に言い訳をするときとか... 
  Ce matin-ci je suis levé à huit heures. 
  私は今朝に限り8時に起きた.
  (toujour やce matin-làとの対比が含意されます)
  そうでない限り不自然な表現になります(試験で書かないで).

————————————————————————————
  殺人現場で   
警察官:あなたは毎朝9時に起きるとさっき言ったのに、
    どうして今朝8時に起こった事件を目撃できた
    のですか?
私   : この今朝に限り8時に起きたんです.                     
              Ce matin-ci je suis levé à huit heures. 


——————————≪もうひとこと≫—————————————————

Alsace はフランスの東北部地方.1870年から翌年へかけての
普仏戦争の結果、ドイツに占領され、フランス人教師は土地の
小学校を追われることになった.

 

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492番:学習スケジュール

2021-10-28 01:30:33 | 日記

今後の学習スケジュール

———————————————————————

金曜日:サウンドオブミュージック(英語学習)

金曜日:ある人生(フランス語学習)

金曜日:荷車(フランス語学習)

金曜日:フィフィ嬢(フランス語学習)

土曜日:ロシア語学習

土曜日:中国語学習

日曜日:トニオ・クレーガー(ドイツ語)

月曜日:ハリエット嬢(フランス語学習)

月曜日:さすらいの青春(フランス語学習)

火曜日:アルト・ハイデルベルク(ドイツ語学習)

火曜日:ハイジ(ドイツ語)

水曜日:レ・ミゼラブル(フランス語学習)

木曜日:最後の授業(フランス語学習)

隔週日曜日:ジュール叔父さん(フランス語学習)

隔週日曜日:エデンの東(英語)

第5日曜日はお休みにします.

———————————————————————

無断で休む日もあります.忙しいときは立て続けに休みます.

私は語学の先生ではないので、間違いだらけかも知れません.

すみません.先にあやまっておきます.

「間違いだらけで、ごめんなさい.」

———————————————————————

読者のみなさま

こんにちは.昨年2月より、コロナのため仕事を失った

元英語通訳ガイドです.毎日ヒマなので、語学学習を

してます.語学学校には通えません.無収入となった

今では、そんな贅沢はできません.今できることは

ここで学習することだけです.よろしくお願いします.

春之助

 

 

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491番:アルト・ハイデルベルク(1)

2021-10-28 01:28:17 | 日記

アルト・ハイデルベルク(1)

 
戯曲「アルトハイデルベルク」

ドイツ語学習を始めます。
教材は「アルト・ハイデルベルク」
このドイツ語版(紙版)は、なかなか入手困難のようですので
kndle で無料版がありますので、おすすめします。
もちろん、このブログだけでもかまいませんが、
なにしろ、私が手作業でせっせと書いているものですから
間違いもあろうかと思いまして・・・

では、学習スタート。

くれぐれも申し上げますが、私の怪しい怪しい訳文になります。
私は独検5級受験生ですのでね。

日記の都合上、左右に分けて書くことはできないので、逐語訳形式にします。


  【1】

Alt-Heidelberg
アルト・ハイデルベルク

Schauspiel in 5 Aufzügen
von
Wilhelm Meyer-Förster
5幕戯曲
ウィリヘルム マイヤー・フェルスター作

Personen
登場人物

Karl Heinrich, Erbprinz v. Sachsen-Karlsburg
カール・ハインリヒ ザクセン・カールスブルク皇太子

Staatsminister von Haugk, Exc.
フォン・ハウク閣下 国務大臣

Hofmarschall Freiherr von Passarge, Exc.
フォン・パッサルジュ男爵閣下 宮内大臣

Kammerherr Baron von Metzing
フォン・メッツィング男爵 侍従

Kammerherr Baron von Breitenberg
フォン・ブライテンベルク男爵 侍従

Dr. phil. Jüttner
ユットナー博士 皇太子の教育係

Lutz, Kammerdiener
ルッツ 近侍

ここから少しまとめて訳します。

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490番:さすらいの青春(1)

2021-10-28 01:22:43 | 日記

Le Grand Meaulnes  (Alain-Fournier)

Chapitre Premier

LE PENSIONNAIRE

  
さすらいの青春 (アラン・フルニエ)

 《第1章》 寄宿生

————————————【1】————————————
       
Il arriva chez nous un dimanche de novembre 189・・・
Je continue à dire 《chez nous 》bien que la maison ne 
nous appartienne plus.
Nous avons quitté le pays depuis bientôt quinze ans et nous 
n'y reviendrons certainement jamais.


————————————【訳】————————————
     
彼が私たちのところに来たのは189・・・年11月の
ある日曜日だった。
「私たちの家」と言い続けているが、
その家はもう私たちの家ではない。
私たちがその土地を去ってからもう15年になるが、
そこに戻ることはもうないだろう。


————————————《語句など》————————————
      
bien que + 接続法 ~にもかかわらず、~ではあるが 
   Bien qu'il pleuve, je partirai.
   雨が降っているが、出かけよう.      
appartienne <appartenir (自)[à に]  属する
   (の) 所有である
    À qui appartient ce stylo ?
    この万年筆は誰のですか?

 

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