トランプの中国貿易制裁は激烈ですが
それ以上に中国による世界制覇の野望は、深まっているようです。
中国の「統一戦線工作」が浮き彫りに:iza 2018.9.23
日本では
北朝鮮日本支部と揶揄された(旧)社会党への反省から、北朝鮮や中国に対して警戒感がありました。尤も多様性のある日本ですから、それでも親北・親中の人がいたことは確かです。
一変したのはニクソン訪中(1972年)のころからでしょうか。
その前後から、猫も杓子も中国市場を目指し親中派が勢力を伸ばしました。中国は、貧しいゆえに反発していたのだろうと考えられていましたが、それが間違っていたことをやがて知ることになろうとは、誰も気づいていなかったのです。
徐々に世界の工場となりつつあった中国で
アレクサンドラ・ハーニー「中国貧困絶望工場」(深センあたりの工場の偽装を扱った著述)などもあり、近代国家のふりをする裏で「ひどい中国社会の実体」があると知られるようになり、「貧しいゆえに中国は独裁国家になった」のではないと世界中がはっきりと知ることになります。
中国のあらゆる声明は偽装で、「中国が一党独裁の共産主義国家」になったのには別の理由があったのです。
中国共産党は、「中国は近代国家である」と「中国は発展途上国である」を、都合よく巧みに使い分けているのですね。
やがて
中国得意の漁船体当たりがあった尖閣諸島事件(2010/09/07)が起ります。民主党政権ではだめだという雰囲気が醸成され始め、官僚たちの「遵法闘争」もあり、民主党政権は3期・3年で終り、自公政権が復活し、それ以降安倍晋三政権が続いております。
しかし沖縄では、反日・反米を後押ししてくれる中国や韓国を仲間とみて「沖縄が中国には支配されない」と信じているかのように中国や韓国を非難できません。翁長沖縄知事が亡くなり、そのあとを継いだ玉城知事も、同じことを繰り返すでしょう。
そんな頃のアメリカの話です。
トランプ政権が発足して1年9ヶ月が経過しました。
様々なトラブルを起こしてきて、アメリカ大統領として相応しいとは決して言えないトランプが「アメリカ第一主義」をかかげ、2018年後半から中国を貿易制裁し始めました。
いまやアメリカでは、官民学を問わず中国の「統一戦線」を警戒するようになりました。ようやく、とも言えます。
米国の主要大学は長年、中国政府工作員によって中国に関する教育や研究の自由を侵害され、学問の独立への深刻な脅威を受けてきた
目覚めたアメリカの大学が豹変したのでした。やっと中国の「侵略」に気づき始めたというところでしょうか。
トランプ以前は、「中国を利用する」方針でしたが、逆に「利用されていた」のです。あの下品なトランプになって初めて、「このままでは危ない」と中国の野望に気がついたのでした。
中国共産党の工作員たちによって、アメリカの主要大学の「中国に関する教育や研究の自由が脅かされてきた」ことを、アンケートなどで集計したようです。
1年にわたる調査は
コロンビア大、ハーバード大など全米25の主要大学の、アジアや中国関連の学術部門の教職員約180人を調査したと言います
- 各大学での中国の人権弾圧、台湾、チベット自治区、新疆ウイグル自治区などに関する講義や研究の内容に対してとくに圧力をかけてきた。
- その工作は抗議、威嚇、報復、懐柔など多様で、米側大学への中国との交流打ち切りや個々の学者への中国入国拒否などを武器として使う。
米国の学者たちが、中国の反発を恐れるあまり「自粛する危険」があったようです。
しかし中国のおかげ(?)で共産主義の恥部が見え始め
- 共産主義≒悪
- 共産主義で「言論弾圧・報道規制」を連想
という定説に至りました。
♬「それなのに」♬(美ち奴 1917-1996)、まだ沖縄では社民党や日本共産党が頑張っているという状況です・・・・・・。
とはいえ
トランプが今、北朝鮮へ接近しているように見えますが、いくら中国への牽制とはいえ、その北朝鮮が中国・ロシアを後ろ盾(うしろだて)にしているようですから、分りにくいですね。はたしてトランプが老人性痴呆症になっているのかどうか、というところです。
尤もトランプの、反イランと親サウジアラビア(イランとサウジは敵対)路線もまた分りづらく、問題の多すぎる奇妙なサウジアラビアを支持しているアメリカに「アメリカ第一主義」があるとは思えませんが・・・・・・。
トルコ在住のサウジアラビア人が在トルコのサウジ領事館へ入ったまま失踪した(2018年10月7日)のにはサウジアラビアに非があり、言い分としてはトルコのほうに分があるのでしょうが、そこは米の対イラン(とトルコ・ロシア)関係を考えると、親サウジの米トランプも踏み切れないはずです。
独裁者であるトランプから言えば
- 味方が、同じ独裁国のサウジアラビア
- 敵方が、同じ独裁国のトルコ・イラン・露・中国
- 接近するのが、敵(露・中国)を頼る独裁国北朝鮮
うわ~「独裁」ばっかりですね(笑)。
さてさて、皆様はどう思われますか。