PART.2「ギドゴジ」を作ったきっかけ
■「ビオゴジ」の共通パーツ使用で「ギドゴジ」も!!
いつもの事ですが、原型制作前には資料を集め、メモやスケッチを取り、簡単な図面を書きます。成型の抜き方向や角度、ワックス原型の時の制作行程も加味して、各パーツの形を確認しながら書いていきます。
ディフォルメとは言え、そのゴジラの特徴や個性、全体のバランスやフォルムは、できる限り全てしっかり把握しておきたいし、可能な限り造形に取り込みたいのです。
書籍、ムック本等はとても役に立つ資料ですが、一番の材料はやはり映像です。メモやスケッチの段階では何度もこれらを見るのですが、止まっているもの(写真等)でわかる部分もあれば、動いている映像でわかる部分もあります。さらには川北監督をはじめとする関係者の方々のお話や書籍等のコメントがヒントになってわかる場合もあります。
この「ビオゴジ」の場合、スーツのひとつは全作「84ゴジラ」の一部パーツ流用ですし、次作「ギドゴジ」は「ビオゴジ」スーツの流用・改修です。(詳しい事は前に書いた「こだわり」を!)
いろいろと「ビオゴジ」について調べていくとこういったスーツの流れもわかるわけです。
出版物や映像と照らし合わせて確認していくのですが、時には矛盾も多く感じます。その原因のほとんどは出版物です。ライターさんや編集者さんが推測、良く知らない、もしくは確認しないでの記載箇所が多々あるのです。
そういった間違いや個人の推測に惑わされない用にするのも大切な事だと日々思ってい調べています。
また、他社製品の造形(ソフビ、ガレキ問わず)となるとディフォルメされているし、造型された方の癖がありますから全くと言っていいほど参考にはできません(参考にするのはたまにするソフビの時のパーツの抜き方向の確認ぐらいです)。
造形の際は、弊社なりに確認、本当の事を見つけなれればならないわけです(これは「ビオゴジ」に限った事ではなく、これまで発売してきた弊社の全商品にも当てはまります)。
そして「ビオゴジ」について調べていくうちに、「ギドゴジ」も一緒に作れるんじゃないかと思うようになりました。それぞれ実際に劇中スーツは複数あるわけですが、ほとんど頭部改修での流用のものとして作られたバージョンがあるので、弊社商品でもパーツ流用で作れる事に気がつきました。
つまり「ビオゴジ」を通称「陸(おか)用」にすれば、頭部パーツだけを別に作れば「ギドゴジ」の「新宿戦スーツ」として可能になると言う事です(この辺の詳しい事も「こだわり」をご覧下さい)。