雑多なIS関連記事を集めてみました。これらからISの姿が徐々に見えてくるかも知れませんね。
ロシア参戦で錯綜するシリアの空爆地図
シリアを空爆する国は今や13カ国。いったいどの国が誰を攻撃しているのか?・・・・・・
米欧を中心とした有志連合の空爆の標的はISIS(自称イスラム国、別名ISIL)だが、一方ではシリアのバシャル・アサド独裁政権と戦う穏健派の反体制派への軍事支援も行っている。ロシアの標的は「テロリスト」ということになっているが、それが誰を指すのかは明らかにしていない。ISISが標的であれば問題はないが、反体制派を攻撃して盟友アサドの延命を図り、シリア国内にもつ軍事施設など自国の権益を守るのがロシアの目的なら、有志連合とまともにぶつかり合うことになる。:newsweek 2015年10月2日
確かロシアは2015年の9月頃にシリアを初空爆しており、2年にわたって内戦が続いています。
ロシアが空爆するのは「テロリスト」であり、この中にはISも入るし、反アサド政権(反シリア政府)も含まれます。後者にはアメリカ有志軍が支援する反アサド政権(反シリア政府)も含まれます。
つまり
- シリア政府軍を支援するロシア(空爆対象は、ISと反政府軍)
- 反政府軍の一部を支援するアメリカ有志連合(空爆対象は、IS)
場合によって、アメリカ有志軍が支援する反政府軍をロシアが空爆することがあり、間接的な米露の争いなんでしょう。
英議会、シリア空爆参加を可決 「イスラム国」掃討へ:日経 2015/12/3
FBI通訳者、監視対象のIS戦闘員と結婚 シリア渡航も直後に脱出:afp 2017年05月03日
イスラム教の聖地メッカで「テロ計画」阻止、犯人は自爆 サウジ:afp 2017年6月24日 9:56
まだ犯行声明が出されていないようですが、ISが起こしたテロではないかと思われます。影響された人びとが、イスラム圏で、しかもラマダンで人が多く集まる時を狙ってテロを起こす時代になってきたようで、それだけイスラム社会が多様化しているのでしょうか。
とくに産油国では経済的に潤っているため、本質的な社会矛盾が見過ごされやすいと言えます。
流れとしては、かつて爆弾を体に巻き付けた自爆が多かったのですが、徐々に日常どこにでも見られる車がテロに利用されるようになりました。
サウジなどの13項目の要求は「主権の侵害」、カタールが非難:afp 2017年06月25日
サウジアラビアなどから国交を断絶されたカタールが、非難声明を出しております。私には、どちらが正しいかを判断する材料が不足しておりますが、例の国際関係によるものと思われ、いずれもイスラム教の派閥争いなんでしょう。よそ者は気楽に「派閥争い」と言いますが、信仰を利用したものに違いなく、きっとその裏は醜いはずです。
イスラム教があってその宗教が国を設立していますが、これは中国共産党(1921年結党)が先にあってその党が中華人民共和国を建国(1949年建国)したことを思い出させますね。
ただし中国共産党が無知なままウイグル地区のイスラム教徒を弾圧するため暴動が無数に発生していているのを見ていると、シリアやイラクを追われたISが中央アジアなど東へ移動し、中国西部も危ないのではないかと思います。
来年2018年韓国平昌大会では北朝鮮が関心事ですが、その4年後に予定されている2022年中国北京大会ではISが関心事です。
比南部ミンダナオの戒厳令を12月末まで延長 議会で承認:afp2017年7月22日 20:39 発信地:マニラ/フィリピン
ご案内の通り、ISの影響はフィリピンにまで及んでおり、ミンダナオ島では反政府運動が激しいようです。
ドゥテルテ大統領の超法規的殺人を認めるわけにはいきませんが、ISの影響下にある武装勢力のミンダナオ島マラウィ地域占拠は、もっとひどく決して許せません。こういうことをするから、超法規的な言動を許す国民の意見があるのでした。
法王の写真掲げ「次はローマだ」…テロ予告声明
【ローマ=佐藤友紀】イタリア国営放送RAIは25日、イスラム過激派組織「イスラム国」が、イタリアとローマ法王フランシスコに対するテロ攻撃を予告するビデオ声明を公開したと放送した。:2017/8/26(土) 10:48配信 読売新聞
ローマ法皇はこのあと11月にミャンマーとバングラデシュを訪問しております。
仏教徒が多く反イスラム派が多いミャンマーでは注意深く「ロヒンギャ」という言葉を使いませんでしたが、次の訪問地であるイスラム教徒の多いバングラデシュでは「ロヒンギャ」と発言しているローマ法皇。
ロヒンギャ問題を少しでも緩和しようとしての訪問でしょうが、はたしてどうなることやら。
どこの肩をもつわけでもありませんが、現実の宗教対立は避けられません。宗教を利用して近代化をはかろうとすればするほど、その反動で対立問題は大きくなるのです。ここに限らず、キリスト教・ユダヤ教・イスラム教の宗教問題は、異教徒を邪悪とみなしたままの「平和共存」があり得るのでしょうか。宗教色を薄くするか、異教徒を邪悪とみなさない工夫が求められます。
ひょっとして用い方にもよりますが、日本の宗教感覚が役に立つかも知れません。多様性を認め、金儲けだけの宗教を良しとせず、好きな人はどうぞお好きに、という風潮ですね。
モスク襲撃、235人死亡=金曜礼拝狙う―エジプト東部:時事 2017/11/25-01:49
235人は増えそうですが、継続して伝える報道機関がなさそうです。
かつてのエジプトは、かつてのトルコと同じ世俗主義社会でしたが、揺れており、ISによるテロが発生しました。
イスラム教徒が集うモスクへのテロっもあり、キリスト教徒へのテロもあります。
「ISが考えるイスラム教であるべきだ」というテロで、ちょうど中国・韓国のように「多様性を欠き現実を直視しない」政府や社会による弾圧に、似ています。
イラク首相、イラン支援の民兵解散求める米国務長官に反論:bbc 2017年10月24日
米ティラーソン国務長官は、イラクの民兵がイランの支援を得ているので、ISが追放されつつある現在「民兵組織を解散すべきだ」とするのですが、イラクは「民兵がイラクにとってかけがえのない希望である」と反論しております。
ティラーソン国務長官の要求は、イランを敵視する米大統領トランプの方針そのものでしょうか。
シリア ISが拠点を再制圧 撤退と見せかけ反撃:毎日新聞2017年11月13日
住民に紛れて逃げ、無差別攻撃だと反論するIS。
撤退すると見せかけて、再び反撃するなど、何をするか分らないIS。
暴力を否定する人ならば、ISを認めないことでしょう。
ただし世の中には、自分の主義主張が通らないといっさい妥協しないどころか、暴力的に押し通そうとする人がいることも、残念ながら事実なんです。
暴力を毅然と否定できない日本共産党も、その例なんでしょうか。
こういった「IS関連ニュース」を
「ブログで取りあげることが、ISの宣伝に貢献している」
との批判があります。
こういった過激で不法な行動をちまたのメディアやこういったブログがその行動を非難するにしても讃美するにしても、与する(組する)のではないかというもので、まったくそのとおりです。
ただし、フェイク・ニュース、うわさ、芸能誌と同じで、1%ほどでも真実が含まれているかも知れないので、無視するわけにもいかないというのが、つらいところです。
そう考えると
私たちの日常生活でも、好き勝手な情報が飛びかっており、それも間違いではないのでしょうが、自分の利益のために発した情報であることが多く、この中から「私たちはごく自然にホンモノを見つけよう」と努力していることに気づきます。
最後は、自分自身の「判断力」、読者諸氏の「叡智」に委ねるしかないのでしょうか。
さてさて、皆様はどう思われますか。